僕の彼女はアイツの親友

みつ光男

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Act 16. 掛け橋

【再会の春】

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 コウと煌子があの場所ですれ違った
雨の日から少し時計の針を巻き戻して…


遡ること7ヶ月前、
時はちょうど新2年生のクラス替えの頃の話

新学期の教室…
久しぶりに二人は同じクラスで遭遇した。

「美月…久しぶり」

「煌子!びっくり!同じクラスなんて」

「元気だった?」

「うん、私はね。煌子は?あれから…もう大丈夫?」

「何とか、ね…でも、もう懲り懲りあんなのは。
美月、傷はもういいの?」

「うん、わからないくらいキレイになったよ」

「そっか、それがずっと気になってて…」

「いいんだよ、もう気にしなくても」

「ごめんね、で、美月は何かいいことあった?」

「フツーだったよ、特に出会いとかもないけど」

「気になる人とかは?」

「ふふっ」

「あ、その感じは?怪しいー?」

「いないよ、別に」

「嘘だっ!絶対誰かいるでしょ?」

素を出せる友人の存在は大きい。

1年の時、煌子のクラスには
同じバスケ部の同期もいないからか

会話の機会も少なく
何となく疎外感を感じていた。

「あのー、私もいるんだけどぉ」

「あっ!由里、いたんだ?」

「『あっ!』じゃないよ、ほんとどんだけ美月好きなの?」

「ねえ、この3人が同じクラスって…」

「小学校以来じゃない?」

 小学校6年以来同じクラスになった
煌子と美月、そして由里。

中学時代、煌子と美月には
誰にも話していない過去があった。

そして他にその"事件"のことを知っていたのは
由里だけだった。
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