僕の彼女はアイツの親友

Act 13. 失意

【絶句の午後】

　中間テストの後、煌子と二人で　
ハンバーガーショップに行った時以来だろうか？

こんなに気持ちが高揚するのは久しぶりだ。

トモキの件などもありここしばらく正直、
もやもやした日々が続いていた。

それも明日、煌子と出掛けることで
解消されるだろう。

いよいよ明日…

煌子との約束は僕の誕生日以来だった。

　この時点では何の疑いもなく
ごくごく平穏に当たり前の明日が来ると
信じて疑う余地はなく

まさか "あんな明日" になるとは
もちろん、全く予想だにしていなかった。

　煌子の誕生日当日、
僕はかなり浮かれていたはずだ。

何だかそわそわして授業も手につかず
今日は何を話そうか？

そんな事ばかり考えていた。

「英語！ちょっと、英語のノート貸して！」

「また？」

「早く！休憩時間終わる！」

隣の席の煌子は相変わらずこんな感じだったけど。

　今回も教室を出るまでは別行動で現地集合だ。
"高村と田中の距離が最近近づいている"、と

既にこの状況をいぶかしがっている
クラスメイトもいるようだが
僕たちは決して付き合っている訳ではないし

煌子の性格的にこの曖昧な状況を
誰かに勘繰られたくないだろうと思ったからだ。

　授業が終わり僕ははやる気持ちを抑えきれずに
慌てて駐輪場へ駆け出した。

教室に煌子の姿はなかったので
先に出て準備でもしているのだろうと
勝手に思い込んでいた。


　大急ぎで待ち合わせ場所へ向かおうとした
そんな僕の視線の先、校門のあたり

飛び込んだ来た光景を見た

その時



一瞬、息を飲んだ…