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Act 09. 生誕祭
【知らない知りたい】
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「そうなんだ?美月は知ってた?」
「知らないよ、今は高村くんのことなら煌子の方が詳しいんじゃない?」
「…そんなことないよ」
最近コウの話題になると
何だか美月と微妙な空気になることに
煌子は気付いていた、
なのでこの手の話題はコウと幼馴染みの
美優を介する機会が増えている。
美月が由里に話しかけるのを見計らって
煌子は再び美優の隣に並んだ、
そしてコウを指差しながら尋ねた。
「星井さん、あいつさ…」
「ん?高村くん?」
「何か、いいヤツだよね」
「そうだね」
「バカだけど」
「うん、そうだね」
「そこ、否定しないの?」
「だって…バカだもん、バカだよぉ、色んな意味で」
「はは、わかる」
「そうだ、煌子ちゃん知ってる?高村くんは…
あ、でもこれ話すと怒られるかな…」
「え?何の話?びっくりするようなこと?」
「えっと…ね」
話を遮るようにサキが割り込んできた。
「煌子ちゃーん、高村くんとはサキも中学同じだったから今でもたまに話すよ、釣りのこととか」
「え!サキちゃんて釣りするの?」
「うん」
「煌子ちゃん、サキちゃんに驚いてるし」
「だって、つ、釣りって…」
「ねえ、煌子ちゃん…」
美優は煌子にこっそり耳打ちをした
「高村くんのこと、お願いね…」
「え、え!えぇぇ!そ、そんなんじゃ…」
「煌子ちゃんみたいな人じゃないと言うこと聞かないの、あの人」
そう言って美優は
煌子に向かって穏やかな笑みを浮かべた。
「ないん…だけどなぁ」
この時…
さすがに女子が5人集まるとにぎやかだ、と
くらいに僕は思っていた。
無論、彼女たちの会話の中に
こうして僕の名前が出ていた事など
知るよしも無かった。
当然ながら美優と煌子の会話の内容についても。
「知らないよ、今は高村くんのことなら煌子の方が詳しいんじゃない?」
「…そんなことないよ」
最近コウの話題になると
何だか美月と微妙な空気になることに
煌子は気付いていた、
なのでこの手の話題はコウと幼馴染みの
美優を介する機会が増えている。
美月が由里に話しかけるのを見計らって
煌子は再び美優の隣に並んだ、
そしてコウを指差しながら尋ねた。
「星井さん、あいつさ…」
「ん?高村くん?」
「何か、いいヤツだよね」
「そうだね」
「バカだけど」
「うん、そうだね」
「そこ、否定しないの?」
「だって…バカだもん、バカだよぉ、色んな意味で」
「はは、わかる」
「そうだ、煌子ちゃん知ってる?高村くんは…
あ、でもこれ話すと怒られるかな…」
「え?何の話?びっくりするようなこと?」
「えっと…ね」
話を遮るようにサキが割り込んできた。
「煌子ちゃーん、高村くんとはサキも中学同じだったから今でもたまに話すよ、釣りのこととか」
「え!サキちゃんて釣りするの?」
「うん」
「煌子ちゃん、サキちゃんに驚いてるし」
「だって、つ、釣りって…」
「ねえ、煌子ちゃん…」
美優は煌子にこっそり耳打ちをした
「高村くんのこと、お願いね…」
「え、え!えぇぇ!そ、そんなんじゃ…」
「煌子ちゃんみたいな人じゃないと言うこと聞かないの、あの人」
そう言って美優は
煌子に向かって穏やかな笑みを浮かべた。
「ないん…だけどなぁ」
この時…
さすがに女子が5人集まるとにぎやかだ、と
くらいに僕は思っていた。
無論、彼女たちの会話の中に
こうして僕の名前が出ていた事など
知るよしも無かった。
当然ながら美優と煌子の会話の内容についても。
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