僕の彼女はアイツの親友

みつ光男

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Act 08. 季節外れの

【ジェラシー・オブ・サイレンス】

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 そんなある日のこと、天気がよかったから
僕たちはベランダで会話をしていた

男子も女子も関係なく数人で
のんびり外を眺めながら。

「きゃっ!」

突然由里が大きな声を上げた

ベランダの脇に何かが貼りついているようだ

近寄って確認すると
それは1匹のかたつむりだった。

「また随分季節外れな…」

「ねえ、それって生きてるの?」

由里が怪訝そうな顔で覗き込む。

「多分ね、乾燥してる時期はこうやって雨を待ってるんだろうね」

「化石みたい」

「持って帰る?」

 僕はその貝殻を壁から外して
由里の目の前へ持っていった。

「きゃー!」

僕と由里がふざけているその隣で
煌子と美月が話していた。

「またバカやってるよ、男子ってホントに子供」

「特に高村くんは…そうだよね」

「ほんっと!バカなんだから」

「さすが、詳しいね高村くんのこと」

「ちょ、ちょっと何言ってんの?」

「ふふふ、冗談だよ」

「そ、そうだ美月、もうちょっと待っててね、あの話」

美月は遠くを見つめながら

「わたし…って何だかさぁ」

消え入りそうな声で話し始めた。
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