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第09章. “愛してる”がわからない
【体験】
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高2の三学期、僕と沙弥香は
いわゆる「大人の関係」になろうとしていた。
そんなに焦る必要はなかったのだが
周りの男子友達の中には数人
既に「大人」になっている者たちがいた。
あの日、僕の部屋で沙弥香とひとつになるはずが、まさかあんなことに・・・
「え?何があったの?親に見つかった、とか?」
「いや、そんなのならまだよかった」
緊張したのか、それとも
いざと言う時に勇気が出なかったのか
求め合っていく過程の中で
事もあろうに" 僕自身 "はすっかり萎縮してしまった
きっと「女性の身体の仕組み」を
あまり理解していなかったのだろう、
濡れそぼった沙弥香の秘部を見ておののき
触れることすら出来なかったのだ。
それだけならまだよかった、そんな僕を目の前にして
何とかならないものか、と沙弥香に
あれこれと指で「刺激」された僕は
それだけで果てて発射してしまったのだ。
「え?パクっ!とかペロペロとか何もしてないのに?」
「そうだよ、恥ずかしいやら情けないやら」
「そっかぁ…でも、そんなのよくあることじゃない?」
「でもそれ以来、その娘とは何か気まずくなってしまって…」
「別れたんだ?」
僕は小さく頷いた。
「まぁ相手からすれば『私じゃダメなの?』ってなるよね」
「でもうまくいかないもんだよ、初めての時って」
「そうなのかなぁ?」
「お互いが『初めて』だとどうしてもそうなっちゃうこと、あるから」
「でもやっぱり何かカッコ悪くてさ」
「そっかぁ…でも私なんて初めての人、場所間違えてたんだから!」
「え?・・・挿入るとこを?」
ー 思わず『イテテテ!そっちじゃないよ!』
って叫んじゃった!
でも相手は全然悪びれてないし涼しい顔してた。
「ははは!そうなんだ、俺もそれくらい…」
「あ、そうだ!」
そう言うと美波はゴソゴソと
自分のカバンの中を探り始めた。
しばらくして
「あ…あった!」
美波が手にしてしたのは僕も見覚えのある
ゴムの形状をした避妊具だった。
「何で持ってんだよ、そんなの」
「あ、この前ムラコウと行ったホテルに置いてたから」
「ま、いいけどさ」
すると美波は僕の耳元でこう囁いた。
「使う?今から」
「えっ?」
「ムラコウ…いいよ、私なら全然」
「そ…そんなのって…」
「ほん…と…いいんだって…恥ずかしい?私とだと?」
「い、いや、そんなことないよ」
「気、遣わなくていいから、思ったままに…して、上手くいかなくても笑ったりしないから」
美波のその言葉に反応したのか僕はゴクリと唾を飲んだ。
「じゃ…ムラコウ、お願い、ね」
拒む理由など見つからなかった
むしろ前回思ったように
今度こんな雰囲気になれば
僕は躊躇せず美波の全てを受け入れる、
そのつもりだった。
「優しくね…ムラコウ」
美波の両手が僕の首に回された
それが合図かのように
二人は縺れ合うようにベッドに沈んでいき…
そこから先は何も覚えていない。
ふと気づくと僕の隣には
一糸纏わぬ姿の美波の姿があった。
「あ?目が覚めた?」
「え?俺、寝てたの?」
「うん、寝顔かわいかったよ」
えっ?マジで?
俺、何やってんだ?
ふと思い出したように僕は
こっそり自分の股間に手を当てがってみた。
どこかヒリヒリとした感覚が微かに残る下半身に
その名残りがあった。
何一つ記憶に残っていないが
間違いなく僕は美波とひとつに結ばれていた。
いわゆる「大人の関係」になろうとしていた。
そんなに焦る必要はなかったのだが
周りの男子友達の中には数人
既に「大人」になっている者たちがいた。
あの日、僕の部屋で沙弥香とひとつになるはずが、まさかあんなことに・・・
「え?何があったの?親に見つかった、とか?」
「いや、そんなのならまだよかった」
緊張したのか、それとも
いざと言う時に勇気が出なかったのか
求め合っていく過程の中で
事もあろうに" 僕自身 "はすっかり萎縮してしまった
きっと「女性の身体の仕組み」を
あまり理解していなかったのだろう、
濡れそぼった沙弥香の秘部を見ておののき
触れることすら出来なかったのだ。
それだけならまだよかった、そんな僕を目の前にして
何とかならないものか、と沙弥香に
あれこれと指で「刺激」された僕は
それだけで果てて発射してしまったのだ。
「え?パクっ!とかペロペロとか何もしてないのに?」
「そうだよ、恥ずかしいやら情けないやら」
「そっかぁ…でも、そんなのよくあることじゃない?」
「でもそれ以来、その娘とは何か気まずくなってしまって…」
「別れたんだ?」
僕は小さく頷いた。
「まぁ相手からすれば『私じゃダメなの?』ってなるよね」
「でもうまくいかないもんだよ、初めての時って」
「そうなのかなぁ?」
「お互いが『初めて』だとどうしてもそうなっちゃうこと、あるから」
「でもやっぱり何かカッコ悪くてさ」
「そっかぁ…でも私なんて初めての人、場所間違えてたんだから!」
「え?・・・挿入るとこを?」
ー 思わず『イテテテ!そっちじゃないよ!』
って叫んじゃった!
でも相手は全然悪びれてないし涼しい顔してた。
「ははは!そうなんだ、俺もそれくらい…」
「あ、そうだ!」
そう言うと美波はゴソゴソと
自分のカバンの中を探り始めた。
しばらくして
「あ…あった!」
美波が手にしてしたのは僕も見覚えのある
ゴムの形状をした避妊具だった。
「何で持ってんだよ、そんなの」
「あ、この前ムラコウと行ったホテルに置いてたから」
「ま、いいけどさ」
すると美波は僕の耳元でこう囁いた。
「使う?今から」
「えっ?」
「ムラコウ…いいよ、私なら全然」
「そ…そんなのって…」
「ほん…と…いいんだって…恥ずかしい?私とだと?」
「い、いや、そんなことないよ」
「気、遣わなくていいから、思ったままに…して、上手くいかなくても笑ったりしないから」
美波のその言葉に反応したのか僕はゴクリと唾を飲んだ。
「じゃ…ムラコウ、お願い、ね」
拒む理由など見つからなかった
むしろ前回思ったように
今度こんな雰囲気になれば
僕は躊躇せず美波の全てを受け入れる、
そのつもりだった。
「優しくね…ムラコウ」
美波の両手が僕の首に回された
それが合図かのように
二人は縺れ合うようにベッドに沈んでいき…
そこから先は何も覚えていない。
ふと気づくと僕の隣には
一糸纏わぬ姿の美波の姿があった。
「あ?目が覚めた?」
「え?俺、寝てたの?」
「うん、寝顔かわいかったよ」
えっ?マジで?
俺、何やってんだ?
ふと思い出したように僕は
こっそり自分の股間に手を当てがってみた。
どこかヒリヒリとした感覚が微かに残る下半身に
その名残りがあった。
何一つ記憶に残っていないが
間違いなく僕は美波とひとつに結ばれていた。
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