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Ⅲ. 邪魅の棲む街
【夜昼タウン】
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「後をつけてきてよかった。全くアナタってほんまにこの手の『魔の物』に好かれる傾向高めやんね」
「え、ここは?」
「どうやら『噂』は本当らしいねえ」
銃を片手にニッコリと笑う一人の女性。
「噂?」
ひと束に結ばれた肩の辺りまである茶色の髪の毛
あどけなさの中から覗く大人っぽい表情
そして特徴のあるどこか舌足らずな喋り方…
彼女、どこかで見た事がある、と
必死で記憶の糸を手繰り寄せる。
「フツーならあの時点で全身の骨が砕けてあの世行きやのに、ふふ」
「あれ?俺の体、何ともなってない」
「キャプテンがアナタをうちに入れたがる訳がわかったわ」
「キャプテン?誰のこと?」
「持ってる!何か持ってるわ!やっぱり『こっち』で働かないとあかんてことやね」
「え、こっちでって?」
「しかし、キャプテンもこんな手のかかる人に関わって…ホンマに」
「一体何の話?」
「ふふっ、知ってるかなぁ?…ここがどこなのか?」
「いや、それがわからんから困っててん」
ー この場所は「昼と夜の境目」となる時空の歪み
「昼と夜」それは人生における
「生と死」を意味する隠語で
この場所は人生の夜…つまり死語の世界やねん
ここは生と死の狭間で彷徨う
浮かばれない亡霊たちの行き交うポイントらしい。
通称「夜昼タウン」
この街外れには結界があり
この先は「邪魅の住む町」
ちょうどこの場所は現世と黄泉の世界の境界線
「百魂這入」だと彼女は言った。
浮かばれずにこの世を去った人々が
魑魅魍魎となってこちらの世界へと誘い込み
迷い込んだ人間を亡き者にして
仲間にするのだと言う。
「ちなみに私はその結界を見切ることも断ち切ることも出来るからこっちの世界に入って行けんねん」
「特殊能力…的な?」
「せやな、一般的にはそう呼ばれる類いやろな」
「それじゃ、何で俺は…?」
「それは…アナタも持ってるから、同じ力を」
「そんな能力、自覚ないんやけどな」
「いわゆる"潜在能力"ってやつやね」
と、なるとこの世界に入れるのは
ごくごく限られた人間と言うことなのだろうか?
しかしこのようなパラレルワールドが
実在するとは驚きだった。
「え、ここは?」
「どうやら『噂』は本当らしいねえ」
銃を片手にニッコリと笑う一人の女性。
「噂?」
ひと束に結ばれた肩の辺りまである茶色の髪の毛
あどけなさの中から覗く大人っぽい表情
そして特徴のあるどこか舌足らずな喋り方…
彼女、どこかで見た事がある、と
必死で記憶の糸を手繰り寄せる。
「フツーならあの時点で全身の骨が砕けてあの世行きやのに、ふふ」
「あれ?俺の体、何ともなってない」
「キャプテンがアナタをうちに入れたがる訳がわかったわ」
「キャプテン?誰のこと?」
「持ってる!何か持ってるわ!やっぱり『こっち』で働かないとあかんてことやね」
「え、こっちでって?」
「しかし、キャプテンもこんな手のかかる人に関わって…ホンマに」
「一体何の話?」
「ふふっ、知ってるかなぁ?…ここがどこなのか?」
「いや、それがわからんから困っててん」
ー この場所は「昼と夜の境目」となる時空の歪み
「昼と夜」それは人生における
「生と死」を意味する隠語で
この場所は人生の夜…つまり死語の世界やねん
ここは生と死の狭間で彷徨う
浮かばれない亡霊たちの行き交うポイントらしい。
通称「夜昼タウン」
この街外れには結界があり
この先は「邪魅の住む町」
ちょうどこの場所は現世と黄泉の世界の境界線
「百魂這入」だと彼女は言った。
浮かばれずにこの世を去った人々が
魑魅魍魎となってこちらの世界へと誘い込み
迷い込んだ人間を亡き者にして
仲間にするのだと言う。
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「せやな、一般的にはそう呼ばれる類いやろな」
「それじゃ、何で俺は…?」
「それは…アナタも持ってるから、同じ力を」
「そんな能力、自覚ないんやけどな」
「いわゆる"潜在能力"ってやつやね」
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