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約束
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「あら、おノロケ?」
マスターは苦笑いしながらウインクする。
「思ったより面白いって言っただけじゃないか」
「あんた、相手のことをそんな風に表現するのって初めてでしょ。
いつも、好きなんだ、しか言わなかったものね」
そういわれると反論の余地もない。好き好き好き……そんな感情だけで突っ走って、利用されて……
メールが届いた音がして、スマホを取り出す。
ぶら下っている埴輪を見て、真咲君がくすぐったそうに笑った。
「あら、それカワイイじゃない。
今度博物館に行った時、あたしに買ってきてちょうだい」
「いいよ。
来週、興味のある展示が始まるって言ってたから」
「あら、もう次の約束してんのね」
「いや、約束してるわけじゃ……」
約束しているわけじゃないけど、誘われるのが当たり前だと考えていた。
「思ってたよりずっとうまくいってるみたいね。
ちょっとつまらないわね……」
マスターの楽しみのために付き合ってんじゃないから……
メールは、健からだった。
来週も博物館に行こー!
OK
マスターへの土産は、埴輪のイヤリング……
あるんだなぁ、いろんなもんが……
やはり俺の部屋に来て、アイドルの真似をして踊って、腕枕で眠った……
プラトニックなまま、三か月が過ぎようとしていた……
マスターは苦笑いしながらウインクする。
「思ったより面白いって言っただけじゃないか」
「あんた、相手のことをそんな風に表現するのって初めてでしょ。
いつも、好きなんだ、しか言わなかったものね」
そういわれると反論の余地もない。好き好き好き……そんな感情だけで突っ走って、利用されて……
メールが届いた音がして、スマホを取り出す。
ぶら下っている埴輪を見て、真咲君がくすぐったそうに笑った。
「あら、それカワイイじゃない。
今度博物館に行った時、あたしに買ってきてちょうだい」
「いいよ。
来週、興味のある展示が始まるって言ってたから」
「あら、もう次の約束してんのね」
「いや、約束してるわけじゃ……」
約束しているわけじゃないけど、誘われるのが当たり前だと考えていた。
「思ってたよりずっとうまくいってるみたいね。
ちょっとつまらないわね……」
マスターの楽しみのために付き合ってんじゃないから……
メールは、健からだった。
来週も博物館に行こー!
OK
マスターへの土産は、埴輪のイヤリング……
あるんだなぁ、いろんなもんが……
やはり俺の部屋に来て、アイドルの真似をして踊って、腕枕で眠った……
プラトニックなまま、三か月が過ぎようとしていた……
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