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お付き合い
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「ばっかもそこまでいけば感心するわね!」
案の定、マスターの言葉は辛らつだった……
「俊の奴、見事なやり逃げね。最後は触ってももらえなかったなんて、哀れねぇ」
今日は客がいるのに、マスターの声は前よりも大きい。
「マスター、俺を可哀そうだと思ってないだろ」
「当たり前でしょ。
馬鹿につける薬はないっていうけど、本当よね。
アンタもたいがいバカだけど、俊もかなりのバカだわ」
傷口をグイグイと抉り、塩をこれでもかと塗り込むマスター……
痛いけど……愛情も感じる……
いや、友情か……
「もう、言い寄るのはやめる……
真咲君の言う通り、言い寄ってくる奴と付き合う」
「あら、言い寄ってきたら相手かまわず付き合うの?」
「あぁ。俺の好みは信用できないから」
「やっとわかったのね。
小汚いおっさんが言い寄ってこないかしらね」
さも楽しそうに、マスターは笑った。
「男前だから、女性が言い寄ってくる可能性もありますよね」
それなら小汚くても男の方がいい……
奥の席から、小走りで客が向かってくる……
「あれ? あの子……」
埴輪男子だった……
埴輪男子は無言のまま、しかし満面の笑みで勢いよく向かってくると、俺の首に抱きついた。
「僕と付き合って!!」
はにゃ?
案の定、マスターの言葉は辛らつだった……
「俊の奴、見事なやり逃げね。最後は触ってももらえなかったなんて、哀れねぇ」
今日は客がいるのに、マスターの声は前よりも大きい。
「マスター、俺を可哀そうだと思ってないだろ」
「当たり前でしょ。
馬鹿につける薬はないっていうけど、本当よね。
アンタもたいがいバカだけど、俊もかなりのバカだわ」
傷口をグイグイと抉り、塩をこれでもかと塗り込むマスター……
痛いけど……愛情も感じる……
いや、友情か……
「もう、言い寄るのはやめる……
真咲君の言う通り、言い寄ってくる奴と付き合う」
「あら、言い寄ってきたら相手かまわず付き合うの?」
「あぁ。俺の好みは信用できないから」
「やっとわかったのね。
小汚いおっさんが言い寄ってこないかしらね」
さも楽しそうに、マスターは笑った。
「男前だから、女性が言い寄ってくる可能性もありますよね」
それなら小汚くても男の方がいい……
奥の席から、小走りで客が向かってくる……
「あれ? あの子……」
埴輪男子だった……
埴輪男子は無言のまま、しかし満面の笑みで勢いよく向かってくると、俺の首に抱きついた。
「僕と付き合って!!」
はにゃ?
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