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日常5
誰でもいいと君だから(1)
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◆◆◆前書き◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ある雨の日。
蒼悟とふたりきりで過ごしていると、ひょんなことをきっかけに押し倒されてしまう。
理性を総動員し、なんとか一線は越えなかったものの、自分はヤリチンなのではと悩んだ伝は……
10回更新。全て予約投稿済み。
お話雰囲気タグ
#R18 #コミカル #伝総受 #類×伝
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その日はかなり酷い雨が降っていた。
窓ガラスがバタバタと音を立てている。時折、ドーンという大きな雷鳴が轟き、空が白く染まった。そして、何度目かの雷鳴の後に突然部屋の明かりが落ちた。
「っ……!」
明日の授業で使うレジュメを作っていた僕は、慌ててデータを保存し、ノートパソコンをシャットダウンする。
……良かった。デスクトップだったなら、データが吹き飛んで、今頃、自分はショックで灰になっていたかもしれない。
暗い部屋に安堵の溜息が落ちる。
窓の外を見れば、眼下に広がる東京の夜景は真っ暗だ。
携帯でニュースを確認すれば、どうやらこの辺りでは大規模停電が起こっているようだ。
「……類さん、大丈夫かな」
今夜、類さんはいつもの編集さんと北海道に取材旅行へ出掛けている。
彼だけではない。ニャン太さんは買い出しでトルコだし、帝人さんも当直で不在。
いつもはリビングから聞こえてくる賑やかな声もなく、今はしんと静まり返っている。
「……水飲んだら、さっさと寝ちゃおう」
朝になれば電気も通っているに違いない。
復旧作業に従事する人たちに心の中で感謝しつつ、携帯のライトを頼りに僕は自室を出た。
と、
「ひっ……」
誰もいないはずのリビングに人影があって、僕は息を飲んだ。
微動だにしないソファに座る影――幽霊なんかではなく、ソウさんだ。
もう深夜を回っていたから、てっきり彼は寝ているものと思っていたが、起きていたらしい。
「ソウさん? 寝付けませんか?」
声を掛けるが、反応はなし。
ソファで寝ては風邪を引いてしまう……心配になって歩み寄れば、彼は起きていた。
目をパッチリと開けて、唇を引き結び、身体を強張らせて携帯を握りしめている。
大きな音が苦手な彼は、僕が自室にいる間、リビングでテレビを見て気を紛らわしていたのかもしれない。
そして突如襲った停電が原因で、フリーズしてしまったのだろう。
「ソウさん。ソウさん」
何度か肩を揺すると、彼はギギギと音が聞こえてくるような、錆びたロボットみたいな動きでこちらを向いた。
「……伝?」
「この辺一帯、停電しちゃったみたいです」
「……そうか」
微動だにせず、彼は言った。
「復旧の目処は立っていないようなので、寝ちゃった方がいいと思います」
「そうか」
彼はその場から動かない。
頼りの類さんがいなくて、とても心細いことだろう。
「……ソウさん」
小さく震える手に触れる。と、力強く握り返される。
こういう時、類さんなら彼が安心して寝付くまで、傍にいるに違いない。
僕は、躊躇いがちに口を開いた。
「ええと……一緒に寝ます?」
先日買い直したベッドは、クイーンサイズ。
類さんとニャン太さんの3人で寝るには少し狭いが、ソウさんとふたりなら余裕の広さだ。
しばらくの沈黙の後、彼は顔を持ち上げた。
「寝る」
掠れる声が告げる。
「じゃ、じゃあ、行きましょう」
僕は手を引いて、彼を立たせた。
「水を飲みたいので、少し付き合ってくださいね」
お腹に彼の手を巻き付け、幼児が電車ごっこをする要領でウォーターサーバーまで向かい、目的を遂げると僕はソウさんを連れて自室に戻った。
「壁側と、扉側、どっちがいいとかありますか?」
「別に。どっちでもいい」
「じゃあ、僕が壁側で寝ますね」
二人でベッドに潜り込む。
「枕どうぞ」
「いらない」
「首、痛くなりませんか」
「ならない」
仰向けに寝転んだ彼は、胸の上で手を組んだ。
天井を険しい目つきで睨みつけ、微動だにしない。
と、カーテンの向こう側が光った。
来る、と思った次の瞬間、一際大きな音が鳴る。
「……っっっ!」
ソウさんが奥歯を噛み締めるのが伝わってきた。
緊張で上がった肩を、僕は優しく撫でた。
「今夜は僕がいますから。大丈夫ですよ」
努めて穏やかに告げる。
すると、ややあってから彼はこちらに身体を向けた。
「……うん」
至近距離で見つめ合うと、美しい切れ長の目が暗闇の中でもよく見えた。
雷の光で睫毛が色濃く影を落とす。
感情の見えないクールな面差し。
類さんと並んでいると本当に絵になるんだよなぁ……なんて思っていると、視界いっぱいにソウさんの顔が広がった。
頬に手が触れる。
ベッドが軋んだ音。
それから、額に唇が触れた。
ソウさんは、口数が少ない分スキンシップが多い。
僕も応えるように、指の裏で彼の頬をくすぐる。
怖くない、怖くないと伝えるように。
何だか、怯える動物を前にしているみたいだ。
実家の犬も雷が苦手で、よく布団に潜り込んできたっけ。
その度に、喉や背中を撫でたりしていたのを思い出す。
ソウさんの手が僕の前髪を掻き上げた。
外で再び雷鳴がして、ソウさんが身体を震わせたから、僕は彼を抱き寄せ、背中をぽんぽんと叩いた。
額を寄せてくるソウさん。
よしよし、怖くない怖くない……眠気にまどろんでいると、抱いているのが犬なのかソウさんなのか曖昧になっていく……
と、
唇に唇が触れた。
「っ……」
一瞬の出来事に僕は目を瞬く。
再び唇が重なり、
離れた頃には、僕はソウさんに組み敷かれていていた。
「伝」
(ん?)
熱い手が頬に触れ、首筋をなぞった。ピクリと身体が跳ねる。
(あれ?)
戸惑っていると、
「んンッ!?」
今度は吐息を奪うようなキスが仕掛けられた。
ある雨の日。
蒼悟とふたりきりで過ごしていると、ひょんなことをきっかけに押し倒されてしまう。
理性を総動員し、なんとか一線は越えなかったものの、自分はヤリチンなのではと悩んだ伝は……
10回更新。全て予約投稿済み。
お話雰囲気タグ
#R18 #コミカル #伝総受 #類×伝
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その日はかなり酷い雨が降っていた。
窓ガラスがバタバタと音を立てている。時折、ドーンという大きな雷鳴が轟き、空が白く染まった。そして、何度目かの雷鳴の後に突然部屋の明かりが落ちた。
「っ……!」
明日の授業で使うレジュメを作っていた僕は、慌ててデータを保存し、ノートパソコンをシャットダウンする。
……良かった。デスクトップだったなら、データが吹き飛んで、今頃、自分はショックで灰になっていたかもしれない。
暗い部屋に安堵の溜息が落ちる。
窓の外を見れば、眼下に広がる東京の夜景は真っ暗だ。
携帯でニュースを確認すれば、どうやらこの辺りでは大規模停電が起こっているようだ。
「……類さん、大丈夫かな」
今夜、類さんはいつもの編集さんと北海道に取材旅行へ出掛けている。
彼だけではない。ニャン太さんは買い出しでトルコだし、帝人さんも当直で不在。
いつもはリビングから聞こえてくる賑やかな声もなく、今はしんと静まり返っている。
「……水飲んだら、さっさと寝ちゃおう」
朝になれば電気も通っているに違いない。
復旧作業に従事する人たちに心の中で感謝しつつ、携帯のライトを頼りに僕は自室を出た。
と、
「ひっ……」
誰もいないはずのリビングに人影があって、僕は息を飲んだ。
微動だにしないソファに座る影――幽霊なんかではなく、ソウさんだ。
もう深夜を回っていたから、てっきり彼は寝ているものと思っていたが、起きていたらしい。
「ソウさん? 寝付けませんか?」
声を掛けるが、反応はなし。
ソファで寝ては風邪を引いてしまう……心配になって歩み寄れば、彼は起きていた。
目をパッチリと開けて、唇を引き結び、身体を強張らせて携帯を握りしめている。
大きな音が苦手な彼は、僕が自室にいる間、リビングでテレビを見て気を紛らわしていたのかもしれない。
そして突如襲った停電が原因で、フリーズしてしまったのだろう。
「ソウさん。ソウさん」
何度か肩を揺すると、彼はギギギと音が聞こえてくるような、錆びたロボットみたいな動きでこちらを向いた。
「……伝?」
「この辺一帯、停電しちゃったみたいです」
「……そうか」
微動だにせず、彼は言った。
「復旧の目処は立っていないようなので、寝ちゃった方がいいと思います」
「そうか」
彼はその場から動かない。
頼りの類さんがいなくて、とても心細いことだろう。
「……ソウさん」
小さく震える手に触れる。と、力強く握り返される。
こういう時、類さんなら彼が安心して寝付くまで、傍にいるに違いない。
僕は、躊躇いがちに口を開いた。
「ええと……一緒に寝ます?」
先日買い直したベッドは、クイーンサイズ。
類さんとニャン太さんの3人で寝るには少し狭いが、ソウさんとふたりなら余裕の広さだ。
しばらくの沈黙の後、彼は顔を持ち上げた。
「寝る」
掠れる声が告げる。
「じゃ、じゃあ、行きましょう」
僕は手を引いて、彼を立たせた。
「水を飲みたいので、少し付き合ってくださいね」
お腹に彼の手を巻き付け、幼児が電車ごっこをする要領でウォーターサーバーまで向かい、目的を遂げると僕はソウさんを連れて自室に戻った。
「壁側と、扉側、どっちがいいとかありますか?」
「別に。どっちでもいい」
「じゃあ、僕が壁側で寝ますね」
二人でベッドに潜り込む。
「枕どうぞ」
「いらない」
「首、痛くなりませんか」
「ならない」
仰向けに寝転んだ彼は、胸の上で手を組んだ。
天井を険しい目つきで睨みつけ、微動だにしない。
と、カーテンの向こう側が光った。
来る、と思った次の瞬間、一際大きな音が鳴る。
「……っっっ!」
ソウさんが奥歯を噛み締めるのが伝わってきた。
緊張で上がった肩を、僕は優しく撫でた。
「今夜は僕がいますから。大丈夫ですよ」
努めて穏やかに告げる。
すると、ややあってから彼はこちらに身体を向けた。
「……うん」
至近距離で見つめ合うと、美しい切れ長の目が暗闇の中でもよく見えた。
雷の光で睫毛が色濃く影を落とす。
感情の見えないクールな面差し。
類さんと並んでいると本当に絵になるんだよなぁ……なんて思っていると、視界いっぱいにソウさんの顔が広がった。
頬に手が触れる。
ベッドが軋んだ音。
それから、額に唇が触れた。
ソウさんは、口数が少ない分スキンシップが多い。
僕も応えるように、指の裏で彼の頬をくすぐる。
怖くない、怖くないと伝えるように。
何だか、怯える動物を前にしているみたいだ。
実家の犬も雷が苦手で、よく布団に潜り込んできたっけ。
その度に、喉や背中を撫でたりしていたのを思い出す。
ソウさんの手が僕の前髪を掻き上げた。
外で再び雷鳴がして、ソウさんが身体を震わせたから、僕は彼を抱き寄せ、背中をぽんぽんと叩いた。
額を寄せてくるソウさん。
よしよし、怖くない怖くない……眠気にまどろんでいると、抱いているのが犬なのかソウさんなのか曖昧になっていく……
と、
唇に唇が触れた。
「っ……」
一瞬の出来事に僕は目を瞬く。
再び唇が重なり、
離れた頃には、僕はソウさんに組み敷かれていていた。
「伝」
(ん?)
熱い手が頬に触れ、首筋をなぞった。ピクリと身体が跳ねる。
(あれ?)
戸惑っていると、
「んンッ!?」
今度は吐息を奪うようなキスが仕掛けられた。
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