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エピローグ
最果ての約束(5)
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頭が真っ白になる。
「いや、え、は、何……
悪い、頭が全然ついていかねーんだけど」
「本当にわかってないんですね……
嘘でしょ……」
ユリアが愕然としてオレを見る。
それから、子供を諭すようにゆっくりとした口調で続けた。
「バンさん。僕が結婚したいと思うのは、前も今もあなたしかいません。
……ああ、いえ……結婚と言うと確かに語弊がありますね。
当たり前ですが、世間のように教会で祝福されて、
戸籍が繋がって……ということは、僕らではできませんし、
法的にはなんの縛りもない。
つまり、僕はあなたと家族になりたいんです」
真摯な眼差しに、胸が高鳴る。
「……気持ちは嬉しいんだけど、無理だろ」
けれど、口を突いて出た言葉はどこか諦めの色をしていた。
「なっ、なんでですか!?」
「生まれとか、育ちとか、いろいろ」
「そんなの考えたこともないですよ」
「少なくとも、ハルは反対すると思う」
ユリアの眉根が寄る。
図星だったらしい。
「確かに、反対はされました。
でも、説得しました。その時間がかかって、今になったんです」
「なら、爺さんは?
爺さんだって、反対するだろ」
ユリアの父親は反対されていたはずだ。
オレに反対しないわけがない。
「祖父については……
目が覚めた時、事後報告すればいいです」
「おいおい……目ぇ覚めて、大事な孫が到底認められない相手と結婚してたら、
爺さん、また起き上がれなくなるぞ」
ユリアが目を閉じる。
それから大仰にため息をついた.
「あのね、バンさん。
誰に何を言われようと、
僕は家族になりたい人と結婚する。
それはもう決めてるんです。
……というか、僕、今、かなり怒ってますからね?
結婚したい相手にプロポーズしたら、
別の人と結婚するだなんて思われたんですから」
「それは、悪かったとは思う。
でもさ、こればっかは仕方ねーだろ」
「仕方なくなんてないよ。
そもそも、あなたはいいんですか?
僕が別の誰かと結婚しても?」
「いいよ。オレが望むのはお前の幸せだけだから」
考えるまでもないことだ。
即答すれば、ユリアは額に手をやり俯いた。
「……叔父さんの言葉がわかった気がします」
「ハルの……?」
「あなたは……僕のこと愛してないってやつ」
「は……な、なんでそうなるんだよ!?」
「だって僕のこと簡単に諦められるじゃないですか!」
「簡単じゃねえよ!
でも、オレじゃ、お前と釣り合わねえからっ……」
「釣り合うとか釣り合わないとか、どーでもいいって言ってるでしょ!?
あなたは、僕のこと愛してるんですか?
僕の傍にいたいんですか?
ずっと一緒って約束はどこいっちゃったんですか!!」
「それは……っ、本気で思ってたよ。願ってたよ。この生活がずっと続けばいいなって。
でも……
お前のこと好きだから、愛してるから、
お前の一番の幸せを考えたら、オレじゃダメなんだって思うんだよ」
恋人としてなら問題ない。
でも、結婚というのは、ユリアの家を背負うことになる。
この際、男とか女とかは関係なかった。
オレがもし女だとしても、身を引いていただろう。
なぜなら……
オレはおキレイな人間じゃないから。
人を殺した。名前も知らない男に何度も抱かれた。
そんな男が、ユリアの家に相応しいわけがない。面汚しにも程があるのだ。
「僕の幸せは、あなたの傍にしかないよ」
「……ムリだ」
「僕の体だけが目的だったとか?」
「んなわけねぇだろ!?」
「それならーー」
指先が食い込むほど両肩を掴まれる。
オレは息を飲んだ。
「僕の、家族になって。
あなたの全部を僕にちょうだい」
「……家族にならなくたって、
オレの全ては、お前のもんだよ」
「……言葉を換えますね。
バンさん。僕の全てを受け取ってください」
「そ、れは……」
「なんでそこで黙っちゃうの」
ユリアの手から力が抜ける。
顔を持ち上げれば、ユリアは困ったように小首を傾げた。
「僕のことはいらない?」
「……そうじゃねえ。そうじゃなくて」
オレは首を振った。
いらないわけがない。
ユリア以上に愛おしい存在なんて、ない。
頭ではわかっているのだ。今、オレは、つまらないことに囚われていると。
でも、彼の求めに応えられない。
「お前は、オレの身に余るっつーか」
「なんですか、それ」
これは、この感情はーー
「お……オレだってわかんねーよ!
なんでこんな怖いのかっ……!」
「怖い?」
ユリアが目を瞬く。
オレは自分で言った言葉を口の中で反芻して、顔に熱が集まるのを感じた。
オレの全てを差し出すことに抵抗はなかった。
しかし、彼の全てを差し出されるのは怖い。
……そう、たまらなく、怖いのだ。
「僕が人じゃないから?」
「そういう怖いじゃねーよ。
なんつーか……ああ、もう、なんて説明したらいいんだ……」
オレは頭をガシガシとかく。
「お前に……お前に、何かして欲しいなんて思わねーんだよ」
「でも、僕はあなたに全てを捧げたいよ」
「ユリア……」
「僕は、あなたのためなら何だってする。
死ぬのだって怖くない」
「やめてくれ。そんなの望んでないんだ」
「どうして?
そんなに僕のことが信じられない?」
「信じる?」
「僕はずっとあなたを愛し続けるよ。
絶対に手放さない。だから、信じてよ」
オレは、まじまじとユリアを見つめる。
彼の言葉に、言い表せない胸につっかえていた何かがストンと落ちた。
そうか。怖かったのは……
「あなたは、あなたが歩けなくなったら、僕にきっと言うでしょう。
『オレを置いていけ』って。
でも、そんな関係望んでない。
あなたが歩けない時は、僕が抱きかかえて進みます」
「ユリア……」
「あなたにとったら、僕は頼りないかもしれない。イヤなこと忘れたりしてたしね。
でも、もうしないよ。僕は、あなたに見合う強さを手に入れるって誓ったんだ。
だからーー」
『あなたも飛び込んでよ』、とユリアは言った。
「僕に思い切り愛されてよ。
……あなたが僕のこと愛してくれるように、
僕だって全身全霊をかけてあなたを愛してるんだから」
頷くこともできず、立ち尽くしていると、
力強く抱きしめられる。
「つらい時は、僕があなたを支えるよ。
幸せな時はふたりで分かち合おう。
そうやって、僕はあなたと同じ時間を過ごしていきたいんです。
ねえ! バンさん。怖がらないで。
僕を貰って。お願いですから……」
――貴様が本当に求めているのは、子守りの相手ではない。
――共に歩く相手だろう?
シロの言葉が、ふと脳裏に過ぎる。
気がつけば、頬が濡れていて、オレは慌てて手の甲で涙を拭った。
オレはいつだって、誰かのために生きる理由が欲しかった。
だから、世話係でい続けたかったし、ユリアと対等になるのが怖かった。
ユリアにいらないと言われても、
世話係なら世話を焼いていられる。
でも、世話係を辞めてしまったら存在意義を失ってしまうようでーー怖かったのだ。
それは、裏返せば保身だ。
オレはユリアの愛を信じていなかった。
だから、ハルは……あんな風に言ったのだろう。
「……なんか、今の……プロポーズみたいだな」
オレは小さく笑ってから言った。
「みたいじゃなくて、プロポーズです」
憮然とした様子で、ユリアが首を振る。
「そ、そっか……そうだった……」
改めて、言葉を理解すると、
落ち着かなくなった。気恥ずかしくて、ユリアの顔を見られない。
オレは何度か唇を開閉させてから、言葉を振り絞った。
「……オレで、良ければ。
お前の家族に……して、くれねぇか」
「……っ!」
ユリアの眼差しが、きらめく。
「はい! 必ず幸せにしますから!」
「うん……」
オレはユリアの広い胸板に頬を寄せた。
頭が沸騰していて、相変わらず理解はあんまり追いついていない。
だけど、とてつもなく幸せなのは確かだ。
甘い雰囲気を味わっていると、
ふと、ユリアが短い溜息をこぼした。
「……ふふ、頷いてくれて良かった」
「なに?」
「もし、頷いてくれなかったら……
バンさんが、結婚してくださいって泣いてお願いしてくるまで、
エッチなことしようと思ったのに」
悪戯を仕掛けた子供のように、
楽しげに目を細める。
「……意地張ってくれてもいいんですよ」
ユリアは変わった。
どことなく、前よりも……神経が図太くなった、気がする。
「お、お前な……」
呆れ返れば、唐突に唇を奪われた。
「ん、んむぅ、んんっ」
唇を割って、ザラついた舌が侵入してくる。
慣れた動きで舌を絡めとられ、あっという間に息が上がってしまった。
ユリアは、生徒として優秀過ぎだ。
ヤるからには気持ちよく!なんて思ったのも運の尽き、
逆に翻弄されるハメになるなんて。
正直……悔しい。
「……愛してます、バンさん」
唇を離すと、ユリアはさわさわとオレの頬を撫でて囁いた。
「……オレ、だって」
濡れた舌を舐めてから頷く。
身体の芯が燃え上がり、ジクジクと腹の奥が甘く疼く。
「えへへへへ」
ユリアはこれ以上なく幸せそうに微笑んだ。
オレもつられて口の端を持ち上げる。
しばらくの気恥ずかしい沈黙の後、
彼は鼻息荒く口を開いた。
「それじゃ、善は急げと言いますし、早速、明日、出かけましょう!」
「出掛ける……? どこに??」
「バンさんのご家族に、ご挨拶に行くんですよ!!」
「いや、え、は、何……
悪い、頭が全然ついていかねーんだけど」
「本当にわかってないんですね……
嘘でしょ……」
ユリアが愕然としてオレを見る。
それから、子供を諭すようにゆっくりとした口調で続けた。
「バンさん。僕が結婚したいと思うのは、前も今もあなたしかいません。
……ああ、いえ……結婚と言うと確かに語弊がありますね。
当たり前ですが、世間のように教会で祝福されて、
戸籍が繋がって……ということは、僕らではできませんし、
法的にはなんの縛りもない。
つまり、僕はあなたと家族になりたいんです」
真摯な眼差しに、胸が高鳴る。
「……気持ちは嬉しいんだけど、無理だろ」
けれど、口を突いて出た言葉はどこか諦めの色をしていた。
「なっ、なんでですか!?」
「生まれとか、育ちとか、いろいろ」
「そんなの考えたこともないですよ」
「少なくとも、ハルは反対すると思う」
ユリアの眉根が寄る。
図星だったらしい。
「確かに、反対はされました。
でも、説得しました。その時間がかかって、今になったんです」
「なら、爺さんは?
爺さんだって、反対するだろ」
ユリアの父親は反対されていたはずだ。
オレに反対しないわけがない。
「祖父については……
目が覚めた時、事後報告すればいいです」
「おいおい……目ぇ覚めて、大事な孫が到底認められない相手と結婚してたら、
爺さん、また起き上がれなくなるぞ」
ユリアが目を閉じる。
それから大仰にため息をついた.
「あのね、バンさん。
誰に何を言われようと、
僕は家族になりたい人と結婚する。
それはもう決めてるんです。
……というか、僕、今、かなり怒ってますからね?
結婚したい相手にプロポーズしたら、
別の人と結婚するだなんて思われたんですから」
「それは、悪かったとは思う。
でもさ、こればっかは仕方ねーだろ」
「仕方なくなんてないよ。
そもそも、あなたはいいんですか?
僕が別の誰かと結婚しても?」
「いいよ。オレが望むのはお前の幸せだけだから」
考えるまでもないことだ。
即答すれば、ユリアは額に手をやり俯いた。
「……叔父さんの言葉がわかった気がします」
「ハルの……?」
「あなたは……僕のこと愛してないってやつ」
「は……な、なんでそうなるんだよ!?」
「だって僕のこと簡単に諦められるじゃないですか!」
「簡単じゃねえよ!
でも、オレじゃ、お前と釣り合わねえからっ……」
「釣り合うとか釣り合わないとか、どーでもいいって言ってるでしょ!?
あなたは、僕のこと愛してるんですか?
僕の傍にいたいんですか?
ずっと一緒って約束はどこいっちゃったんですか!!」
「それは……っ、本気で思ってたよ。願ってたよ。この生活がずっと続けばいいなって。
でも……
お前のこと好きだから、愛してるから、
お前の一番の幸せを考えたら、オレじゃダメなんだって思うんだよ」
恋人としてなら問題ない。
でも、結婚というのは、ユリアの家を背負うことになる。
この際、男とか女とかは関係なかった。
オレがもし女だとしても、身を引いていただろう。
なぜなら……
オレはおキレイな人間じゃないから。
人を殺した。名前も知らない男に何度も抱かれた。
そんな男が、ユリアの家に相応しいわけがない。面汚しにも程があるのだ。
「僕の幸せは、あなたの傍にしかないよ」
「……ムリだ」
「僕の体だけが目的だったとか?」
「んなわけねぇだろ!?」
「それならーー」
指先が食い込むほど両肩を掴まれる。
オレは息を飲んだ。
「僕の、家族になって。
あなたの全部を僕にちょうだい」
「……家族にならなくたって、
オレの全ては、お前のもんだよ」
「……言葉を換えますね。
バンさん。僕の全てを受け取ってください」
「そ、れは……」
「なんでそこで黙っちゃうの」
ユリアの手から力が抜ける。
顔を持ち上げれば、ユリアは困ったように小首を傾げた。
「僕のことはいらない?」
「……そうじゃねえ。そうじゃなくて」
オレは首を振った。
いらないわけがない。
ユリア以上に愛おしい存在なんて、ない。
頭ではわかっているのだ。今、オレは、つまらないことに囚われていると。
でも、彼の求めに応えられない。
「お前は、オレの身に余るっつーか」
「なんですか、それ」
これは、この感情はーー
「お……オレだってわかんねーよ!
なんでこんな怖いのかっ……!」
「怖い?」
ユリアが目を瞬く。
オレは自分で言った言葉を口の中で反芻して、顔に熱が集まるのを感じた。
オレの全てを差し出すことに抵抗はなかった。
しかし、彼の全てを差し出されるのは怖い。
……そう、たまらなく、怖いのだ。
「僕が人じゃないから?」
「そういう怖いじゃねーよ。
なんつーか……ああ、もう、なんて説明したらいいんだ……」
オレは頭をガシガシとかく。
「お前に……お前に、何かして欲しいなんて思わねーんだよ」
「でも、僕はあなたに全てを捧げたいよ」
「ユリア……」
「僕は、あなたのためなら何だってする。
死ぬのだって怖くない」
「やめてくれ。そんなの望んでないんだ」
「どうして?
そんなに僕のことが信じられない?」
「信じる?」
「僕はずっとあなたを愛し続けるよ。
絶対に手放さない。だから、信じてよ」
オレは、まじまじとユリアを見つめる。
彼の言葉に、言い表せない胸につっかえていた何かがストンと落ちた。
そうか。怖かったのは……
「あなたは、あなたが歩けなくなったら、僕にきっと言うでしょう。
『オレを置いていけ』って。
でも、そんな関係望んでない。
あなたが歩けない時は、僕が抱きかかえて進みます」
「ユリア……」
「あなたにとったら、僕は頼りないかもしれない。イヤなこと忘れたりしてたしね。
でも、もうしないよ。僕は、あなたに見合う強さを手に入れるって誓ったんだ。
だからーー」
『あなたも飛び込んでよ』、とユリアは言った。
「僕に思い切り愛されてよ。
……あなたが僕のこと愛してくれるように、
僕だって全身全霊をかけてあなたを愛してるんだから」
頷くこともできず、立ち尽くしていると、
力強く抱きしめられる。
「つらい時は、僕があなたを支えるよ。
幸せな時はふたりで分かち合おう。
そうやって、僕はあなたと同じ時間を過ごしていきたいんです。
ねえ! バンさん。怖がらないで。
僕を貰って。お願いですから……」
――貴様が本当に求めているのは、子守りの相手ではない。
――共に歩く相手だろう?
シロの言葉が、ふと脳裏に過ぎる。
気がつけば、頬が濡れていて、オレは慌てて手の甲で涙を拭った。
オレはいつだって、誰かのために生きる理由が欲しかった。
だから、世話係でい続けたかったし、ユリアと対等になるのが怖かった。
ユリアにいらないと言われても、
世話係なら世話を焼いていられる。
でも、世話係を辞めてしまったら存在意義を失ってしまうようでーー怖かったのだ。
それは、裏返せば保身だ。
オレはユリアの愛を信じていなかった。
だから、ハルは……あんな風に言ったのだろう。
「……なんか、今の……プロポーズみたいだな」
オレは小さく笑ってから言った。
「みたいじゃなくて、プロポーズです」
憮然とした様子で、ユリアが首を振る。
「そ、そっか……そうだった……」
改めて、言葉を理解すると、
落ち着かなくなった。気恥ずかしくて、ユリアの顔を見られない。
オレは何度か唇を開閉させてから、言葉を振り絞った。
「……オレで、良ければ。
お前の家族に……して、くれねぇか」
「……っ!」
ユリアの眼差しが、きらめく。
「はい! 必ず幸せにしますから!」
「うん……」
オレはユリアの広い胸板に頬を寄せた。
頭が沸騰していて、相変わらず理解はあんまり追いついていない。
だけど、とてつもなく幸せなのは確かだ。
甘い雰囲気を味わっていると、
ふと、ユリアが短い溜息をこぼした。
「……ふふ、頷いてくれて良かった」
「なに?」
「もし、頷いてくれなかったら……
バンさんが、結婚してくださいって泣いてお願いしてくるまで、
エッチなことしようと思ったのに」
悪戯を仕掛けた子供のように、
楽しげに目を細める。
「……意地張ってくれてもいいんですよ」
ユリアは変わった。
どことなく、前よりも……神経が図太くなった、気がする。
「お、お前な……」
呆れ返れば、唐突に唇を奪われた。
「ん、んむぅ、んんっ」
唇を割って、ザラついた舌が侵入してくる。
慣れた動きで舌を絡めとられ、あっという間に息が上がってしまった。
ユリアは、生徒として優秀過ぎだ。
ヤるからには気持ちよく!なんて思ったのも運の尽き、
逆に翻弄されるハメになるなんて。
正直……悔しい。
「……愛してます、バンさん」
唇を離すと、ユリアはさわさわとオレの頬を撫でて囁いた。
「……オレ、だって」
濡れた舌を舐めてから頷く。
身体の芯が燃え上がり、ジクジクと腹の奥が甘く疼く。
「えへへへへ」
ユリアはこれ以上なく幸せそうに微笑んだ。
オレもつられて口の端を持ち上げる。
しばらくの気恥ずかしい沈黙の後、
彼は鼻息荒く口を開いた。
「それじゃ、善は急げと言いますし、早速、明日、出かけましょう!」
「出掛ける……? どこに??」
「バンさんのご家族に、ご挨拶に行くんですよ!!」
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