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番外編3
♡聖なる夜の贈り物(9)
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* * *
「ん、ぁ……ふ、ぅ……」
緩く勃ち上がったソコを、ユリアの大きな手が扱く。
膝で両足を割るようにされているせいで、身じろぎ出来ずされるがままだ。
彼を押しやろうとする手は情けないほど力がこもらない。
「ふふ、すぐに勃っちゃったね」
ユリアはそう言って微笑むと、
上下に手を動かしながら、オレの耳朶に口づけた。
「……ねえ、さっきはどうして僕の舐めたの?
舐めたくなっちゃった?」
「そ、れは……んくっ……」
「でもさ、バンさん。
舐めるだけ舐めて満足して、おしまいなんて無茶苦茶でしょ」
唾液を塗り込めるように耳殻を舐められる。
くちゅくちゅと水音が耳の中に入り込んできて、身体がくねった。
「……後ろ向いて、お尻突き出して。
ほら。ご主人さまのお望み通り……コレで奥まで満たしてあげる」
ユリアが、中途半端にはいていた下着を下ろして、
反り立つ屹立を取り出した。
知れず、ゴクリと喉が鳴る。
とことん、この身体は快楽に……いや、ユリアに弱いらしい。
身体の芯からじくじくと甘い疼きが広がっていく。
ダメ押しとばかりに、ユリアはオレの敏感な竿の先端を親指の腹でグリグリ押した。
息を飲む。尻穴がキュンキュンと収縮するのが自分でも分かった。
「あっ、は……」
「ここグリグリしてイッても、物足りないでしょ?
ほら、早く。言うこと、聞いてよ……ご主人さま」
「なんで……オレが主人なのに、お前の方が偉そうにしてんだよ……」
「誰かさんに憧れているからかな」
クスクスとユリアが笑う。
オレは、チラリと湯船の方を見てから、
おずおずと言われた通りにした。
「……良い子ですね、バンさんは」
ちゅ、と髪に唇を押しつけてから、腰に手がかかった。
グイ、と尻肉を押し拡げられる。
熱い気配がヒタリと穴口に触れて――
「んぐっ……!」
次の瞬間、パンッ! と、肌と肌がぶつかる乾いた音が立った。
物凄い質量に最奥までを満たされ、その瞬間、頭が真っ白になる。
「あっ、あぁっ……!」
「しっかり立ってて、バンさん。
ふにゃふにゃしてたら……いいとこに、当たらないよ?」
果てたオレには構わず、ユリアは動き始めた。
「ちょ、ぁ、んぐっ……ふ、ぁ」
イッてる。
イッてるのに。
ガクガクと膝が震えて立っていられない。
湯気で白く曇った鏡に指先が線を描く。
当たらないよ、じゃねぇ。
隅々まで擦り上げられて、いい部分に当たらない訳がないのだ。
「ま、待て、ユリア、今、イッてる……から……っ!」
「バンさんも、僕がイッてるのに動いたことあったでしょ?」
あった。あったけどっ!
「お仕置きだよ」
「ひっ、ぁっ……ああっ、あぁぁああっ……!」
「ねえ、ご主人さま。気持ちいいね?」
「はっ、あ……! あっ、あぁあ、やめ、そこ、はっ……!」
腹の奥深くまで暴力的な熱に犯され、
頭の中が沸騰する。
「またっ……また、イグ、からっ……」
「イッていいよ。ほら、思いっきりイッて……」
「く、そ……抜けって、言ってんだろー、がっ……」
「ふーん、いいの? 抜いて?
こんなに絡みついてくるのに?」
抽送の速度が落ちて、ゆっくりとユリアが腰を引く。
「あ……」
唐突な物足りなさに、心臓がドクンと高鳴った。
「さっきまで、気持ち良さそうにお尻振ってたのに」
もどかしさに視界が歪む。
唇を引き結ぶと、ユリアの手がオレの顎を掴んで持ち上げた。
「バンさん。自分の顔、ちゃんと見てみなよ」
「な、に……」
「よだれ垂らして、気持ち良さそうにしてるじゃないですか」
姿見の中から見つめ返してくる男の顔は、
涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
ユリアの言う通り、半開きの唇からは、だらしなくヨダレが垂れている。
エロいことが大好きでたまらないとでも言うような、表情だった。
鏡を通してユリアを目が合った。
その瞬間、最奥まで貫かれてビクビクと身体が跳ねた。
「ねえ、いいの? 本当に?
本当に、抜いちゃいますよ?」
再び、ユリアがこれ以上なくゆっくりと腰を引く。
ぬぷぅっと最奥から喪失感が広がって、オレは鏡に額を押しつけた。
「あっ、ぁ……」
もう、イキたくない。
だって、このまましたら……ワケ分かんなくなっちまう。
ワケ分かんなくなったら、風呂どころじゃない。
湯船に浸かって、泳いで、逆上せそうになったら水浴びて。
鼻の下まで浸かって、何も考えないでぼうっとして。
ああ、でも。
……イキたい。
イキたくてたまらない。
めちゃくちゃに揺すぶられて、
何もかも分からなくなるくらい、ぶっ飛んでしまいたい。
だけど。
ああ、だけど。
「ユリア……も、無理、だから……」
オレは掠れる声を振り絞ると、恋人を振り返った。
「ぬ、抜くな、その、まま……」
「もっと激しくしてもいい?」
「い、ぃ……して、いいからっ、
めちゃくちゃにして、いいからっ、
中でイキたい……っ」
「お任せ下さい、ご主人さま」
「ぁぐっ……ぅあ……っ!」
先程とは比べようもない逞しい突き上げに、
オレの理性は紙ペラのように吹き飛んだ。
「はあ、はぁっ、あ、あぁっ、んひっ、ぃ、あ」
腹に当たるほど勃起したその先端は、
栓が壊れたようにだらだらと白濁をこぼす。
やば……ヤバイ……顔ヤバイ……
鏡に映った自分の顔が、視界に入ってきて、
そのあまりに酷い顔にヒヤリとした。
こんな顔見られたら、百年の恋も冷める……
でも、もうそんなの気にしていられなかった。
「ん、ぅう……あ……っ……!」
長大な欲情に、ごりごりと最奥を抉られて、
オレはひぃひぃ喘いで何度も果てる。
「可愛い……バンさん、凄く気持ち良さそうな顔してる……
ずっと、ずっとしてたいね……」
「見ん、なよ……」
鏡についた手に、顔を押し付けた。
ゴツンゴツンと手の甲に額がぶつかる。
「もう……隠さないでくださいよ」
そう言いながらも、ユリアはまたオレの顔を上向かせるようなマネはしなかった。
彼もまた限界が迫ってきているようで、
腰の動きは一定のリズムを刻み始めた。
「ぅ、くっ……も、僕も限界です……」
「はぁ、あっ、はぁ、はぁっ」
「バンさん、出すよ……
奥に、全部……出すからねっ……」
ひときわ大きな打擲音が浴室に響き渡る。
「ぅ、う……っ!」
オレはガクガクと膝を震わせながら、
ユリアの熱を受け止めた。
奥が熱い。
耳の奥で、ドクンドクンと心臓が跳ねている。
「熱い……」
ユリアが、オレの腰から手を離すと、
ズルズルと全身から力が抜けた。
「バンさん!?」
慌てたように、ユリアに抱き支えられる。
「だ、大丈夫ですか?
まだ1回しかしてないのに……
あ! もしかして、逆上せたとか……?」
逆上せるかよ……
まだ、風呂には入ってねぇし。
「風呂……風呂入る……」
オレはフラフラとユリアから離れると、
身体を引きずるようにして、湯船に向かった。
「ちょ、ちょっと、待って。
そんな状態で入ったら危ないですってば!」
「うるせ……入る、ん……だ……」
浴槽に手をついた所で、意識が遠ざかる。
「わぁあ!? バンさん!?」
ツルンと手が滑って、身体が傾く。
そのままオレは、顔から湯船にダイブした。
……後で聞いたことに寄れば、
オレはその後、ユリアに支えられながら、
念願の風呂に入ったらしい。
らしいというのは、オレが何一つ覚えていないからだ。
「また今度入りましょう」
寝室のベッドで寝転がるオレの額に、
水で濡らしたタオルを乗せながら、ユリアが言った。
「うぅ……」
これからは出来る限りユリアを挑発しないしよう。
オレはそう、心に固く誓ったのだった。
番外編『聖なる夜の贈り物』 おしまい。
「ん、ぁ……ふ、ぅ……」
緩く勃ち上がったソコを、ユリアの大きな手が扱く。
膝で両足を割るようにされているせいで、身じろぎ出来ずされるがままだ。
彼を押しやろうとする手は情けないほど力がこもらない。
「ふふ、すぐに勃っちゃったね」
ユリアはそう言って微笑むと、
上下に手を動かしながら、オレの耳朶に口づけた。
「……ねえ、さっきはどうして僕の舐めたの?
舐めたくなっちゃった?」
「そ、れは……んくっ……」
「でもさ、バンさん。
舐めるだけ舐めて満足して、おしまいなんて無茶苦茶でしょ」
唾液を塗り込めるように耳殻を舐められる。
くちゅくちゅと水音が耳の中に入り込んできて、身体がくねった。
「……後ろ向いて、お尻突き出して。
ほら。ご主人さまのお望み通り……コレで奥まで満たしてあげる」
ユリアが、中途半端にはいていた下着を下ろして、
反り立つ屹立を取り出した。
知れず、ゴクリと喉が鳴る。
とことん、この身体は快楽に……いや、ユリアに弱いらしい。
身体の芯からじくじくと甘い疼きが広がっていく。
ダメ押しとばかりに、ユリアはオレの敏感な竿の先端を親指の腹でグリグリ押した。
息を飲む。尻穴がキュンキュンと収縮するのが自分でも分かった。
「あっ、は……」
「ここグリグリしてイッても、物足りないでしょ?
ほら、早く。言うこと、聞いてよ……ご主人さま」
「なんで……オレが主人なのに、お前の方が偉そうにしてんだよ……」
「誰かさんに憧れているからかな」
クスクスとユリアが笑う。
オレは、チラリと湯船の方を見てから、
おずおずと言われた通りにした。
「……良い子ですね、バンさんは」
ちゅ、と髪に唇を押しつけてから、腰に手がかかった。
グイ、と尻肉を押し拡げられる。
熱い気配がヒタリと穴口に触れて――
「んぐっ……!」
次の瞬間、パンッ! と、肌と肌がぶつかる乾いた音が立った。
物凄い質量に最奥までを満たされ、その瞬間、頭が真っ白になる。
「あっ、あぁっ……!」
「しっかり立ってて、バンさん。
ふにゃふにゃしてたら……いいとこに、当たらないよ?」
果てたオレには構わず、ユリアは動き始めた。
「ちょ、ぁ、んぐっ……ふ、ぁ」
イッてる。
イッてるのに。
ガクガクと膝が震えて立っていられない。
湯気で白く曇った鏡に指先が線を描く。
当たらないよ、じゃねぇ。
隅々まで擦り上げられて、いい部分に当たらない訳がないのだ。
「ま、待て、ユリア、今、イッてる……から……っ!」
「バンさんも、僕がイッてるのに動いたことあったでしょ?」
あった。あったけどっ!
「お仕置きだよ」
「ひっ、ぁっ……ああっ、あぁぁああっ……!」
「ねえ、ご主人さま。気持ちいいね?」
「はっ、あ……! あっ、あぁあ、やめ、そこ、はっ……!」
腹の奥深くまで暴力的な熱に犯され、
頭の中が沸騰する。
「またっ……また、イグ、からっ……」
「イッていいよ。ほら、思いっきりイッて……」
「く、そ……抜けって、言ってんだろー、がっ……」
「ふーん、いいの? 抜いて?
こんなに絡みついてくるのに?」
抽送の速度が落ちて、ゆっくりとユリアが腰を引く。
「あ……」
唐突な物足りなさに、心臓がドクンと高鳴った。
「さっきまで、気持ち良さそうにお尻振ってたのに」
もどかしさに視界が歪む。
唇を引き結ぶと、ユリアの手がオレの顎を掴んで持ち上げた。
「バンさん。自分の顔、ちゃんと見てみなよ」
「な、に……」
「よだれ垂らして、気持ち良さそうにしてるじゃないですか」
姿見の中から見つめ返してくる男の顔は、
涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
ユリアの言う通り、半開きの唇からは、だらしなくヨダレが垂れている。
エロいことが大好きでたまらないとでも言うような、表情だった。
鏡を通してユリアを目が合った。
その瞬間、最奥まで貫かれてビクビクと身体が跳ねた。
「ねえ、いいの? 本当に?
本当に、抜いちゃいますよ?」
再び、ユリアがこれ以上なくゆっくりと腰を引く。
ぬぷぅっと最奥から喪失感が広がって、オレは鏡に額を押しつけた。
「あっ、ぁ……」
もう、イキたくない。
だって、このまましたら……ワケ分かんなくなっちまう。
ワケ分かんなくなったら、風呂どころじゃない。
湯船に浸かって、泳いで、逆上せそうになったら水浴びて。
鼻の下まで浸かって、何も考えないでぼうっとして。
ああ、でも。
……イキたい。
イキたくてたまらない。
めちゃくちゃに揺すぶられて、
何もかも分からなくなるくらい、ぶっ飛んでしまいたい。
だけど。
ああ、だけど。
「ユリア……も、無理、だから……」
オレは掠れる声を振り絞ると、恋人を振り返った。
「ぬ、抜くな、その、まま……」
「もっと激しくしてもいい?」
「い、ぃ……して、いいからっ、
めちゃくちゃにして、いいからっ、
中でイキたい……っ」
「お任せ下さい、ご主人さま」
「ぁぐっ……ぅあ……っ!」
先程とは比べようもない逞しい突き上げに、
オレの理性は紙ペラのように吹き飛んだ。
「はあ、はぁっ、あ、あぁっ、んひっ、ぃ、あ」
腹に当たるほど勃起したその先端は、
栓が壊れたようにだらだらと白濁をこぼす。
やば……ヤバイ……顔ヤバイ……
鏡に映った自分の顔が、視界に入ってきて、
そのあまりに酷い顔にヒヤリとした。
こんな顔見られたら、百年の恋も冷める……
でも、もうそんなの気にしていられなかった。
「ん、ぅう……あ……っ……!」
長大な欲情に、ごりごりと最奥を抉られて、
オレはひぃひぃ喘いで何度も果てる。
「可愛い……バンさん、凄く気持ち良さそうな顔してる……
ずっと、ずっとしてたいね……」
「見ん、なよ……」
鏡についた手に、顔を押し付けた。
ゴツンゴツンと手の甲に額がぶつかる。
「もう……隠さないでくださいよ」
そう言いながらも、ユリアはまたオレの顔を上向かせるようなマネはしなかった。
彼もまた限界が迫ってきているようで、
腰の動きは一定のリズムを刻み始めた。
「ぅ、くっ……も、僕も限界です……」
「はぁ、あっ、はぁ、はぁっ」
「バンさん、出すよ……
奥に、全部……出すからねっ……」
ひときわ大きな打擲音が浴室に響き渡る。
「ぅ、う……っ!」
オレはガクガクと膝を震わせながら、
ユリアの熱を受け止めた。
奥が熱い。
耳の奥で、ドクンドクンと心臓が跳ねている。
「熱い……」
ユリアが、オレの腰から手を離すと、
ズルズルと全身から力が抜けた。
「バンさん!?」
慌てたように、ユリアに抱き支えられる。
「だ、大丈夫ですか?
まだ1回しかしてないのに……
あ! もしかして、逆上せたとか……?」
逆上せるかよ……
まだ、風呂には入ってねぇし。
「風呂……風呂入る……」
オレはフラフラとユリアから離れると、
身体を引きずるようにして、湯船に向かった。
「ちょ、ちょっと、待って。
そんな状態で入ったら危ないですってば!」
「うるせ……入る、ん……だ……」
浴槽に手をついた所で、意識が遠ざかる。
「わぁあ!? バンさん!?」
ツルンと手が滑って、身体が傾く。
そのままオレは、顔から湯船にダイブした。
……後で聞いたことに寄れば、
オレはその後、ユリアに支えられながら、
念願の風呂に入ったらしい。
らしいというのは、オレが何一つ覚えていないからだ。
「また今度入りましょう」
寝室のベッドで寝転がるオレの額に、
水で濡らしたタオルを乗せながら、ユリアが言った。
「うぅ……」
これからは出来る限りユリアを挑発しないしよう。
オレはそう、心に固く誓ったのだった。
番外編『聖なる夜の贈り物』 おしまい。
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