292 / 387
届かない想いに身を寄せて
悪魔の定義について
しおりを挟む
『悪魔』というのは、特殊職業の一つだ。……ということはほとんど、いや、ほぼ100%知られていないだろう。なぜなら、悪魔になったやつは『人間』が嫌いなものが多い。それも、その『人間』そのものじゃなくて、人間が人間だからこそ持つ『感情』というものが、反吐が出るほど嫌いなのだ。
特に、憐れみだとか、同情だとか、正義だとか……そういう感情が大嫌いなものだ。だから悪魔になるのだ。そして、大抵は喜ぶのだ。これで自分は、自分の大嫌いな『人間』でなくなることが出来る。だから、『人間』の中の『悪魔』という特殊職業ではなく、『悪魔』という種族として生きることを望む。結果ステータスから職業が消え、種族としての『悪魔』が産まれた。
俺もそうだ。
人間らしい勘違いが、偽善が、大嫌いだった。
それを一番はじめに理解したのはいつだったか。そうだ、目の前で母親が魔物に殺され死んだとき。俺は、周りが悲しむのを見て、一人涙一つ溢さないまま、ただ思っていたのだ。
『俺じゃなくてよかった』
あいつらきっと、みんなそう思っているのだ。父親がおらず、一人になった俺を憐れみつつも、誰一人助けようとなんかしなかった。日常を路上に堕とし、それでよしとして見て見ぬふりをした。
上っ面だけ『いい人』であろうとして、中では何を言っているか分からない。そんな『人間』が嫌だ、嫌いだと思っていたら、ある日、悪魔になっていた。
驚いたか? 確かに驚いた。でも、それ以上に喜びが大きかった。これで偽善まみれの勘違い野郎、人間様とはおさらばだ! ……ってな。
あぁ、確かに嬉しかった。あの喜びは間違いじゃない。
悪魔になってから知ったが、悪魔は眠らなくていい。眠くならないのだ。いくら運動しても魔法を使っても、全く眠くならないから、眠る必要がないのだ。
悪魔は食べなくていい。腹なんて減らない。人が無様にあわてふためく様子は食事以上に魅力的なのだ。食事に裂く時間が惜しい。
悪魔は群れなくていい。基本独り身なのだ。仲間なんて概念はない。そもそも、そういった繋がりが嫌で悪魔になったやつがほとんどだから当たり前なのかもしれない。
……しばらくしてから、俺は思ったのだ。
「つまらない」と。
ひどく退屈だった。眠らなければ朝も夜も関係ない。腹が減らなければ、食欲というものがなくなる。食に対する好きも嫌いも消える。誰とも話さなくなって、言葉を忘れかけたりもした。それはさすがに不便だと影で造った人形と話した。
あぁ、つまらない、つまらない!
それに耐えきれなくなって、戦争を起こしてみた。人間をそそのかして、心を揺さぶって、争わせてみた。
……何もないよりはましだ。その程度だった。ただの戦争に、興味を失った。
それから俺は、本を読んでみた。人間が書いたくだらないものと思って侮蔑していてが、逆に人間の馬鹿馬鹿しい心情やらなんやらがつらつらと書かれていて、まぁ悪くなかった。ジャンルなんか気にしない。適当だ。
……ある一冊の本を読んだ。よくある物語だったが、ラストシーンは興味深かった。共に生きてきた、戦ってきた、信じていた親友に裏切られて、主人公が死ぬ。そんなエンディングだ。なぜかその親友はそのあとに泣いていたが、俺の興味があるのはそっちじゃない。
そうか、信じきっていたやつに裏切られると、普通に死ぬより辛いのか。
その表情を見てみたくなった。
俺はあえて人として、クラーミルの城へ行き、雇ってもらうように頼んでみた。驚くほどあっさりと許可され、次の日から働いた。それも住み込みだ。
悪魔が常に近くにいるというのに……国王も女王も穏やかに笑っていた。無知というのは恐ろしいものだ。
二人に子供が出来、育ち、戴冠式を経て王位が継承された。レイナ・クラーミルとロイン・クラーミル。二人がまだ赤ん坊のときから、俺は、クラーミルを裏切り、その絶望の表情を見るためだけに働いてきた。恭しい態度も、敬語も、マナーと常識も、なにより、信頼を得るために振り撒いていた優しさも、そのときのためだけのものだった。
『ブー』
『……レイナ様、どうなさいました?』
『あっこ!』
『…………』
あぁ、でも、そうなのか?
『……仕方ないですね。少しだけですよ』
『あぅぅ……ローも、ローも!』
『分かりましたよ、ロイン様』
あのとき。赤子だった二人を抱き上げた時に共に抱えた感情は……あれは、なんだったのだろう。
何かあたたかくて、何か…………。
『あら……ふふ』
『女王陛下』
『あなたがそんな幸せそうに笑うなんて。……二人が、あなたにも幸せを運んでくれたのね』
『……私は笑ってていましたか?』
『えぇ、とても』
拒絶していた。それは間違いない。
でも……だからこそ、俺はあの時、笑っていたんだろうか。
無様で、馬鹿馬鹿しくて、愚かで、醜い……そのくせ求めるものはいっちょ前な人間……彼らはまだ、そういう人間ではなかった。
あの時俺にあったのは、人としての『感情』なのか? それとも……そう勘違いしただけの『なにか』なのか?
俺は結局、悪魔にも人間にもなりきれなかったのだ。
これは、無様な『なにか』の走馬灯。
特に、憐れみだとか、同情だとか、正義だとか……そういう感情が大嫌いなものだ。だから悪魔になるのだ。そして、大抵は喜ぶのだ。これで自分は、自分の大嫌いな『人間』でなくなることが出来る。だから、『人間』の中の『悪魔』という特殊職業ではなく、『悪魔』という種族として生きることを望む。結果ステータスから職業が消え、種族としての『悪魔』が産まれた。
俺もそうだ。
人間らしい勘違いが、偽善が、大嫌いだった。
それを一番はじめに理解したのはいつだったか。そうだ、目の前で母親が魔物に殺され死んだとき。俺は、周りが悲しむのを見て、一人涙一つ溢さないまま、ただ思っていたのだ。
『俺じゃなくてよかった』
あいつらきっと、みんなそう思っているのだ。父親がおらず、一人になった俺を憐れみつつも、誰一人助けようとなんかしなかった。日常を路上に堕とし、それでよしとして見て見ぬふりをした。
上っ面だけ『いい人』であろうとして、中では何を言っているか分からない。そんな『人間』が嫌だ、嫌いだと思っていたら、ある日、悪魔になっていた。
驚いたか? 確かに驚いた。でも、それ以上に喜びが大きかった。これで偽善まみれの勘違い野郎、人間様とはおさらばだ! ……ってな。
あぁ、確かに嬉しかった。あの喜びは間違いじゃない。
悪魔になってから知ったが、悪魔は眠らなくていい。眠くならないのだ。いくら運動しても魔法を使っても、全く眠くならないから、眠る必要がないのだ。
悪魔は食べなくていい。腹なんて減らない。人が無様にあわてふためく様子は食事以上に魅力的なのだ。食事に裂く時間が惜しい。
悪魔は群れなくていい。基本独り身なのだ。仲間なんて概念はない。そもそも、そういった繋がりが嫌で悪魔になったやつがほとんどだから当たり前なのかもしれない。
……しばらくしてから、俺は思ったのだ。
「つまらない」と。
ひどく退屈だった。眠らなければ朝も夜も関係ない。腹が減らなければ、食欲というものがなくなる。食に対する好きも嫌いも消える。誰とも話さなくなって、言葉を忘れかけたりもした。それはさすがに不便だと影で造った人形と話した。
あぁ、つまらない、つまらない!
それに耐えきれなくなって、戦争を起こしてみた。人間をそそのかして、心を揺さぶって、争わせてみた。
……何もないよりはましだ。その程度だった。ただの戦争に、興味を失った。
それから俺は、本を読んでみた。人間が書いたくだらないものと思って侮蔑していてが、逆に人間の馬鹿馬鹿しい心情やらなんやらがつらつらと書かれていて、まぁ悪くなかった。ジャンルなんか気にしない。適当だ。
……ある一冊の本を読んだ。よくある物語だったが、ラストシーンは興味深かった。共に生きてきた、戦ってきた、信じていた親友に裏切られて、主人公が死ぬ。そんなエンディングだ。なぜかその親友はそのあとに泣いていたが、俺の興味があるのはそっちじゃない。
そうか、信じきっていたやつに裏切られると、普通に死ぬより辛いのか。
その表情を見てみたくなった。
俺はあえて人として、クラーミルの城へ行き、雇ってもらうように頼んでみた。驚くほどあっさりと許可され、次の日から働いた。それも住み込みだ。
悪魔が常に近くにいるというのに……国王も女王も穏やかに笑っていた。無知というのは恐ろしいものだ。
二人に子供が出来、育ち、戴冠式を経て王位が継承された。レイナ・クラーミルとロイン・クラーミル。二人がまだ赤ん坊のときから、俺は、クラーミルを裏切り、その絶望の表情を見るためだけに働いてきた。恭しい態度も、敬語も、マナーと常識も、なにより、信頼を得るために振り撒いていた優しさも、そのときのためだけのものだった。
『ブー』
『……レイナ様、どうなさいました?』
『あっこ!』
『…………』
あぁ、でも、そうなのか?
『……仕方ないですね。少しだけですよ』
『あぅぅ……ローも、ローも!』
『分かりましたよ、ロイン様』
あのとき。赤子だった二人を抱き上げた時に共に抱えた感情は……あれは、なんだったのだろう。
何かあたたかくて、何か…………。
『あら……ふふ』
『女王陛下』
『あなたがそんな幸せそうに笑うなんて。……二人が、あなたにも幸せを運んでくれたのね』
『……私は笑ってていましたか?』
『えぇ、とても』
拒絶していた。それは間違いない。
でも……だからこそ、俺はあの時、笑っていたんだろうか。
無様で、馬鹿馬鹿しくて、愚かで、醜い……そのくせ求めるものはいっちょ前な人間……彼らはまだ、そういう人間ではなかった。
あの時俺にあったのは、人としての『感情』なのか? それとも……そう勘違いしただけの『なにか』なのか?
俺は結局、悪魔にも人間にもなりきれなかったのだ。
これは、無様な『なにか』の走馬灯。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
戦闘職をしたくてVRMMOを始めましたが、意図せずユニークテイマーという職業になったので全力でスローライフを目指します
地球
ファンタジー
「え?何この職業?」
初めてVRMMOを始めようとしていた主人公滝沢賢治。
やろうと決めた瞬間、戦闘職を選んでいた矢先に突然出てきた職業は【ユニークテイマー】だった。
そのゲームの名はFree Infinity Online
世界初であるフルダイブ型のVRゲームであり、AIがプレイヤーの様子や行動を把握しイベントなどを考えられるゲームであった。
そこで出会った職業【ユニークテイマー】
この職業で、戦闘ではなくてスローライフを!!
しかし、スローライフをすぐにはできるわけもなく…?
ヴォルノースの森の なんてことない毎日
藻ノかたり
ファンタジー
何処かの世界の何処かの場所にある「ヴォルノースの森」。そこで営まれる”なんてことない毎日”を、短い個別の物語として綴っていきます。
※ サブタイトルごとの短い話の集まりです。
---------------------------
■ ヴォルノースの森と外観の図は下記URL。
https://ensouzansogo.blog.fc2.com/blog-entry-535.html
■ ヴォルノースの森の用語集は下記URL。
https://ensouzansogo.blog.fc2.com/blog-entry-536.html
■ pixivにフューイのイメージキャラクターを投稿しました。
https://www.pixiv.net/artworks/121361203
危険な森で目指せ快適異世界生活!
ハラーマル
ファンタジー
初めての彼氏との誕生日デート中、彼氏に裏切られた私は、貞操を守るため、展望台から飛び降りて・・・
気がつくと、薄暗い洞窟の中で、よくわかんない種族に転生していました!
2人の子どもを助けて、一緒に森で生活することに・・・
だけどその森が、実は誰も生きて帰らないという危険な森で・・・
出会った子ども達と、謎種族のスキルや魔法、持ち前の明るさと行動力で、危険な森で快適な生活を目指します!
♢ ♢ ♢
所謂、異世界転生ものです。
初めての投稿なので、色々不備もあると思いますが。軽い気持ちで読んでくださると幸いです。
誤字や、読みにくいところは見つけ次第修正しています。
内容を大きく変更した場合には、お知らせ致しますので、確認していただけると嬉しいです。
「小説家になろう」様「カクヨム」様でも連載させていただいています。
※7月10日、「カクヨム」様の投稿について、アカウントを作成し直しました。
異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い
八神 凪
ファンタジー
旧題:久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い
【第二回ファンタジーカップ大賞 編集部賞受賞! 書籍化します!】
高柳 陸はどこにでもいるサラリーマン。
満員電車に揺られて上司にどやされ、取引先には愛想笑い。
彼女も居ないごく普通の男である。
そんな彼が定時で帰宅しているある日、どこかの飲み屋で一杯飲むかと考えていた。
繁華街へ繰り出す陸。
まだ時間が早いので学生が賑わっているなと懐かしさに目を細めている時、それは起きた。
陸の前を歩いていた男女の高校生の足元に紫色の魔法陣が出現した。
まずい、と思ったが少し足が入っていた陸は魔法陣に吸い込まれるように引きずられていく。
魔法陣の中心で困惑する男女の高校生と陸。そして眼鏡をかけた女子高生が中心へ近づいた瞬間、目の前が真っ白に包まれる。
次に目が覚めた時、男女の高校生と眼鏡の女子高生、そして陸の目の前には中世のお姫様のような恰好をした女性が両手を組んで声を上げる。
「異世界の勇者様、どうかこの国を助けてください」と。
困惑する高校生に自分はこの国の姫でここが剣と魔法の世界であること、魔王と呼ばれる存在が世界を闇に包もうとしていて隣国がそれに乗じて我が国に攻めてこようとしていると説明をする。
元の世界に戻る方法は魔王を倒すしかないといい、高校生二人は渋々了承。
なにがなんだか分からない眼鏡の女子高生と陸を見た姫はにこやかに口を開く。
『あなた達はなんですか? 自分が召喚したのは二人だけなのに』
そう言い放つと城から追い出そうとする姫。
そこで男女の高校生は残った女生徒は幼馴染だと言い、自分と一緒に行こうと提案。
残された陸は慣れた感じで城を出て行くことに決めた。
「さて、久しぶりの異世界だが……前と違う世界みたいだな」
陸はしがないただのサラリーマン。
しかしその実態は過去に異世界へ旅立ったことのある経歴を持つ男だった。
今度も魔王がいるのかとため息を吐きながら、陸は以前手に入れた力を駆使し異世界へと足を踏み出す――
死亡エンドしかない悪役令息に転生してしまったみたいだが、全力で死亡フラグを回避する!
柚希乃愁
ファンタジー
『Blessing Blossom』という大人向けの恋愛シミュレーションRPGゲームがあった。
いわゆるエロゲ―だ。
その中に登場する公爵家長男レオナルド=クルームハイト。
あるときゲーム内のキャラクターであるはずの彼は、今の自分ではないもう一つの記憶を思い出す。
それはこの世界とは別の世界のもの。
その記憶の中で、彼は今自分がいるのがゲームの世界だということを知る。
しかもレオナルドは、ヒロインのどのルートに進んでも最後は死亡してしまう悪役令息で……。
ゲーム本編開始までにはまだ時間がある。
レオナルドは記憶を頼りに死亡回避のために動き出す。
自分にできることをしよう、と。
そんなレオナルドの行動は少なからず周囲に影響を与えていく。
自身の死亡回避、そして悠々自適なスローライフという目標に向かって順調に進んでいるかに見えたレオナルドだが、ある事件が起きる。
それはゲームにはなかったもので……。
ゲームと今レオナルドが生きている現実で展開が違っているのだ。
この事件をきっかけにレオナルドの考え方は変わっていくこととなる。
果たしてレオナルドは死亡エンドを回避できるのか―――。
*念のためのセルフレイティングです。
10/10 男性向けHOTランキング3位!
10/11 男性向けHOTランキング2位!
10/13 男性向けHOTランキング1位!
皆様お読みくださりありがとうございますm(__)m
11/4 第一章完結
11/7 第二章開始
王子様を放送します
竹 美津
ファンタジー
竜樹は32歳、家事が得意な事務職。異世界に転移してギフトの御方という地位を得て、王宮住みの自由業となった。異世界に、元の世界の色々なやり方を伝えるだけでいいんだって。皆が、参考にして、色々やってくれるよ。
異世界でもスマホが使えるのは便利。家族とも連絡とれたよ。スマホを参考に、色々な魔道具を作ってくれるって?
母が亡くなり、放置された平民側妃の子、ニリヤ王子(5歳)と出会い、貴族側妃からのイジメをやめさせる。
よし、魔道具で、TVを作ろう。そしてニリヤ王子を放送して、国民のアイドルにしちゃおう。
何だって?ニリヤ王子にオランネージュ王子とネクター王子の異母兄弟、2人もいるって?まとめて面倒みたろうじゃん。仲良く力を合わせてな!
放送事業と日常のごちゃごちゃしたふれあい。出会い。旅もする予定ですが、まだなかなかそこまで話が到達しません。
ニリヤ王子と兄弟王子、3王子でわちゃわちゃ仲良し。孤児の子供達や、獣人の国ワイルドウルフのアルディ王子、車椅子の貴族エフォール君、視力の弱い貴族のピティエ、プレイヤードなど、友達いっぱいできたよ!
教会の孤児達をテレビ電話で繋いだし、なんと転移魔法陣も!皆と会ってお話できるよ!
優しく見守る神様たちに、スマホで使えるいいねをもらいながら、竜樹は異世界で、みんなの頼れるお父さんやししょうになっていく。
小説家になろうでも投稿しています。
なろうが先行していましたが、追いつきました。
序盤で殺される悪役貴族に転生した俺、前世のスキルが残っているため、勇者よりも強くなってしまう〜主人公がキレてるけど気にしません
そらら
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
大人気ゲーム「剣と魔法のファンタジー」の悪役貴族に転生した俺。
貴族という血統でありながら、何も努力しない怠惰な公爵家の令息。
序盤で王国から追放されてしまうざまぁ対象。
だがどうやら前世でプレイしていたスキルが引き継がれているようで、最強な件。
そんで王国の為に暗躍してたら、主人公がキレて来たんだが?
「お前なんかにヒロインは渡さないぞ!?」
「俺は別に構わないぞ? 王国の為に暗躍中だ」
「ふざけんな! 原作をぶっ壊しやがって、殺してやる」
「すまないが、俺には勝てないぞ?」
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル総合週間ランキング40位入り。1300スター、3800フォロワーを達成!
【本編完結】聖女は辺境伯に嫁ぎますが、彼には好きな人が、聖女にはとある秘密がありました。
彩華(あやはな)
恋愛
王命により、グレンディール・アルザイド辺境伯に嫁いだ聖女シェリル。彼には病気持ちのニーナと言う大事な人がいた。彼から提示された白い結婚を盛り込んだ契約書にサインをしたシェリルは伯爵夫人という形に囚われることなく自分の趣味の薬作りを満喫してながら、ギルドに売っていく。ある日病気で苦しむニーナの病気を治した事でシェリルの運命は変わっていく。グレンディールがなにかと近づくようになったのだ。そんな彼女はとある秘密を抱えていた・・・。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる