182 / 387
迷子の迷子の冒険者捜索!
忘れ物
しおりを挟む
見張りが倒れ、僕らは洞穴の中へと入っていった。もちろん、警戒は怠らない。ここは敵陣。少しの気も抜けないのだ。
「……この向こうで四人寝ておるな」
先帝はそういうと、僕らにくるりと背を向けた。
「わしはこちらの始末をしてくる。お主らは奥に進むんじゃ、よいな?」
「…………」
僕はうなずいて、先に進んだ。少し進んだところで、壁に張り付いて身を潜める。
……視せんの先には見張りが四人。その背後には二つの扉がある。きっとあの中にポロンくんが……。
「…………」
行けるか、と、そう僕は目で二人に訴えた。二人がうなずいたのを見て、僕は剣を抜き、そして、
「――シャインっ!」
「っあ!? な、なんだ!?」
飛び出した。相手のステータスは分かっていない。未知数の相手だ。しかし、ここでミスればポロンくんたちの命はない。
『勇気』が発動していなくても、僕は、前よりはきっと強くなっているはず……!
とはいえ、格上の人物、ましてや自分達よりも人数が多いとなると、かなり手がかかる。それならば……!
「アリアさん! 光魔法で動きを――」
気がついた。
アリアさんの動きが、明らかに鈍い。どこか視せんも泳いでいて、はっきりとしない。体も小刻みに震えている。
……あぁ、よく見てみれば、ここにいるのは男ばかりじゃないか。アリアさんにとっては、敵が男であるというだけでかなりのダメージになる。男性が悪いというわけでもないが、そうなってしまうのだ。
「……フローラ、闇魔法で視界を奪うことって出来る?」
「は、はい! できますよ!」
フローラは返事をするとほぼ同時に、アリアさんの異変に気がついたようだった。
「……少しの間くらい、耐えられますよ。任せてください」
「ありがとう、フローラ」
アリアさんを、守らなきゃ。だって僕は、アリアさんに守られてきた。今は……逆だ。
かろうじて攻撃を避ける程度の動きしか出来ていないアリアさん。僕はフローラの後ろを駆け抜けて、アリアさんの元へと向かう。……が、僕がたどり着くよりも速く、一人の男が放った魔法が、アリアさんに迫る。
「……あ」
気がついてはいるが、思考がぼんやりとしているせいか、避けきれそうにない。速く行かないといけないのに、50m8.1の僕の足じゃたどり着かない……!
「――真剣白羽取り」
もう無理かもしれないと思ったのに助けられて、呆気にとられるアリアさんの前には、一人の女侍がたっていた。
「……よっ」
「おさく……」
「おさくさんっ……! あ、ありがとうございます。どうしてここに?」
「気が向いたから来てみた」
そう言ってにっこり笑うおさくさんの、心強さったらない。うん、個性の塊'sって、敵にしたら絶望しか残らないけど、助けてくれたらこの上なく心強くてありがたい存在だよね!
……あれ? でもそういえば、なんで僕らのこと助けてくれるんだろう。
「あ、そうそう! 気が向いたってのも本当だけどさ、忘れ物しちゃったんだよねー」
「え、忘れ物って……ここに!?」
「うん、ここにー」
ここに何を忘れたんだろう……と思った瞬間、おさくさんが僕の手を握る。と同時に暖かい白い光が溢れ出してきた。……これって!
「陰陽進退、伝授しといたよー! いやぁ、やっぱ、本当の日本人にしか伝授できないっぽくてねー、このスキルは」
……というか今、戦闘中だよね!? 僕がそう思い出すと、おさくさんもなにかを察したように後ろを見る。
「……しょーがないな。今回だけだからね? 無償サービス」
けろっとした顔でそう笑ったあと、おさくさんの目の色が変わる。明らかに、今までとは違う、獲物をとらえるような瞳に変わった。
そしてゆっくりと目を閉じ、口角をあげ、刀に手をかけ、そして、目を開く。
「火事場の馬鹿力アンドそれは残像だ」
……塊'sのスキルって、なんか気が抜けちゃう感じするよね!? しかし、ふざけているのは名前だけだった。
スキルを使った瞬間、おさくさんの姿が消える。
「……な、ど! どこに消えた!?」
「あっははー! 消えてなんかなーいよー」
おさくさんの明るい笑い声だけがあちこちから響く。
……『それは残像だ』ってスキルは確か、自分を神速にするスキルだ。『火事場の馬鹿力』はステータス10倍。見ることができないくらいのスピードになっていてもおかしくない。
辺り一面から聞こえてくるおさくさんの声に、だんだんと男たちが愚弄されていく。そして、もう何がなんだか、僕らもわからなくなってきたとき、おさくさんは男たちの真後ろに立っていた。
「消えてないよ。ほら、ここにいるでしょ?」
「なっ――」
男たちが気がついたときには、もう遅かった。そんなこと、言うまでもないだろう。
男たちが振り向く、その何秒か前、おさくさんは手をかけていた刀を勢いよく抜きつけた。
「陰陽進退替技」
刀の残像のなかに、美しくさえ見える血飛沫が舞う。おさくさんは、その中で笑っていた。
男が四人、地に伏すと、おさくさんは血振りをし刀を収める。どうやら体も麻痺させてしまったみたいだ。……すごい。
「……す、すごい。一瞬で終わっちゃった…………」
フローラが感心したように言うと、おさくさんはにっこり笑った。
「あれくらいのやつらなら、ちょちょいのちょいよ。さっさと先に進んでくださいな。
……んで、」
そして、アリアさんの前に来ると、ポンポンと頭を撫でる。驚いた様子のアリアさんは顔をあげ、目をぱちくりとさせながらおさくさんを見ている。
「男=怖いものって思ってたら、人生楽しめないぜ? ジュノンみたいに片っ端からダウトしない方が楽しめると思うなぁ。
悪いやつならぶっ倒せばいいんだよ。アリアさん一人じゃないんだから、それくらい余裕だろ」
「……え、あ…………」
そして、僕を見て言う。
「……目と耳で得た情報だけを信じるな。大事なのは過去と今。それを繋ぎ合わせれば、きっと大丈夫」
「それって」
「あー! 腰がいたいなぁ! よし、整骨院にいこう、そうしよう!」
おさくさんは僕の言葉には答えずにルンルンで洞穴から出ていった。
ちらりとアリアさんを見ると、触れられた頭をさわりながら、笑っていた。
「……そっか、そうだよな」
「……この向こうで四人寝ておるな」
先帝はそういうと、僕らにくるりと背を向けた。
「わしはこちらの始末をしてくる。お主らは奥に進むんじゃ、よいな?」
「…………」
僕はうなずいて、先に進んだ。少し進んだところで、壁に張り付いて身を潜める。
……視せんの先には見張りが四人。その背後には二つの扉がある。きっとあの中にポロンくんが……。
「…………」
行けるか、と、そう僕は目で二人に訴えた。二人がうなずいたのを見て、僕は剣を抜き、そして、
「――シャインっ!」
「っあ!? な、なんだ!?」
飛び出した。相手のステータスは分かっていない。未知数の相手だ。しかし、ここでミスればポロンくんたちの命はない。
『勇気』が発動していなくても、僕は、前よりはきっと強くなっているはず……!
とはいえ、格上の人物、ましてや自分達よりも人数が多いとなると、かなり手がかかる。それならば……!
「アリアさん! 光魔法で動きを――」
気がついた。
アリアさんの動きが、明らかに鈍い。どこか視せんも泳いでいて、はっきりとしない。体も小刻みに震えている。
……あぁ、よく見てみれば、ここにいるのは男ばかりじゃないか。アリアさんにとっては、敵が男であるというだけでかなりのダメージになる。男性が悪いというわけでもないが、そうなってしまうのだ。
「……フローラ、闇魔法で視界を奪うことって出来る?」
「は、はい! できますよ!」
フローラは返事をするとほぼ同時に、アリアさんの異変に気がついたようだった。
「……少しの間くらい、耐えられますよ。任せてください」
「ありがとう、フローラ」
アリアさんを、守らなきゃ。だって僕は、アリアさんに守られてきた。今は……逆だ。
かろうじて攻撃を避ける程度の動きしか出来ていないアリアさん。僕はフローラの後ろを駆け抜けて、アリアさんの元へと向かう。……が、僕がたどり着くよりも速く、一人の男が放った魔法が、アリアさんに迫る。
「……あ」
気がついてはいるが、思考がぼんやりとしているせいか、避けきれそうにない。速く行かないといけないのに、50m8.1の僕の足じゃたどり着かない……!
「――真剣白羽取り」
もう無理かもしれないと思ったのに助けられて、呆気にとられるアリアさんの前には、一人の女侍がたっていた。
「……よっ」
「おさく……」
「おさくさんっ……! あ、ありがとうございます。どうしてここに?」
「気が向いたから来てみた」
そう言ってにっこり笑うおさくさんの、心強さったらない。うん、個性の塊'sって、敵にしたら絶望しか残らないけど、助けてくれたらこの上なく心強くてありがたい存在だよね!
……あれ? でもそういえば、なんで僕らのこと助けてくれるんだろう。
「あ、そうそう! 気が向いたってのも本当だけどさ、忘れ物しちゃったんだよねー」
「え、忘れ物って……ここに!?」
「うん、ここにー」
ここに何を忘れたんだろう……と思った瞬間、おさくさんが僕の手を握る。と同時に暖かい白い光が溢れ出してきた。……これって!
「陰陽進退、伝授しといたよー! いやぁ、やっぱ、本当の日本人にしか伝授できないっぽくてねー、このスキルは」
……というか今、戦闘中だよね!? 僕がそう思い出すと、おさくさんもなにかを察したように後ろを見る。
「……しょーがないな。今回だけだからね? 無償サービス」
けろっとした顔でそう笑ったあと、おさくさんの目の色が変わる。明らかに、今までとは違う、獲物をとらえるような瞳に変わった。
そしてゆっくりと目を閉じ、口角をあげ、刀に手をかけ、そして、目を開く。
「火事場の馬鹿力アンドそれは残像だ」
……塊'sのスキルって、なんか気が抜けちゃう感じするよね!? しかし、ふざけているのは名前だけだった。
スキルを使った瞬間、おさくさんの姿が消える。
「……な、ど! どこに消えた!?」
「あっははー! 消えてなんかなーいよー」
おさくさんの明るい笑い声だけがあちこちから響く。
……『それは残像だ』ってスキルは確か、自分を神速にするスキルだ。『火事場の馬鹿力』はステータス10倍。見ることができないくらいのスピードになっていてもおかしくない。
辺り一面から聞こえてくるおさくさんの声に、だんだんと男たちが愚弄されていく。そして、もう何がなんだか、僕らもわからなくなってきたとき、おさくさんは男たちの真後ろに立っていた。
「消えてないよ。ほら、ここにいるでしょ?」
「なっ――」
男たちが気がついたときには、もう遅かった。そんなこと、言うまでもないだろう。
男たちが振り向く、その何秒か前、おさくさんは手をかけていた刀を勢いよく抜きつけた。
「陰陽進退替技」
刀の残像のなかに、美しくさえ見える血飛沫が舞う。おさくさんは、その中で笑っていた。
男が四人、地に伏すと、おさくさんは血振りをし刀を収める。どうやら体も麻痺させてしまったみたいだ。……すごい。
「……す、すごい。一瞬で終わっちゃった…………」
フローラが感心したように言うと、おさくさんはにっこり笑った。
「あれくらいのやつらなら、ちょちょいのちょいよ。さっさと先に進んでくださいな。
……んで、」
そして、アリアさんの前に来ると、ポンポンと頭を撫でる。驚いた様子のアリアさんは顔をあげ、目をぱちくりとさせながらおさくさんを見ている。
「男=怖いものって思ってたら、人生楽しめないぜ? ジュノンみたいに片っ端からダウトしない方が楽しめると思うなぁ。
悪いやつならぶっ倒せばいいんだよ。アリアさん一人じゃないんだから、それくらい余裕だろ」
「……え、あ…………」
そして、僕を見て言う。
「……目と耳で得た情報だけを信じるな。大事なのは過去と今。それを繋ぎ合わせれば、きっと大丈夫」
「それって」
「あー! 腰がいたいなぁ! よし、整骨院にいこう、そうしよう!」
おさくさんは僕の言葉には答えずにルンルンで洞穴から出ていった。
ちらりとアリアさんを見ると、触れられた頭をさわりながら、笑っていた。
「……そっか、そうだよな」
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる