10 / 387
駆け出し転生者ウタ
明け方
しおりを挟む
スライムにスラちゃんという名前をつけたあと、アリアさんと僕はお風呂に入って――お風呂は三つある。断じて、一緒に入ったりしていない――そのままそれぞれの部屋で眠った。
そして、次の日の朝早く。ドアの向こうで足音がして目が覚めた。ぼんやりとした意識をどうにかそちらに向ける。
まだ寝ぼけてるから、転ばないように足下に気をつけてドアを開ける。キョロキョロと廊下を見渡すと、アリアさんが、あの鎧に着替えて立っていた。
「アリアさん?」
「ん? ……あぁ、ウタか。おはよう」
「おはようございます。どうしたんですか? まだ薄暗いですよ? どこか行くんですか?」
「いや、まぁな」
少し言葉を濁したアリアさんだったが、それから切り替えたように笑った。
「ちょっと、魔物の討伐にな」
「今からですか!?」
「あぁ。もう一時間もすれば積み荷が他国に向け送られる。それまでに、ある程度潰しておこうと思ってな」
「潰すって……え? もしかして、毎日これを?」
「そうだ。大体昼過ぎくらいまでな。
あぁそうだ。飯は街中でどうにかしてくれ。金貨を何枚か貸してくれないか? 両替したほうがいいだろう」
アリアさんがいうには、この世界には鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、とあるらしく、鉄貨が大体百円、銅貨は千円、銀貨は一万円、金貨は十万円だそうだ。
一枚で十万円……結構な大金くれたんだなーと思うと同時に、確かに両替した方がいいと思い、金貨5枚を銀貨30枚、銅貨200枚にしてもらうことにした。
「そんなにいっぱい小銭あるんですか?」
「まぁ、多少面倒だが用意できなくはない……あっ! そうだ! ウタ、すぐに支度できるか? 服は適当なものを貸そう」
「え? まぁ、出来ますけど」
「よし、三分で支度してこい」
◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈
「うっわー! すっごい大きな建物ですね!」
「ぷるるっ!」
「そうだろ、この王都の中でも一二を争うほどの大きさだからな。それだけ人気の職業ってことだ、冒険者は」
準備をしている間に、僕の隣ですやすやと眠っていたスラちゃんも目を覚まし、三人で外へ出た。
僕のお金を両替するため、アリアさんが向かったのは『冒険者ギルド』である。冒険者が登録をして、依頼を受けたり、それに対する報酬をもらったりするやつだ。とはいえ、まだ明け方なので、中に入っても、人はぽつりぽつりいる程度だ。奥にはカウンターがあるが、そこにいる人もまだ少ない。
アリアさんはまたあの帽子で顔を隠す。……どうやら、マルティネス・アリアだとしれるとめんどくさくなるらしい。やっぱり王族ってなると、色々あるのかなぁ?
「……あら、アリアじゃない。久しぶりね」
ふと、桃色の髪の女性が声をかけてきた。胸のあたりまであるウェーブがかった髪を揺らして僕らに少し近づく。
「久しぶりだな、エマ。悪いが、金貨の両替を頼んでもいいか?」
「もちろんいいけれど……その子は? スライムを使役してるなんて珍しいー」
エマさんが僕に視線を向ける。ドキッとしてしまうほど妖艶な紫色の瞳に、僕は思わず見入ってしまう。恥ずかしくて目を逸らしたいのに、なぜか目を背けられず、頭がぼんやりとしてくる。
「あ……えっと……」
「ぷ、ぷる……」
「こーら! エマ、やめろ」
アリアさんが、僕からエマさんをぐいっと引き離す。と、ぼんやりしていた思考が戻ってきた。……なんか僕、またスキル使われたんじゃ?
「こいつは転生者だ。ろくに耐性も持っていない」
「あらそうなの? まぁ、アリアが面倒見てるくらいだから訳ありだろうとは思ってたけど」
「……わかってたな、お前」
「さぁねー?」
「ったく……。早く! 金貨五枚! 両替!」
「はいはい。銀貨が30、銅貨が200でいい?」
「あぁ。……ほら、さっさと行け!」
アリアさんが押し付けるようにして渡した金貨を受け取り、カウンターの奥に歩いていった。
「全く……あいつの前だと、何もかも読まれている気がしてならない」
「えっと……?」
「あいつはエマ・キャンベル。私の古い馴染みだ。根は悪いやつじゃないんだが、いつもあんな感じでな……」
「あの、僕、自分のことなにも言ってないんですけど、大丈夫ですかね? あと、さっきの」
「さっきのはエマの悪ふざけだ。あと、お前のことも、もう大体分かってるだろう。戻ってきたら聞いてみろ」
「はぁ……?」
そうこうしているうちに、エマさんがたくさんの銀貨、銅貨をお盆のようなものに乗せて戻ってきた。
「銀貨30枚、銅貨200枚。確かめる?」
「いや、大丈夫だ。仕事だけは正確なのは知っている」
「だけってなによー。お金はウタ君に渡せばいいのね」
「あぁ。……私はこれから外にいく。こいつを頼んだぞ」
「はーい!」
アリアさんは僕をその場に残して、ギルドから出ていった。多分、森の方へ向かったのだろう。
「はい。アイテムボックスの使い方は分かってる?」
「は、はい! ……あのー」
お金をアイテムボックスにしまい、『銀貨30・銅貨200』と表示されたのを確認すると、僕はエマさんに声をかけた。
「なーに?」
「その、ステータス、見せてくれませんか?」
直接口から聞くのがめんどくさいと思った訳じゃない。ただ、その方が効率がいいと思ったのだ。
僕のことを分かっていることや、アリアさんが悪ふざけと言っていたこと。ステータスを覗けば、多分分かる。
「いいわよ。水晶版は、必要ないわね。鑑定スキル、持ってるんでしょ?」
「あ、はい」
水晶版がなにかなのは知らないが、会話の流れ的に、多分、ステータスを見れるようなものだろう。
「じゃ、どーぞ」
少しドキドキしながら、僕は鑑定を発動させた。
そして、次の日の朝早く。ドアの向こうで足音がして目が覚めた。ぼんやりとした意識をどうにかそちらに向ける。
まだ寝ぼけてるから、転ばないように足下に気をつけてドアを開ける。キョロキョロと廊下を見渡すと、アリアさんが、あの鎧に着替えて立っていた。
「アリアさん?」
「ん? ……あぁ、ウタか。おはよう」
「おはようございます。どうしたんですか? まだ薄暗いですよ? どこか行くんですか?」
「いや、まぁな」
少し言葉を濁したアリアさんだったが、それから切り替えたように笑った。
「ちょっと、魔物の討伐にな」
「今からですか!?」
「あぁ。もう一時間もすれば積み荷が他国に向け送られる。それまでに、ある程度潰しておこうと思ってな」
「潰すって……え? もしかして、毎日これを?」
「そうだ。大体昼過ぎくらいまでな。
あぁそうだ。飯は街中でどうにかしてくれ。金貨を何枚か貸してくれないか? 両替したほうがいいだろう」
アリアさんがいうには、この世界には鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、とあるらしく、鉄貨が大体百円、銅貨は千円、銀貨は一万円、金貨は十万円だそうだ。
一枚で十万円……結構な大金くれたんだなーと思うと同時に、確かに両替した方がいいと思い、金貨5枚を銀貨30枚、銅貨200枚にしてもらうことにした。
「そんなにいっぱい小銭あるんですか?」
「まぁ、多少面倒だが用意できなくはない……あっ! そうだ! ウタ、すぐに支度できるか? 服は適当なものを貸そう」
「え? まぁ、出来ますけど」
「よし、三分で支度してこい」
◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈
「うっわー! すっごい大きな建物ですね!」
「ぷるるっ!」
「そうだろ、この王都の中でも一二を争うほどの大きさだからな。それだけ人気の職業ってことだ、冒険者は」
準備をしている間に、僕の隣ですやすやと眠っていたスラちゃんも目を覚まし、三人で外へ出た。
僕のお金を両替するため、アリアさんが向かったのは『冒険者ギルド』である。冒険者が登録をして、依頼を受けたり、それに対する報酬をもらったりするやつだ。とはいえ、まだ明け方なので、中に入っても、人はぽつりぽつりいる程度だ。奥にはカウンターがあるが、そこにいる人もまだ少ない。
アリアさんはまたあの帽子で顔を隠す。……どうやら、マルティネス・アリアだとしれるとめんどくさくなるらしい。やっぱり王族ってなると、色々あるのかなぁ?
「……あら、アリアじゃない。久しぶりね」
ふと、桃色の髪の女性が声をかけてきた。胸のあたりまであるウェーブがかった髪を揺らして僕らに少し近づく。
「久しぶりだな、エマ。悪いが、金貨の両替を頼んでもいいか?」
「もちろんいいけれど……その子は? スライムを使役してるなんて珍しいー」
エマさんが僕に視線を向ける。ドキッとしてしまうほど妖艶な紫色の瞳に、僕は思わず見入ってしまう。恥ずかしくて目を逸らしたいのに、なぜか目を背けられず、頭がぼんやりとしてくる。
「あ……えっと……」
「ぷ、ぷる……」
「こーら! エマ、やめろ」
アリアさんが、僕からエマさんをぐいっと引き離す。と、ぼんやりしていた思考が戻ってきた。……なんか僕、またスキル使われたんじゃ?
「こいつは転生者だ。ろくに耐性も持っていない」
「あらそうなの? まぁ、アリアが面倒見てるくらいだから訳ありだろうとは思ってたけど」
「……わかってたな、お前」
「さぁねー?」
「ったく……。早く! 金貨五枚! 両替!」
「はいはい。銀貨が30、銅貨が200でいい?」
「あぁ。……ほら、さっさと行け!」
アリアさんが押し付けるようにして渡した金貨を受け取り、カウンターの奥に歩いていった。
「全く……あいつの前だと、何もかも読まれている気がしてならない」
「えっと……?」
「あいつはエマ・キャンベル。私の古い馴染みだ。根は悪いやつじゃないんだが、いつもあんな感じでな……」
「あの、僕、自分のことなにも言ってないんですけど、大丈夫ですかね? あと、さっきの」
「さっきのはエマの悪ふざけだ。あと、お前のことも、もう大体分かってるだろう。戻ってきたら聞いてみろ」
「はぁ……?」
そうこうしているうちに、エマさんがたくさんの銀貨、銅貨をお盆のようなものに乗せて戻ってきた。
「銀貨30枚、銅貨200枚。確かめる?」
「いや、大丈夫だ。仕事だけは正確なのは知っている」
「だけってなによー。お金はウタ君に渡せばいいのね」
「あぁ。……私はこれから外にいく。こいつを頼んだぞ」
「はーい!」
アリアさんは僕をその場に残して、ギルドから出ていった。多分、森の方へ向かったのだろう。
「はい。アイテムボックスの使い方は分かってる?」
「は、はい! ……あのー」
お金をアイテムボックスにしまい、『銀貨30・銅貨200』と表示されたのを確認すると、僕はエマさんに声をかけた。
「なーに?」
「その、ステータス、見せてくれませんか?」
直接口から聞くのがめんどくさいと思った訳じゃない。ただ、その方が効率がいいと思ったのだ。
僕のことを分かっていることや、アリアさんが悪ふざけと言っていたこと。ステータスを覗けば、多分分かる。
「いいわよ。水晶版は、必要ないわね。鑑定スキル、持ってるんでしょ?」
「あ、はい」
水晶版がなにかなのは知らないが、会話の流れ的に、多分、ステータスを見れるようなものだろう。
「じゃ、どーぞ」
少しドキドキしながら、僕は鑑定を発動させた。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
収納持ちのコレクターは、仲間と幸せに暮らしたい。~スキルがなくて追放された自称「か弱い女の子」の元辺境伯令嬢。実は無自覚チートで世界最強⁉~
SHEILA
ファンタジー
生まれた時から、両親に嫌われていた。
物心ついた時には、毎日両親から暴力を受けていた。
4年後に生まれた妹は、生まれた時から、両親に可愛がられた。
そして、物心ついた妹からも、虐めや暴力を受けるようになった。
現代日本では考えられないような環境で育った私は、ある日妹に殺され、<選択の間>に呼ばれた。
異世界の創造神に、地球の輪廻の輪に戻るか異世界に転生するかを選べると言われ、迷わず転生することを選んだ。
けれど、転生先でも両親に愛されることはなくて……
お読みいただきありがとうございます。
のんびり不定期更新です。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる