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そこに映る影
しおりを挟む路地の奥に続く道の先でまたさっきの視線を感じた
自分を見つけた視線、そこには小さい影が居た
その影はどこか寂しげでそれに…その影は少し震えていた
なぜ震えてるのかまでは分からないがきっとなにかに怯えているのだろう
たとえ自分に怯えていても構わない
小さい影からすれば自分の方が大きいのだから
だが不思議なことにその影は自分を観ても逃げることはなかった
それよりもその影は喜んでいるようにも見えた
犬のような猫のような形を模した影
ひとつの喜びを表してるようにも捉えることができる
だが、どうして生き物にみえるのだろう
影は影なのに…
この世界に存在する生き物は皆影がある
人の影、動物の影、植物の影、建造物の影、雲の影
だか、そこに居る影はどれにも当てはまらない
ただ、分かるのは喜んでいる影だった
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