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07.

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 ブラウンの放った白濁にべっとりと腹を濡らされて、マーシャはぐったりと簡易ベッドに沈んでいた。
 そんなマーシャの足の間で、ブラウンは今は硬さを失って大人しくしている男根と、シーツの染みとを呆然と見つめていた。

「マーシャ、お前……」

 シーツの染み――バルディーアの粘液とマーシャの愛液に、赤いものが混ざっているのだ。

「……処女、だったのか……?」

 まさか、という思いで絞り出すように問いかけたブラウンに、マーシャはまだ息を乱したまま、恥ずかしそうに視線を向ける。

「は、初めて、でした」

 小さな声で答えたマーシャに、ブラウンは完全に固まる。

「…………処女、のくせに、俺の臀を掘ったのか?」
「え、そこですか……?」
「そこだろう!? まさかあんなに堂々と男の臀を犯してる女が処女だなんて思わないだろう!!?」
「そんな、人を変態みたいに言わないで下さい」
「どこをどう取っても変態だろう!!」
 
 がぁっと怒鳴ってから、ブラウンははっと口を噤むと、バツが悪そうにあー、いや、と咳払いなどする。

「すまない……勝手に相当遊んでいるものだと……。痛くはなさそうだったが……大丈夫か」
「あ、はい。そこはバルちゃんの粘液のせいか……その……全く」

 バルちゃんってのはアレのことか、と思いつつも、ブラウンは何だかいたたまれなくなって、マーシャの手首からバングルを外す。
 
「ふぁ……っ! あ、ん……っ」

 魔力が巡り始めたのか、マーシャがぴくりと身体を震わせて、何やら艶めかし気な吐息を落とす。
 しばらく身悶えていたマーシャは、ややあってほぅと息をつくと、ゆっくりと身体を起こした。

「……大丈夫か?」
「ん……はい、多分」
 
 マーシャは確かめるように一度指先をくるりと回すと、小さく頷く。
 そして自分とブラウンの身体、シーツの汚れまでを魔法できれいにすると、ちらりとブラウンを見る。
 ブラウンはその視線に居心地悪そうに身体を揺すった。

「な、なんだ」
「……私、好きでもない人に肌を晒すなんてふしだらな事、しません……」

 拗ねたような顔をしているマーシャに、ブラウンは「は?」と間の抜けた声を出した。
 ふしだらの意味とは、と悩みつつも、ブラウンはごくりと唾を飲み込む。

「……さっきもそんな事を言っていたが……マーシャは……あー、その……俺の事が……好き……なのか……?」
「そ……っそうでなければ、拘束して虐めて可愛い声が聞きたいなんて、思いません」

 いや、普通はそんな事思わないだろう、と出かかった言葉を飲み込んで、ブラウンはガシガシと頭を掻く。
 
「ガタイが良ければ、誰でも良いんじゃないのか?」
「屈強な男性の辛そうだったり苦しそうだったりする顔を見たり声を聞いたりするのは大好きですけど……ブラウン様は違うんです」

 恥ずかしそうに目を伏せたマーシャに、ブラウンはまたごくりと唾を飲み込んだ。

「ブラウン様のそんな顔や声を、他の人が見たり聞いたりするなんて絶対嫌で……さ、さっきも、言ったじゃないですか。ブラウン様は絶対絶対! 私の手で啼かせて差し上げたいんです……! ひ……独り占め、したいんです!」

 叫ぶようなマーシャからの告白に、ブラウンははーっと息を落とす。
 
「正直お前の性癖はさっぱり理解出来ないが――お前のその『好き』は、愛だの恋だのの部類か?」
「愛だの恋だの……です、よ?」

 恥ずかしそうなマーシャの答えに、ブラウンはそうかと短く返すと、マーシャの腕を引く。
 驚いているマーシャを腕の中に閉じ込めて、ブラウンはまたはぁぁ、と息を落とした。

「……どうやら俺は、バルディーアに掘られて少々頭がおかしくなったらしい」
「え?」
「どうにもさっきからお前が可愛く見えて困る――だからな、マーシャ」

 立派な雄っぱいに顔を埋めさせられて、これ幸いとその胸筋の感触を堪能していたマーシャは、続いたブラウンの言葉に動きを止めた。

「やり直して良いか」
「やり直す……?」

 何をですか、とマーシャが恐る恐る顔を上げたところにブラウンの唇が落ちて来る。

「さっきは俺の勘違いのせいで辛い思いをさせただろう。だから、今度はちゃんと、最初から、しよう」
「……ちゃんと、最初から……?」

 だから何をですか、と言う間もなく、またブラウンの顔が近づいてきて、今度はねっとりと舌を絡められる。

「んっ……」

 ちゅ、くちゅ、と水音を響かせながら舌を絡められて、マーシャはびくりと身体を揺らす。
 けれどマーシャの戸惑いなどまるっと無視して、ブラウンは引っ込もうとするマーシャの舌を捕えて絡める。
 マーシャがブラウンの舌に翻弄されている間に、ブラウンの手は器用にマーシャの制服のボタンを外していて、マーシャが気付いた時には前が完全にはだけていた。

「ブ、ブラウンさ、ま……っ」

 隠す様に身を捩ろうとするマーシャを押さえて、ブラウンはマーシャの首筋に舌を這わせる。

「嫌なら、拘束するなり吹飛ばすなり、すると良い」
「そ、そんな、こと……あの、嫌、では……」
「嫌でないなら、続けるぞ」

 マーシャのお世辞にも豊かとはいえない小ぶりな胸を揉んで、つんと立っている先端を指で挟むようにしてくにくにと刺激すると、マーシャの口から甘い声が零れ落ちた。
 マーシャのその反応に満足気な笑みを浮かべながら、ブラウンの舌はマーシャの肌を滑っていく。

 首筋から鎖骨を伝うように反対側の首筋へと上り、ふ、と舌が離れたかと思うと今度は乳房を満遍なく舐める。
 乳輪に沿って円を描いた舌が指で弄られて完全に立ち上がっている先端に到達すると、マーシャは高い声を上げて背を反らした。
 ブラウンに向けて突き出すような形になった胸を食まれて、反対側の先端を指でこりこりと捏ねられる。

「あ、あ……っブラウン様……っむね、ばっかり……!」

 「やり直す」らしいけれど、先ほど散々に擦られて突かれて、快楽というものを覚えてしまったマーシャの膣内からはもう既に充分すぎる程にたっぷりと愛液が滴っている。
 
「駄目だ。しっかり準備をしてからだ」
「も……大丈夫で……やぁっ! あ、あぁっ」

 マーシャの訴えには耳を貸さず、ブラウンの舌はマーシャの肌の上を滑り続ける。
 腹から臍まで丹念に舐められて、下腹部まで来たブラウンがぐいっと足を持ち上げると、もうすっかり息が上がってぼんやり「ようやく」と思ったマーシャはしかし、ブラウンが足の指を舐め始めたことで小さく悲鳴を上げた。

「やっ……やだぁ、汚いです、ブラウンさま……っ!」
「汚くなどない。先ほど自分で清めていただろう」
「で、でも……っ! やぁっ! や、もう……もう、挿れて……っ!」

 嫌々と首を振って懇願するマーシャを、ブラウンは今度も完全に無視をして、そして結局足も下から上までたっぷりと舐めまくった。
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