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「ギル……冗談は………」
怯えたように見上げて来るルネに、次の瞬間ギルベルトはぷっと吹き出した。
「っ!? お前、揶揄ったな!?」
かっと頬を紅潮させたルネに、すまんと笑って身体を起こしたギルベルトは、ルネの腕を引いて起き上がらせるとシャツを直す。
「だけど、ルネ。呪いで眠らされたお姫様は、どうやって目を覚ましたか覚えてるか?」
「え……? あ、あぁ……あのお伽話のか……?」
それだと頷いたギルベルトに、ルネは子供の頃に読んだお伽話を頭の中に思い浮かべて──そして嫌そうに顔を顰める。
「王子のキス……?」
「だな。まぁ今回呪われたのは王子なワケだが」
「だったら俺の場合は可愛い女の子からのキスじゃないか?」
さっきギルベルトの唇が触れた感触を消す様に首筋を擦りながら言うルネに、ギルベルトはルネの長くなった髪に手を伸ばすと意地悪そうな笑みを浮かべる。
「ルネの彼女たちに頼むのか?その姿を見せて『俺にキスをしてくれ』って?」
ギルベルトの言葉に、ルネはぐぬっと呻いて想像してみる。
今のこの姿のまま、例えば明日一緒に過ごす約束をしていたダニエラと会ったらどうなるか。
ダニエラはサバサバとしている性格が気に入っている。
しばらく声を掛けなくても拗ねたり僻んだりする事もない。声を掛けてすげなく断られる事もあるのだが、そんな媚びへつらう気配が微塵もないところも気に入っている。
そんな彼女にこの姿を見せたら─── 爆笑必至だ、とルネは遠い目をする。
ルネは自身の身体に目を落とすと、ギルベルトの腕を引いてベッドから下りる。
と、サイズの合わなくなったズボンが下着ごとずるっとずり落ちた。それを煩わしそうに足を振って床に落として、ギルベルトと向かい合って立つ。
「どうした?」
難しい顔をして見上げてくるルネに、ギルベルトが首を傾げる。
「……縮み過ぎだと思わないか?」
「そうか?丁度良いと思うが」
そう言って、ギルベルトが僅かに身体を屈めてルネの頭に顎を乗せた。
ほら丁度良い、などと言われて、ルネはべしっとその顎を手の平で押し返す。
「ダニエラより低くなってる………」
ギルベルトとルネは差程身長差が無かった。いや、ルネの方が少しばかり低かったのは認めるが、大差はなかった。
ダニエラの背はそんなルネの目線の辺りまである。
対して今のルネはギルベルトの肩に届くかどうか、という高さだ。
つまりはルネとダニエラの身長差が見事に逆転してはいまいか、とルネはがくりと肩を落とした。
そんな彼女に呪いが解けるかもしれないとは言え、キスをして欲しいなどと頼むのは、何だか屈辱的な気がしてルネは即座にダニエラはなし、と頭を振る。
ならばルネに従順で優しく可愛らしいサーラはどうだろうか、と癒し系な柔らかい雰囲気のサーラの姿を思い浮かべる。
──こんな姿になったルネにひどく同情して泣きじゃくるような未来しか見えなかった。
しかも恐らく、小柄だと思っていたサーラでさえ今のルネでは同じくらいか、下手をするとルネの方が低そうだ。
お可哀想なルネ様と、はらはらと涙を零されて慰めるようにキスをされるのは、これまた何だか面白くない。
色んな女たちの顔を思い浮かべてはうんうんと唸っているルネに、ギルベルトは一つ息を落とすとその長い指でルネの顎を持ち上げる。
「今俺とここで試してみてめでたく呪いが解ければ、その姿は俺以外の誰にも見られずに済むぞ?」
「……確かに、そうだけど。いや、でも男となんて……」
「別にキスの一つや二つ、悩むことじゃないだろう」
あっけらかんと言われて、ルネはそうか……?と首を捻る。
男同士で──見た目は男女になっているとはいえ、キスをする事は"悩むことじゃない"のだろうか。
勿論『恋愛対象が同性』という者がいる事は知っているが、自分にはそんな趣味は一切ない。女の子が良い。女の子が大好きなのだ。
だけどこんな姿を彼女たちに見られるのは沽券にかかわる──
またうんうんと唸り始めたルネに、ギルベルトは何度目になるか分からない溜息を落とすと、持ち上げていたルネの顎を更に上向かせて身体を屈める。
「ギ──……っ!?」
軽く重なってすぐに離れた唇に、呆然と見上げてくるルネを見つめて数秒、ギルベルトはもう一度唇を重ねて──今度はしっかりと、合わせる。
「っん!? んんっ!!」
我に返ったようにジタバタと暴れ始めたルネの腰に腕を回して引き寄せて、ギルベルトは僅かに唇を離すと角度を変えてもう一度重ねる。
無意識にか薄く開かれた唇の隙間から舌を挿し入れて、ルネの舌を絡めとる。
「ギ……んぅっ」
抗議するように胸を叩かれるけれど、その辺りの力も弱くなっているのかギルベルトにはちっとも堪えない。
可愛らしく思える抵抗も、舌を絡ませ続けているうちに次第に収まっていく。
「っはぁ……」
ちゅっと水音をたてて唇を離すと、ルネがふらりと身体を離す。
「こ……ここまでしなくて、良いだろう……」
頬を上気させて睨むように見上げて来るルネの身体に変化はない。
それを知らせる様に、ギルベルトは長くなったままのルネの髪を一筋掬うと、その毛先にキスを落とす。
「いや、キスの深さも関係があったりするかな、と思ったんだが……何だ、感じたのか?」
「そんなわけあるか!」
意地悪く口端を上げたギルベルトに、ルネはその脛を蹴る。
「まぁとりあえずキスでは解けなかった、と」
変わらずちんまりとしたままの美少女を見下ろして、ギルベルトはふむと腕を組む。
「もっと先までやってみるか?」
「───は?」
ギルベルトの呟きに、何だって?とルネはギルベルトを見上げる。
「キスじゃ生温いのかもしれないだろう?それに折角女になったんだ。女がセックスの時にどう感じてるか、体験してみるのも良いんじゃないか?」
そんな事を言い出したギルベルトに、ルネは数拍固まる。
「……女が、セックスの時に、どう感じてるか……?」
「男に戻った時にもっと悦ばせてやれるかもしれないし──興味ないか?女がどんな風に感じてるのか」
「そ……れはまぁ、興味がない事もない、けど……」
ごくりと喉を鳴らしたルネが気付いた時には、視界がくるりと回ってまたしてもベッドに押し倒されていた。
「ちょっ……やるとは言ってないぞ!?」
「誰かさんのせいで遊ぶ余裕なんてどこにもなかったから溜まってるんだよ。折角だから発散させろ。ルネの好奇心も満たされるし、一石二鳥だろ?」
「いや、でも……あっ、おいっ」
するりとシャツの胸元から手を滑り込ませたギルベルトに、ルネは慌てたようにその手を掴もうとして、けれどその前にギルベルトの手がゆるりとルネの柔らかく膨らんでいる胸を揉み始めてしまう。
「ちょっと待っ……んっ!」
ゆるゆると揉まれていた胸の頂をきゅっと抓まれて、突然の刺激にルネの身体がびくんと跳ねた。
「ほら、ちゃんと感じるじゃないか」
面白そうにそう言ってくりくりと頂を刺激してくるギルベルトに、ルネは身体を捩る。
「やっ……胸、ヤバい……っ」
「気持ち良いか?」
ぷくりと膨らんできた頂を指の腹でくるくると撫でながら、ギルベルトは空いた方の手でルネのシャツのボタンを器用に外していく。
そうして全てボタンを外してシャツの前を開けると、もう片方の胸に舌を這わせた。
「待っ……んっ!ギルっ……それ、だめ……っ」
「そんなに気持ち良いのか?」
ギルベルトはルネの胸の頂をちゅっと吸ってから軽く歯を立てて、それと同時にもう片方の頂を指先で弾くように刺激する。
「ひゃっ、あっ!」
身体を揺らしたルネの頂を舌先で転がすように舐めてから乳房へと舌を這わせて、時折きつく吸って白い肌に痕を残していく。
「ギル……だめだ……も、やめ……」
ルネはギルベルトの頭を押し返そうとして、けれど這い回るギルベルトの唇に結局髪をくしゃりと握る事しか出来なかった。
最後に谷間にも痕を残して顔を上げると、ギルベルトはそっとルネに口付ける。
「ん……っ」
嫌がる様子も無くぼんやりと受け止めているルネに小さく笑んで、ギルベルトはルネの足の間へ手を伸ばした。
「あっ!?」
驚いたように身体を跳ねさせたルネに構わずに、くちくちと音を立てている秘裂を撫でる。
「濡れてるな……胸はそんなに好かったか?」
耳元で囁いてそのままルネの耳朶を舐めて食むと、ルネはくすぐったそうに身を捩った。
「んっ、い……きもち、よか……っ」
とろんとした表情を浮かべているルネの眦や頬にも唇を寄せて、ギルベルトはゆっくりとルネの中に指を沈ませる。
「っギル……」
「痛いか?」
「わ、わかんな……」
ゆるゆると抜き差ししながら問うと、ルネはくしゃりと顔を歪める。
「やっぱり狭いな……初めて──以前に、まだ何にも使ってないもんな。小用すらまだだろ?」
「でも何か……出て……」
「そうだな。さっきから蜜が──ほら。ちゃんと濡れてるぞ」
ルネの中から指を抜いて、ギルベルトは自身の濡れた指をルネに見せつけるようにぺろりと舐めとると、もう一度ルネの中へと指を沈ませる。
指の動きを少しずつ速めて、ただ抜き差しするだけでなく中を軽く引っ掻いたり壁を擦ってやれば、とろりと蜜の量が増えてルネの腰が小さく揺れ始めた。
怯えたように見上げて来るルネに、次の瞬間ギルベルトはぷっと吹き出した。
「っ!? お前、揶揄ったな!?」
かっと頬を紅潮させたルネに、すまんと笑って身体を起こしたギルベルトは、ルネの腕を引いて起き上がらせるとシャツを直す。
「だけど、ルネ。呪いで眠らされたお姫様は、どうやって目を覚ましたか覚えてるか?」
「え……? あ、あぁ……あのお伽話のか……?」
それだと頷いたギルベルトに、ルネは子供の頃に読んだお伽話を頭の中に思い浮かべて──そして嫌そうに顔を顰める。
「王子のキス……?」
「だな。まぁ今回呪われたのは王子なワケだが」
「だったら俺の場合は可愛い女の子からのキスじゃないか?」
さっきギルベルトの唇が触れた感触を消す様に首筋を擦りながら言うルネに、ギルベルトはルネの長くなった髪に手を伸ばすと意地悪そうな笑みを浮かべる。
「ルネの彼女たちに頼むのか?その姿を見せて『俺にキスをしてくれ』って?」
ギルベルトの言葉に、ルネはぐぬっと呻いて想像してみる。
今のこの姿のまま、例えば明日一緒に過ごす約束をしていたダニエラと会ったらどうなるか。
ダニエラはサバサバとしている性格が気に入っている。
しばらく声を掛けなくても拗ねたり僻んだりする事もない。声を掛けてすげなく断られる事もあるのだが、そんな媚びへつらう気配が微塵もないところも気に入っている。
そんな彼女にこの姿を見せたら─── 爆笑必至だ、とルネは遠い目をする。
ルネは自身の身体に目を落とすと、ギルベルトの腕を引いてベッドから下りる。
と、サイズの合わなくなったズボンが下着ごとずるっとずり落ちた。それを煩わしそうに足を振って床に落として、ギルベルトと向かい合って立つ。
「どうした?」
難しい顔をして見上げてくるルネに、ギルベルトが首を傾げる。
「……縮み過ぎだと思わないか?」
「そうか?丁度良いと思うが」
そう言って、ギルベルトが僅かに身体を屈めてルネの頭に顎を乗せた。
ほら丁度良い、などと言われて、ルネはべしっとその顎を手の平で押し返す。
「ダニエラより低くなってる………」
ギルベルトとルネは差程身長差が無かった。いや、ルネの方が少しばかり低かったのは認めるが、大差はなかった。
ダニエラの背はそんなルネの目線の辺りまである。
対して今のルネはギルベルトの肩に届くかどうか、という高さだ。
つまりはルネとダニエラの身長差が見事に逆転してはいまいか、とルネはがくりと肩を落とした。
そんな彼女に呪いが解けるかもしれないとは言え、キスをして欲しいなどと頼むのは、何だか屈辱的な気がしてルネは即座にダニエラはなし、と頭を振る。
ならばルネに従順で優しく可愛らしいサーラはどうだろうか、と癒し系な柔らかい雰囲気のサーラの姿を思い浮かべる。
──こんな姿になったルネにひどく同情して泣きじゃくるような未来しか見えなかった。
しかも恐らく、小柄だと思っていたサーラでさえ今のルネでは同じくらいか、下手をするとルネの方が低そうだ。
お可哀想なルネ様と、はらはらと涙を零されて慰めるようにキスをされるのは、これまた何だか面白くない。
色んな女たちの顔を思い浮かべてはうんうんと唸っているルネに、ギルベルトは一つ息を落とすとその長い指でルネの顎を持ち上げる。
「今俺とここで試してみてめでたく呪いが解ければ、その姿は俺以外の誰にも見られずに済むぞ?」
「……確かに、そうだけど。いや、でも男となんて……」
「別にキスの一つや二つ、悩むことじゃないだろう」
あっけらかんと言われて、ルネはそうか……?と首を捻る。
男同士で──見た目は男女になっているとはいえ、キスをする事は"悩むことじゃない"のだろうか。
勿論『恋愛対象が同性』という者がいる事は知っているが、自分にはそんな趣味は一切ない。女の子が良い。女の子が大好きなのだ。
だけどこんな姿を彼女たちに見られるのは沽券にかかわる──
またうんうんと唸り始めたルネに、ギルベルトは何度目になるか分からない溜息を落とすと、持ち上げていたルネの顎を更に上向かせて身体を屈める。
「ギ──……っ!?」
軽く重なってすぐに離れた唇に、呆然と見上げてくるルネを見つめて数秒、ギルベルトはもう一度唇を重ねて──今度はしっかりと、合わせる。
「っん!? んんっ!!」
我に返ったようにジタバタと暴れ始めたルネの腰に腕を回して引き寄せて、ギルベルトは僅かに唇を離すと角度を変えてもう一度重ねる。
無意識にか薄く開かれた唇の隙間から舌を挿し入れて、ルネの舌を絡めとる。
「ギ……んぅっ」
抗議するように胸を叩かれるけれど、その辺りの力も弱くなっているのかギルベルトにはちっとも堪えない。
可愛らしく思える抵抗も、舌を絡ませ続けているうちに次第に収まっていく。
「っはぁ……」
ちゅっと水音をたてて唇を離すと、ルネがふらりと身体を離す。
「こ……ここまでしなくて、良いだろう……」
頬を上気させて睨むように見上げて来るルネの身体に変化はない。
それを知らせる様に、ギルベルトは長くなったままのルネの髪を一筋掬うと、その毛先にキスを落とす。
「いや、キスの深さも関係があったりするかな、と思ったんだが……何だ、感じたのか?」
「そんなわけあるか!」
意地悪く口端を上げたギルベルトに、ルネはその脛を蹴る。
「まぁとりあえずキスでは解けなかった、と」
変わらずちんまりとしたままの美少女を見下ろして、ギルベルトはふむと腕を組む。
「もっと先までやってみるか?」
「───は?」
ギルベルトの呟きに、何だって?とルネはギルベルトを見上げる。
「キスじゃ生温いのかもしれないだろう?それに折角女になったんだ。女がセックスの時にどう感じてるか、体験してみるのも良いんじゃないか?」
そんな事を言い出したギルベルトに、ルネは数拍固まる。
「……女が、セックスの時に、どう感じてるか……?」
「男に戻った時にもっと悦ばせてやれるかもしれないし──興味ないか?女がどんな風に感じてるのか」
「そ……れはまぁ、興味がない事もない、けど……」
ごくりと喉を鳴らしたルネが気付いた時には、視界がくるりと回ってまたしてもベッドに押し倒されていた。
「ちょっ……やるとは言ってないぞ!?」
「誰かさんのせいで遊ぶ余裕なんてどこにもなかったから溜まってるんだよ。折角だから発散させろ。ルネの好奇心も満たされるし、一石二鳥だろ?」
「いや、でも……あっ、おいっ」
するりとシャツの胸元から手を滑り込ませたギルベルトに、ルネは慌てたようにその手を掴もうとして、けれどその前にギルベルトの手がゆるりとルネの柔らかく膨らんでいる胸を揉み始めてしまう。
「ちょっと待っ……んっ!」
ゆるゆると揉まれていた胸の頂をきゅっと抓まれて、突然の刺激にルネの身体がびくんと跳ねた。
「ほら、ちゃんと感じるじゃないか」
面白そうにそう言ってくりくりと頂を刺激してくるギルベルトに、ルネは身体を捩る。
「やっ……胸、ヤバい……っ」
「気持ち良いか?」
ぷくりと膨らんできた頂を指の腹でくるくると撫でながら、ギルベルトは空いた方の手でルネのシャツのボタンを器用に外していく。
そうして全てボタンを外してシャツの前を開けると、もう片方の胸に舌を這わせた。
「待っ……んっ!ギルっ……それ、だめ……っ」
「そんなに気持ち良いのか?」
ギルベルトはルネの胸の頂をちゅっと吸ってから軽く歯を立てて、それと同時にもう片方の頂を指先で弾くように刺激する。
「ひゃっ、あっ!」
身体を揺らしたルネの頂を舌先で転がすように舐めてから乳房へと舌を這わせて、時折きつく吸って白い肌に痕を残していく。
「ギル……だめだ……も、やめ……」
ルネはギルベルトの頭を押し返そうとして、けれど這い回るギルベルトの唇に結局髪をくしゃりと握る事しか出来なかった。
最後に谷間にも痕を残して顔を上げると、ギルベルトはそっとルネに口付ける。
「ん……っ」
嫌がる様子も無くぼんやりと受け止めているルネに小さく笑んで、ギルベルトはルネの足の間へ手を伸ばした。
「あっ!?」
驚いたように身体を跳ねさせたルネに構わずに、くちくちと音を立てている秘裂を撫でる。
「濡れてるな……胸はそんなに好かったか?」
耳元で囁いてそのままルネの耳朶を舐めて食むと、ルネはくすぐったそうに身を捩った。
「んっ、い……きもち、よか……っ」
とろんとした表情を浮かべているルネの眦や頬にも唇を寄せて、ギルベルトはゆっくりとルネの中に指を沈ませる。
「っギル……」
「痛いか?」
「わ、わかんな……」
ゆるゆると抜き差ししながら問うと、ルネはくしゃりと顔を歪める。
「やっぱり狭いな……初めて──以前に、まだ何にも使ってないもんな。小用すらまだだろ?」
「でも何か……出て……」
「そうだな。さっきから蜜が──ほら。ちゃんと濡れてるぞ」
ルネの中から指を抜いて、ギルベルトは自身の濡れた指をルネに見せつけるようにぺろりと舐めとると、もう一度ルネの中へと指を沈ませる。
指の動きを少しずつ速めて、ただ抜き差しするだけでなく中を軽く引っ掻いたり壁を擦ってやれば、とろりと蜜の量が増えてルネの腰が小さく揺れ始めた。
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