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本編
12. 嵐のような *
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「あっ……! あんっ、ふぁっ……あぁんっ……!」
身体のぶつかり合う音と、擦られる度に立つ水音。
レイナルドの動きに合わせて、止める術など分からないメリュディーナの甘やかな啼き声が室内に響く。
「メル……メリュディーナ、好きだよ、愛してる」
「レイっ……んっ……ぁんっ、あっ、あぁっ」
激しさを増していくレイナルドの動きに、メリュディーナはもう意味のある言葉など紡ぐ事が出来ずに、ただ必死にレイナルドに縋り付く。
まるで嵐のようだと、思った。
海の上が荒れている時、海面に近いところでは波が立って人魚族でも泳ぐのが少し大変で。
だから大きな波に抗う力のない小さな子たちはその波に飲まれないように、深いところに潜ったり岩の影に隠れたりして嵐が去るのを待っている。
そうしていないと荒れた波にくるくると飲まれて、あっという間に遠くまで連れて行かれてしまうんだと、小さな子たちは嵐を怖がっている。
レイナルドに揺さぶられる度、上手く息が出来なくて、苦しくて――お腹の奥がどうしようもなく熱くて、おかしな感じがして。
大きな波に飲まれるような、自分の知らないどこか遠くに連れ去られてしまいそうな、そんな気がして。
――でも、この嵐は怖くはない。
だって分かるから。
身体も心も、全てがレイナルドと繋がっているからだって、分かるから。
「レ、イ……レ……んっ、んん……っ!」
「メル……メル……っ」
名前を呼ぶ合間にキスをされて、奥をとんとんと優しく、かと思えば強く、叩かれる。
何度も何度も奥を刺激されて、メリュディーナの頭の中でちかちかと白光が瞬き始めた。
「レイ……ま、て……っ何か……っ」
「んっ……メル……ごめん、も、出る……っ!」
今までも中をいっぱいにしていたレイナルドが、ぐぅっと大きさを増したようだった。
それと同時にレイナルドからきつく抱き締められて、一番奥だと思っていた、更にもっと奥までレイナルドが入ってくるような、そんな感じを覚えて――
そうしてメリュディーナの中で、レイナルドの熱が勢い良く弾けた。
「あ、あ……!」
自分のお腹の中を勢いよく埋めていくレイナルドの熱に、その刺激に、メリュディーナの頭の中の光も弾けて、真っ白になった。
ずる、とレイナルドが出て行く感覚で、どうやらほんの僅か意識が飛んでしまっていたらしいメリュディーナはぼんやりと瞼を持ち上げた。
同時に足の間からこぷりと溶け出すような感じがして、ふるりと小さく身体を震わせる。
「メル……? メル、ごめん。辛かった?」
レイナルドが慌てたようにメリュディーナの頬を撫でる。
メリュディーナがはらはらと涙を零し始めたからだ。
「レイ……レイ、わたしのからだ、とけちゃったの……?」
瞳を潤ませてそんな事を言ったメリュディーナに、蕩けてくれたなら嬉しいだけだけど、と思いながらも、どうもそういう意味ではなさそうだとレイナルドはメリュディーナを緩く抱き締めて落ち着かせるようにその髪を撫でる。
「メルの身体?」
「足が、上手く動かないし……それに、たくさん、とろとろって……」
ぐすぐすと鼻を鳴らしているメリュディーナの言葉に、レイナルドはあぁ……とにやけそうになるのを必死で堪えると、大丈夫だよとぽんぽんとメリュディーナの頭を優しく叩く。
「メルが僕を受入れてくれたって事で……溶けちゃったわけじゃない」
レイナルドは身体を起こすと、メリュディーナのほっそりとした脚を持ち上げて自分の両肩に乗せるようにする。
「ほら、脚だってちゃんとそのままだし、ここだって――」
するりとメリュディーナの腹を指でなぞると、ぴくんとメリュディーナの身体が揺れた。
「大丈夫。メルの身体はどこも何ともなってないよ」
「でも……おなかの中、から……」
僅かに腰が浮き上がっている今も、メリュディーナのそこから零れた何かが肌を伝う。
「おなかの中、とけてない?」
まだ不安そうにしているメリュディーナに、レイナルドは嬉しそうな、なのに困っているような、少しおかしな表情を見せると、いつの間にかすっかりと硬さを取り戻している自身の先端をメリュディーナの秘裂にあてる。
「メル、見てごらん」
「レ……」
レイ? と名前を呼ぼうとしたその時、中を埋めていた熱を押し出しながら、レイナルドのそれが再びメリュディーナの中に埋め込まれた。
「ひゃっ……⁉」
びくんと跳ねたメリュディーナの脚に口付けて、レイナルドが笑う。
「ほら、ここ、どうなってる?」
ぐりっと腰を回されて、メリュディーナの中でぐちゅりと音が立つ。
「あっ! レイ……レイ、の……はいって……ふぁっ、あんっ!」
「うん、僕がメルの中にいるって、ちゃんと感じるだろう? 裂けたり火傷したり、ましてや溶けてしまったりなんて、してないよ」
ね、と言いながら腰を打ち付けられて、メリュディーナは背を反らす。
確かにお腹の中にレイナルドが挿っているのだと――溶けてなんていないのだと分からせるようにゆっくりと擦られて、その度にレイナルドの熱がぐちゅぐちゅと音を立てて溢れ出ていく。
「あっ、あ……レイ……レイ……っ」
メリュディーナから伸ばされた手を取って、レイナルドはメリュディーナに覆い被さるようにして抱き締める。
ぐっと更に深く挿って来たレイナルドに、メリュディーナは甘やかな啼き声で応えてしがみついた。
「ごめんね、メル……今日は、離してあげられそうもない」
耳元で落とされた熱い吐息混じりのその言葉に、メリュディーナが何か思うよりも先にレイナルドは抽挿を速めて――
メリュディーナはこの日、何度も何度もレイナルドという大きな波に飲み込まれた。
身体のぶつかり合う音と、擦られる度に立つ水音。
レイナルドの動きに合わせて、止める術など分からないメリュディーナの甘やかな啼き声が室内に響く。
「メル……メリュディーナ、好きだよ、愛してる」
「レイっ……んっ……ぁんっ、あっ、あぁっ」
激しさを増していくレイナルドの動きに、メリュディーナはもう意味のある言葉など紡ぐ事が出来ずに、ただ必死にレイナルドに縋り付く。
まるで嵐のようだと、思った。
海の上が荒れている時、海面に近いところでは波が立って人魚族でも泳ぐのが少し大変で。
だから大きな波に抗う力のない小さな子たちはその波に飲まれないように、深いところに潜ったり岩の影に隠れたりして嵐が去るのを待っている。
そうしていないと荒れた波にくるくると飲まれて、あっという間に遠くまで連れて行かれてしまうんだと、小さな子たちは嵐を怖がっている。
レイナルドに揺さぶられる度、上手く息が出来なくて、苦しくて――お腹の奥がどうしようもなく熱くて、おかしな感じがして。
大きな波に飲まれるような、自分の知らないどこか遠くに連れ去られてしまいそうな、そんな気がして。
――でも、この嵐は怖くはない。
だって分かるから。
身体も心も、全てがレイナルドと繋がっているからだって、分かるから。
「レ、イ……レ……んっ、んん……っ!」
「メル……メル……っ」
名前を呼ぶ合間にキスをされて、奥をとんとんと優しく、かと思えば強く、叩かれる。
何度も何度も奥を刺激されて、メリュディーナの頭の中でちかちかと白光が瞬き始めた。
「レイ……ま、て……っ何か……っ」
「んっ……メル……ごめん、も、出る……っ!」
今までも中をいっぱいにしていたレイナルドが、ぐぅっと大きさを増したようだった。
それと同時にレイナルドからきつく抱き締められて、一番奥だと思っていた、更にもっと奥までレイナルドが入ってくるような、そんな感じを覚えて――
そうしてメリュディーナの中で、レイナルドの熱が勢い良く弾けた。
「あ、あ……!」
自分のお腹の中を勢いよく埋めていくレイナルドの熱に、その刺激に、メリュディーナの頭の中の光も弾けて、真っ白になった。
ずる、とレイナルドが出て行く感覚で、どうやらほんの僅か意識が飛んでしまっていたらしいメリュディーナはぼんやりと瞼を持ち上げた。
同時に足の間からこぷりと溶け出すような感じがして、ふるりと小さく身体を震わせる。
「メル……? メル、ごめん。辛かった?」
レイナルドが慌てたようにメリュディーナの頬を撫でる。
メリュディーナがはらはらと涙を零し始めたからだ。
「レイ……レイ、わたしのからだ、とけちゃったの……?」
瞳を潤ませてそんな事を言ったメリュディーナに、蕩けてくれたなら嬉しいだけだけど、と思いながらも、どうもそういう意味ではなさそうだとレイナルドはメリュディーナを緩く抱き締めて落ち着かせるようにその髪を撫でる。
「メルの身体?」
「足が、上手く動かないし……それに、たくさん、とろとろって……」
ぐすぐすと鼻を鳴らしているメリュディーナの言葉に、レイナルドはあぁ……とにやけそうになるのを必死で堪えると、大丈夫だよとぽんぽんとメリュディーナの頭を優しく叩く。
「メルが僕を受入れてくれたって事で……溶けちゃったわけじゃない」
レイナルドは身体を起こすと、メリュディーナのほっそりとした脚を持ち上げて自分の両肩に乗せるようにする。
「ほら、脚だってちゃんとそのままだし、ここだって――」
するりとメリュディーナの腹を指でなぞると、ぴくんとメリュディーナの身体が揺れた。
「大丈夫。メルの身体はどこも何ともなってないよ」
「でも……おなかの中、から……」
僅かに腰が浮き上がっている今も、メリュディーナのそこから零れた何かが肌を伝う。
「おなかの中、とけてない?」
まだ不安そうにしているメリュディーナに、レイナルドは嬉しそうな、なのに困っているような、少しおかしな表情を見せると、いつの間にかすっかりと硬さを取り戻している自身の先端をメリュディーナの秘裂にあてる。
「メル、見てごらん」
「レ……」
レイ? と名前を呼ぼうとしたその時、中を埋めていた熱を押し出しながら、レイナルドのそれが再びメリュディーナの中に埋め込まれた。
「ひゃっ……⁉」
びくんと跳ねたメリュディーナの脚に口付けて、レイナルドが笑う。
「ほら、ここ、どうなってる?」
ぐりっと腰を回されて、メリュディーナの中でぐちゅりと音が立つ。
「あっ! レイ……レイ、の……はいって……ふぁっ、あんっ!」
「うん、僕がメルの中にいるって、ちゃんと感じるだろう? 裂けたり火傷したり、ましてや溶けてしまったりなんて、してないよ」
ね、と言いながら腰を打ち付けられて、メリュディーナは背を反らす。
確かにお腹の中にレイナルドが挿っているのだと――溶けてなんていないのだと分からせるようにゆっくりと擦られて、その度にレイナルドの熱がぐちゅぐちゅと音を立てて溢れ出ていく。
「あっ、あ……レイ……レイ……っ」
メリュディーナから伸ばされた手を取って、レイナルドはメリュディーナに覆い被さるようにして抱き締める。
ぐっと更に深く挿って来たレイナルドに、メリュディーナは甘やかな啼き声で応えてしがみついた。
「ごめんね、メル……今日は、離してあげられそうもない」
耳元で落とされた熱い吐息混じりのその言葉に、メリュディーナが何か思うよりも先にレイナルドは抽挿を速めて――
メリュディーナはこの日、何度も何度もレイナルドという大きな波に飲み込まれた。
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