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本編
81. 新妻のお気に召すままに。 **
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「も……ふぇるさま……っ」
乱れた吐息の合間に、リィナはフェリクスの肩に額を擦り付けて、強請る。
「ちゃんと解さないとだろ?」
「もぉじゅうぶんです……」
ぐちゅぐちゅと、受け入れるのに充分すぎる程の水音が響いているのに、フェリクスはまだ足りないとリィナの中をかき回す。
初めての時でもこんなに念入りではなかったというくらいに丹念に解されて、すっかり蕩けきっているリィナは、もう随分前からフェリクスを求めてその細腰を揺らしている。
フェリクスだって気付いているはずなのに、それでもまだ指しか与えられずに、リィナはもどかし気に首を振る。
「も……ください……ふぇるさまの……」
「俺の、何が欲しいんだ?」
フェリクスの指が、またリィナの中を掻き混ぜる。
「あ、も……っ」
同時に胸の頂きを舌先で転がされて、ひくんと身体を震わせたリィナはフェリクスの背に回していた腕にぎゅうっと力を込める。
「くだ、さい……ふぇるさまの、おっきいの……一番おく……たくさん、とんとんって、して……」
フェリクスはリィナの中から引き抜いた指をぺろりと舐めて、そうしてとっくに臨戦態勢のそれを、先端を、リィナの蜜口に擦り付ける。
「欲しいか?」
擦られる度にくちくちと鳴る水音に熱い吐息を零して、リィナはこくんと頷いた。
「ください……ほしい、で……んんっ」
ず、と先端がリィナの中に入り込んできて、リィナはようやく得られた感覚に甘い声を漏らす。
ゆっくりとリィナの隘路を押し開きながら進んだフェリクスは、2人の間に隙間がなくなるまで腰を進めて、そうして動き始める。
もどかしいくらいにゆっくりと中を擦られて、リィナは小さく首を振る。
「もっと……ふぇるさま、もっと……して……」
「"一番奥をとんとん"してるだろ」
「いじわる、言わないでください……」
もっと、と請われたフェリクスは身体を起こすと、リィナの脇についていた両手をリィナの膝に添える。
「もっと、どうして欲しい?」
とん、と一番奥を緩く突かれて、リィナはへにゃりと眉を下げる。
「もっといっぱい……はやく、してください」
「はやく、な」
リィナの強請った通り少し速度を上げただけのフェリクスに、リィナは吐息を漏らしながらもいじわる、と瞳を潤ませる。
「"はやく"してるだろ?」
「……たりません……もっと……もっと、はげしく、して……」
その言葉にフェリクスは口端を上げると、添えていただけの手に力を込めて、リィナの膝を大きく開かせる。
「やっ……!」
リィナが恥ずかしそうにフェリクスに向かって手を伸ばした瞬間に引いた腰を一気に最奥まで穿つと、宙で跳ねたリィナの手がぱたりと落ちて、シーツの上で彷徨ってから枕を握りしめる。
そのまま抽挿を始めたフェリクスの動きに合わせて、リィナの口から甘い声が零れ落ちていく。
「あっ、あぁっ、んっ……ふぇる、さ……っ!」
指だけで散々焦らされていたリィナは、最奥を何度か突き上げられただけで瞼の裏でチカチカと白光が瞬きだして、きゅうっとフェリクスを締め付けた。
自身を締め付けて来るリィナに、フェリクスは喉の奥で笑う。
「早すぎんだろ」
「だ、て……ふぇるさまが、いじわる……ぅんっ!やっ、あっ……!」
抉る様に突き上げられたリィナの背が反って、そうしてあっけなくリィナの中が弾けた。
フェリクスはくたりと弛緩したリィナの中から自身を引き抜くと、リィナの身体を緩く抱き締める。
「次は?どうしたい?」
「……え?」
乱れた息をそのままにぼんやりとフェリクスを見上げると、フェリクスが僅かに首を傾げてリィナの頬を撫でる。
「"いじわる"した詫びに、リィナの好きなようにしてやる──小説で色んな体位をオベンキョーしたんだろ?」
揶揄うような色を滲ませてそう言ったフェリクスに、リィナはたいい、と呟く。
何も知らずに文字だけの世界にいた時は、小説のシチュエーションに憧れてみたりもしていたけれど──
「ふぇるさまがしてくださるのは、ぜんぶきもち良いので……ふぇるさまの、すきにしてください」
ふにゃりと微笑んで頬を包んでいるフェリクスの指を握ったリィナに、フェリクスはしまったなと呟く。
「先に読んでおくべきだったか?」
女が、しかもまだ10代の女が好むような体位やらシチュエーションやらが分かるわけもない。
好きにしろと言われても、今まで好きなようにしてしまっていたから、今日この日、夫婦になって初めての夜はリィナが望む通りにしてやろうと、思ったのだが──
「そういや、立ったまんまがどうとか、言ってたよな」
リィナと初めて身体を重ねた後に、自分の背が低い事を気にしている風だったリィナが口にしていた。
せめてあと5センチくらいは大きくなりたい。でないと立ったまましにくい、と。
フェリクスはよし、とリィナを抱き上げると、ベッドを下りる。
「え??でも、あの……むり、なんですよね……??」
窓辺まで連れて行かれて、ゆっくりと下ろされる。
「まぁ、前からは厳しいが……こうすりゃ出来るだろ」
くるんと反転させられて、腰を引かれる。
「あっ!?」
咄嗟に目の前の窓に手をついたリィナは、窓がぎしっと小さく音を立てた事で慌てて手を離そうとして──
けれど後ろからフェリクスに一気に穿たれて、悲鳴を上げて窓に手をついた。
「やっ……まど、や……っ!」
「そんな簡単に割れやしねーよ」
気にした風もなくフェリクスはリィナの中を、後ろからする時に弱いところを、刺激する。
「やぁっ……そこ、だめ……また……っ」
きちゃう、と訴えようとして顔を上げたリィナは、見たこともないような顔をした自分と目が合って、ひゅっと息をのんだ。
「あ、あ……やっ……」
顔を背けたリィナの顎が、後ろから掴まれて正面に戻される。
「良い表情してんだから、見とけよ」
ほら、と突かれて、リィナはぎゅっと目を瞑る。
「や……や、です……かお、へん………」
「変なんかじゃねーよ。その表情が、俺をこんな風にしてんだぞ?」
「ふぁっ……!」
ぐり、と弱いところを刺激されて、ひくりと跳ねた背中から包み込む様に抱き締められる。
リィナはふるふると首を振って、顔を伏せる。
「ふぇるさま……へん、です……こんな、かお……ぜんぜん……っ」
「変なのはリィナだろうがよ」
どんな令嬢も怖がって怯えて逃げ出すようなフェリクスを好きだと、素敵だと言うリィナの方が、よっぽど変だと言われて、リィナはまた首を振る。
「ふぇるさまは、ステキです……すきです……だいすき……あ、あぁ――……っ!」
がんっと突き上げられて、リィナの膝から力が抜ける。
かくんと落ちそうになったリィナの両足を抱え上げると、フェリクスはそのままリィナの小さな身体を持ち上げた。
リィナが慌てて背後のフェリクスの腕を掴むと、フェリクスはリィナの身体を揺さぶり始める。
「ひゃっ…!やぁっ……ふぇるさま、これや……こわいっ……!」
後ろから不安定な状態で突き上げられて、しかも窓に、大きく足を開いている自分の恥ずかしい姿が映っていて、リィナはいやいやと首を振って、何とかフェリクスの腕から逃げ出そうともがく。
「こら、あぶねーから暴れんな」
「だ、て……!」
「じゃあこっちにするか」
リィナを下ろして正面から向き合って、そうしてまた両足を抱え上げてリィナの身体を持ち上げる。
「しっかりつかまってろよ」
リィナは今度は大人しく頷くと、フェリクスの首に腕を回してきゅうっと抱き着いた。
すぐにずぷりと挿って来たフェリクスに、リィナが声を漏らす。
フェリクスがリィナのこめかみに口付けると、リィナはフェリクスの肩に埋めていた顔を持ち上げて強請るように唇を重ねてくる。
求められるまま何度か唇を重ねてから、フェリクスはゆっくりとリィナを揺さぶり始めた。
「んんっ、あっ……ふかい、です、おくっ……ぁっ」
「良いか?」
「ん、い……きもち、い……っ」
きゅうきゅうと、リィナは首に回した腕でも、中でも、フェリクスを締め付けてくる。
「リィナは奥をガツガツやられんのが好きなんだな」
ぐるりと腰を回して突き上げれば耳元で上がる嬌声に、フェリクスは小さく笑むと、いくぞ、とリィナを持ち上げている腕に力を込めた。
乱れた吐息の合間に、リィナはフェリクスの肩に額を擦り付けて、強請る。
「ちゃんと解さないとだろ?」
「もぉじゅうぶんです……」
ぐちゅぐちゅと、受け入れるのに充分すぎる程の水音が響いているのに、フェリクスはまだ足りないとリィナの中をかき回す。
初めての時でもこんなに念入りではなかったというくらいに丹念に解されて、すっかり蕩けきっているリィナは、もう随分前からフェリクスを求めてその細腰を揺らしている。
フェリクスだって気付いているはずなのに、それでもまだ指しか与えられずに、リィナはもどかし気に首を振る。
「も……ください……ふぇるさまの……」
「俺の、何が欲しいんだ?」
フェリクスの指が、またリィナの中を掻き混ぜる。
「あ、も……っ」
同時に胸の頂きを舌先で転がされて、ひくんと身体を震わせたリィナはフェリクスの背に回していた腕にぎゅうっと力を込める。
「くだ、さい……ふぇるさまの、おっきいの……一番おく……たくさん、とんとんって、して……」
フェリクスはリィナの中から引き抜いた指をぺろりと舐めて、そうしてとっくに臨戦態勢のそれを、先端を、リィナの蜜口に擦り付ける。
「欲しいか?」
擦られる度にくちくちと鳴る水音に熱い吐息を零して、リィナはこくんと頷いた。
「ください……ほしい、で……んんっ」
ず、と先端がリィナの中に入り込んできて、リィナはようやく得られた感覚に甘い声を漏らす。
ゆっくりとリィナの隘路を押し開きながら進んだフェリクスは、2人の間に隙間がなくなるまで腰を進めて、そうして動き始める。
もどかしいくらいにゆっくりと中を擦られて、リィナは小さく首を振る。
「もっと……ふぇるさま、もっと……して……」
「"一番奥をとんとん"してるだろ」
「いじわる、言わないでください……」
もっと、と請われたフェリクスは身体を起こすと、リィナの脇についていた両手をリィナの膝に添える。
「もっと、どうして欲しい?」
とん、と一番奥を緩く突かれて、リィナはへにゃりと眉を下げる。
「もっといっぱい……はやく、してください」
「はやく、な」
リィナの強請った通り少し速度を上げただけのフェリクスに、リィナは吐息を漏らしながらもいじわる、と瞳を潤ませる。
「"はやく"してるだろ?」
「……たりません……もっと……もっと、はげしく、して……」
その言葉にフェリクスは口端を上げると、添えていただけの手に力を込めて、リィナの膝を大きく開かせる。
「やっ……!」
リィナが恥ずかしそうにフェリクスに向かって手を伸ばした瞬間に引いた腰を一気に最奥まで穿つと、宙で跳ねたリィナの手がぱたりと落ちて、シーツの上で彷徨ってから枕を握りしめる。
そのまま抽挿を始めたフェリクスの動きに合わせて、リィナの口から甘い声が零れ落ちていく。
「あっ、あぁっ、んっ……ふぇる、さ……っ!」
指だけで散々焦らされていたリィナは、最奥を何度か突き上げられただけで瞼の裏でチカチカと白光が瞬きだして、きゅうっとフェリクスを締め付けた。
自身を締め付けて来るリィナに、フェリクスは喉の奥で笑う。
「早すぎんだろ」
「だ、て……ふぇるさまが、いじわる……ぅんっ!やっ、あっ……!」
抉る様に突き上げられたリィナの背が反って、そうしてあっけなくリィナの中が弾けた。
フェリクスはくたりと弛緩したリィナの中から自身を引き抜くと、リィナの身体を緩く抱き締める。
「次は?どうしたい?」
「……え?」
乱れた息をそのままにぼんやりとフェリクスを見上げると、フェリクスが僅かに首を傾げてリィナの頬を撫でる。
「"いじわる"した詫びに、リィナの好きなようにしてやる──小説で色んな体位をオベンキョーしたんだろ?」
揶揄うような色を滲ませてそう言ったフェリクスに、リィナはたいい、と呟く。
何も知らずに文字だけの世界にいた時は、小説のシチュエーションに憧れてみたりもしていたけれど──
「ふぇるさまがしてくださるのは、ぜんぶきもち良いので……ふぇるさまの、すきにしてください」
ふにゃりと微笑んで頬を包んでいるフェリクスの指を握ったリィナに、フェリクスはしまったなと呟く。
「先に読んでおくべきだったか?」
女が、しかもまだ10代の女が好むような体位やらシチュエーションやらが分かるわけもない。
好きにしろと言われても、今まで好きなようにしてしまっていたから、今日この日、夫婦になって初めての夜はリィナが望む通りにしてやろうと、思ったのだが──
「そういや、立ったまんまがどうとか、言ってたよな」
リィナと初めて身体を重ねた後に、自分の背が低い事を気にしている風だったリィナが口にしていた。
せめてあと5センチくらいは大きくなりたい。でないと立ったまましにくい、と。
フェリクスはよし、とリィナを抱き上げると、ベッドを下りる。
「え??でも、あの……むり、なんですよね……??」
窓辺まで連れて行かれて、ゆっくりと下ろされる。
「まぁ、前からは厳しいが……こうすりゃ出来るだろ」
くるんと反転させられて、腰を引かれる。
「あっ!?」
咄嗟に目の前の窓に手をついたリィナは、窓がぎしっと小さく音を立てた事で慌てて手を離そうとして──
けれど後ろからフェリクスに一気に穿たれて、悲鳴を上げて窓に手をついた。
「やっ……まど、や……っ!」
「そんな簡単に割れやしねーよ」
気にした風もなくフェリクスはリィナの中を、後ろからする時に弱いところを、刺激する。
「やぁっ……そこ、だめ……また……っ」
きちゃう、と訴えようとして顔を上げたリィナは、見たこともないような顔をした自分と目が合って、ひゅっと息をのんだ。
「あ、あ……やっ……」
顔を背けたリィナの顎が、後ろから掴まれて正面に戻される。
「良い表情してんだから、見とけよ」
ほら、と突かれて、リィナはぎゅっと目を瞑る。
「や……や、です……かお、へん………」
「変なんかじゃねーよ。その表情が、俺をこんな風にしてんだぞ?」
「ふぁっ……!」
ぐり、と弱いところを刺激されて、ひくりと跳ねた背中から包み込む様に抱き締められる。
リィナはふるふると首を振って、顔を伏せる。
「ふぇるさま……へん、です……こんな、かお……ぜんぜん……っ」
「変なのはリィナだろうがよ」
どんな令嬢も怖がって怯えて逃げ出すようなフェリクスを好きだと、素敵だと言うリィナの方が、よっぽど変だと言われて、リィナはまた首を振る。
「ふぇるさまは、ステキです……すきです……だいすき……あ、あぁ――……っ!」
がんっと突き上げられて、リィナの膝から力が抜ける。
かくんと落ちそうになったリィナの両足を抱え上げると、フェリクスはそのままリィナの小さな身体を持ち上げた。
リィナが慌てて背後のフェリクスの腕を掴むと、フェリクスはリィナの身体を揺さぶり始める。
「ひゃっ…!やぁっ……ふぇるさま、これや……こわいっ……!」
後ろから不安定な状態で突き上げられて、しかも窓に、大きく足を開いている自分の恥ずかしい姿が映っていて、リィナはいやいやと首を振って、何とかフェリクスの腕から逃げ出そうともがく。
「こら、あぶねーから暴れんな」
「だ、て……!」
「じゃあこっちにするか」
リィナを下ろして正面から向き合って、そうしてまた両足を抱え上げてリィナの身体を持ち上げる。
「しっかりつかまってろよ」
リィナは今度は大人しく頷くと、フェリクスの首に腕を回してきゅうっと抱き着いた。
すぐにずぷりと挿って来たフェリクスに、リィナが声を漏らす。
フェリクスがリィナのこめかみに口付けると、リィナはフェリクスの肩に埋めていた顔を持ち上げて強請るように唇を重ねてくる。
求められるまま何度か唇を重ねてから、フェリクスはゆっくりとリィナを揺さぶり始めた。
「んんっ、あっ……ふかい、です、おくっ……ぁっ」
「良いか?」
「ん、い……きもち、い……っ」
きゅうきゅうと、リィナは首に回した腕でも、中でも、フェリクスを締め付けてくる。
「リィナは奥をガツガツやられんのが好きなんだな」
ぐるりと腰を回して突き上げれば耳元で上がる嬌声に、フェリクスは小さく笑むと、いくぞ、とリィナを持ち上げている腕に力を込めた。
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