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本編
49. 野獣は勧誘する。
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「雇う内の一人を、テレーザにしたいと思ってる」
ブリジットの元へ戻ったら案の定、まぁまぁうふふと微笑まれて、必死に表情を保ってその生暖かい微笑みをスルーしたフェリクスは、ごほんと咳払いをしてから本題に入った。
雇う?とテレーザがきょとりと首を傾げる。
「フェリクス様のお屋敷に、ついに使用人を入れるそうなのです。こちらから2・3人というお話を頂いてね」
ブリジットがそう言うと、テレーザも驚いたように目を丸くする。
「フェリクス様のお屋敷に、ですか? 私が?」
「あぁ──テレーザにとっては屋敷は良い場所とは言えないのは分かっているが、テレーザももう14歳になるだろう?そろそろ働き口を探し始める頃かと思ってな。だったらうちでどうかと、思ったんだ。勿論、嫌なら断ってくれて構わない」
テレーザにとってフェリクスの屋敷は母親が殺された場所だ。
近寄りたくないと思われても仕方がないし、うちで働けと強要する気もない。
テレーザは突然の話に暫く考え込んで、そして小さく首を振った。
「とてもありがたいお話です。でも私はしょっちゅう寝込むし……ご迷惑にしか、ならないので……」
「身体の事もあってだ。町の奴らは気の良いのが多いから雇ってくれるところもあるだろうが、テレーザの事だ。気にして無理をするんじゃないかと思ってな。そんでおかしな事になっちまったら皆泣くぞ。うちなら遠慮なく寝込んで構わないし、何よりここにも近い。好きな時に顔を出しに来て良いし、何なら休みの日はこっちに泊っても構わない」
あまりの好待遇に、テレーザも、ブリジットさえもぱちぱちと目を瞬かせる。
「何だか申し訳ないくらい……やっぱり私よりももっと元気でしっかり働ける子を……」
「テレーザ。本当ならお前は母親と2人で町で暮らせているはずだったんだ。俺は、お前からその幸せを奪った。これは──俺が赦されたくて勝手に言っている事だ」
「フェリクス様……」
テレーザが困ったようにブリジットを見ると、ブリジットは小さく頷いて微笑んだ。
「とても良いお話だわ。フェリクス様のお屋敷なら私達も安心だし……お受けしてみては?」
「……でも、本当に良いんですか……?」
まだ戸惑ったまま決められないテレーザに、フェリクスが大きく頷く。
「……じゃあ、よろしくお願いします。精一杯お仕えさせて頂きます」
テレーザがぺこりと頭を下げると、フェリクスが笑う。
「あぁ、よろしく頼む。あとな、精一杯じゃなくて良い。まずは身体を丈夫にする事がテレーザの仕事だ」
そんな事を言われて、テレーザは小さく首を竦めてがんばりますと返した。
そんな風に数人の子供と"面談"をして、テレーザと、ラザロという15歳の男の子の2名を雇う事になった。
詳しい事はまた改めて説明に来る事にして、フェリクスとリシャールはその後少しだけ子供達の相手をしてから、教会を後にした。
「孤児院の方でも見つかると良いですねぇ」
移動の馬車の中で、リシャールがどことなくほっとした雰囲気を漂わせているフェリクスにそう声をかけた。
「そうだな。──確かカリーナは菓子作りが好きだとか言ってたよな」
「あぁ、この間貰ったクッキー、美味しかったですよね」
「……来ねぇかなぁ……」
ぼそりと呟いたフェリクスに、リシャールははてと首を傾げて、そして少ししてからははぁんと笑う。
「リィナ様用の菓子作りですか。マウロは菓子類は作れませんからねぇ。でもアマーリエも時々焼き菓子を持って来てくれるじゃないですか」
「アマーリエは厨房じゃなくて、今まで通り屋敷の事を頼むんだろ?」
「まぁそうですが。たまにでも作ってくれと頼んでみれば良いじゃないですか」
「……リィナの好みで、カリーナに覚えさせた方が良いだろ」
かろうじて聞き取れるくらいの音量でそんな事を言ったフェリクスに、リシャールはぶふっと吹き出す。
「あー、なるほど。アマーリエだともう自分の味が出来上がってしまっている、と。ははぁ、なるほどなるほど」
隠しもせずに大笑いしているリシャールの足を蹴っ飛ばして、フェリクスは言うんじゃなかったと窓の外に視線を逃がす。
「子供達は見習いですから、まずは色々やらせてみる事になるでしょうけど……カリーナには『リィナ様好みの菓子作り』を必修としておきましょうか」
ひーひー言いながらあー苦しいと涙まで浮かべている、窓に映っているリシャールを睨んで、フェリクスはむっつりと黙り込んだ。
そうして教会から町の反対側の孤児院に到着したフェリクスは、また子供達に群がられてから、孤児院の院長・アナスタシアに、同じように屋敷で人を雇う事、孤児院から何人か雇い入れたい事を伝えた。
結婚する事、その相手が成人したての少女である事が、今度は逃げ場なく目の前でリシャールが説明していくのを、無表情で聞き流す。
そしてやはりアナスタシアからまぁまぁうふふ、フェリクス様も隅に置けませんねと、ブリジットよりも揶揄いの色を多分に含んだ微笑みを向けられて、フェリクスはうるせぇと呟くと、さっさと本題へと話を移した。
そうして何人かの子供を呼んでじっくりと話をして、17歳のリュカ、16歳のエーリクという2人の男の子と、エーリクの妹のカリーナを雇い入れる事で決まった。
カリーナはまだ12歳で仕事を探す年齢ではないけれど、お菓子作り云々の下心は隠して『兄妹は一緒にいるべき』で押した。
リシャールが「そうデス。兄妹は一緒にいるべきデス」と微妙な棒読みで援護したのも大きかった。と思う事にする。
兄妹仲が良い事も分かっていたので、2人同時に勧誘すれば来てくれるのではないかという計算もあった。
こうして無事に『リィナ好みの菓子作り担当』候補となる少女を雇い入れる事に成功したフェリクスは、ここでもやはり子供達の相手をしてから、屋敷へと戻った。
今日御者をしているレオンと、屋敷に残って厩舎の手入れをしているハンス、そして厨房のマウロには、既に通いではなく、また住み込みで働いて貰える事で話がついている。
明日掃除と洗濯をしに来る予定のアマーリエにも、住み込めないかを打診する予定だ。
この4名は、6年前の襲撃事件の生存者でもある。
事件後に放り出されたものの、やっぱり放っておけるかと勝手に押しかけて来て勝手に働き始めて、フェリクスとしてもいくら出て行って欲しいとは言え無賃労働をさせるわけにもいかず、仕方なく給金を支払っているうちに何となく『通いの使用人』でここまで来てしまっていたのだ。
マウロからは「だから放り出したりしないでそのままで良かったんだってば」と小言を貰ったが──。
リシャールを含めた大人5名と、今日話が決まった子供5名。
大人をもう2・3名増やしておきたいところだが、リィナが来るまでにはまだ時間があると、フェリクスとリシャールは使用人の勧誘は明日のアマーリエを最後に、ひとまず終わらせる事で合意した。
ブリジットの元へ戻ったら案の定、まぁまぁうふふと微笑まれて、必死に表情を保ってその生暖かい微笑みをスルーしたフェリクスは、ごほんと咳払いをしてから本題に入った。
雇う?とテレーザがきょとりと首を傾げる。
「フェリクス様のお屋敷に、ついに使用人を入れるそうなのです。こちらから2・3人というお話を頂いてね」
ブリジットがそう言うと、テレーザも驚いたように目を丸くする。
「フェリクス様のお屋敷に、ですか? 私が?」
「あぁ──テレーザにとっては屋敷は良い場所とは言えないのは分かっているが、テレーザももう14歳になるだろう?そろそろ働き口を探し始める頃かと思ってな。だったらうちでどうかと、思ったんだ。勿論、嫌なら断ってくれて構わない」
テレーザにとってフェリクスの屋敷は母親が殺された場所だ。
近寄りたくないと思われても仕方がないし、うちで働けと強要する気もない。
テレーザは突然の話に暫く考え込んで、そして小さく首を振った。
「とてもありがたいお話です。でも私はしょっちゅう寝込むし……ご迷惑にしか、ならないので……」
「身体の事もあってだ。町の奴らは気の良いのが多いから雇ってくれるところもあるだろうが、テレーザの事だ。気にして無理をするんじゃないかと思ってな。そんでおかしな事になっちまったら皆泣くぞ。うちなら遠慮なく寝込んで構わないし、何よりここにも近い。好きな時に顔を出しに来て良いし、何なら休みの日はこっちに泊っても構わない」
あまりの好待遇に、テレーザも、ブリジットさえもぱちぱちと目を瞬かせる。
「何だか申し訳ないくらい……やっぱり私よりももっと元気でしっかり働ける子を……」
「テレーザ。本当ならお前は母親と2人で町で暮らせているはずだったんだ。俺は、お前からその幸せを奪った。これは──俺が赦されたくて勝手に言っている事だ」
「フェリクス様……」
テレーザが困ったようにブリジットを見ると、ブリジットは小さく頷いて微笑んだ。
「とても良いお話だわ。フェリクス様のお屋敷なら私達も安心だし……お受けしてみては?」
「……でも、本当に良いんですか……?」
まだ戸惑ったまま決められないテレーザに、フェリクスが大きく頷く。
「……じゃあ、よろしくお願いします。精一杯お仕えさせて頂きます」
テレーザがぺこりと頭を下げると、フェリクスが笑う。
「あぁ、よろしく頼む。あとな、精一杯じゃなくて良い。まずは身体を丈夫にする事がテレーザの仕事だ」
そんな事を言われて、テレーザは小さく首を竦めてがんばりますと返した。
そんな風に数人の子供と"面談"をして、テレーザと、ラザロという15歳の男の子の2名を雇う事になった。
詳しい事はまた改めて説明に来る事にして、フェリクスとリシャールはその後少しだけ子供達の相手をしてから、教会を後にした。
「孤児院の方でも見つかると良いですねぇ」
移動の馬車の中で、リシャールがどことなくほっとした雰囲気を漂わせているフェリクスにそう声をかけた。
「そうだな。──確かカリーナは菓子作りが好きだとか言ってたよな」
「あぁ、この間貰ったクッキー、美味しかったですよね」
「……来ねぇかなぁ……」
ぼそりと呟いたフェリクスに、リシャールははてと首を傾げて、そして少ししてからははぁんと笑う。
「リィナ様用の菓子作りですか。マウロは菓子類は作れませんからねぇ。でもアマーリエも時々焼き菓子を持って来てくれるじゃないですか」
「アマーリエは厨房じゃなくて、今まで通り屋敷の事を頼むんだろ?」
「まぁそうですが。たまにでも作ってくれと頼んでみれば良いじゃないですか」
「……リィナの好みで、カリーナに覚えさせた方が良いだろ」
かろうじて聞き取れるくらいの音量でそんな事を言ったフェリクスに、リシャールはぶふっと吹き出す。
「あー、なるほど。アマーリエだともう自分の味が出来上がってしまっている、と。ははぁ、なるほどなるほど」
隠しもせずに大笑いしているリシャールの足を蹴っ飛ばして、フェリクスは言うんじゃなかったと窓の外に視線を逃がす。
「子供達は見習いですから、まずは色々やらせてみる事になるでしょうけど……カリーナには『リィナ様好みの菓子作り』を必修としておきましょうか」
ひーひー言いながらあー苦しいと涙まで浮かべている、窓に映っているリシャールを睨んで、フェリクスはむっつりと黙り込んだ。
そうして教会から町の反対側の孤児院に到着したフェリクスは、また子供達に群がられてから、孤児院の院長・アナスタシアに、同じように屋敷で人を雇う事、孤児院から何人か雇い入れたい事を伝えた。
結婚する事、その相手が成人したての少女である事が、今度は逃げ場なく目の前でリシャールが説明していくのを、無表情で聞き流す。
そしてやはりアナスタシアからまぁまぁうふふ、フェリクス様も隅に置けませんねと、ブリジットよりも揶揄いの色を多分に含んだ微笑みを向けられて、フェリクスはうるせぇと呟くと、さっさと本題へと話を移した。
そうして何人かの子供を呼んでじっくりと話をして、17歳のリュカ、16歳のエーリクという2人の男の子と、エーリクの妹のカリーナを雇い入れる事で決まった。
カリーナはまだ12歳で仕事を探す年齢ではないけれど、お菓子作り云々の下心は隠して『兄妹は一緒にいるべき』で押した。
リシャールが「そうデス。兄妹は一緒にいるべきデス」と微妙な棒読みで援護したのも大きかった。と思う事にする。
兄妹仲が良い事も分かっていたので、2人同時に勧誘すれば来てくれるのではないかという計算もあった。
こうして無事に『リィナ好みの菓子作り担当』候補となる少女を雇い入れる事に成功したフェリクスは、ここでもやはり子供達の相手をしてから、屋敷へと戻った。
今日御者をしているレオンと、屋敷に残って厩舎の手入れをしているハンス、そして厨房のマウロには、既に通いではなく、また住み込みで働いて貰える事で話がついている。
明日掃除と洗濯をしに来る予定のアマーリエにも、住み込めないかを打診する予定だ。
この4名は、6年前の襲撃事件の生存者でもある。
事件後に放り出されたものの、やっぱり放っておけるかと勝手に押しかけて来て勝手に働き始めて、フェリクスとしてもいくら出て行って欲しいとは言え無賃労働をさせるわけにもいかず、仕方なく給金を支払っているうちに何となく『通いの使用人』でここまで来てしまっていたのだ。
マウロからは「だから放り出したりしないでそのままで良かったんだってば」と小言を貰ったが──。
リシャールを含めた大人5名と、今日話が決まった子供5名。
大人をもう2・3名増やしておきたいところだが、リィナが来るまでにはまだ時間があると、フェリクスとリシャールは使用人の勧誘は明日のアマーリエを最後に、ひとまず終わらせる事で合意した。
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