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50章
元魔王様と孤児救済の魔物狩り 6
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グレートバッファローを迎撃する為に放った攻撃がジルの火の壁に防がれてしまい、二人は驚きながら振り返る。
「ちょっと、何をしているのよ!?」
「なんで邪魔をするんすか!?」
二人が文句を言ってくる。
ジルの火の壁が明らかに自分達の攻撃を邪魔する様に作られたからだ。
「それはこちらの台詞だ。手出しはしないと言うから同行を許可したのに勝手な事をするな。」
あのままではグレートバッファローが攻撃を受けて素材や肉の多くが駄目になってしまうかもしれない。
どちらの意味でも美味しい獲物なので、なるべく原型を残して倒したいのだ。
「勝手な事って、貴方の仲間がピンチなのよ!?」
「だから我が助けるのだろうが。ホッコも我に助けを求めていたのを聞いていなかったのか?」
「あれだけの数を一人でなんて無茶っすよ!」
「それはお前達が決める事では無い。」
「なんでもいいけど言い争ってる場合じゃないっ
て!早くなんとかしないと大変だよ!」
こうしている間にもホッコを追い掛ける大量のグレートバッファロー達が近付いてきている。
子供達も大きな魔物が凄い勢いで向かってくるので怯えている。
「主様ー!」
「ホッコ、今助けてやる。我が零と言った瞬間に大きく飛び跳ねるんだぞ。」
「了解なのー!」
ジルが何をするつもりなのかホッコは分かっていないが従魔として絶対の信頼がある。
言われた通りにしておけば間違い無いので二つ返事で従う。
「三、二、一、零。」
「とりゃーなのー!」
ジルの零の掛け声に合わせてその場で大きく飛び跳ねる。
そしてジルはグレートバッファロー達を見据えて、腰を落として銀月に手を掛けて居合いの構えをとっていた。
「抜刀術・断界!」
ジルが魔装した銀月を素早く抜き放つ。
それにより銀月の斜線上の空間が魔力の斬撃によって空間ごと斬られた。
飛んだホッコは当然無事であったが、全てのグレートバッファロー達は四つの足を切断されて地面に沈む。
足が無くなったので身動きが取れずその場を動けない。
「「「なっ!?」」」
「ふぃー、助かったのー。さすがは主様なのー。」
「「「お兄ちゃんすごーい!」」」
反応が大きく三つに別れている。
美酒の宴は高ランクの魔物であるグレートバッファローの群れを一撃で戦闘不能に追い込んだジルの攻撃に驚愕している。
Aランクパーティーである自分達でもそんな真似は出来無い。
ホッコは追っていた魔物が全て倒されて一安心と言った様子で額の汗を拭っている。
ジルに会えさえすれば助かる事は分かっていたのでとにかく走るのに全力だった。
子供達は魔物の群れに怯えていたが、全てジルが一瞬で動けなくさせてしまい喜んでいた。
冒険者の手伝いとして依頼に同行する事があったが、こんな実力者には会った事が無かったので興奮している。
「なるべく本体の肉が傷付かない様に足だけを狙ったつもりだ。だが魔物の生命力は高いからこれくらいでは死なない。首を落としていくから解体は任せるぞ。」
「「「はーい!」」」
ジルがまだ生きているグレートバッファロー達に近付いて、銀月で首を落としていく。
これで身体の肉が丸々無傷で入手出来た。
首を落とされたものから順番に子供達が解体作業を行なっていく。
「あれだけのグレートバッファローを全て一瞬で行動不能にしてしまうなんて…。」
「とんでもない冒険者もいたもんだよね…。」
「本当に自分達お節介なだけだったっすね…。」
まだ美酒の宴の面々は唖然としてその様子を見ていた。
同業者から見ればジルの実力がどれだけ規格外かよく分かるのだ。
「さすがにこれだけの大きさと数だと子供だけでは厳しいか。」
皆頑張って解体してくれているがグレートバッファローは一体一体が大きな魔物だ。
全員で取り掛かっているが解体作業は時間が掛かりそうである。
「あのー。」
「ん?さっきの文句なら受け付けないぞ?」
「いやいや、自分達が早とちりして勝手に行動しただけっすから。あんなに強いとは知らずに申し訳無かったっす。」
そう言ってメリッサが頭を下げ、ミチチカとテールナもそれに続く。
全員助けようとしただけで邪魔するつもりは無かった。
「肉を傷付けたくなかったからな。攻撃は防げたし気にするな。」
咄嗟に火の壁を出現させて二人の攻撃は防げた。
なのでグレートバッファローの身体は無事だったので素材に影響は無い。
美味しいと噂の肉も丸々大量に手に入ったのでジルの機嫌も良いままだ。
「そのお詫びと言ってはなんだけど、解体を手伝わせてもらえないかしら?勿論無償で構わないわ。」
「冒険者歴は長いから解体の戦力にはなれると思うよ?」
「我としては有り難いけどいいのか?」
「ええ、約束を破ったのは私達だから気にしないで。」
そう言って三人が子供達の解体作業に混ざっていく。
Aランクパーティーに解体作業をしてもらえるとは豪華である。
「お姉ちゃん達も解体するの?」
「ええ、一緒に頑張りましょう。」
「分からない事があれば教えてあげるからどんどん聞いていいよ。」
「全部解体してやるっすよ。」
美酒の宴が加わった事により解体速度は格段に上がって、大量にいたグレートバッファローの解体もあっという間に終わらせる事が出来た。
「ちょっと、何をしているのよ!?」
「なんで邪魔をするんすか!?」
二人が文句を言ってくる。
ジルの火の壁が明らかに自分達の攻撃を邪魔する様に作られたからだ。
「それはこちらの台詞だ。手出しはしないと言うから同行を許可したのに勝手な事をするな。」
あのままではグレートバッファローが攻撃を受けて素材や肉の多くが駄目になってしまうかもしれない。
どちらの意味でも美味しい獲物なので、なるべく原型を残して倒したいのだ。
「勝手な事って、貴方の仲間がピンチなのよ!?」
「だから我が助けるのだろうが。ホッコも我に助けを求めていたのを聞いていなかったのか?」
「あれだけの数を一人でなんて無茶っすよ!」
「それはお前達が決める事では無い。」
「なんでもいいけど言い争ってる場合じゃないっ
て!早くなんとかしないと大変だよ!」
こうしている間にもホッコを追い掛ける大量のグレートバッファロー達が近付いてきている。
子供達も大きな魔物が凄い勢いで向かってくるので怯えている。
「主様ー!」
「ホッコ、今助けてやる。我が零と言った瞬間に大きく飛び跳ねるんだぞ。」
「了解なのー!」
ジルが何をするつもりなのかホッコは分かっていないが従魔として絶対の信頼がある。
言われた通りにしておけば間違い無いので二つ返事で従う。
「三、二、一、零。」
「とりゃーなのー!」
ジルの零の掛け声に合わせてその場で大きく飛び跳ねる。
そしてジルはグレートバッファロー達を見据えて、腰を落として銀月に手を掛けて居合いの構えをとっていた。
「抜刀術・断界!」
ジルが魔装した銀月を素早く抜き放つ。
それにより銀月の斜線上の空間が魔力の斬撃によって空間ごと斬られた。
飛んだホッコは当然無事であったが、全てのグレートバッファロー達は四つの足を切断されて地面に沈む。
足が無くなったので身動きが取れずその場を動けない。
「「「なっ!?」」」
「ふぃー、助かったのー。さすがは主様なのー。」
「「「お兄ちゃんすごーい!」」」
反応が大きく三つに別れている。
美酒の宴は高ランクの魔物であるグレートバッファローの群れを一撃で戦闘不能に追い込んだジルの攻撃に驚愕している。
Aランクパーティーである自分達でもそんな真似は出来無い。
ホッコは追っていた魔物が全て倒されて一安心と言った様子で額の汗を拭っている。
ジルに会えさえすれば助かる事は分かっていたのでとにかく走るのに全力だった。
子供達は魔物の群れに怯えていたが、全てジルが一瞬で動けなくさせてしまい喜んでいた。
冒険者の手伝いとして依頼に同行する事があったが、こんな実力者には会った事が無かったので興奮している。
「なるべく本体の肉が傷付かない様に足だけを狙ったつもりだ。だが魔物の生命力は高いからこれくらいでは死なない。首を落としていくから解体は任せるぞ。」
「「「はーい!」」」
ジルがまだ生きているグレートバッファロー達に近付いて、銀月で首を落としていく。
これで身体の肉が丸々無傷で入手出来た。
首を落とされたものから順番に子供達が解体作業を行なっていく。
「あれだけのグレートバッファローを全て一瞬で行動不能にしてしまうなんて…。」
「とんでもない冒険者もいたもんだよね…。」
「本当に自分達お節介なだけだったっすね…。」
まだ美酒の宴の面々は唖然としてその様子を見ていた。
同業者から見ればジルの実力がどれだけ規格外かよく分かるのだ。
「さすがにこれだけの大きさと数だと子供だけでは厳しいか。」
皆頑張って解体してくれているがグレートバッファローは一体一体が大きな魔物だ。
全員で取り掛かっているが解体作業は時間が掛かりそうである。
「あのー。」
「ん?さっきの文句なら受け付けないぞ?」
「いやいや、自分達が早とちりして勝手に行動しただけっすから。あんなに強いとは知らずに申し訳無かったっす。」
そう言ってメリッサが頭を下げ、ミチチカとテールナもそれに続く。
全員助けようとしただけで邪魔するつもりは無かった。
「肉を傷付けたくなかったからな。攻撃は防げたし気にするな。」
咄嗟に火の壁を出現させて二人の攻撃は防げた。
なのでグレートバッファローの身体は無事だったので素材に影響は無い。
美味しいと噂の肉も丸々大量に手に入ったのでジルの機嫌も良いままだ。
「そのお詫びと言ってはなんだけど、解体を手伝わせてもらえないかしら?勿論無償で構わないわ。」
「冒険者歴は長いから解体の戦力にはなれると思うよ?」
「我としては有り難いけどいいのか?」
「ええ、約束を破ったのは私達だから気にしないで。」
そう言って三人が子供達の解体作業に混ざっていく。
Aランクパーティーに解体作業をしてもらえるとは豪華である。
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「ええ、一緒に頑張りましょう。」
「分からない事があれば教えてあげるからどんどん聞いていいよ。」
「全部解体してやるっすよ。」
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