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7章
元魔王様とシキの従魔 3
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「魔物の数も多種多様だな。」
最弱と言われている魔物から、頂点と言えるドラゴンまで様々である。
当然中にはこの世界には存在しない魔物も多く存在しており興味をそそられる。
「た、高いのです…。想像以上なのです。」
「ふむ、1000万Gと言う大金も直ぐに無くなりそうだな。」
問題は値段であった。
総じて魔物の値段が高く設定されていた。
手持ちの金で買える魔物も当然いるが弱い部類が大半だ。
せっかく護衛に付けるのならば、一定の強さがなければ意味が無い。
高くてもそれなりの魔物を買いたいところである。
「手頃なのはリザードマンやオーガ辺りか。」
「ジル様、あまり一般的な魔物じゃないと目立つと思うのです。」
買えそうな中でまともなのはその辺りなのだが、従魔としては珍しいだろう。
基本的に従魔と言えばもっと弱い魔物なので、無駄に目立ってしまう可能性がある。
「そうか、確かに強さも大事だが目立つ様な魔物は連れ歩きたくは無いな。オススメはあるか?」
「やっぱり低ランクに位置付けされる魔物なのです。魔物は余程強い者にしか従わない習性があるので、高ランクの魔物を付き従わせるのは目立つのです。」
そう言われたジルは魔王時代の側近の事を思い出していた。
その者はシキの話しとは全く違い、多種多様な魔物をテイムしていた。
中には幼体ではあったが、ドラゴンやフェンリル等もいた気がする。
一般的なテイマーと比べると規格外と言えた。
「何を考えているか大体予想は付くですが、思い浮かべてる人は少し特殊なので参考にならないのです。」
ジルの考えを見抜いて否定するシキ。
その者はテイマーとしての腕だけは世界一と言える部類だったので、参考にするだけ無駄なのであった。
「ならば仕方が無いか。弱い魔物と言えど鍛えればある程度戦える様になるであろう。」
従魔は戦いを経て強くなっていく。
それもテイマーの醍醐味である。
元魔王が鍛えれば弱い魔物でも信じられない強さを手に入れる可能性はある。
「そうなのです。成長を見守るのも楽しそうなのです。」
「自分を護らせる魔物だ、シキが自由に選ぶといい。」
せっかくならば好みの魔物を選べた方がシキも嬉しいだろう。
「いいのです?」
「ああ、どんな魔物でも我がそれなりに戦える様にしてやろう。」
護衛としての役割りを果たせるくらいには鍛えるつもりだ。
最悪鍛えて変わらなければ、魔法道具を大量に身に付けさせて装備による強化も可能だ。
シキがもっと大きければそう言った手段をシキにしてやれたのだが、手乗りサイズのシキを装備で強化するのは無理がある。
「決まったのです!この子がいいのです!」
暫く真剣にスキルと睨めっこしていたシキがついに護衛となる魔物を決めた様だ。
小さな指で指された魔物を見るとスライムであった。
「スライム?シキよ、さすがにスライムは…ん?」
さすがに最弱の魔物であるスライムを護衛にするのは無理だろうと言い掛けたところで、そのスライムに関する興味深い説明文が目に入った。
「無限に進化するスライムか。」
名前はエボリューションスライムと言って進化するスライムと言う意味だ。
魔物を吸収させれば自身の力へと変え、無限に進化して強くなるそうだ。
「これならば値段もお手頃で、後に強力な護衛になる筈なのです。」
際限無く進化し続けるとすれば、スライムと言えどジルを超える可能性も秘めている。
「ふむ、スライムの中では少し高い程度か。名前のわりに安い理由はなんだ?」
説明文を詳しく見てみると、初期段階が信じられないくらい弱いらしい。
それこそ普通のスライムにも劣る程の弱さだ。
死んでしまえば当然それで終わりなので、初期段階から死にやすいエボリューションスライムの値段は安く設定されている様だ。
「成る程、スライムだけで育て様としても序盤にかなり苦労すると言う事か。」
一定の強さを得るまではテイマーがエボリューションスライムを守りながら魔物を与える必要がありそうだ。
「でもジル様がいれば問題無さそうなのです。」
シキに戦闘能力が無いので自動的にジルが魔物狩りをする事になるが、その程度の事は問題無い。
「説明を見ている限りではそうだな。このスライムにするか。」
「はいなのです!」
見た目も載っているのだが、一見すれば普通のスライムにしか見えないので、特殊なスライムだと見破れる者はいないだろう。
「魔物は購入者に絶対服従となる。シキが購入してくれ。」
「ジル様に従わなくていいのです?」
シキの主人は昔からジルである。
周りもそう言う者ばかりだったので、主人の選択が可能であるなら従魔であろうと自分が主人でいいのかと思った。
「仲間ならある程度は融通が利くんじゃないか?それにシキに従っていた方が、手足の様に使えて便利だろう?」
シキは手乗りサイズの小さな身体なので日常生活でも不便な部分は多い筈だ。
スライムはある程度身体を自由に変化させたり出来る魔物なので、何かと役に立つかもしれない。
「ジル様、ありがとうなのです!」
シキはお礼を言って購入する。
すると目の前にシキより少し大きいサイズのスライムが現れた。
最弱と言われている魔物から、頂点と言えるドラゴンまで様々である。
当然中にはこの世界には存在しない魔物も多く存在しており興味をそそられる。
「た、高いのです…。想像以上なのです。」
「ふむ、1000万Gと言う大金も直ぐに無くなりそうだな。」
問題は値段であった。
総じて魔物の値段が高く設定されていた。
手持ちの金で買える魔物も当然いるが弱い部類が大半だ。
せっかく護衛に付けるのならば、一定の強さがなければ意味が無い。
高くてもそれなりの魔物を買いたいところである。
「手頃なのはリザードマンやオーガ辺りか。」
「ジル様、あまり一般的な魔物じゃないと目立つと思うのです。」
買えそうな中でまともなのはその辺りなのだが、従魔としては珍しいだろう。
基本的に従魔と言えばもっと弱い魔物なので、無駄に目立ってしまう可能性がある。
「そうか、確かに強さも大事だが目立つ様な魔物は連れ歩きたくは無いな。オススメはあるか?」
「やっぱり低ランクに位置付けされる魔物なのです。魔物は余程強い者にしか従わない習性があるので、高ランクの魔物を付き従わせるのは目立つのです。」
そう言われたジルは魔王時代の側近の事を思い出していた。
その者はシキの話しとは全く違い、多種多様な魔物をテイムしていた。
中には幼体ではあったが、ドラゴンやフェンリル等もいた気がする。
一般的なテイマーと比べると規格外と言えた。
「何を考えているか大体予想は付くですが、思い浮かべてる人は少し特殊なので参考にならないのです。」
ジルの考えを見抜いて否定するシキ。
その者はテイマーとしての腕だけは世界一と言える部類だったので、参考にするだけ無駄なのであった。
「ならば仕方が無いか。弱い魔物と言えど鍛えればある程度戦える様になるであろう。」
従魔は戦いを経て強くなっていく。
それもテイマーの醍醐味である。
元魔王が鍛えれば弱い魔物でも信じられない強さを手に入れる可能性はある。
「そうなのです。成長を見守るのも楽しそうなのです。」
「自分を護らせる魔物だ、シキが自由に選ぶといい。」
せっかくならば好みの魔物を選べた方がシキも嬉しいだろう。
「いいのです?」
「ああ、どんな魔物でも我がそれなりに戦える様にしてやろう。」
護衛としての役割りを果たせるくらいには鍛えるつもりだ。
最悪鍛えて変わらなければ、魔法道具を大量に身に付けさせて装備による強化も可能だ。
シキがもっと大きければそう言った手段をシキにしてやれたのだが、手乗りサイズのシキを装備で強化するのは無理がある。
「決まったのです!この子がいいのです!」
暫く真剣にスキルと睨めっこしていたシキがついに護衛となる魔物を決めた様だ。
小さな指で指された魔物を見るとスライムであった。
「スライム?シキよ、さすがにスライムは…ん?」
さすがに最弱の魔物であるスライムを護衛にするのは無理だろうと言い掛けたところで、そのスライムに関する興味深い説明文が目に入った。
「無限に進化するスライムか。」
名前はエボリューションスライムと言って進化するスライムと言う意味だ。
魔物を吸収させれば自身の力へと変え、無限に進化して強くなるそうだ。
「これならば値段もお手頃で、後に強力な護衛になる筈なのです。」
際限無く進化し続けるとすれば、スライムと言えどジルを超える可能性も秘めている。
「ふむ、スライムの中では少し高い程度か。名前のわりに安い理由はなんだ?」
説明文を詳しく見てみると、初期段階が信じられないくらい弱いらしい。
それこそ普通のスライムにも劣る程の弱さだ。
死んでしまえば当然それで終わりなので、初期段階から死にやすいエボリューションスライムの値段は安く設定されている様だ。
「成る程、スライムだけで育て様としても序盤にかなり苦労すると言う事か。」
一定の強さを得るまではテイマーがエボリューションスライムを守りながら魔物を与える必要がありそうだ。
「でもジル様がいれば問題無さそうなのです。」
シキに戦闘能力が無いので自動的にジルが魔物狩りをする事になるが、その程度の事は問題無い。
「説明を見ている限りではそうだな。このスライムにするか。」
「はいなのです!」
見た目も載っているのだが、一見すれば普通のスライムにしか見えないので、特殊なスライムだと見破れる者はいないだろう。
「魔物は購入者に絶対服従となる。シキが購入してくれ。」
「ジル様に従わなくていいのです?」
シキの主人は昔からジルである。
周りもそう言う者ばかりだったので、主人の選択が可能であるなら従魔であろうと自分が主人でいいのかと思った。
「仲間ならある程度は融通が利くんじゃないか?それにシキに従っていた方が、手足の様に使えて便利だろう?」
シキは手乗りサイズの小さな身体なので日常生活でも不便な部分は多い筈だ。
スライムはある程度身体を自由に変化させたり出来る魔物なので、何かと役に立つかもしれない。
「ジル様、ありがとうなのです!」
シキはお礼を言って購入する。
すると目の前にシキより少し大きいサイズのスライムが現れた。
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