上 下
92 / 114
第二章シャーカ王国

91終幕

しおりを挟む

「光、聖なる癒し」

俺はスポフを凍らせてた後凍った状態で回復魔法をかけて傷を塞いだ。

「よしこれで大丈夫だろ」

タッタッタッタッタッ

「ムゲン殿!!」

「ツバキ」

俺は回復を終えるとツバキが走って近付いてきた。

「傷はもう大丈夫なのか?」

「はい!ムゲン殿のお陰で傷も塞がり体力も回復しました」

「そうか」

「…………」

「どうした?」

「スポフ殿を殺さないんですか?」

ツバキは凍りついているスポフを見て殺さないか質問してきた。

「殺してなんになる」

「スポフ殿は我々を殺そうとしました!」

「ツバキ確かにスポフは俺やお前達を殺そうとした。だが種族、立場、環境それらが逆だったらこいつと同じだったかもしれない」

「ですが」

「殺してもこいつがしたことが許される訳じゃない、なら生きてその罪を一生背負って償わせる」

それに不動流剣術格闘は人々を守る為、悩める人々を導く為に力を振るうけして人を殺す力じゃないし蒼花達と約束したからな。

「ムゲン殿がそお言うならそうしましょ!」

ツバキは吹っ切れた顔をしていた。

「ポジティブだな…………ツバキ」

「はい」

「今のお前の剣いや刀は重みを持ってるこれからもそれを忘れずに励めよ」

ドクン!

「///!!」

(ムゲン殿に認められた…………胸が熱い)

「さてと」

『蒼花、ゾディアそっちは終わったか?』

『終わったよ』

『こちらも終わりました』

蒼花とゾディアも敵を倒したんだなこれで後は外にいる魔王軍だけだな。

『キュン今からそっちに向かう』

『お願いします!』

「ツバキ後の事は任せる」

「ムゲン殿どこへ!」

「外にいる魔王軍を追い返して来るだけだそれと」

パチン! バリン!!!

俺はスポフの以外の全ての氷を壊し凍らせた悪魔達はそのまま消えていた。

「氷が」

「ムゲン兄ちゃん!」

「カイ」

無限がキュンの所に行こうとするとカイが近付いてきた。

「行くのか?」

「嗚呼、あと少しでこの騒動を終わらせる」

「頑張って!」

「ツバキ後は頼む、重力操作」

シュタ!

「お気よつけて!」

教会はツバキに任せ俺はそのままキュンの場所まで飛んだ。

「さぁ~て後は面倒な魔王軍だけか」

俺は空を飛びながらキュンの元に向かう。

その頃城の前ではキュンとゾディアの眷属十二人が魔王軍を足止めしていた。

キュンサイド

「光、聖水光咆!!」

ドコーーーン!!

「「「ぐぁぁぁぁ!!!」」」

「闇、ナイトメア」

バタン!

「「「うわぁぁぉ!!」」」」

「鋼、アイアン・ウォール」

ズドドド!!!

「行け!」

「まだまだ!!」

「やはりこの程度では引きませんか」

キュンは聖なる水の光線を放ち魔族の軍勢を気絶させていくが勢いは止まらない。

魔王軍の数が多いですが私達を甘くみてはいけませんよ!。

「キュン様このままでは突破されますね」

「殺さずに倒すとは難しいですな」

「おい!こいつら殺していいだろ!」

「ダメですよタウロス」

「ゾディア様に殺されるぞ!」

「……いえ皆さん私の主が来ましたよ」

シュタ!

「キュン、お前ら遅くなった」

「無限様大丈夫です」

ゾディアの眷属達がケンカしていると上から無限様が降りてきた。

無限サイド

俺はキュンの所に着くと魔王軍はこちらまで迫ってきていた。

「こっちは終わったが状況は?」

「無限様、現在魔王軍の勢いは止まらず攻め続けています」

「了解」

ガコン

「あっあ~テストテスト」

「無限様…………何故メガホンですか?」

「雰囲気」

「成る程」

俺はアイテムボックスからメガホンを取り出し魔王軍に向けて話しかけた。

「あ~ゔうん…………魔王軍ども!」

「なんだ!?」

「こちらまで声が」

「アイツは国に入った冒険者!」

「魔族のスポフとその仲間二人は俺達が倒した。無駄な抵抗を辞めて帰るか捕まえるか選べ~」

「なんだとスポフ様が」

「嘘だろ」

「リョウ様も倒されたのか!」

「あの人は狂天様の部下だろ!」

「ロック様が…………」

「静まれぇぇぇ!!」

「「「「「!!!」」」」」」」

魔族軍の兵士達はスポフ達が倒された事に同様していたが軍の隊長が大声で叫んだ。

「スポフ様達が倒されたとして我々の任務はこの国を魔王様に捧げる事!。ここで引けばスポフ様達が報われん!!。魔族の意志を見せようぞ!!」

「「「「「おぉぉぉぉ!!!」」」」」

「うわ~面倒だな魔族て」

「仕方ありませんよ」

魔王軍は隊長の言葉に士気が上がり此方に進軍してきた。

「無限様どういたしましょ」

「ゾディア様を待ちますか?」

「…凍らす」

「お前らは下がってろここは俺とキュンがやる」

「やりましょうか」

ズーーン!!!

「なんだ!?」

俺とキュンは魔王軍を相手しょうと武器を装備して構えたとたんに巨大な地響きが起きた。

「無限様あれ?」

「ん?」

キュンが指さしたところを見ると巨大な亀みたいな魔物を片手で引きずっている大男が歩いてきたいた。

ズズズズズズズズ ズドーーーーーン!!!

「なんだ~この状況」

男は巨大な亀を地面に下ろすと俺と魔族の間まで歩てきた。

藍色のボサボサロングヘアー、俺よりも身長が高く、上半身ムキムキな筋肉、黒のズボンに緑色と金色の羽織を着て背中に巨大な大剣を背負っていた。

「…おい!お前達」

「俺達か?」

「魔族から国を守ってくれたのか?」

「嗚呼~そうだが…………」

この男なんて威圧だ雰囲気だけでわかる…………俺やゾディアよりも遥かに強い。

ニアリ

「ありがとうな!魔族から国を守ってもらってよ!」

「えっ!?」

男は笑顔で俺達にお礼を言うと魔王軍の方を向いた。

「さっきお前の声が聞こえてな…………後はこの魔王軍を追い返せばいいんだな」

シャリン!

男は背中にある巨大な藍色の大剣を抜き更に威圧感が増した。

威圧が更に増した一体何者なんだこの男は。

「一撃で終わらせてやるよ」

「なんだアイツは」

「まさか」

「どうしました隊長」

「アイツはスポフ様から報告があったこの国で最も厄介な存在でもし出くわしたら撤退しろと言われていた!」

「行くぜ」

男は大剣に力を込めて構えた。

「シャーカ王国のSランク冒険者、ガロン!!」

「断撃!!!」

ピキーン!!! ドゴーーーーーーーーン!!!

「「「「「ぐぁぁぁぁ!!!」」」」」

ガロンが大剣を振り下ろした瞬間、衝撃波が魔王軍を襲い魔王軍全軍が吹き飛ばされてしまう。

「なっ!」

「おいおい」

「これ程とは」

「……今のは一体」

「なんて威力だ」

一体何が起こった純粋な力で衝撃波を起こし魔王軍全て吹き飛ばした。

「まだやるか魔王軍!!!」

「隊長…………」

「全軍撤退!撤退だ!!」

「助けて!」

「逃げろ!!」

「勝てるわけがない!」

魔王軍はガロンを見るなり怯えるように全軍撤退していった。

「なんだ度胸ねぇ奴らだな」

ガコン

ガロンは逃げていく魔王軍を見て呆れた様子で大剣を背中にしまった。

「無限様、魔王軍撤退していきましたね」

「嗚呼、あの人のお陰だけどな」

「そうですね」

「…………これで終幕か」

魔王軍が撤退したことによってシャーカ王国の悲劇はこれにて終幕を迎えた。

続く。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~

アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。

クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります

まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。 そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。 選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。 あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。 鈴木のハーレム生活が始まる!

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える

ジャック
ファンタジー
私立三界高校2年3組において司馬は孤立する。このクラスにおいて王角龍騎というリーダーシップのあるイケメンと学園2大美女と呼ばれる住野桜と清水桃花が居るクラスであった。司馬に唯一話しかけるのが桜であり、クラスはそれを疎ましく思っていた。そんなある日クラスが異世界のラクル帝国へ転生してしまう。勇者、賢者、聖女、剣聖、など強い職業がクラスで選ばれる中司馬は無であり、属性も無であった。1人弱い中帝国で過ごす。そんなある日、八大ダンジョンと呼ばれるラギルダンジョンに挑む。そこで、帝国となかまに裏切りを受け─ これは、全てに絶望したこの世界で唯一の「無」職の少年がどん底からはい上がり、世界を変えるまでの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 カクヨム様、小説家になろう様にも連載させてもらっています。

成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~

m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。 書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。 【第七部開始】 召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。 一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。 だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった! 突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか! 魔物に襲われた主人公の運命やいかに! ※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。 ※カクヨムにて先行公開中

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...