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第二章シャーカ王国
91終幕
しおりを挟む「光、聖なる癒し」
俺はスポフを凍らせてた後凍った状態で回復魔法をかけて傷を塞いだ。
「よしこれで大丈夫だろ」
タッタッタッタッタッ
「ムゲン殿!!」
「ツバキ」
俺は回復を終えるとツバキが走って近付いてきた。
「傷はもう大丈夫なのか?」
「はい!ムゲン殿のお陰で傷も塞がり体力も回復しました」
「そうか」
「…………」
「どうした?」
「スポフ殿を殺さないんですか?」
ツバキは凍りついているスポフを見て殺さないか質問してきた。
「殺してなんになる」
「スポフ殿は我々を殺そうとしました!」
「ツバキ確かにスポフは俺やお前達を殺そうとした。だが種族、立場、環境それらが逆だったらこいつと同じだったかもしれない」
「ですが」
「殺してもこいつがしたことが許される訳じゃない、なら生きてその罪を一生背負って償わせる」
それに不動流剣術格闘は人々を守る為、悩める人々を導く為に力を振るうけして人を殺す力じゃないし蒼花達と約束したからな。
「ムゲン殿がそお言うならそうしましょ!」
ツバキは吹っ切れた顔をしていた。
「ポジティブだな…………ツバキ」
「はい」
「今のお前の剣いや刀は重みを持ってるこれからもそれを忘れずに励めよ」
ドクン!
「///!!」
(ムゲン殿に認められた…………胸が熱い)
「さてと」
『蒼花、ゾディアそっちは終わったか?』
『終わったよ』
『こちらも終わりました』
蒼花とゾディアも敵を倒したんだなこれで後は外にいる魔王軍だけだな。
『キュン今からそっちに向かう』
『お願いします!』
「ツバキ後の事は任せる」
「ムゲン殿どこへ!」
「外にいる魔王軍を追い返して来るだけだそれと」
パチン! バリン!!!
俺はスポフの以外の全ての氷を壊し凍らせた悪魔達はそのまま消えていた。
「氷が」
「ムゲン兄ちゃん!」
「カイ」
無限がキュンの所に行こうとするとカイが近付いてきた。
「行くのか?」
「嗚呼、あと少しでこの騒動を終わらせる」
「頑張って!」
「ツバキ後は頼む、重力操作」
シュタ!
「お気よつけて!」
教会はツバキに任せ俺はそのままキュンの場所まで飛んだ。
「さぁ~て後は面倒な魔王軍だけか」
俺は空を飛びながらキュンの元に向かう。
その頃城の前ではキュンとゾディアの眷属十二人が魔王軍を足止めしていた。
キュンサイド
「光、聖水光咆!!」
ドコーーーン!!
「「「ぐぁぁぁぁ!!!」」」
「闇、ナイトメア」
バタン!
「「「うわぁぁぉ!!」」」」
「鋼、アイアン・ウォール」
ズドドド!!!
「行け!」
「まだまだ!!」
「やはりこの程度では引きませんか」
キュンは聖なる水の光線を放ち魔族の軍勢を気絶させていくが勢いは止まらない。
魔王軍の数が多いですが私達を甘くみてはいけませんよ!。
「キュン様このままでは突破されますね」
「殺さずに倒すとは難しいですな」
「おい!こいつら殺していいだろ!」
「ダメですよタウロス」
「ゾディア様に殺されるぞ!」
「……いえ皆さん私の主が来ましたよ」
シュタ!
「キュン、お前ら遅くなった」
「無限様大丈夫です」
ゾディアの眷属達がケンカしていると上から無限様が降りてきた。
無限サイド
俺はキュンの所に着くと魔王軍はこちらまで迫ってきていた。
「こっちは終わったが状況は?」
「無限様、現在魔王軍の勢いは止まらず攻め続けています」
「了解」
ガコン
「あっあ~テストテスト」
「無限様…………何故メガホンですか?」
「雰囲気」
「成る程」
俺はアイテムボックスからメガホンを取り出し魔王軍に向けて話しかけた。
「あ~ゔうん…………魔王軍ども!」
「なんだ!?」
「こちらまで声が」
「アイツは国に入った冒険者!」
「魔族のスポフとその仲間二人は俺達が倒した。無駄な抵抗を辞めて帰るか捕まえるか選べ~」
「なんだとスポフ様が」
「嘘だろ」
「リョウ様も倒されたのか!」
「あの人は狂天様の部下だろ!」
「ロック様が…………」
「静まれぇぇぇ!!」
「「「「「!!!」」」」」」」
魔族軍の兵士達はスポフ達が倒された事に同様していたが軍の隊長が大声で叫んだ。
「スポフ様達が倒されたとして我々の任務はこの国を魔王様に捧げる事!。ここで引けばスポフ様達が報われん!!。魔族の意志を見せようぞ!!」
「「「「「おぉぉぉぉ!!!」」」」」
「うわ~面倒だな魔族て」
「仕方ありませんよ」
魔王軍は隊長の言葉に士気が上がり此方に進軍してきた。
「無限様どういたしましょ」
「ゾディア様を待ちますか?」
「…凍らす」
「お前らは下がってろここは俺とキュンがやる」
「やりましょうか」
ズーーン!!!
「なんだ!?」
俺とキュンは魔王軍を相手しょうと武器を装備して構えたとたんに巨大な地響きが起きた。
「無限様あれ?」
「ん?」
キュンが指さしたところを見ると巨大な亀みたいな魔物を片手で引きずっている大男が歩いてきたいた。
ズズズズズズズズ ズドーーーーーン!!!
「なんだ~この状況」
男は巨大な亀を地面に下ろすと俺と魔族の間まで歩てきた。
藍色のボサボサロングヘアー、俺よりも身長が高く、上半身ムキムキな筋肉、黒のズボンに緑色と金色の羽織を着て背中に巨大な大剣を背負っていた。
「…おい!お前達」
「俺達か?」
「魔族から国を守ってくれたのか?」
「嗚呼~そうだが…………」
この男なんて威圧だ雰囲気だけでわかる…………俺やゾディアよりも遥かに強い。
ニアリ
「ありがとうな!魔族から国を守ってもらってよ!」
「えっ!?」
男は笑顔で俺達にお礼を言うと魔王軍の方を向いた。
「さっきお前の声が聞こえてな…………後はこの魔王軍を追い返せばいいんだな」
シャリン!
男は背中にある巨大な藍色の大剣を抜き更に威圧感が増した。
威圧が更に増した一体何者なんだこの男は。
「一撃で終わらせてやるよ」
「なんだアイツは」
「まさか」
「どうしました隊長」
「アイツはスポフ様から報告があったこの国で最も厄介な存在でもし出くわしたら撤退しろと言われていた!」
「行くぜ」
男は大剣に力を込めて構えた。
「シャーカ王国のSランク冒険者、ガロン!!」
「断撃!!!」
ピキーン!!! ドゴーーーーーーーーン!!!
「「「「「ぐぁぁぁぁ!!!」」」」」
ガロンが大剣を振り下ろした瞬間、衝撃波が魔王軍を襲い魔王軍全軍が吹き飛ばされてしまう。
「なっ!」
「おいおい」
「これ程とは」
「……今のは一体」
「なんて威力だ」
一体何が起こった純粋な力で衝撃波を起こし魔王軍全て吹き飛ばした。
「まだやるか魔王軍!!!」
「隊長…………」
「全軍撤退!撤退だ!!」
「助けて!」
「逃げろ!!」
「勝てるわけがない!」
魔王軍はガロンを見るなり怯えるように全軍撤退していった。
「なんだ度胸ねぇ奴らだな」
ガコン
ガロンは逃げていく魔王軍を見て呆れた様子で大剣を背中にしまった。
「無限様、魔王軍撤退していきましたね」
「嗚呼、あの人のお陰だけどな」
「そうですね」
「…………これで終幕か」
魔王軍が撤退したことによってシャーカ王国の悲劇はこれにて終幕を迎えた。
続く。
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