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第二章シャーカ王国

72王様と食事

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カッ カッ! カッ!

「はぁぁぁ!!」

「ほら、まだまだ動きが鈍いぞカイ」

あれから五日が立ち現在俺は教会の裏庭でカイに戦いの指導をしていた。

「くそ!何で当たんないんだよ」

「それはお前がまだまだ未熟だからだよ」

「なに!」

カイは無限に木剣で攻撃をしているが無限は全て受け止めたり受け流したりしている。

「ほい」

「うわぁ!」

ドサッ!

カイの真っ正面から木剣を振るって来たので右側に受け流したらカイはそのまま倒れた。

「痛ってぇ~」

「ほらさっさと攻撃してこい」

「俺をなめるなよ!」

カイは立ち上がり無限に向かっていった。

数分後。

「はぁ…………はぁ…………」

「今日はここまでにするぞ」

「はい…………」

あれから数分たちカイの体力が限界を迎えたので指導を終わらせることにした。

初めてカイを指導したが体力面は問題はない戦い方はある程度わかったから次からの指導は基礎を取り入れて行くか。

「ほら水」

「ありがとう兄ちゃん」

俺はカイに水を渡して隣に座った。

「どうだ初めて誰かに戦いを教えてもらった感想は」

「……兄ちゃん強い」

「それはそうだろ俺は鍛えて魔物とか倒しているからな」

「カイ兄ちゃん終わった~」

「お疲れ様~」

「お前ら」

俺達が話していると教会の子供達がカイに集まり始めた。

カイは教会の子供達から人気者だな…さてと。

俺は立ち上がりローブを着た。

「もう行くの?」

「嗚呼、教会に食材も渡したしお前も疲れているだろしっかりと休めよ」

「わかったよ」

「それと、次から基礎を取り入れていくから覚悟しとおけ」

「次は絶対当てる」

「それは楽しみだなじゃまたな」

「「「「またね~!!」」」」

俺は教会を後にした。

「さて、この後どうするか」

蒼花は図書館、キュンはのんびり宿でお昼寝、ゾディアは五日前の夜に来た暗殺者達の尋問だからな…………一人で依頼を受けに行くか。

???「そこの若いの少し待ってくれないか?」

「ん?」

俺は教会を出た後次なにするか考えながらを歩いていると灰色のローブを着た男が話しかけてきた。

「…………なんのようですか」

「なに少しお前と話がしたくてなムゲン」

「何故俺の名前を知っている…………て茶番はいいかジャダ王」

「やはりばれていたか流石だなムゲン」

男はフードを外し顔を見せたそおこの灰色のローブを着た男はこの国の国王ジャダ・シャーカである。

俺は最初に声をかけられた時に瞬時に鑑定眼を使いこの男がジャダ王とわかった。

「改めて俺になんの用ですか?」

「素で話して構わんそっちの方がお前もいいだろ、キリス共和国の勇者召喚で召喚されし異世界人そして冤罪で追放処刑された不動無限」

「!!何処それを知っている…………」

ザッ!!!

俺は話を聞いた瞬間一気にジャダ王を警戒し構えた。

何故この王が俺が異世界から召喚されたを知って………いやキュンが聖獣のも知っていたから不思議じゃないか多分ラテスよりも上なスキルか。

「そう警戒するなここでは人が多い落ち着いた所で話そうか」

「そうだなそれと俺の事呼び捨てでいいぞ」

俺はジャダ王についていった。

「この店で話そうか」

「ここは確かプラムて店か」

「私の良く通っている店だ」

カランコロン

「いらっしゃいあっ!ジャダさんこんにちは」

「こんにちはハナさん」

「それとムゲンさん来てくれたのね」

「お久しぶりですハナさん。なかなか来れず申し訳無い」

蒼花からハナさんの店を聞いてはいたがギルドの依頼とかしてたらなかなか行くことができなかったから丁度良かった。

「いいえ、最近忙しいてアオカちゃんから聞いているわよ」

「ハナさんいつもの席でいいかな」

「どうぞごゆっくり」

俺とジャダ王は店の奥の席に座り話をすることにした。

「で、ジャダ王何で俺の素性を知っているんだ?」

「それはな私のスキルでお前をいやお前達を鑑定したからだ」

「あんたのスキルは一体何なんだ」

「私のスキルはラテスと同じ天神眼だ」

「はぁ~成る程な」

俺はそれを聞いた瞬間に全て納得がいった。

天神眼のスキルの内容はキュンから聞いていたが…俺達の素性まで鑑定できるのは凄いな俺の鑑定は相手の名前と力の強さぐらいだからな。

「それで俺達をどうする気だキリス共和国に連絡をするのか?」

「いや最初からする気はない私ただラテスの父としてお前に礼と謝罪を言いたくてな」

「礼と謝罪だと?」

「ラテスの為に教会の支援や守るためにハジンやクラマとの対決をしてくれてありがとう」

「別に俺がやりたくてやっただけだからな」

「それとハジンがお前達に暗殺者を差し向けた事を謝罪する」

「…………謝罪は素直に受けとる今、ゾディアがそいつらを尋問しているところだろ」

「そうだな」

「それよりあんたに聞きたいことがあったんだと言ってもあんたは既にわかっているんだろ」

「嗚呼、だが話す前にハナさん注文いいか」

「はい!ただいま」

「ムゲン、君は何にする」

「そうだな…………これでいいや」

ジャダ王はグラタン、無限はミートパスタを頼んだ。

「それで君の質問はラテスの事だろ」

「嗚呼、何故ラテスのスキルは本来の能力が出てないんだ」

俺は食事をしながらジャダ王に質問した。

スキルが同じだがラテスは本来の力が何故出せないのか気になっていたからな…………後パスタ美味しいな。

「それはな…………自分を信じる心だ」

「自分を信じる心?」

「嗚呼、このスキルはあらゆる万物を全てを見る力だがそれは人の痛み、苦しみ、悲しみ、怒りを見ることになる。それは相当な覚悟のいることだだがラテスは自分に自信がなくてな自分の力を信じてない」

「だから本来の力が出てないのか」

「嗚呼…………ラテスは兄達よりも優しい心を持っている子だ教会の子供達の為に食料を支援したり国民のためになにかできないか毎日遅くまで模索している」

「………」

「王子として素晴らしいことだか」

「ハジンとクラマか」

「ハジンは性格が昔から粗っぽくてな強い者が正義と掲げていて毎日城の外で魔物を倒してクラマは魔術の研究で弱い者は要らないと思っていてなスキルを授かってからそれが悪化し弱いラテスを見下しているんだ私の言葉を無視してな」

「成る程………因みに聞くが母親は何も言わないのか?」

「ハジンとクラマの母親とラテスの母親は違くてな二人の母親は既に亡くなっているが祖父が公爵の人間でな二人を可愛がっていて二人の近衛兵達が祖父の力のかかった人間だからだ」

「ラテスは兄達逆らえば国民に何かすると思っているから逆らえずにいたのか」

成る程だから自分に自信が無かったなのか…………。

「Sランク冒険者のスポフ達と出会って少しは落ち着いたかと思っていたがな」

ジャダ王はグラタンを食べ進める。

ラテスも小さい頃から大変だったんだな、俺の兄貴は俺に優しく毎日特訓や勉強を教えてくれる人だったからな。

「…ジャダ王あんたは王位をラテスに継がせたいのか?」

「…………はっきり言えばラテスを王位につかせたいがまだその時ではない」

「そうか…………まぁ~俺が言えることはあんまり無いがこれだけは言えるな……ラテスはあの兄貴達よりも強くなれる」

「何故そう思う」

「さぁ~感かな」

「…………ムゲンよこれからもラテスと仲良くしてほしいそして何かあったらラテスを助けてほしい」

「なに言ってんだ頼まれずともラテスは友人だ何かあったら助ける」

「ありがとう」

続く。
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