60 / 114
第二章シャーカ王国
59教会
しおりを挟む「ふぁ~眠いな」
「無限様大丈夫ですか?」
「大丈夫だ、それより初めてだなお前と二人でいるのは」
「そうですね」
初めての依頼から数日がたちあの時倒したファイヤータイガーは買い取って貰えたがギルドにいた全員が俺が倒した事に驚いていた。
それから数日間色々な依頼を受けた。
薬草採取、掃除、素材集め、低ランクの魔物討伐等を片っ端から四人で受けて完了させた。
そして現在はキュンと二人でのんびり散歩していた。
「しかし平和な国ですね」
「依頼を受けてたりして結構この国を周れたからな」
「そう言えば蒼花様とゾディアは何をしているんでしょ?」
「蒼花は国の図書館で本を読みたいって出掛けて、ゾディアは武器の手入れと掃除をするて言ってたな」
「そうですか…………蒼花様と二人でいなくていいんですか?」
「別に?」
キュンの質問に俺はあんまり動揺しなかった。
蒼花も一人でいたい日があるだろうしたまにはいいかもしれないからな。
「そうですか」
タタタタタタ
「ん?」
ドサッ
「おっと…………」
「気よつけろ!」
「悪いな少年」
俺は歩いていると突如痩せ細った少年がぶつかってしまうが直ぐに子供は怒りながら去ってしまった。
「無限様大丈夫ですか?」
「嗚呼、問題ない…」
「さっきの子供いきなり現れましたね」
「…………」
「無限様?」
「キュン行くぞ」
「…………わかりました」
俺とキュンはさっきの少年を追いかけることにした。
国の裏路地
「はぁ……はぁ…………上手く行ったぜ」
先程、無限とぶつかった少年は裏路地に入り満足しながら座っていた。
「これであいつらに旨いもの食べさせられる。いくらはいっているかな」
少年が持っていたのは無限の財布であった。
「あれはいってない?」
「よぉ、少年財布を盗んでも意味なかったな」
「!!」
少年は声をかけられ後ろを向くと財布の持ち主、無限がいたのだ。
「…………」
俺はさっきぶつかった少年を直ぐ様見つけるために気配感知で見つけてやってくると少年は警戒していた。
あの財布に金は入ってない。お金は全部アイテムボックスに入っているから盗まれても問題ない。
が一応あの財布とアイテムボックスのお金と繋がって俺しか使えないから失くすと困る。
「財布返して貰おうか」
「糞!」
少年は財布を無限に投げつけ逃げようとしたしかし。
「どこに逃げるんですか?」
「うわぁ!」
少年は逃げようと奥に行こうとするがその前にキュンが少年の前に現れ少年は尻餅をついた。
「盗む相手が悪かったな」
「くぅ…………」
「無限様どうしますかこの少年?」
「……そうだな」
グゥゥゥゥ
「///」
少年は逃げようとせず座っていると少年から腹の音がなった。
「…………」
ウィン!
「無限様?」
「少年お前盗みは初めてか?」
「…………初めてだよ!」
「そうか」
無限は片ひざをついて尻餅をついていた少年に目線を合わせてパンを渡した。
「なんだよこれ!」
「お腹減ってるだろ食べろ因みに毒は入ってないからな」
俺は異界ショッピングから袋から開けた菓子パンを渡した。
「ありがとう…………」
パクパク
「美味しい!」
少年は無限から受け取った菓子パンを食べると泣きながら食べ進めた。
こんなにも痩せ細っているとは可哀想にさっきあいつらて言ってたな他にもいるのか。
「他にもお腹空かせている奴らがいるのか」
「…嗚呼、いるよ」
「なら案内しろ旨いもの食わせてやる」
「えっ!?」
「キュンいいよな」
「かしこまりました」
「いいのか俺あんたの財布盗んだんだぞ」
「財布は返ってきたしそれより今のお腹を空かせている奴らがいるのそっちが心配だ」
「…………変なことしたら許さないぞ」
「構わない……お前の名前は」
「俺はカイ…………こっちだ」
「キュン行くぞ」
「はい」
俺達はカイについていった。
数分後無限達はカイの案内で古びた教会にやってきた。
「ここ」
「教会か結構古いな」
「ですが建物としてはしっかりとしていますね」
「あっ!カイが帰ってきた!」
「カイお兄ちゃん!」
「ただいま」
教会の外にいた子供達がカイに集まり始めた。
「どこ行ってたの!?」
「ご飯あるの?」
「この人達誰?」
「この人は…………その…………」
無限は小さい女の子に目線を会わせるように座り自己紹介をした。
「初めましてお嬢ちゃん、俺は不動無限、ムゲンが名前なそこにいるカイ君が道で倒れていたから助けて事情を聞いたらお腹が空いていてねパンをあげたら他にもお腹が空いている子がいると聞いてね案内して貰ったんだ」
「キュンといいます」
「可愛い!」
「お兄ちゃん倒れたの!」
「大丈夫?」
「大丈夫!心配するなよ」
こいつが盗みしたのは多分この子達の為なんだろう。
「カイ!」
「げっ!」
教会から一人のシスターが少し怒りながらやってきた。
「あんたって子は心配したわよ!」
「悪かったってシスター」
「あの~ちょっといいか」
「あっ!これは失礼しました。この度はカイがお世話になったようで私この教会のシスターしていますアリアと言います」
「不動無限だ」
「キュンと言いますよろしくお願いいたします」
「せっ!聖獣様!」
「やっぱり聖獣ってわかるんだな」
「この反応慣れました」
アリアはキュンを見た瞬間に頭を下げて敬い始めた。
「頭を上げてくださいそれより少し話を伺っても」
「はい!こちらへカイはその子達の面倒を見といてね」
「わかったよ」
俺達はシスターの案内でカイ教会の中に入り食堂に入り三人で座りながら話を聞くことにした。
「すいません何も用意ができず」
「構わいません……………ここにいる子供達は全員孤児ですか」
「…………はい、皆親を魔物に殺されたりして居場所をなくした子をこの教会に引き取っているんです」
「そうなんですね…………」
俺と同じで幼いのに両親がいないか俺はまだじいちゃん達がいたからよかったがこの子達はいないそれに体が細い。
「一つよろしいですか」
「はい!何ですか聖獣様」
「キュンでいいですよ…………子供達の食事は十分取れているんですか」
「…………いいえ」
キュンの質問にアリアは静かに答えた。
「やはり…………何でか教えてもらえませんか」
「確かにあのカイて少年が盗みをするくらいだからな」
「カイが盗みを!そんな…………」
「貴方も知らなかったようだな。俺とキュンが散歩してた時カイがぶつかってきてなその時財布を盗まれて捕まえたけど事情を聞いてここまで送った。だが安心しろこの事は俺達の胸にしまっといてやる」
「ありがとうございます」
「じゃ話してくれるよな何で子供達があんなに痩せ細っているのか」
「…………わかりましたお話します」
シスターアリアはなぜ子供達があんなにも痩せ細っているのかを静かに話し始めた。
「この教会は神聖キリス共和国の管轄の教会で最初は信仰のあるものでした。ですが魔王が現れ教会の資金を本国に全て回収され今はこのような状態です」
「…………この国に状況を言ったのか?」
「はい、そしたら第三王子のラテス様が週に一回食料を持ってきてくれるんですがそれでも足りず」
『あっ!王子様だ!』
「王子様遊んで」
「あっ、ちょうど来られましたね」
「第三王子かどんなやつか見てみたいからな」
「まともだといいんですけどね」
確かに異世界漫画とかアニメだと王子てろくなのがいないような気がするな。
続く
70
お気に入りに追加
445
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる
けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ
俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる
だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った
クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります
まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。
そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。
選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。
あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。
鈴木のハーレム生活が始まる!
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える
ジャック
ファンタジー
私立三界高校2年3組において司馬は孤立する。このクラスにおいて王角龍騎というリーダーシップのあるイケメンと学園2大美女と呼ばれる住野桜と清水桃花が居るクラスであった。司馬に唯一話しかけるのが桜であり、クラスはそれを疎ましく思っていた。そんなある日クラスが異世界のラクル帝国へ転生してしまう。勇者、賢者、聖女、剣聖、など強い職業がクラスで選ばれる中司馬は無であり、属性も無であった。1人弱い中帝国で過ごす。そんなある日、八大ダンジョンと呼ばれるラギルダンジョンに挑む。そこで、帝国となかまに裏切りを受け─
これは、全てに絶望したこの世界で唯一の「無」職の少年がどん底からはい上がり、世界を変えるまでの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カクヨム様、小説家になろう様にも連載させてもらっています。
チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。
異世界召喚されたと思ったら何故か神界にいて神になりました
璃音
ファンタジー
主人公の音無 優はごく普通の高校生だった。ある日を境に優の人生が大きく変わることになる。なんと、優たちのクラスが異世界召喚されたのだ。だが、何故か優だけか違う場所にいた。その場所はなんと神界だった。優は神界で少しの間修行をすることに決めその後にクラスのみんなと合流することにした。
果たして優は地球ではない世界でどのように生きていくのか!?
これは、主人公の優が人間を辞め召喚された世界で出会う人達と問題を解決しつつ自由気ままに生活して行くお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる