上 下
43 / 114
第一章始まりと星の古代迷宮

42守る為に

しおりを挟む

ここは何処だ…………俺は…………死んだのか………。

無限は暗い闇の中ただ静かに身動きがとれず体だけ彷徨っていた。

何も感じることができない俺は何をしていたんだ…………そうだ俺は…………始祖の悪魔と戦って殺られたんだ。

???「…………無限………起きろ」

誰だ俺を呼ぶのは一体誰なんだ。

???「起きなさい…………無限」

「誰だ…………」

「忘れたの無限」

「おいおい俺の息子はそんな柔な奴じゃないぞ」

「!!」

俺は目を開け声のした方を見て見ると周りは明るくなり目の前には二人の男女がいた。

「久しぶりね無限元気だった」

「いい漢になったな無限父さん嬉しいぞ」

「父さん…………母さん………」

目の前にいたのは死んだ筈の両親がいた。

「なんで…………なんで二人がいるんだ!だって二人はあの時交通事故で死んだ筈だろ」

両親は俺がまだ小学生の低学年の頃に交通事故で亡くなっていたまだ小さかった俺はただ泣くことしかできなかったそんな時父親の方の爺ちゃんと婆ちゃんに兄貴と一緒に引き取られた。

数年前

「おとうさん…………おかあさん…………」

「無限よ………強い漢になりなさい」

「えっ…………」

「強い漢になれ強くなればお主も兄貴のように前を向けるそれにいつまで泣いていてもあの二人が悲しむぞ」

「…………本当…………?」

「嗚呼、あの二人をいつまでも悲しませたら駄目じゃぞ」

「どうしたら強くなれる」

「なら不動流剣術格闘を教えよう」

「ふどうりゅう………なにそれ?」

「我が道場の流派じゃよお前の父が学び今兄貴が学んでおるぞ」

「おとうさんとお兄ちゃんが!?」

「嗚呼、やってみるか?」

「うん!」

それから俺は爺ちゃんに教えられ不動流剣術格闘を学んだしかし悲劇は終わらなかった………兄貴が亡くなった事だ。

兄貴は買い物の途中で通り魔が現れた近くにいた人達を守ろうと通り魔に立ち向かったがナイフで刺されてしまい病院に運ばれたが刺さった場所が悪く助からないと言われたそして、兄貴は最後に俺にこう言った。

「無限……お前は自由に自分の意志で生きろよ」

「にいちゃぁぁぁん!!」

兄貴はそのまま眠るかのように亡くなった俺はその時誓った。誰かを守れるくらい強くなるそして自分の意思で自由に生き無限の可能性を信じて突き進むと。

現在俺は起き上がり両親になんでここにいるか聞こうとした。

「なんで二人が…………ここは天国又は地獄か?」

「違うは無限ここはまだあの世とこの世の狭間よそれにしても………大きくなったね」

「無限お前強くなったな」

「…………俺はまだ弱いよ、誰も守れずに罪を犯した人間だ」

「違うは貴方は誰かを守るため自分を犠牲に罪を被った。貴方は誰よりも優しい子よ」

母さんは俺に近づいて頭を撫でてくれた。

「お前は無限の可能性を信じて突き進んできたんだろ」

「…………昔爺ちゃんに言われて二人と兄貴が亡くなってから強くなって誰かを守りたいて誓った。無限の可能性を信じてずっと突き進んできたけど…………俺は…………」

「まだ、諦めないで無限」

「えっ!?」

「まだ貴方には守るべき人がいるでしょ」

「そうだ無限、お前は誰もよりも強くて優しい。あの女の子とあの動物を守れそれに不動流剣術格闘の師範代だろ漢を見せろ!」

…………そうだよなここで諦めたら何もかも終わりだ。俺は蒼花とキュンを守るそしてあいつを………無限の可能性を信じろ。

「決心がついたようだな」

「嗚呼、ありがとう父さん、母さん」

「所で無限~あの女の子は彼女かしら?」

「!!まだ彼女じゃねぇ!///」

「まだて事は好きなの!中野蒼花て女の子は無限の事が好きだから両思い!」

「そうなのか!無限も漢だな!」

「じゃかあしい///!」

無限は顔を真っ赤にしながら両親に向かって叫んだ後直ぐ様冷静なった。

全くこの両親は………蒼花は一年前不良達から助けて以来俺と一緒に家で勉強会したりたまに買い物に付き合ったりしたな……五ヶ月前の事も尾田達と同じように俺を嫌わないでくれた。異世界にやって来てこんな俺を助けようとして命をかけて助けてようとした。そして第二階層の時俺に告白までした………本当はあの時から蒼花の事が。

「無限はどうなんだ」

「あの子の事が好きなの?」

「嗚呼、好きだよ出会った時からな」

「そうな前から!!」

「なんで告白しなかったんだ」

「蒼花を助けた時………一目惚れだった。けど俺は怖かったんだ大切な人を失う恐怖があったから諦めた。だけどもう失わせない」

ピカァーン

『無限!』

『無限様!』

俺の後ろをから蒼花とキュンの声が聞こえた。

「どうやら俺を呼んでいるな行かないと…」

「行ってきなさい」

「頑張れよ」

「…………父さん、母さん会えてよかった」

「「!!」」

「これからも見守っててくれじゃあ」

俺は後ろを向いて声のする方に走った。

「……いつでも見守っているからね………無限」

「頑張れよ………無限…」

無限の両親は無限の後ろ姿を見て静かに泣きながら見送った。

「無限様………魔力がもお…」

ザッ!!

「…………キュン…………もう十分だ」

「えっ!?」

俺は目が覚め起き上がりキュンに回復をするのを止めるように言った。

「無限様………体は大丈夫何ですか」

「嗚呼……なんとかなお前の回復のお陰で動けるそれよりあの悪魔の召喚した眷属と戦っている奴らは誰だ?」

「精霊帝王です」

「精霊帝王?」

「精霊の最上位種で蒼花様の味方です」

「成る程なよいしょ」

「無限様!動いては駄目ですこれ以上動くと本当に死んでしまいます!」

「安心しろキュン……俺は死なねぇお前は休んでろ」

俺は立ち上がり目の前の状況を把握すると悪魔の槍が蒼花の目の前に迫っていた。

「させねぇよ…」

シュン!!!!

「無限…………大好きだよ」

「蒼花………その言葉こいつを倒したらもう一度聞かせてくれ」

ガシ!

「!!」

「えっ!?」

俺は蒼花に迫っていた槍を片手で掴んで止めた。

「後は俺が相手だ」

「無限!」

「まさかあれだけの攻撃を喰らって生きているとは」

「キュンのお陰だそして守るためにあの世とこの世の狭間から戻ってきた」

「ですが瀕死の貴方になにができるんですか?」

「こいつらを守ることができる」

「それは無いです。貴殿方は私の糧となるのですから」

「それはない……俺は無限の可能性を信じて突き進む!」

ピキーーーーン

「何だこれは」

「まさか貴方も!」

突如として俺の目の前に青く輝ている剣と白銀と黒金に輝く手甲が現れた。

「そうか…………これが俺の武器か」

ガシ!

俺は直ぐに状況を理解し手甲を両手に装備して剣を右手に持つ。

嗚呼~凄く馴染む………この剣よく見たら不動明王が持つ倶利伽羅剣に似ているな手甲も三鈷杵に似ている。

「名付けるなら倶利伽羅剣・無極、三鈷手甲・無窮かな」

「まさか貴方もスキル武器を手に入れるとは」

「無限……」

「蒼花……あの悪魔の眷属達を精霊達とキュンと一緒に足留めしててくれ」

「けどその体じゃ」

「大丈夫俺は負けない信じろ」

「!………うん!」

蒼花は離れて精霊帝王達の加勢に向かった。

「さぁて待たせたようだな」

「いえ、そこまで待ってません…………さぁ、お互い思う存分殺りましょうか」

「嗚呼、そうだなだがその前に名前を聞いていいか倒す相手の名前を知っておきたい」

「…………私には名はありません始祖の悪魔又の名を星の悪魔改めてお名前は」

「不動無限。さぁ、最後の戦いと行こうか!」

続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります

まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。 そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。 選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。 あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。 鈴木のハーレム生活が始まる!

転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~

アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える

ジャック
ファンタジー
私立三界高校2年3組において司馬は孤立する。このクラスにおいて王角龍騎というリーダーシップのあるイケメンと学園2大美女と呼ばれる住野桜と清水桃花が居るクラスであった。司馬に唯一話しかけるのが桜であり、クラスはそれを疎ましく思っていた。そんなある日クラスが異世界のラクル帝国へ転生してしまう。勇者、賢者、聖女、剣聖、など強い職業がクラスで選ばれる中司馬は無であり、属性も無であった。1人弱い中帝国で過ごす。そんなある日、八大ダンジョンと呼ばれるラギルダンジョンに挑む。そこで、帝国となかまに裏切りを受け─ これは、全てに絶望したこの世界で唯一の「無」職の少年がどん底からはい上がり、世界を変えるまでの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 カクヨム様、小説家になろう様にも連載させてもらっています。

男装少女、呪いの刀を片手に異世界を旅します~周囲を魅了していることには、まったく気がつきません~

色彩和
ファンタジー
樹神葵羽は、高校三年生。普段から男性のような話し方をし、制服以外は男装している少女であった。 ある日、友人を助けたことにより、命を落としてしまった。 しかし、そんな彼女が次に目を開ければ、そこは自分の知らない世界、異世界であった。呪いの刀に気に入られてしまった彼女は、それを片手に異世界を旅する。呪いの刀を封印しようと考える彼女は、様々な場所を巡り、仲間たちと出会っていくのだった――。 男装少女の異世界転生ファンタジー、どうぞお楽しみください。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...