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第一章始まりと星の古代迷宮

40蒼花の覚悟

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私は家出をして不動君に助けて貰った後家に泊めて貰うよう頼んだら承諾してくれて不動君の家にやって来た。

「ここが家だ」

「………道場?」

不動君の家は大きな門に上には不動剣術格闘と書かれた看板が掲げられていた。

「俺の家は平安時代からの名家でな道場であり寺でもあるんだ」

「凄い…」

「行くぞ」

私達は門を通って家の玄関までやって来た昔ながらの古民家を今時風に改築した家をしていた。

ガチャ

「ただいま」

「あら、無限ちゃんお帰り」

不動君は玄関を開けると奥から若いおばちゃんが出迎えてくれた。

「婆ちゃん今日は客人がいるんだ」

「あら?どなたかな」

「こんばんは」

「あら!?珍しい無限が女の子を連れてくるなんて」

「ちょっと訳アリでなそれより婆ちゃんご飯にしてくれバイト疲れで腹減ってんだ」

「ハイハイわかったはえ~と」

「中野蒼花です」

「蒼花ちゃんねさぁ、上がってちょうだいな一緒にご飯食べよう」

「お邪魔します」

「俺は少し電話してくる直ぐに終わるから先に食べててくれ」

「おじいさんも待っているから早めにね」

「嗚呼」

私はお婆さんに居間に案内されると若いお爺さんが座ってテレビを見ていた。

「ん?何じゃお主は無限の知り合いか?」

「えぇ…ちょっと訳アリでね」

「初めまして中野蒼花です」

「………無限の祖父じゃ、よろしく所で無限はどうした?」 

「無限ちゃんなら電話ですて」

「あやつ対応が早いの、直ぐに来るじゃろさぁ一緒にご飯でも食べようか」

「はい」

「「「いただきます」」」

私は畳に座って不動君の祖父母と一緒にご飯を食べた始めた。

パク モグモグ

美味しいそれに優しい味…………何年振りだろこんなに優しくて、暖かい料理を食べたの。

「美味しいかい?」

「はい、美味しいです」

「そうかい、いっぱいあるから沢山食べてね」

「はぁ~面倒だった」

私はご飯を食べていると呆れた様子で不動君がやって来た。

「あら無限電話はいいの?」

「嗚呼~何とか話がまとまったいただきます!」

無限は私の隣に座ってご飯を食べ始めた。

「無限よバイトはどうじゃった」

「いつも通りだよ迷惑な客は追い返したがな」

「そうか!流石じゃな」

「無限ちゃん無理は駄目だかね」

「わかっているよ」

「………」

楽しい食事の時間を過ごした蒼花はその後お風呂と着替えを貸してもらい無限のお婆さんから客間に案内された客間には既に布団が引いてあった。

「今日はここで寝てね」

「何から何までありがとうございます」

「いいのよじゃお休み」

「おやすみなさい」

………不動君のお婆さんとお爺さん優しい人それに不動君ていつもあんな感じなのかな。

「…………」

ブン! ブン! ブン!

「…………何の音?」

何処からか素振りの音が聞こえた私は客間から出て音の方に向かうと道場に一人不動君が木刀を振っていた。

「ん?中野かどうした?」

「素振りの音がしたから気になって」

「嗚呼~起こしたか悪いな日課なんだ」

「…………ここで勉強もしているの?」

道場の近くのテーブルには教科書と勉強道具が置いてあった。

「嗚呼、ここだと色々と集中できるからなさぁ~て少し休憩するかお茶飲むか?」

「飲む」

私はテーブルに座ると不動君はテーブルの上を片付けてお茶を出してくれた。

「…………ねぇ、聞きたい事があるんだけどいい?」

「なんだ?」

「なんであの時知り合いでもない私を助けてくれたの?」

「なんでてお前が助けてほしい顔をしていたから助けたそれだけだ」

理由がそれだけで助けてくれたんだ……不動君なら話してもいいかも多分真剣に聞いてくれそう。

私は不動君になんで家出をしたのかを全て話した彼はなにも言わずただ真剣に聞いてくれた話が終わると不動君は私の頭を優しく撫でてくれた。

「なにするの///!」

「頑張ったんだな」

「えっ!?」

「お前は色々な事を我慢してまで勉強や習い事を頑張ったな」

…………不動君の手……暖かいなんか落ち着く。

「親の期待に応えるのは別に悪い事でもないでも自分を縛り続けると必ず限界を向かえるそれが今だった…………もう少し気楽になってもいいんじゃないか」

「………それだと」

「別に今すぐじゃなくても少しずつでもいいそうしたら人生少しは楽しくなるぞ」

「………不動君はなんでそんな考えができるの?」

「俺か?………俺は無限の可能性を信じているからだ」

「無限の可能性?」

「嗚呼、人にはあらゆる可能性があるその数は無限だそれを信じているから昔から色々とやっててなその経験があるから色々と考えができるんだ」

「…………凄いね……話聞いてくれありがとう私も少しやりたいことやってみようかな///」

「応援してるぞ」

「それから…………私の事蒼花て呼んで///」

「いいぞ、俺も無限で構わない」

この時から私は無限が好きになった無限の優しさと心暖かさに…………今度は私が守る番。

現在蒼花とキュンは悪魔の眷属達の前に立っていた。

「キュン行くよ」

「はい!」

「おい!おい!たった二人でなにができるんだ?」

「そうですよ私達に勝てるとでも」

「圧倒的な数」

「それでも私は無限を守る!」

「なら守って見せろ」

私は杖を構えると獅子座の悪魔が私に向かって来た。

「土、ソウル・ボム!」

「そうは行かないよ土、土操作」

ドゴン!

蒼花は土の爆弾を地面に設置するが双子座の悪魔が土を操作して爆弾を全て破壊する。

「ならば私が水、ウォーター・サイクロン!」

「氷、フリーズ」

「水、アクア・ランス」

キュンは水の竜巻を起こすが魚座の悪魔によって水の竜巻は凍りつきその隙を水瓶座の悪魔が見逃さず水の槍をキュンに喰らわせた。

「ぐぅ!」

「キュン!」

「私は大丈夫ですそれよりも!またきますよ」

「その通り光、乙女の鉄拳」

「しまっ!」

「……まずい!」

ドゴン!!

「ぐぅ!!」

「うっ………」

私とキュンは乙女座の悪魔にお腹を殴られてしまい無限のところまで飛ばされてしまった。

ズズズズ

「はぁ…………はぁ…………」

「ぐぅ…………」

「へぇ~まだ生きているんだ」

「…………」

「殺すか?」

「なら一思いに俺がやってやるよ」

「タウロスお前の炎で火炙りにしてやれ」

「あの無限て男も死んでいるだろ火葬してやれ」

「やるぜ火、エクスプロージョン!!」

牛の悪魔は蒼花たちに向かって巨大な炎を放ってくる。

「…お願い精霊さん力を貸して………光、精霊の盾」

私はさっきの攻撃で杖も壊れた杖がない状態で精霊の盾で悪魔の放った炎を防いだ。けど力がでない。

「蒼花様」

「おいおいなんで防ぐんだその寝込んでいる男と獣と一緒に死ねば楽になれるぞ」

「無限はいつも私を守ってくれるそんな無限を私は守りたい!」

「どうしてそこまでするその覚悟は何処から来るんだ!」

「私は無限が好きだから!!」

ピキーン

???「おら!!!」

「なっ!」

ドコーーーーン!

「「「「「!!」」」」」

「えっ?」

「まさか」

私は叫ぶと突如目の前が輝き始めた瞬間牛の悪魔が吹き飛ばされていた。

「何者!」

「ふぅ~ようやく姿を見せる時が来たぜ中野蒼花お前の誰かを守りたい覚悟伝わったぜ」

目の前には赤髪に上半身裸で半袖を引っかけ全身が炎に身を包んでいる男が立っていた。

「あっ、貴方は」

「他にもいるぜ」

「えっ!?」

煙が晴れると私の目の前には十二人の人が私達を守るように現れたその中には二階層で会った雷の精霊さんもいた。

「まさか貴方たちは」

「誰…………」

「「「我らは精霊帝王、我らが主中野蒼花様の命により馳せ参じました」」」

続く
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