上 下
40 / 114
第一章始まりと星の古代迷宮

39蒼花の過去

しおりを挟む

私が無限の事が好きになったのは約一年前の時私を不良から助けてくれたのがきっかけだった。

当時私は学園では真面目に生活をしていた。

私の親は厳しい人で幼い頃から習い事に通わされ、勉強して良い成績をとって、いい大学に行って、いい会社に勤め金持ちと結婚させるのが親の理想だった。

この学園に入ったのも親が財閥や大臣とのパイプを繋げることが目的だった。

私はそれが嫌だった自分の好きなことが何も出来ないただ縛られる人生。自分の運命すら決められて私は…………人形だった。  

「ねぇ、中野さんすごい真面目だよね」

「そうそう容姿端麗、成績優秀、この前のテスト学年十位だったよ」

「流石だよね~」

「…………」

私は周りから真面目だの成績優秀だの言われて嫌気が差した勉強は別に嫌いではないし真面目にしているのも自分の意識でも…………自由がなかった。

「ねぇ、蒼花勉強教えてよ」

「私もお願い」

「……いいよ」

私は友人と一緒に勉強をしていると友人がとある話題を出してきた。

「そう言えば不動無限て知ってる?」

「となりのクラスの?」

「確か一年の時あの最強の不良、波動謙信を更正させた人だよね!?」

「そうなのよ真面目で剣道や柔術ができる人なんだけど最近夜の繁華街で見かけるて噂よ」

「クラスの学年順位が七位だよね。なんでそんな人がなんで繁華街にいるんだろ?」

「いかがわしい店で働いてるとか」

「さぁ~ね蒼花はどう思う?」

「………私は別に興味ないかな」

当時無限は少し学園の注目の人だった真面目で家の道場の師範代、学年順位は私より上そして一年の時に不良を更正させた実績を持った人だった。

そんな生活をしていて不満はなかったけど限界はそう遠くなかった。私は日々の部活、習い事、勉強で今までの疲れが蓄積してとうとう限界を向かえてしまった。私は期末テストで赤点ギリギリの点数をとってしまった。

「蒼花さんが学園八十位」

*学園の一学年の生徒は120人います。

「凄い下がったよな」

「テストの時体調悪かったよね」

「けど難問は解いていたよ」

「スペルミスや途中計算がずれてたらしいよ」

「真面目でもこんな点数取るなんでな」

「だよね~」

「…………」

「蒼花大丈夫?」

「うん…………大丈夫」

私は周りの目線が怖かったいつも通りの自分じゃいけない間違えれば見放される。それが怖かったそしてその日の夜。

「何ですか!この点数は!?」

「…………ごめんなさい」

「貴方はね!何の為に部活や習い事をしているのですか!全ては貴方の為ですよ!それなのにこんな点数をとって恥を知りなさい!」

母に怒られたいつもは私に興味がない癖してこんな時だけ怒るなんて。

「…………なんで」

「えっ?」

「なんでそんなこと言うの!私が成績がよくても褒めてくれなかったじゃん!昔からそうじゃん私に興味がない癖に」

「あんたはただ私の言うことを聞いていればいいの!道具の分際で!」

私は母に初めて反発したけど母は私を物のみたいに…………私の心は壊れてしまった。

「…………もう嫌!」

ダッ!

「蒼花!」

何もかも嫌になった私は家を飛び出したこんな生活は嫌だ逃げ出したかった。涙が溢れる中私は無我夢中に走った。

「はぁ…………はぁ…………ここ何処だろ」

蒼花は一人夜繁華街のいた繁華街は人が多く蒼花にとっては異界の場所だった。

「…………もう嫌だ…………」

私は近くのコンビニに座り込んだお金もない服は制服のまま何処に行けばいいのかわからなかった。それにお腹が空いた。

「ねぇ!君!何しているの~」

「おっ!可愛いじゃん」

「えっ!?」

私の目の前には不良で有名な学園の制服を着た二人組が立っていた。

「ねぇ!一人俺達と遊ばない」

「こんなところでいないでさぁ~俺達と来ないか」

「失礼します」

この時私は感じとったこの人達についていったら駄目なにされるかわからない私は直ぐに逃げようとしたら腕を捕まれた。

「離して!」

「おいおい、せっかく人が親切にしているのによ」

「おいどうするこい連れて行こうぜ」

「いいね!久々にこんな美人と犯るなんてな!」

「嫌!誰か!」

「へへ誰も来ねぇよ!」

私は恐怖で体が動かなかった誰かに助けてを求めても周りの人達は誰も助けてくれない。

どうして…………誰か……誰でもいいから助けて!お願い。

「おい」

「「!!」」

ドゴ

「「ぐはぁ!!」」

「えっ!?」

「邪魔」

急に不良二人は地面に転げ落ちる。私は助けてくれた人を見てみると高身長に同じ制服に短髪のツーブロックの人が立っていた。

この人ってまさか噂の不動無限。

「大丈夫か?」

「あ、ありがとう……」

「何すんだてめぇ!」

「いてぇな!」

「邪魔なんだよこんなど真ん中でナンパか?見た所ここにいる女はお前らと行くのが嫌らしいぞ」

「なめやがって」

「糞が殺すぞ」

「お~い無限どうした?」

「無限殿どうしたで御座る?」

「尾田、謙信ちょっとな」

私は後ろを見ると同じ制服を着た二人が立っていた。

「無限殿、そちらにいる女性は確かとなりのクラスの中野蒼花さんでは」

「嗚呼~なんかクラスの連中がなんとか鍛練とか言ってたな」

「容姿端麗な謙信…………尾田、荷物持っててくれ」

「俺のも頼む」

「わかったで御座る」

二人は荷物を眼鏡をかけている人に預けると不良二人に向かっていった。

「さ~てやるぞ謙信こいつらどうやら人攫いの連中だ」

「ハハ!久々の喧嘩だぜ」

「あの!」

「大丈夫で御座るよあの二人は強いですから」

その後は圧倒的だった私を連れ去ろうとした不良二人は不動君と波動君に瞬殺その後は警察が来てあの不良二人は捕まった。

「さて、中野どうしてこんなところにいるんだ?」

「…………」

「やっぱりさっきの事で男は怖いよな今女性警察官を連れてきてもらうように言ってくる」

グイ

「?」

「だ、大丈夫……貴方と一緒にいたい」

蒼花は無限の服の裾を掴んで離さなかった。

「…おい無限ここは俺達がやっておくぜ」

「無限殿は中野殿を家に送って行ってください」

「…………わかった行くか?」

「うん」

無限と蒼花は二人で夜の路地を歩いていた。

私は何故かこの人と一緒にいたかった。誰も助けてくれなかった中私を助けてくれたしここにいる理由を聞こうとしたけど直ぐにやめて女性警察官を呼ぼうとしてくれた。けど私は今は家には帰りたくない。

「…………少し近くの公園で休むか?」

「えっ…………うん」

私達は近くの公園に来る私は疲れたのでベンチに座わる。

「少し待ってろ直ぐに戻る」

「えっ、うん」

数分後

「ほらお茶これで少しは寒さも落ち着くだろ」

「……」

不動君は私に暖かいペットボトルのお茶を渡してして私の隣に座った。

「………お金」

「気にするなこれぐらい大した額でもない」

「……ありがとう」

優しい……学校だといつも真面目にして友人と話をしているの所しか見ないのにい雰囲気が違う。なんか自由な人。

「…………お前この後どうするこのまま家に帰るか」

「…………」

「嫌なら親戚の家に泊めて貰うように頼むがどうする?」

「なんで…………家に帰りたくないてわかるの」

「繁華街で一人荷物を持ってないし不良に絡まれるなんて家出をした以外考えられなかったからな」

不動君観察力が凄いどうしよう今家に帰りたくない………この人といたい。

「……貴方の家に泊めほしい……駄目?」

「………普通は無理だが事情が事情だお前がいいなら構わない」

本当にいいんだ。

続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります

まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。 そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。 選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。 あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。 鈴木のハーレム生活が始まる!

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~

楠富 つかさ
ファンタジー
 地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。  そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。  できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!! 第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!

クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える

ジャック
ファンタジー
私立三界高校2年3組において司馬は孤立する。このクラスにおいて王角龍騎というリーダーシップのあるイケメンと学園2大美女と呼ばれる住野桜と清水桃花が居るクラスであった。司馬に唯一話しかけるのが桜であり、クラスはそれを疎ましく思っていた。そんなある日クラスが異世界のラクル帝国へ転生してしまう。勇者、賢者、聖女、剣聖、など強い職業がクラスで選ばれる中司馬は無であり、属性も無であった。1人弱い中帝国で過ごす。そんなある日、八大ダンジョンと呼ばれるラギルダンジョンに挑む。そこで、帝国となかまに裏切りを受け─ これは、全てに絶望したこの世界で唯一の「無」職の少年がどん底からはい上がり、世界を変えるまでの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 カクヨム様、小説家になろう様にも連載させてもらっています。

小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です  2024年6月中旬に第一巻が発売されます  2024年6月16日出荷、19日販売となります  発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」 中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。 数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。 また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています 戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています そんな世界の田舎で、男の子は産まれました 男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました 男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります 絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて…… この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです 各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...