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第一章始まりと星の古代迷宮

30矛と盾

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「さて、先手は俺が行くぞ土、土貫螺旋(どつらせん)」

ザザザザザザザザザ

「ギィィィィィ!!」

キーーーーン

無限は先手として剣を地面に削った瞬間、土が螺旋状に上がっていき蟹に向かって行く。だが蟹はそれを堂々と受け止めた。

「…………成る程強度があるな」

「鋼の体ですから防御力がありますね…………高温溶かしますか」

「ダメだよここで火の魔法を使うと窒息するよ」

「そうだな…………」

「ギィィィィィ!!」

俺達は次の攻撃をどうするか悩んでいると蠍が針を飛ばしてきた。

ダダダダダダ

「まさか!光、全光の盾!」

「あの針は光、聖なる盾!」

「光、精霊の盾」

三人はそれぞれが盾の魔法を発動さて全ての針を防ぐが針が地面に刺さった場所は溶け始めていた。

「これって酸?」

「そのようですね。当たればその場で溶ける毒」

「面倒だな…………どうするか」

どうしたものか蠍が矛で蟹が盾、先に蟹を殺るか蠍を殺るか…………二体同時で行けるか?。

「考えてても仕方ないか鋼、蛇腹手裏剣(じゃばらしゅりけん)」

「ギィィィィィ!!」

カンカンカンカンカンカン

無限の周りに蛇腹状の手裏剣が複数現れ二体のフロアボスに向かっていくが鋼の蟹に全て防がれる。

「マジか」

「私がダイヤモンドスピア!」

「ならば光、聖獣閃光!」

「ギィィィィィ」

キン ギーーン

「効いてない!」

「弾かれた!?」

蒼花とキュンの攻撃またしても蟹の鉄壁な体によって防がれてしまう。

「ギィィィィィ!!」

「きぁ!」

「危ない!」

キーーーーーーーン

「ぐぅ…………」

「無限!」

「鋼、千本覇王針(せんぼんはおうばり)」

ザザザザ!!

「ギィィィィィ!!」

俺は蒼花を庇い剣で蠍の鋏の攻撃を受け止めて直ぐ様魔法で千本の針を創り蠍に喰らわせた。

「無限大丈夫」

「嗚呼、なんとかな蒼花は?」

「大丈夫」

「無限様、蒼花様大丈夫ですか!?」

「嗚呼、問題ない」

「そうですか…………どうしますあの矛と盾、特に蠍の攻撃が当たればいくら二人が毒耐性を持っていましても瀕死に追いやられますよ」

…………流石にあの毒を喰らったら俺でもヤバい事は分かる………なら。

「自然、千手樹木(せんじゅじゅもく)」

無限は手を地面につけるとその場から手の形をした樹木が現れ蟹と蠍に攻撃していく。

「ギィィィィィ!!」

「ギィィィ!!」

二体は手の攻撃を直ぐ様自慢のハサミで防いでいくが無限は直ぐ様次の手を用意していた。

「更に自然、八岐木龍破!(やまたもくりゅうは)」

「がぁぉぁぁ!!!」

ズドーーーーーーン

「ふう…………」

無限は二体のフロアボス達が千手樹木で気を取られている瞬間八つの首を待った木龍を創り木のエネルギー光線を浴びせた。

「無限凄い…………」

「まさかここまでの威力の魔法を創造していたとは」

「いやまだだ」

「「えっ!?」」

「ギィィィィィィィィ!!!」

バゴーーーーーン

「なに!」

「あれは…………ダイヤモンドですかねそれに」

「全身が毒の塊か」

樹木で覆われた場所から爆発が起き煙が晴れるとさっきとは違う姿で鋼の蟹は全身がダイヤモンドに覆われ蠍の魔物は全身が猛毒が溢れていた。

「厄介なことになったな」

まずいな遠距離の魔法はまだあるが奴らに効くかどうか……

「無限」

「どうした蒼花?」

「蠍て複数の攻撃をしてみれば良いんじゃない?」

「何でだ?」

「生物の授業で聞いたことあるの蠍て一度に複数の事をするのが無理なのだから攻撃も二体同時じゃなくて蠍は複数、蟹は一撃で倒せば良いんじゃないかな?」

「…………それは良いかもな」

「ですがまずは二体を離れさせないと行けません」

「なら俺が蟹を殺る不動流剣術格闘の拳で一撃必殺を喰らわせる蠍を頼めるか」

「任せて」

「キュンは蒼花のサポートを」

「はい!」

「よし、行くぞ!」

「うん!」

「では自然、ウッド・ウォール!」

ドゴォン!!

「今です!」

ダッ!

キュンが木の壁を生成し蟹と蠍の間に生成すると無限は一気に蟹に向かって走り出した。

「水、アクア・ジェット」

ザァァァォ!!

「ギィィィィィ!!」

「洗い流す」

「水、ウォーター・スピア」

シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!

「ギィィィィィ…………」

成る程纏っている毒を洗い流すか良い考えだな、なら俺はあの蟹の動きを確実に止める小細工は蠍がいないから堂々とできる。

「不動流剣術格闘…剣技」

「ギィィィィィ!!」

「ふん!!」

ギギギギギ

「ギィィィ………ィィ」

「東、降三世明王」

ザ ァ ン!!

「ギィィィィ!!!」

「腕で防がれたか……流石に両断は無理だったか」

無限は不動流剣術格闘の剣技東、降三世明王をするが蟹は左のハサミを使いそれを防ぐ。

どちらも防御力と攻撃力があるが無限の技で蟹は左のハサミを斬られた。

「ギィィィィィ…………」

ズッ!

「ギィィ!」

「ハサミが再生したか」

蟹は無限より少し下がり左に魔力を集中すると無限に切り落とされたハサミが再生しその再生したハサミは魔力を帯びていた。 

ボロボロ

蟹の再生能力か厄介だな更に強化されている。ダイヤモンドより硬い鉱石かあれは?…………剣はボロボロならこの技で全て終わらせる

「ギィィィィィ!!」

「…………不動流剣術格闘……格闘技」

無限はなにもしないでただじっと構えていると蟹は再生した左のハサミが無限の振り下ろされた。

「ギィィィィィ!!!!」

「………」

ユラ ドゴォン!!

「ギィィ!!」

無限は蟹の攻撃を受け流し攻撃は地面に行った。

「ギィィィ!!!」

ドドドド ユラ ユラ ユラ

蟹は無限にハサミを使って攻撃を続けるが全て受け流されてしまう。

「………はぁ!」

ズッ! ズドッ!!

「ギィィ………ィィィ………」

「南、軍茶利明王、柔…………どんなに硬い体でも内側は弱いか」

無限はタイミングを見計らい蟹の胴体に近づき手が触れた瞬間蟹に気を放つと蟹は内側から崩れて落ちてしまった。

「さて、後は」

ヒョイ

「ギィィィィィ!!」

俺は蟹を倒しすぐに木の壁の上に登り蒼花とキュンの様子を見た。

蒼花とキュンは蠍り向かって無数の水魔法を放ち毒の纏を落とそうとしていた。

ザァァァァァァァ!!

「蒼花様このまま押しきりますか」

「うんうん、このまま水の檻を作る」

「何故です?」

「動きを押さえて無限の魔法と同じくらい強力な攻撃する」

「成る程では私が攻撃魔法を放ちますその前に浮遊!」

「ギィィィ!」

「蒼花様!」

「水、ウォーター・プリズン」

キュンは蠍を浮遊させ蒼花は水魔法で蠍を水の檻に閉じ込めた。

「ギィィィィィ!!」

「最強の矛でも防御は弱いでしょキュンお願い」

「はい光、聖光の咆哮!!」

ピキーーーーーン ドォーーーーーーーーン

「ギィィ………ィィィ………」

ボロボロボロボロ

蠍はキュン放った閃光でボロボロの状態となり最後は水の牢獄で窒息し全身が崩れてしまった。

「やった………」

「倒せましたね」

倒せて良かった…………やっぱり戦いは少し不安だけど無限やキュンを守るために頑張ろ。

「お~い」

「無限///!」

無限は歩きながら私達のところに戻ってきた。

「おつかれさん」

「うん///」

「お疲れ様です」

「これでクリアだな」

星の古代迷宮第四階層クリア

続く
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