5 / 114
第一章始まりと星の古代迷宮
4ステータス
しおりを挟む光が止み、俺は気がつくと、儀式の間に戻ってきていた。周りを見るとクラス全員がいたので無事に神様からスキルが授け終わったと確信した。
「無限殿!」
「無限!」
俺は後ろを見ると、尾田と謙信が近くにやって来た。
「お前ら無事に神様からスキルを授けて貰ったんだな」
「それはいいが、お前さっき何処にいたんだよ。神様からスキルを授けて貰った後、お前を探してもいなかったからびびったぜ」
「心配したで御座るよ」
「悪いな。俺は別な場所で神様からスキルを授けて貰ったんだ。お前らは何の神様からスキルを授けて貰ったんだ?」
「自分は機械神からスキルを授けて貰ったで御座る」
「俺は拳神からだな無限はなんだ?」
「俺は…」
「皆様!無事に神様からスキルを授けて貰ったんですねおめでとうございます!」
俺はスキルの事を言おうとした瞬間マリンさんの声が聞こえ全員の意識がマリンに集まった。
「さっそくなですが、この水晶で我々にスキルを見せて頂けないでしょうか」
するとマリンさんの隣から水晶を持った神官が現れた。
「マリンさん。その水晶は?」
「これは魔水晶と呼ばれるこの水晶に触れると水晶から自分のスキル、適正魔法などが表示されます」
「成る程。ですが、何故そのようなことをするのですか?」
「この中に、誰が勇者スキルを授けて貰ったかを我々が確認すると同時に皆様の能力を把握したいのです」
「成る程わかりました!皆一人づつ確認して貰おう!」
「確かにな。俺達神から何のスキルを貰ったか知らないからな」
「楽しみだな」
「俺のスキルは何だ!」
無限以外の全員は自分のスキルを知らないらしい。
おかしいな。無限神様はステータスて念じれば自分のスキル普通に見えると言っていたな。とりあえずステータス確認するか。『ステータス』
無限はステータスと念じると、目の前から画面が現れた。
ステータス
不動無限 男
年齢 18歳
スキル 無限
魔法適正 全属性
体力 8000
筋力 5000
素早さ 2000
防御力 6000
魔力 ∞
耐性 全属性耐性
改めて思ったが……魔力が無限でヤバイだろしかも魔力適正と耐性が全てそれ以外は普通かわらない。だがある意味チートだな。
「「「「「うぉぉぉぉ!!」」」」」
俺はステータスを見ながら考えていると、いきなり騎士達の歓声が聞こえてた。見てみると織田が水晶に触っておりステータスが表示されていた。
ステータス
織田明 男
年齢 18歳
スキル 勇者
魔法適正 火属性 雷属性 自然属性 無属性 光属性
体力 5000
筋力 3000
素早さ 3500
防御力 4500
魔力 6000
耐性 水属性耐性 毒属性耐性 無属性耐性 闇属性耐性 光属性耐性
「勇者様だ!」
「しかもどの数値も高い!」
「魔法適正が四つも!」
「やはりアキラ様が勇者だったのですね」
「俺が勇者」
織田はスキルが【勇者】とわかったとたん驚きと共にやる気を出していた。
やはり織田が勇者だったかなんとなく予想はついていたが…俺よりも弱いな。体力や筋力も俺よりも低い。つまり勇者よりも強いてことになる……嫌な予感がするな。
「では他の皆様もステータスを確認しましょう」
それから俺以外のクラス連中のステータスが次々と表示された。豊縁は【賢者】、徳大は【将軍】、東雲は【魔女】、荒木は【破壊】等、全員が強いスキルを授かっていた。
因みに尾田は【機械王】、謙信は【拳王】というスキルを授けて貰っていた。
しかし全員俺よりも、体力や筋力等の数値は低いな。平均して約3000くらいか?。
「最後は貴方ですよ」
「嗚呼、どうも」
「いえ」
俺は一人の騎士に呼ばれ神官の所に行くが、マリンさんは織田達と話している。勇者や賢者がいるから、後はどうでもいいみたいだな。
「水晶に触ってください」
俺は神官に言われ水晶を触ると、ステータスが表示されたが、自分のステータスと水晶に映し出されているステータスが全くの別ものだった。
ステータス
不動無限 男
年齢 18歳
スキル
魔法適正
体力 8000
筋力 5000
素早さ 2000
防御力 6000
魔力 0
耐性
「・・・はぁ?」
「スキルがないだと」
「更には魔力が無い」
「適正や耐性等も空欄のままだ!」
「無属性も適正がないだと」
「だが!体力や防御数値はこの中では一番高いぞ!」
おいおいマジかよ。自分のステータス画面だとスキルや適正が表示されているが、この水晶だとスキル無い。しかも魔力0適正や耐性も空欄。つまり無能て事になる。嫌な予感が当たったよ……。
「はぁ!やっぱりてめぇは無能か!」
「そうですね兄貴!」
「役立たずだな!」
「やっぱりね」
「当然じゃない」
「罰が当たったんだよ」
「だよね~」
「「「「「「「「www」」」」」」」」」」
クラス連中は俺のステータスを見て笑い始めた。
いつもの光景だ尾田達は……心配している顔をしている。でも慣れているから大丈夫だ。
「はぁ~無能ね」
「やはり君は選ばれた者では無なったようだね。不動」
「織田か」
俺はクラス連中の笑いを聞き流していると、近くに織田が近寄ってきた。
「不動。僕達は神様からスキルを授けて貰った。だが君だけは貰われていない。つまり神様から見放された存在だ。そんな君は魔王討伐には危険過ぎる」
「結局何が言いたい」
「君は俺達と来ないでくれ」
「はぁ?」
「君はスキル無しに魔力や魔法適正、耐性もない。体力等の数値は俺達も高いが、クラスの皆も君がいると不安になる。だから俺達と来ないで一人でいてほしい」
「フゥ……フゥハハハ!!」
無限は突如片手で顔を隠しながら笑い始めた。
「なっ!なに笑っているんだ!!」
「流石学級委員長様。クラスメイトに危険な事をしてほしくない。不安を取り除きたいと………つまり無能はいらない事だろ」
「!!」
「お前やクラスの殆どが俺を嫌っている。そして今俺を追い出す絶好の機会だ。そして、お前あれ以来俺を無視してなかったか?」
「何を言っているんだ。僕は君の事を心配して!」
「本当に心配しているのか?」
「はぁ!?」
「落ち着け二人共。今はそんな事言っている場合ではない!少しは落ち着け」
無限と織田の間に無灯先生が割って入って来た。
「先生!俺は不動の事を心配して!」
「気持ちは分かる。だが、今は今後どうするかを決めないといけない。不動にも考える時間が必要だ」
「アキラ様、皆様今日はこの辺にいたしましょう。現在の時刻は夜。ムゲン様の事は後日皆で協議いたしますので、明日私の父と謁見していただきます。ひとまず皆様を部屋へ案内いたします」
「わかりました」
「はい……」
「ちっ!」
各々騎士達に連れられ、部屋に案内されるらしい。俺も一人の騎士に呼ばれ、尾田達と別れて部屋に案内された。
「ここがムゲン様のお部屋です」
「ありがとうございます」
「では、私は行きますのでゆっくりとお休み下さい」
騎士はその場を後にし去っていった。
「ずいぶん普通の部屋だな」
部屋には机に椅子ベッドしかなかった。やはり現代と異世界だと違いが大きいな。
「今日は疲れたな。異世界に召喚され無限神に会ってスキルを貰ったと思ったら表示されずに無能扱いか……寝る」
無限のスキル俺の考えが合っているなら、無限は強過ぎるスキルから表示されなかったて事だな。まぁ、明日色々試すか。
無限はそのままベッドに横になり寝てしまった。
続く
127
お気に入りに追加
446
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる
けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ
俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる
だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った
クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります
まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。
そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。
選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。
あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。
鈴木のハーレム生活が始まる!
転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~
アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
クラス転移で裏切られた「無」職の俺は世界を変える
ジャック
ファンタジー
私立三界高校2年3組において司馬は孤立する。このクラスにおいて王角龍騎というリーダーシップのあるイケメンと学園2大美女と呼ばれる住野桜と清水桃花が居るクラスであった。司馬に唯一話しかけるのが桜であり、クラスはそれを疎ましく思っていた。そんなある日クラスが異世界のラクル帝国へ転生してしまう。勇者、賢者、聖女、剣聖、など強い職業がクラスで選ばれる中司馬は無であり、属性も無であった。1人弱い中帝国で過ごす。そんなある日、八大ダンジョンと呼ばれるラギルダンジョンに挑む。そこで、帝国となかまに裏切りを受け─
これは、全てに絶望したこの世界で唯一の「無」職の少年がどん底からはい上がり、世界を変えるまでの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
カクヨム様、小説家になろう様にも連載させてもらっています。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる