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第一章始まりと星の古代迷宮

4ステータス

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光が止み、俺は気がつくと、儀式の間に戻ってきていた。周りを見るとクラス全員がいたので無事に神様からスキルが授け終わったと確信した。

「無限殿!」  

「無限!」

俺は後ろを見ると、尾田と謙信が近くにやって来た。

「お前ら無事に神様からスキルを授けて貰ったんだな」

「それはいいが、お前さっき何処にいたんだよ。神様からスキルを授けて貰った後、お前を探してもいなかったからびびったぜ」

「心配したで御座るよ」

「悪いな。俺は別な場所で神様からスキルを授けて貰ったんだ。お前らは何の神様からスキルを授けて貰ったんだ?」

「自分は機械神からスキルを授けて貰ったで御座る」

「俺は拳神からだな無限はなんだ?」

「俺は…」

「皆様!無事に神様からスキルを授けて貰ったんですねおめでとうございます!」

俺はスキルの事を言おうとした瞬間マリンさんの声が聞こえ全員の意識がマリンに集まった。

「さっそくなですが、この水晶で我々にスキルを見せて頂けないでしょうか」

するとマリンさんの隣から水晶を持った神官が現れた。

「マリンさん。その水晶は?」

「これは魔水晶と呼ばれるこの水晶に触れると水晶から自分のスキル、適正魔法などが表示されます」

「成る程。ですが、何故そのようなことをするのですか?」

「この中に、誰が勇者スキルを授けて貰ったかを我々が確認すると同時に皆様の能力を把握したいのです」

「成る程わかりました!皆一人づつ確認して貰おう!」

「確かにな。俺達神から何のスキルを貰ったか知らないからな」

「楽しみだな」

「俺のスキルは何だ!」

無限以外の全員は自分のスキルを知らないらしい。

おかしいな。無限神様はステータスて念じれば自分のスキル普通に見えると言っていたな。とりあえずステータス確認するか。『ステータス』

無限はステータスと念じると、目の前から画面が現れた。

ステータス

不動無限 男

年齢 18歳

スキル 無限

魔法適正 全属性

体力  8000

筋力  5000

素早さ 2000

防御力 6000

魔力  ∞

耐性  全属性耐性

改めて思ったが……魔力が無限でヤバイだろしかも魔力適正と耐性が全てそれ以外は普通かわらない。だがある意味チートだな。

「「「「「うぉぉぉぉ!!」」」」」

俺はステータスを見ながら考えていると、いきなり騎士達の歓声が聞こえてた。見てみると織田が水晶に触っておりステータスが表示されていた。

ステータス

織田明 男

年齢 18歳

スキル 勇者

魔法適正 火属性 雷属性 自然属性 無属性 光属性

体力  5000

筋力  3000

素早さ 3500

防御力 4500

魔力  6000

耐性 水属性耐性 毒属性耐性 無属性耐性 闇属性耐性 光属性耐性  

「勇者様だ!」

「しかもどの数値も高い!」

「魔法適正が四つも!」

「やはりアキラ様が勇者だったのですね」

「俺が勇者」

織田はスキルが【勇者】とわかったとたん驚きと共にやる気を出していた。

やはり織田が勇者だったかなんとなく予想はついていたが…俺よりも弱いな。体力や筋力も俺よりも低い。つまり勇者よりも強いてことになる……嫌な予感がするな。

「では他の皆様もステータスを確認しましょう」

それから俺以外のクラス連中のステータスが次々と表示された。豊縁は【賢者】、徳大は【将軍】、東雲は【魔女】、荒木は【破壊】等、全員が強いスキルを授かっていた。

因みに尾田は【機械王】、謙信は【拳王】というスキルを授けて貰っていた。

しかし全員俺よりも、体力や筋力等の数値は低いな。平均して約3000くらいか?。

「最後は貴方ですよ」

「嗚呼、どうも」

「いえ」

俺は一人の騎士に呼ばれ神官の所に行くが、マリンさんは織田達と話している。勇者や賢者がいるから、後はどうでもいいみたいだな。

「水晶に触ってください」

俺は神官に言われ水晶を触ると、ステータスが表示されたが、自分のステータスと水晶に映し出されているステータスが全くの別ものだった。

ステータス

不動無限 男

年齢 18歳

スキル 

魔法適正 

体力  8000

筋力  5000

素早さ 2000

防御力 6000

魔力  0

耐性  

「・・・はぁ?」

「スキルがないだと」

「更には魔力が無い」

「適正や耐性等も空欄のままだ!」

「無属性も適正がないだと」

「だが!体力や防御数値はこの中では一番高いぞ!」

おいおいマジかよ。自分のステータス画面だとスキルや適正が表示されているが、この水晶だとスキル無い。しかも魔力0適正や耐性も空欄。つまり無能て事になる。嫌な予感が当たったよ……。

「はぁ!やっぱりてめぇは無能か!」

「そうですね兄貴!」

「役立たずだな!」

「やっぱりね」

「当然じゃない」

「罰が当たったんだよ」

「だよね~」

「「「「「「「「www」」」」」」」」」」

クラス連中は俺のステータスを見て笑い始めた。
いつもの光景だ尾田達は……心配している顔をしている。でも慣れているから大丈夫だ。

「はぁ~無能ね」

「やはり君は選ばれた者では無なったようだね。不動」

「織田か」

俺はクラス連中の笑いを聞き流していると、近くに織田が近寄ってきた。

「不動。僕達は神様からスキルを授けて貰った。だが君だけは貰われていない。つまり神様から見放された存在だ。そんな君は魔王討伐には危険過ぎる」

「結局何が言いたい」

「君は俺達と来ないでくれ」

「はぁ?」

「君はスキル無しに魔力や魔法適正、耐性もない。体力等の数値は俺達も高いが、クラスの皆も君がいると不安になる。だから俺達と来ないで一人でいてほしい」

「フゥ……フゥハハハ!!」

無限は突如片手で顔を隠しながら笑い始めた。

「なっ!なに笑っているんだ!!」

「流石学級委員長様。クラスメイトに危険な事をしてほしくない。不安を取り除きたいと………つまり無能はいらない事だろ」

「!!」

「お前やクラスの殆どが俺を嫌っている。そして今俺を追い出す絶好の機会だ。そして、お前あれ以来俺を無視してなかったか?」

「何を言っているんだ。僕は君の事を心配して!」

「本当に心配しているのか?」

「はぁ!?」

「落ち着け二人共。今はそんな事言っている場合ではない!少しは落ち着け」

無限と織田の間に無灯先生が割って入って来た。

「先生!俺は不動の事を心配して!」

「気持ちは分かる。だが、今は今後どうするかを決めないといけない。不動にも考える時間が必要だ」

「アキラ様、皆様今日はこの辺にいたしましょう。現在の時刻は夜。ムゲン様の事は後日皆で協議いたしますので、明日私の父と謁見していただきます。ひとまず皆様を部屋へ案内いたします」

「わかりました」

「はい……」

「ちっ!」

各々騎士達に連れられ、部屋に案内されるらしい。俺も一人の騎士に呼ばれ、尾田達と別れて部屋に案内された。

「ここがムゲン様のお部屋です」

「ありがとうございます」

「では、私は行きますのでゆっくりとお休み下さい」

騎士はその場を後にし去っていった。

「ずいぶん普通の部屋だな」

部屋には机に椅子ベッドしかなかった。やはり現代と異世界だと違いが大きいな。

「今日は疲れたな。異世界に召喚され無限神に会ってスキルを貰ったと思ったら表示されずに無能扱いか……寝る」

無限のスキル俺の考えが合っているなら、無限は強過ぎるスキルから表示されなかったて事だな。まぁ、明日色々試すか。

無限はそのままベッドに横になり寝てしまった。

続く
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