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2話 図書室の本泥棒
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ある日、図書室で図書委員長の前田美咲が青ざめた顔で立ち尽くしていた。本棚の前で震える手で何度も本を数え直している。
「大変です!推理小説のコーナーの本が、たくさん消えています!」
美咲の悲鳴のような叫び声に、他の図書委員たちが慌てて駆け寄る。棚を確認すると、確かに多くの推理小説が姿を消していた。空っぽの棚を前に、委員たちの間に動揺が広がる。
「どうしよう...」
「誰かが盗んだのかな?」
「でも、どうやって...?」
困惑の声が飛び交う中、美咲は決意の表情を浮かべた。
「全校集会で報告しましょう。みんなの協力が必要です」
緊張感漂う体育館。全校集会で、美咲が颤える声で事態を報告する。
「みなさん、図書室で重大な事件が起きました。多数の本が行方不明になっています。どなたか心当たりのある方は、ぜひ図書委員会までご連絡ください。図書室は私たち全員の大切な場所です。一緒に解決しましょう」
生徒たちの間にざわめきが広がる。そんな中、猫耳フードをかぶった少女の目が輝いていた。
教室に戻ったみけ子は、興奮を抑えきれない様子で仲間たちに声をかけた。
「ねえねえ、これって本格的な謎解きのチャンスだよ!私たち探偵団で調査しない?」
まりが興味深そうに目を輝かせる。「面白そう!私も協力するわ。学校中の噂を集めてくるね」
けんたも拳を握りしめながら頷いた。「俺も手伝うぜ。学校中を探し回って、怪しい奴は片っ端から聞き込みしてやる!」
たけるが力こぶを作りながら言う。「僕は力仕事なら任せてください。重い本棚だって動かせますよ」
ユミは眼鏡を直しながら静かに言った。「私は記録や資料の分析を担当します。きっと役に立つ情報が見つかるはずです」
みけ子は満面の笑みを浮かべた。「みんな、ありがとう!これで完璧な探偵団の出来上がりだね!」
放課後、みけ子たちは図書室に集合した。美咲が心配そうな表情で近づいてくる。
「みけ子さん、本当に調査してくれるの?ありがとう...でも、危険なことはしないでね」
みけ子は胸を張って答えた。「任せて!私たちは最高の探偵団なんだから。必ず謎を解いてみせるよ」
美咲は安心したように微笑み、図書室の利用状況や貸出記録が書かれた資料を渡してくれた。
みけ子が猫耳フードを整えながら宣言する。
「よし、作戦会議を始めよう!まずは役割分担だ」
「私が全体の指揮を取るね。そして、現場の匂いを嗅ぎ分けるのも担当するよ」
まりが元気よく手を挙げる。
「私は学校中の噂を集めてくるわ。誰かが不審な行動をしていないか、しっかりチェックするね」
けんたは自信満々な表情で言った。
「俺は聞き込み担当だ。誰かが怪しい動きをしてないか、徹底的に調べるぜ。運動部の仲間にも協力してもらうよ」
「僕は現場調査を担当します」とたけるが力強く言った。
「図書室の隅々まで調べ上げます。重い本棚も動かして、隠された証拠を見つけてみせますよ」
ユミは真剣な表情で言う。
「私は貸出記録の分析を行います。不自然な貸出パターンがないか、過去のデータと比較しながら調べます」
みけ子は満足げに頷いた。
「完璧だね!これで調査開始だ。さあ、みんな、それぞれの持ち場に散らばって!」
まず、たけるが図書室の見取り図を作成し始めた。大きな紙に慎重に線を引いていく。
「ほら、こんな感じかな。本が消えた棚を赤で囲んでいくよ」
みんなで見取り図を覗き込むと、ユミが指摘した。
「ほとんどが推理小説コーナーに集中しているわね。犯人は推理小説マニアかもしれないわ」
ユミは貸出記録を細かくチェックし始めた。しばらくして、困惑した表情で言う。
「おかしいわ。正規の手続きでは借りられていないみたい。でも、これだけの量の本が一度に消えるなんて...」
一方、けんたは図書室の常連生徒たちから話を聞いて回っていた。
「最近、図書室で変な動きをする人は見なかった?何か気づいたことはない?」
「うーん、特に気づかなかったなぁ。みんないつも通りだったよ」
「そっか...でも、何か思い出したら教えてくれよ!」
手がかりは少なく、みけ子たちは一度集まって情報を共有することにした。
「どうやら、正規の方法では借り出されていないみたいだね」とみけ子が言う。「けんたの聞き込みでも、怪しい人物は見つからなかったし...」
まりが提案する。
「監視カメラの映像を確認してみたら?何か分かるかもしれないわ」
みけ子の目が輝いた。
「そうだね!よし、見てみよう」
しかし、決定的な証拠は見つからなかった。ただ、夜遅くに図書室に出入りする人影が映っていた。
「背が高くて、少しがっしりした体型みたい」とまりがつぶやく。
「髪型は...よく分からないけど、男性っぽいかな」とけんたが付け加える。
みけ子は黒板に情報を書き出していく。猫耳フードを少し後ろにずらし、真剣な表情で考え込む。
「この人物が鍵を持っている可能性が高いね。教職員か、あるいは警備員さんかな...」
ユミが消えた本のリストを分析し始めた。しばらくして、驚いた様子で声を上げる。
「あれ?特定の作家や出版年に偏りがあるわ」
「へえ、どんな特徴があるの?」とみけ子が食いつくように尋ねる。
「1980年代から90年代初頭の本が多いわ」
そして図書室の床を這いつくばって調べていたみけ子が、突然叫んだ。
「みんな、ここに来て!何か見つけたよ!」
床に微かな足跡と繊維が残っていた。みけ子が鼻を近づけてクンクンと嗅ぐ。
「これは大人の足跡だね。そして、この繊維...古い本の匂いがする。図書室の本を長年扱ってきた人の匂いだ!」
情報を整理し、みけ子たちは容疑者リストを作成。図書室の鍵を持っている教職員を中心に絞り込んでいった。
「よし、これで目星はついた」とみけ子。「でも決定的な証拠がないんだよね...どうしよう」
探偵団全員が頭を抱えて考え込む。そんな中、けんたが突然立ち上がった。
「そうだ!」けんたが叫ぶ。
「罠を仕掛けてみたらどうだ?犯人が現れるのを待ち伏せするんだ!」
みけ子の目が輝いた。
「いいアイデア!夜の図書室で待ち伏せしよう。本物の探偵みたいだね!」
計画を練り、校長先生の許可を得て、みけ子たちは夜の学校に潜入することになった。
特殊な蛍光粉を本に塗り、犯人が触れると手に粉が付くようにした。
「これで証拠は完璧だね」とみけ子が満足げに言う。
深夜、図書室で身を潜めるみけ子たち。息を潜めて待つ中、緊張感が漂う。
「ねえ、怖くない?」とまりが小声でつぶやく。
「大丈夫だよ。みんなで一緒だもん」とみけ子が励ます。
突然、かすかな物音が聞こえた。
「来た!」とみけ子が小声で叫ぶ。全員の体が緊張で硬直する。
慎重に近づくと、そこにいたのは意外な人物だった。図書館司書の古川先生だ。
しかし、古川先生は本を盗んでいるのではなく、丁寧に本をめくり、何かの作業をしているように見えた。
「古川先生...?」みけ子が声をかける。
驚いた様子の古川先生が振り返る。「みけ子さん?みなさん?どうしてこんな時間に...」
事情を説明すると、古川先生は深いため息をついた。疲れた表情の中に、少し安堵の色も見える。
「実は...」と古川先生は話し始めた。
「私は古い貴重本の修復作業を密かに行っていたんです」
「修復作業?」みんなが驚いた様子で聞き返す。
「はい。この学校の図書室には、実は非常に価値のある古い本がたくさんあるんです。でも、予算の関係で公には修復作業ができなくて...」
古川先生は夜な夜な、自費で本の修復を行っていてそのために本を別室に移動させていた。
「すごい...」みけ子たちは感動して言葉を失った。
そして古川先生は少し悲しそうに微笑みながらこう答えた。
「なかなか修復の話を持ち出すのは難しくて...それに、自分の技術に自信が持てなかったんです。失敗して貴重な本を台無しにしてしまったら...そう思うと、怖くて誰にも言えなかった」
けんたが熱っぽく言う。
「でも、先生がやらなかったら、本はどんどんボロボロになってたんじゃないですか?」
古川先生は驚いたように子どもたちを見た。そして、少しずつ表情が明るくなっていく。
「そうだね...そうかもしれない。みんな、ありがとう。私のやってきたことを、そう言ってくれて...本当にうれしいよ」
ユミが眼鏡を直しながら言った。
「先生、これからは隠れてやらなくていいと思います。みんなで協力して、図書室の本を守っていけばいいんじゃないですか?」
古川先生の目に、今度は喜びの涙が光った。
「そうだね...そうしよう。これからは、みんなで力を合わせて、この図書室の宝物を守っていこう」
翌日、事の真相が明らかになると、学校中が古川先生の献身的な仕事に感動した。
校長先生は全校集会で古川先生を表彰し、図書室の本の価値を再認識する機会となった。
「古川先生の行為は、本への愛と教育への情熱の表れです。我々も、図書室の本をもっと大切にしていきましょう」
美咲は涙ながらにみけ子たちに感謝した。「本当にありがとう。みんなのおかげで、大切な本が守られたわ。そして、古川先生の素晴らしい仕事も分かったし...本当に良かった」
それからみけ子たちは放課後の図書室で読書を楽しんでいた。古川先生が修復した本を、大切そうに手に取りながら…
「大変です!推理小説のコーナーの本が、たくさん消えています!」
美咲の悲鳴のような叫び声に、他の図書委員たちが慌てて駆け寄る。棚を確認すると、確かに多くの推理小説が姿を消していた。空っぽの棚を前に、委員たちの間に動揺が広がる。
「どうしよう...」
「誰かが盗んだのかな?」
「でも、どうやって...?」
困惑の声が飛び交う中、美咲は決意の表情を浮かべた。
「全校集会で報告しましょう。みんなの協力が必要です」
緊張感漂う体育館。全校集会で、美咲が颤える声で事態を報告する。
「みなさん、図書室で重大な事件が起きました。多数の本が行方不明になっています。どなたか心当たりのある方は、ぜひ図書委員会までご連絡ください。図書室は私たち全員の大切な場所です。一緒に解決しましょう」
生徒たちの間にざわめきが広がる。そんな中、猫耳フードをかぶった少女の目が輝いていた。
教室に戻ったみけ子は、興奮を抑えきれない様子で仲間たちに声をかけた。
「ねえねえ、これって本格的な謎解きのチャンスだよ!私たち探偵団で調査しない?」
まりが興味深そうに目を輝かせる。「面白そう!私も協力するわ。学校中の噂を集めてくるね」
けんたも拳を握りしめながら頷いた。「俺も手伝うぜ。学校中を探し回って、怪しい奴は片っ端から聞き込みしてやる!」
たけるが力こぶを作りながら言う。「僕は力仕事なら任せてください。重い本棚だって動かせますよ」
ユミは眼鏡を直しながら静かに言った。「私は記録や資料の分析を担当します。きっと役に立つ情報が見つかるはずです」
みけ子は満面の笑みを浮かべた。「みんな、ありがとう!これで完璧な探偵団の出来上がりだね!」
放課後、みけ子たちは図書室に集合した。美咲が心配そうな表情で近づいてくる。
「みけ子さん、本当に調査してくれるの?ありがとう...でも、危険なことはしないでね」
みけ子は胸を張って答えた。「任せて!私たちは最高の探偵団なんだから。必ず謎を解いてみせるよ」
美咲は安心したように微笑み、図書室の利用状況や貸出記録が書かれた資料を渡してくれた。
みけ子が猫耳フードを整えながら宣言する。
「よし、作戦会議を始めよう!まずは役割分担だ」
「私が全体の指揮を取るね。そして、現場の匂いを嗅ぎ分けるのも担当するよ」
まりが元気よく手を挙げる。
「私は学校中の噂を集めてくるわ。誰かが不審な行動をしていないか、しっかりチェックするね」
けんたは自信満々な表情で言った。
「俺は聞き込み担当だ。誰かが怪しい動きをしてないか、徹底的に調べるぜ。運動部の仲間にも協力してもらうよ」
「僕は現場調査を担当します」とたけるが力強く言った。
「図書室の隅々まで調べ上げます。重い本棚も動かして、隠された証拠を見つけてみせますよ」
ユミは真剣な表情で言う。
「私は貸出記録の分析を行います。不自然な貸出パターンがないか、過去のデータと比較しながら調べます」
みけ子は満足げに頷いた。
「完璧だね!これで調査開始だ。さあ、みんな、それぞれの持ち場に散らばって!」
まず、たけるが図書室の見取り図を作成し始めた。大きな紙に慎重に線を引いていく。
「ほら、こんな感じかな。本が消えた棚を赤で囲んでいくよ」
みんなで見取り図を覗き込むと、ユミが指摘した。
「ほとんどが推理小説コーナーに集中しているわね。犯人は推理小説マニアかもしれないわ」
ユミは貸出記録を細かくチェックし始めた。しばらくして、困惑した表情で言う。
「おかしいわ。正規の手続きでは借りられていないみたい。でも、これだけの量の本が一度に消えるなんて...」
一方、けんたは図書室の常連生徒たちから話を聞いて回っていた。
「最近、図書室で変な動きをする人は見なかった?何か気づいたことはない?」
「うーん、特に気づかなかったなぁ。みんないつも通りだったよ」
「そっか...でも、何か思い出したら教えてくれよ!」
手がかりは少なく、みけ子たちは一度集まって情報を共有することにした。
「どうやら、正規の方法では借り出されていないみたいだね」とみけ子が言う。「けんたの聞き込みでも、怪しい人物は見つからなかったし...」
まりが提案する。
「監視カメラの映像を確認してみたら?何か分かるかもしれないわ」
みけ子の目が輝いた。
「そうだね!よし、見てみよう」
しかし、決定的な証拠は見つからなかった。ただ、夜遅くに図書室に出入りする人影が映っていた。
「背が高くて、少しがっしりした体型みたい」とまりがつぶやく。
「髪型は...よく分からないけど、男性っぽいかな」とけんたが付け加える。
みけ子は黒板に情報を書き出していく。猫耳フードを少し後ろにずらし、真剣な表情で考え込む。
「この人物が鍵を持っている可能性が高いね。教職員か、あるいは警備員さんかな...」
ユミが消えた本のリストを分析し始めた。しばらくして、驚いた様子で声を上げる。
「あれ?特定の作家や出版年に偏りがあるわ」
「へえ、どんな特徴があるの?」とみけ子が食いつくように尋ねる。
「1980年代から90年代初頭の本が多いわ」
そして図書室の床を這いつくばって調べていたみけ子が、突然叫んだ。
「みんな、ここに来て!何か見つけたよ!」
床に微かな足跡と繊維が残っていた。みけ子が鼻を近づけてクンクンと嗅ぐ。
「これは大人の足跡だね。そして、この繊維...古い本の匂いがする。図書室の本を長年扱ってきた人の匂いだ!」
情報を整理し、みけ子たちは容疑者リストを作成。図書室の鍵を持っている教職員を中心に絞り込んでいった。
「よし、これで目星はついた」とみけ子。「でも決定的な証拠がないんだよね...どうしよう」
探偵団全員が頭を抱えて考え込む。そんな中、けんたが突然立ち上がった。
「そうだ!」けんたが叫ぶ。
「罠を仕掛けてみたらどうだ?犯人が現れるのを待ち伏せするんだ!」
みけ子の目が輝いた。
「いいアイデア!夜の図書室で待ち伏せしよう。本物の探偵みたいだね!」
計画を練り、校長先生の許可を得て、みけ子たちは夜の学校に潜入することになった。
特殊な蛍光粉を本に塗り、犯人が触れると手に粉が付くようにした。
「これで証拠は完璧だね」とみけ子が満足げに言う。
深夜、図書室で身を潜めるみけ子たち。息を潜めて待つ中、緊張感が漂う。
「ねえ、怖くない?」とまりが小声でつぶやく。
「大丈夫だよ。みんなで一緒だもん」とみけ子が励ます。
突然、かすかな物音が聞こえた。
「来た!」とみけ子が小声で叫ぶ。全員の体が緊張で硬直する。
慎重に近づくと、そこにいたのは意外な人物だった。図書館司書の古川先生だ。
しかし、古川先生は本を盗んでいるのではなく、丁寧に本をめくり、何かの作業をしているように見えた。
「古川先生...?」みけ子が声をかける。
驚いた様子の古川先生が振り返る。「みけ子さん?みなさん?どうしてこんな時間に...」
事情を説明すると、古川先生は深いため息をついた。疲れた表情の中に、少し安堵の色も見える。
「実は...」と古川先生は話し始めた。
「私は古い貴重本の修復作業を密かに行っていたんです」
「修復作業?」みんなが驚いた様子で聞き返す。
「はい。この学校の図書室には、実は非常に価値のある古い本がたくさんあるんです。でも、予算の関係で公には修復作業ができなくて...」
古川先生は夜な夜な、自費で本の修復を行っていてそのために本を別室に移動させていた。
「すごい...」みけ子たちは感動して言葉を失った。
そして古川先生は少し悲しそうに微笑みながらこう答えた。
「なかなか修復の話を持ち出すのは難しくて...それに、自分の技術に自信が持てなかったんです。失敗して貴重な本を台無しにしてしまったら...そう思うと、怖くて誰にも言えなかった」
けんたが熱っぽく言う。
「でも、先生がやらなかったら、本はどんどんボロボロになってたんじゃないですか?」
古川先生は驚いたように子どもたちを見た。そして、少しずつ表情が明るくなっていく。
「そうだね...そうかもしれない。みんな、ありがとう。私のやってきたことを、そう言ってくれて...本当にうれしいよ」
ユミが眼鏡を直しながら言った。
「先生、これからは隠れてやらなくていいと思います。みんなで協力して、図書室の本を守っていけばいいんじゃないですか?」
古川先生の目に、今度は喜びの涙が光った。
「そうだね...そうしよう。これからは、みんなで力を合わせて、この図書室の宝物を守っていこう」
翌日、事の真相が明らかになると、学校中が古川先生の献身的な仕事に感動した。
校長先生は全校集会で古川先生を表彰し、図書室の本の価値を再認識する機会となった。
「古川先生の行為は、本への愛と教育への情熱の表れです。我々も、図書室の本をもっと大切にしていきましょう」
美咲は涙ながらにみけ子たちに感謝した。「本当にありがとう。みんなのおかげで、大切な本が守られたわ。そして、古川先生の素晴らしい仕事も分かったし...本当に良かった」
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