502 / 531
第9部 道化師と世界の声
ベータのパーティ
しおりを挟む
フィオリナとベータが、少々険悪になったのは、海竜の死体を巡ってのものだった。
ベータたち、カザリームの「踊る道化師」が請け負った任務は、海竜の「排除」であり、その体から採取できる素材は、もらっていいものであった。
だが、全身が宝箱といっていい古竜に比べればその体で価値のある部分は、ほとんどない。
解体して持ち帰りたいと主張するベータに対して、一刻も早くリウに会いたいフィオリナは、そんなものはほっておくように要求したのだ。
解決案としては、フィオリナたちの乗った船はこのまま、カザリームの港をめざし、ベータはここで、海竜の死骸から必要な部位の採取を心ゆくまで行う。
ということに、なるはずだがこれには、ベータが難色を示した。海竜は巨大であり、使える部位は、本物の竜ほど多くは無い。下手をすれば、半日かそれ以上かかるだろう。
なんとなく、ベータはフィオリナを、リウと2人きりで合わせたくなかった。
多分に直観的なものではある。
ベータは、フィオリナが、ルトと婚約しているものだと思っていた。
それは正しいのだが、リウたちがカザリームに来たのが、リウとフィオリナの浮気の結果だということは知らない。
それでも、ベータはざわざわするのだ。
自分がリウから愛されていることへの不安は無い。だが、自分と似たような顔立ちで、研ぎ澄まされた剣のような美貌をもつこの少女にも、リウの愛が向かわないか、はなはだ不安であったのだ。
二人がそんな言い争いを始めたので、空中に、持ち上げられていた船の着水は若干、雑になった。
貴重な工芸品などは、積んでいなかったが、もしそうならかなり不味いことになっただろう。
あるいは、このときまで、乗客、船員ともにまったくの無傷だったのが、着水のショックで転倒したり、どこかを、ぶつけたりで、軽傷ながら何人かけが人がでたのだ。
グルジエンは、ふたりを止めに入った。
彼女の異界ならば、海竜をそのまま、収納出来る。妥協案としてはそんなところだろう。
フィオリナは、ベータと一緒に「飛んで」行こうとしたが、船長が止めた。
もともカザリームの人間であるベータを除いては、船がつけばそのまま、入国審査がある。
それをすっとばして、カザリームに入るとあとあと、いろいろとやっかいなことになりかねないという、彼の主張をもっともだと
思ったのか、ベータがちゃっかり、船に乗り込んで、フィオリナたちと行動を共にすることになった。
------------------------
フィオリナとグルジエンのもつ、銀級の冒険者証は、通行手形としては、西域では最高のもののひとつに数えられるだろう。
あくまで、冒険者としての訪問並びに滞在であるため、到着後は速やかに、どこかの冒険者ギルドへの登録は義務付けられているが。
もっとも入国審査の実手続きにあたった審査官は、むしろ好奇心をいっぱいにして、尋ねてきた。
「あんたたちが、『踊る道化師』の増援かい?
じゃあ、例の噂ってのは本当なんだな。」
例の噂、に怪訝そうな顔をするフィオリナに、審査官は声をひそめた。
「『栄光の盾』トーナメント、だよ。なぜか、踊る道化師も参加するんじゃないかって噂が飛び交ってる!
リウは出ないって噂だし、銀雷の魔女を出しちまうと、『踊る道化師』が有利になりすぎてしまって、賭けが成立しなくなる。なので、ソコソコのメンバーを呼び寄せるんじゃないかってもっぱらの噂だったんだが。」
「あら。」
フィオリナは、特大の猫を被り直しながら、愛想良く笑った。
「わたしたちは、リーダーから『火急、カザリームに向かうよう』指示されただけで、なにも聞かされてないんです。」
「そりゃあ、お気の毒だ。」
事情もわからず、東奔西走させられる下っ端メンバーの悲哀は、彼自身にもつうじるところがあったのか、審査官は同情するように言った。
「なかなかの参加パーティがそろいそうだぞ。カザリームでも指折りの冒険者『氷の貴婦人』ロウラン・アルセンドリックのパーティには、なんと、踊る道化師から、真祖吸血鬼リンドを貸してもらうように話をつけたらしい。」
フィオリナは、なにも言わなかった。
ただ、笑みがいっそう濃くなっただけだ。
「銀雷の魔女は、なんとミトラから、勇者クロノと彼のパーティである『愚者の盾』の参加を取り付けたらしい。
教皇庁にまで、そんなコネがあるなんてさすがは銀雷の魔女だ。」
「・・・・・・」
「あとは、『魔王の卵』ドゥルノ・アゴンとその配下のメンバーで構成されたパーティ。いまのところ、この三つが優勝の最有力候補だ。
ベータ・グランダも有力候補だったんだが、ここはメンバー選びに苦戦している。元恋人と現恋人に話を持っていったんだがすげなく断られたらしい。」
「・・・とにかく、なにも聞いていませんので。」
ちょっと強ばった笑いのフィオリナの首を、後ろから抱きしめたものがいた。
「このコたちは、わたしのパーティメンバーになるんだよっ!」
ベータは快活に、そう言いながら、もう片方の手で、グルジエンの髪を引っ張った。
「ベータさん、ここは入国審査場です。部外者のかたの入場は」
「硬いことは、言うなかれっ!
審査はもういいよね。細かい事情は、わたしが事務所に行くまでの馬車の中ででも説明するわ。」
ベータたち、カザリームの「踊る道化師」が請け負った任務は、海竜の「排除」であり、その体から採取できる素材は、もらっていいものであった。
だが、全身が宝箱といっていい古竜に比べればその体で価値のある部分は、ほとんどない。
解体して持ち帰りたいと主張するベータに対して、一刻も早くリウに会いたいフィオリナは、そんなものはほっておくように要求したのだ。
解決案としては、フィオリナたちの乗った船はこのまま、カザリームの港をめざし、ベータはここで、海竜の死骸から必要な部位の採取を心ゆくまで行う。
ということに、なるはずだがこれには、ベータが難色を示した。海竜は巨大であり、使える部位は、本物の竜ほど多くは無い。下手をすれば、半日かそれ以上かかるだろう。
なんとなく、ベータはフィオリナを、リウと2人きりで合わせたくなかった。
多分に直観的なものではある。
ベータは、フィオリナが、ルトと婚約しているものだと思っていた。
それは正しいのだが、リウたちがカザリームに来たのが、リウとフィオリナの浮気の結果だということは知らない。
それでも、ベータはざわざわするのだ。
自分がリウから愛されていることへの不安は無い。だが、自分と似たような顔立ちで、研ぎ澄まされた剣のような美貌をもつこの少女にも、リウの愛が向かわないか、はなはだ不安であったのだ。
二人がそんな言い争いを始めたので、空中に、持ち上げられていた船の着水は若干、雑になった。
貴重な工芸品などは、積んでいなかったが、もしそうならかなり不味いことになっただろう。
あるいは、このときまで、乗客、船員ともにまったくの無傷だったのが、着水のショックで転倒したり、どこかを、ぶつけたりで、軽傷ながら何人かけが人がでたのだ。
グルジエンは、ふたりを止めに入った。
彼女の異界ならば、海竜をそのまま、収納出来る。妥協案としてはそんなところだろう。
フィオリナは、ベータと一緒に「飛んで」行こうとしたが、船長が止めた。
もともカザリームの人間であるベータを除いては、船がつけばそのまま、入国審査がある。
それをすっとばして、カザリームに入るとあとあと、いろいろとやっかいなことになりかねないという、彼の主張をもっともだと
思ったのか、ベータがちゃっかり、船に乗り込んで、フィオリナたちと行動を共にすることになった。
------------------------
フィオリナとグルジエンのもつ、銀級の冒険者証は、通行手形としては、西域では最高のもののひとつに数えられるだろう。
あくまで、冒険者としての訪問並びに滞在であるため、到着後は速やかに、どこかの冒険者ギルドへの登録は義務付けられているが。
もっとも入国審査の実手続きにあたった審査官は、むしろ好奇心をいっぱいにして、尋ねてきた。
「あんたたちが、『踊る道化師』の増援かい?
じゃあ、例の噂ってのは本当なんだな。」
例の噂、に怪訝そうな顔をするフィオリナに、審査官は声をひそめた。
「『栄光の盾』トーナメント、だよ。なぜか、踊る道化師も参加するんじゃないかって噂が飛び交ってる!
リウは出ないって噂だし、銀雷の魔女を出しちまうと、『踊る道化師』が有利になりすぎてしまって、賭けが成立しなくなる。なので、ソコソコのメンバーを呼び寄せるんじゃないかってもっぱらの噂だったんだが。」
「あら。」
フィオリナは、特大の猫を被り直しながら、愛想良く笑った。
「わたしたちは、リーダーから『火急、カザリームに向かうよう』指示されただけで、なにも聞かされてないんです。」
「そりゃあ、お気の毒だ。」
事情もわからず、東奔西走させられる下っ端メンバーの悲哀は、彼自身にもつうじるところがあったのか、審査官は同情するように言った。
「なかなかの参加パーティがそろいそうだぞ。カザリームでも指折りの冒険者『氷の貴婦人』ロウラン・アルセンドリックのパーティには、なんと、踊る道化師から、真祖吸血鬼リンドを貸してもらうように話をつけたらしい。」
フィオリナは、なにも言わなかった。
ただ、笑みがいっそう濃くなっただけだ。
「銀雷の魔女は、なんとミトラから、勇者クロノと彼のパーティである『愚者の盾』の参加を取り付けたらしい。
教皇庁にまで、そんなコネがあるなんてさすがは銀雷の魔女だ。」
「・・・・・・」
「あとは、『魔王の卵』ドゥルノ・アゴンとその配下のメンバーで構成されたパーティ。いまのところ、この三つが優勝の最有力候補だ。
ベータ・グランダも有力候補だったんだが、ここはメンバー選びに苦戦している。元恋人と現恋人に話を持っていったんだがすげなく断られたらしい。」
「・・・とにかく、なにも聞いていませんので。」
ちょっと強ばった笑いのフィオリナの首を、後ろから抱きしめたものがいた。
「このコたちは、わたしのパーティメンバーになるんだよっ!」
ベータは快活に、そう言いながら、もう片方の手で、グルジエンの髪を引っ張った。
「ベータさん、ここは入国審査場です。部外者のかたの入場は」
「硬いことは、言うなかれっ!
審査はもういいよね。細かい事情は、わたしが事務所に行くまでの馬車の中ででも説明するわ。」
0
お気に入りに追加
556
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
クラス転移、異世界に召喚された俺の特典が外れスキル『危険察知』だったけどあらゆる危険を回避して成り上がります
まるせい
ファンタジー
クラスごと集団転移させられた主人公の鈴木は、クラスメイトと違い訓練をしてもスキルが発現しなかった。
そんな中、召喚されたサントブルム王国で【召喚者】と【王候補】が協力をし、王選を戦う儀式が始まる。
選定の儀にて王候補を選ぶ鈴木だったがここで初めてスキルが発動し、数合わせの王族を選んでしまうことになる。
あらゆる危険を『危険察知』で切り抜けツンデレ王女やメイドとイチャイチャ生活。
鈴木のハーレム生活が始まる!
キャラ交換で大商人を目指します
杵築しゅん
ファンタジー
捨て子のアコルは、元Aランク冒険者の両親にスパルタ式で育てられ、少しばかり常識外れに育ってしまった。9歳で父を亡くし商団で働くことになり、早く商売を覚えて一人前になろうと頑張る。母親の言い付けで、自分の本当の力を隠し、別人格のキャラで地味に生きていく。が、しかし、何故かぽろぽろと地が出てしまい苦労する。天才的頭脳と魔法の力で、こっそりのはずが大胆に、アコルは成り上がっていく。そして王立高学院で、運命の出会いをしてしまう。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる