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第6部 聖帝国ギウリークの終わりの始まり
第287話 駆け出し冒険者と銀雷の魔女
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例えば、自分が密かに好きな女の子がいるとする。
最近まで、年上のタチのよくない男と付き合っていたのだが、別れたのだという。
その彼女から「大事なお話があるの。」と言われる。
場所は彼女の部屋で、ベッドも置いてある。
ほんとにお話で終わると誰が想像するだろうか。
ドロシーはしゃべった。
しゃべったしゃべったしゃべった。
食べながらしゃべり、飲みながらしゃべり、ひと息ついては、しゃべり、途中で「お風呂に入ってくる」と席を外し、「気分がさっぱりする。ルトくんも入って来たら?」
ぼくは言われたとおりにした。ぼくが戻ってくるとまた彼女は、しゃべった。
ドロシーはたしかに真面目で、頭もいい。だが、長い間、そのことを誰にも評価されなかったせいか、その部分がかなり拗れている。
彼女は自分の努力や才能や考えたことを知ってもらうのが好きだし、それを褒めてもらうのは、砂漠の旅人が水を欲するように好きだ。
自分という人間を知って欲しい。自分が頭がいいこと、才能があること、努力していることを知って欲しい、褒めて欲しい。
かと言って、ドロシーの話は決して単なる無駄話でない。
たとえば、ボルテックとの稽古。
打撃に魔力を乗せるという、百年をかけて産み出された拳法を使えるのは、いまのところ、世界中に、ジウル・ボルテックとドロシーのただ2人だけなのである。
その、修練には大いに興味があったし、相手が興味を持ってくれることを語るのもドロシーは大好きだった。
結局のところ、ボルテックが悪いのだ。
ぼくはそう結論付けた。
「ねえ、ドロシー」
グラスに冷えたソーダを注いでやりながら尋ねた。
「ジウルとはあんまり、話しをしなかったの?」
びっくりしたように。ドロシーは目を見開いて。ゆっくりと頷いた。
「わかるの?」
「まるでしゃべりたくってしゃべりたくって、たまらなかったのに、沈黙を強いられてたひとみたいだ。」
「ジウルは。ねえ」
ドロシーは、別れたと言った男の名前をファーストネームで呼んだ。
ちなみに、その呼び方をするものは、ドロシーひとりだ。
「別れた」
のは、事実でもまた、どこかで道は交錯するのだろう。
ぼくは2人を羨ましく思った。
「彼とは、とんてもなく、会話がないのよ。
修練中はほぼ無言だし。教えるのも言葉じゃなくって触ったり、ひっぱたりして
食べるものも美味いとか不味いとかは言わない。
世間話もしないし、ねえ、ルト。わたし、あの人としゃべったのって、ベットの中だけかもしれない。」
ボルテックのじじいは、確かに話がうまいほうではない。
と、言うと、ドロシーはちょっと困ったような顔をした。
「たしかに、あの人はとんでもない歳なんだけど、それはあまり触れないでよ。
なんだか、わたしがとんでもなく、へんなひとと関係をもったような気になるから。」
変な人には違いない。
「単純に照れていただけかも知れないぞ。ぼくやフィオリナは口喧友達だ。」
「なんで?
わたしに照れるの?
あの人は大魔導師で超人的な拳士で、ずっとずっと、その」
ドロシーは唇をなめた。
「・・・経験だって、豊富なのに。」
「ぼくと、フィオリナがボルテックのじじ・・・ボルテックと知己を得てから6年はたつんだけど、その間、やつにパートナーがいたことはない。
過去になにがあったか知らないけど、あの分じゃあ、異性とつきあうのは何十年ぶりだろ。」
「はぁ・・・6年。」
ドロシーはため息をついた。
「6年か、そうかルトくんはわたしより、年下なんだよね。ときどき忘れてしまう。なんとなく、ジウルやロウさまやギムリウスみたいな人外じゃないかと。」
頬に手を当てるドロシーの肌はなめらかだ。
アキルと一緒に、物好きにも山道を通ってギウリークにはいったはずなのだが、まるで磨かれたように綺麗だった。
ヴァルゴールの使徒どもとの一件のときも思ったが、はじめてあった時より、ずっとずっと綺麗になっている。
修行の賜物か、お腹がしまって姿勢がいい。アライアス侯爵家の制服はそれほど、曲線美を強調するものだはないが、それでもしなやかな筋肉がわかる。
「ありがとう、ルトくん」
ドロシーは、ぼくの手をしっかりと握った。
「お話しができてすごくうれしい。
ジウルは、いい人だった。魔法も拳もすごいし、わたしの向上心も満たしてくれる。それに、あっちの相性もすごくよくて」
ドロシーは少し涙ぐんでいるようだった。
「でもわたしは、お話しができる、相手が、いないとダメみたい。
また、一緒にお話ししよう。」
これってふられてるのか?
「誰でもいいんじゃないんだ。ルトくんじゃないとダメなの。」
・・・どっちだっ!?
「じゃあ、ここからは、これからの打ち合わせだ。」
ぼくは、ドロシーの肌の香りが届く前に体をもぎ離した、
「ジウルは、『絶士』に入るつもりだな。」
「そうは言っていた。
確かにそのほうが良いと思う。歩法や技のつなぎなんかは、あの人はただの我流だから。ちゃんと習った方がいいと思う。」
ぼくも賛成だった。
アモンことリアモンドみたいに面白がって正面から撃ち合ってくれればいいが、達人が相手だと不覚をとりかねない荒削りさが、ボルテックの拳法にはある。
「ドロシーは?」
「冒険者学校に戻ります。」
キッパリ、そう言ったが、冒険者学校は何年も通うようなところではない。
その先は?
「『踊る道化師』のお手伝いをしながら、上級魔道学校へ通おうかと思ってます。」
さすがに、堅実だ。
「マシューが学校を無事に卒業して、どこかのギルドの事務方に就職できて、生活面の基盤に不安がなさそうなら、結婚を」
そうでもないか。
言っていてドロシー不安になったようだ。
「マシューはどうなの? ちゃんと授業は出てる? 相変わらずルトくんは剣のけいこをつけてあげてくれてるの?」
「本人に聞いてよ。」
「あの子は、プライド高くって、自分のことはあんまり話したがらないのよ。」
ドロシーはできの悪い弟のことでも話すように、いまいましそうに舌打ちした。
「どうせ、女の子のおしりでも追いかけてるんでしょ?」
言っていいのかどうか迷ったが、どうもぼくは、彼女がマシューと仲がいいのがちょっと厭らしい。
「ギムリウスを追っかけてる。」
「あの子は神獣よ!?」
「おまけに、最近、そっちのほうに興味を覚えたらしく、体を改造してる。」
「そっちって・・・・」
「ドロシーのいう『ボルテックのじじと相性のいいやつ』だ。」
ドロシーは、勘弁して、と言いながら頭をかかえた。
「まさか、もう・・・・」
「それは、まだ、じゃないかな。ギムリウスは、ミトラに旅立ったぼくらを追っかけて、冒険者学校を出ちゃったし。」
ドロシーは、膝の上で手を握りしめて、考え込んだ。
「まさか、子供を産んだりはできないわよね?」
「出来ないと思う。彼は男性器のほうを選んだから。そっちの方が体を加工しやすかったらしい。」
「‥‥で、マシューはそれを知ってるの?」
「ネイア先生の情報によれば、喜んでたってさ。男の子どうしだと浮気にならないんだって。」
最近まで、年上のタチのよくない男と付き合っていたのだが、別れたのだという。
その彼女から「大事なお話があるの。」と言われる。
場所は彼女の部屋で、ベッドも置いてある。
ほんとにお話で終わると誰が想像するだろうか。
ドロシーはしゃべった。
しゃべったしゃべったしゃべった。
食べながらしゃべり、飲みながらしゃべり、ひと息ついては、しゃべり、途中で「お風呂に入ってくる」と席を外し、「気分がさっぱりする。ルトくんも入って来たら?」
ぼくは言われたとおりにした。ぼくが戻ってくるとまた彼女は、しゃべった。
ドロシーはたしかに真面目で、頭もいい。だが、長い間、そのことを誰にも評価されなかったせいか、その部分がかなり拗れている。
彼女は自分の努力や才能や考えたことを知ってもらうのが好きだし、それを褒めてもらうのは、砂漠の旅人が水を欲するように好きだ。
自分という人間を知って欲しい。自分が頭がいいこと、才能があること、努力していることを知って欲しい、褒めて欲しい。
かと言って、ドロシーの話は決して単なる無駄話でない。
たとえば、ボルテックとの稽古。
打撃に魔力を乗せるという、百年をかけて産み出された拳法を使えるのは、いまのところ、世界中に、ジウル・ボルテックとドロシーのただ2人だけなのである。
その、修練には大いに興味があったし、相手が興味を持ってくれることを語るのもドロシーは大好きだった。
結局のところ、ボルテックが悪いのだ。
ぼくはそう結論付けた。
「ねえ、ドロシー」
グラスに冷えたソーダを注いでやりながら尋ねた。
「ジウルとはあんまり、話しをしなかったの?」
びっくりしたように。ドロシーは目を見開いて。ゆっくりと頷いた。
「わかるの?」
「まるでしゃべりたくってしゃべりたくって、たまらなかったのに、沈黙を強いられてたひとみたいだ。」
「ジウルは。ねえ」
ドロシーは、別れたと言った男の名前をファーストネームで呼んだ。
ちなみに、その呼び方をするものは、ドロシーひとりだ。
「別れた」
のは、事実でもまた、どこかで道は交錯するのだろう。
ぼくは2人を羨ましく思った。
「彼とは、とんてもなく、会話がないのよ。
修練中はほぼ無言だし。教えるのも言葉じゃなくって触ったり、ひっぱたりして
食べるものも美味いとか不味いとかは言わない。
世間話もしないし、ねえ、ルト。わたし、あの人としゃべったのって、ベットの中だけかもしれない。」
ボルテックのじじいは、確かに話がうまいほうではない。
と、言うと、ドロシーはちょっと困ったような顔をした。
「たしかに、あの人はとんでもない歳なんだけど、それはあまり触れないでよ。
なんだか、わたしがとんでもなく、へんなひとと関係をもったような気になるから。」
変な人には違いない。
「単純に照れていただけかも知れないぞ。ぼくやフィオリナは口喧友達だ。」
「なんで?
わたしに照れるの?
あの人は大魔導師で超人的な拳士で、ずっとずっと、その」
ドロシーは唇をなめた。
「・・・経験だって、豊富なのに。」
「ぼくと、フィオリナがボルテックのじじ・・・ボルテックと知己を得てから6年はたつんだけど、その間、やつにパートナーがいたことはない。
過去になにがあったか知らないけど、あの分じゃあ、異性とつきあうのは何十年ぶりだろ。」
「はぁ・・・6年。」
ドロシーはため息をついた。
「6年か、そうかルトくんはわたしより、年下なんだよね。ときどき忘れてしまう。なんとなく、ジウルやロウさまやギムリウスみたいな人外じゃないかと。」
頬に手を当てるドロシーの肌はなめらかだ。
アキルと一緒に、物好きにも山道を通ってギウリークにはいったはずなのだが、まるで磨かれたように綺麗だった。
ヴァルゴールの使徒どもとの一件のときも思ったが、はじめてあった時より、ずっとずっと綺麗になっている。
修行の賜物か、お腹がしまって姿勢がいい。アライアス侯爵家の制服はそれほど、曲線美を強調するものだはないが、それでもしなやかな筋肉がわかる。
「ありがとう、ルトくん」
ドロシーは、ぼくの手をしっかりと握った。
「お話しができてすごくうれしい。
ジウルは、いい人だった。魔法も拳もすごいし、わたしの向上心も満たしてくれる。それに、あっちの相性もすごくよくて」
ドロシーは少し涙ぐんでいるようだった。
「でもわたしは、お話しができる、相手が、いないとダメみたい。
また、一緒にお話ししよう。」
これってふられてるのか?
「誰でもいいんじゃないんだ。ルトくんじゃないとダメなの。」
・・・どっちだっ!?
「じゃあ、ここからは、これからの打ち合わせだ。」
ぼくは、ドロシーの肌の香りが届く前に体をもぎ離した、
「ジウルは、『絶士』に入るつもりだな。」
「そうは言っていた。
確かにそのほうが良いと思う。歩法や技のつなぎなんかは、あの人はただの我流だから。ちゃんと習った方がいいと思う。」
ぼくも賛成だった。
アモンことリアモンドみたいに面白がって正面から撃ち合ってくれればいいが、達人が相手だと不覚をとりかねない荒削りさが、ボルテックの拳法にはある。
「ドロシーは?」
「冒険者学校に戻ります。」
キッパリ、そう言ったが、冒険者学校は何年も通うようなところではない。
その先は?
「『踊る道化師』のお手伝いをしながら、上級魔道学校へ通おうかと思ってます。」
さすがに、堅実だ。
「マシューが学校を無事に卒業して、どこかのギルドの事務方に就職できて、生活面の基盤に不安がなさそうなら、結婚を」
そうでもないか。
言っていてドロシー不安になったようだ。
「マシューはどうなの? ちゃんと授業は出てる? 相変わらずルトくんは剣のけいこをつけてあげてくれてるの?」
「本人に聞いてよ。」
「あの子は、プライド高くって、自分のことはあんまり話したがらないのよ。」
ドロシーはできの悪い弟のことでも話すように、いまいましそうに舌打ちした。
「どうせ、女の子のおしりでも追いかけてるんでしょ?」
言っていいのかどうか迷ったが、どうもぼくは、彼女がマシューと仲がいいのがちょっと厭らしい。
「ギムリウスを追っかけてる。」
「あの子は神獣よ!?」
「おまけに、最近、そっちのほうに興味を覚えたらしく、体を改造してる。」
「そっちって・・・・」
「ドロシーのいう『ボルテックのじじと相性のいいやつ』だ。」
ドロシーは、勘弁して、と言いながら頭をかかえた。
「まさか、もう・・・・」
「それは、まだ、じゃないかな。ギムリウスは、ミトラに旅立ったぼくらを追っかけて、冒険者学校を出ちゃったし。」
ドロシーは、膝の上で手を握りしめて、考え込んだ。
「まさか、子供を産んだりはできないわよね?」
「出来ないと思う。彼は男性器のほうを選んだから。そっちの方が体を加工しやすかったらしい。」
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