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第75話 冒険者たち ミア=イアと変異種

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雷光流。
幼い頃より体に叩き込まれた動きは、半ば本能の命ずるままに。

驟雨のような突きとなり、光の如き斬撃となり、蜘蛛の繰り出す攻撃は、華麗なステップで躱し続ける。

「このマエよりモ、動きがいいよっ!」

飛び下がりながら振り抜いた爪先から、衝撃波が走る。
踏み込みながら切り下げた剣が、それを霧散させた。

そのまま踏み込み下段から切り上げた一撃を、十字に組んだ蜘蛛の足が組み止めた。

力では遥かにまさる蜘蛛は彼女の剣を下方に押し込み、別の脚で切り掛かる。

体当たりするよう勢いで蜘蛛の懐に入り込むことでミア=イアは、その攻撃を交わした。
食い止められた彼女の剣は、そのまま足下に滑り込み、蜘蛛の足を狙う。
飛び退いたが僅かに反応が遅れ、人間の足であればすねのあたりに浅い傷を負わせた。

「動きがイイ…どころではないな。こっちがおされテいる。

ぼくも強化しているはずなのに?」

「わぁあああああああっ」

自分自身の泣き叫ぶ声に。
昔々。

ミア=イアは幼い日を思い出していた。


雷光流の宗家は、グランダでは准貴族として扱われている。
その三女として、ミア=イアは生を受けた。

必ずしも剣士として身を立てることは求められていない。
特に、彼女の兄は宗家の長男にふさわしい、剣の才に恵まれていたから、彼女は自分の人生を自分で選ぶことができる、王都でもかなり恵まれた立場の人間だった。

それでも幼い頃は、読み書きを習う前から剣を握らされた。

幼いミア=イアは、最初のころこそぐずったが、十を迎える頃には二つ年上の次兄をもしのぎ、グランダでは成人となる十六の歳には、一門でも師範や師範代を除けば、並ぶもののないと自他ともに許される使い手となっていた。

剣士は相手を斬ってこそ一人前。

そんな風潮は、太平の世にも少なからず、ある。

だが、幸いなことに雷光流は「魔物を退治する剣」と呼ばれ、切る相手は人間でなくともよい。


16のミア=イアは、一門の精鋭を集めた冒険者パーティ「雷光流剣技会」とともに、迷宮探索に参加した。
そこで、彼女は痛感させられることになった。

魔法の威力を。

剣の限界を。

彼女の父は、ミア=イアがそのまま雷光流剣技会に入り、いずれはそのリーダーとなってくれることを望んでいたが、戦いを通じ、剣術のみの戦いにある意味落胆していた彼女は、家を出て、冒険者となり、魔法使いを含めた新たなパーティを立ち上げる。



剣を杖に荒い息をついている。

また、傷を負った。

急所ははずれている。いやはずした。

それ以上の斬撃を蜘蛛にあびせたはずだが、こちらは、人間などおよびもつかぬ再生能力があるらしい。
とまどったように立ち尽くすその姿は、戦いをはじめたばかりの瞬間と変わらぬシルエットを保っていた。

「・・・・・わかった。」

「ナニ・・・・が?」

「おまえが、私の動きがよくなったと、言った理由」
ミア=イアは唇を血がにじむほどに噛み締めた。

「キコウか?」

「・・・・足手まといがいないからだ。」

ミア=イアの声は血の叫びのよう。それは認めたくなかった事実。
重鈍な斧使いを、体力のない魔法使いを。

かばうために流し続けた血の量。

責任はすべてリーダーのミア=イアにある。魔術を、技能を、剣の未熟をかばうために集めた技術をそれを持つものもまた人間だという事実を忘れて、スキル集めに走った挙げ句の敗北。

そしてそれはまた、「雷光剣技会」が基本的に同等以上の剣士しかメンバーに用いなかった理由でもある。

確かに雷光剣技会は、苦手とする相手、苦手とする戦場はいくつもある。

それが事前にわかれば、そもそもそのクエストを受注しない。
有無を得ぬ事情があれば、時として、他のパーティから応援をもらい、あるいは、アイテムを用意し、武具に魔法付与を行った。

十代のミア=イアはそれを非力と感じ、卑怯にさえ思った。

だが、違うのだ。

パーティをひとつの個体としてみた場合、そこにあるのは強みばかりではない。
弱点も存在する。
極端に敏捷性に劣る者、体力が劣る者、さまざまな意味で協調性に欠けた者。
それはパーティそのものの弱点になってしまうのだ。

およそ、口の達者な方ではない。

ミア=イアが、つっかえながらそのような内容を語るのを、ヤイバの蜘蛛は、行儀よく聞いていた。

「なるほド。
しかし、我々のようなツクられた魔物とは違い、人間は学習ができるハズだ。

体力は鍛えることができる。
あらたな魔法を習得したり、発動を短くすることもデキルだろう?」

蜘蛛は、手(脚)の一本を顔の上にあげた。

先端の剣状の部分が、光を帯び始める。

「体内に魔力を循環させて、防御力、攻撃力をアゲルこともできる。
なぜ、そうしなかった?」

「わ、わたしが」
それを望まなかったからだ。

と、ミア=イアは言った。

パーティのメンバーを育てるのではなく、その者が持つ技量、力だけを頼りにメンバーを集めた。
結果。

魔道院でも十年に一度の天才と持て囃され、パーティの一員となったゼウ=ラは、小器用に風の魔法を操るだけの魔法使いにしかならなかった。

体力もつかず、体術も学ばず。

敵と遭遇する前にかならず小キズを作っていた。

そのへんで転んだり、ぶつかったりで。

ミア=イアも。
そんなメンバーをガードすることにいつしか、重きを置くようになっていた。

彼女の剣よりも重い斧の一撃。
より強力な魔法。

違ったのだ。

剣の道にはまだ遥かに先があり、まさに目の前の魔物が言ったように、魔力による体力強化や剣へのエンチャントなど彼女自身がやれることは無数にあったのだ。

「ふうん」
ヤイバの蜘蛛は、考えこむようにうつむいて腕(脚?)を組んだ。

「オモシロい、いや・・・」

ひょい、と蜘蛛の脚の一本が振られた。
放たれた衝撃波は、ミア=イアの髪を何本か引きちぎり。

背中に灼熱を感じて、ミア=イアが吹き飛んだ。蜘蛛にむかって倒れ込む形になったミア=イアをヤイバの蜘蛛が受け止める。

何が起こったのかはミア=イアにもわかった。

緋色の「光輪」とマグマ弾が飛び交う中、軌道をそれてミア=イアを襲ったマグマ弾をヤイバの蜘蛛が弾き飛ばしてくれたのだ。
その破片を背中にあびて、ミア=イアは吹っ飛んだわけだが、直撃すれば即死だっただろう。

「ニンゲンは面白い。」

蜘蛛は言った。

「ギムリウスさまの言うとおりダ。」

「だからどうする? わたしたちを見逃すとでも言うのか? おまえたちは、魔王宮を外敵から護るために存在しているのだろう?」

「一応は。」蜘蛛は答えた。
「一応はそう思っていたが、よくよく考えるとそうは言われていないなあ。」

「は?」

ミア=イアは目を点にしている。

「たとえば、あっちのマグマのユニークは、ここに近づくものに攻撃し、第二層への侵攻を阻むように作られて、それを実行している。」

「・・・・命令し忘れたとか?」

「ギムリウスさまは太古より生きる神獣だ。あの方が忘れるなどあるか。
ギムリウスさまがそう言わなかったのなら、それなりに理由がある。」

蜘蛛は首をかしげた。

「この中にあるものは、己の強さへの欲求、そしてそれは主に剣の技に傾いている。
そして、剣の技を持つのは人間・・・・」

蜘蛛はもたれかかるミア=イアをそっと押しやった。優しげ、とさえ言える仕草だった。

その蜘蛛と人間の中間のような体は、強固な皮膚に覆われていた。
だが、それに無数のヒビが入る。

ヒビの間から光が漏れ、それは一瞬でミア=イアの目を眩ませるほどまぶしいものとなった。
ミア=イアは、目を覆いながら地を転げるようにして距離をとった。

目を開けた時。

「ふん、こんなものか。
刃の能力はそのまま剣に変換される。

どうだ? 人間に見えるか。」

年は十代の半ばだろうか。

ところどころ青に染まった髪を肩口までのばし、顔や声は女性とも男性ともとれぬ。
いや、要所をしっかりと覆う筋肉から男性なのだろう。

瞳は澄んだ空の色。

簡易な革鎧に見えるものを身につけていたが、それが本当の意味での鎧なのか、それとも皮膚が変化したものなのかはわからない。

自分の手の指を興味深げに眺めている、その腰にはまるで腰蓑のようにぐるりと剣がぶらさがっている。

「だめか?」
ややがっかりしたような声で、元“蜘蛛”が言った。

冷涼な美貌のこの“蜘蛛”がそんな表情を浮かべるのを、ミア=イアは可愛らしく思った。
そう。
可愛いと思ったのだ。
それはつまり。

「人間だ。十分に人間に見えるぞ。
なんだったら、このまま私のパーティに入ってもらってもいいくらいだ。」

「そうなのか?」

蜘蛛は嬉しそうに笑った。
それこそ、こちらまでうれしくなってしまうようなそんな笑顔だった。

「では、よろしく頼む。
人間には個体を識別するための符号があったな?
名前、という。

おまえの名前はなんだ?」

「ミア=イアだ。

・・・・


・・・え?よろしくって?」

「おまえと行動をともにすると、言っている。
これは、いまおまえが言ってくれた“パーティに入る”ということなのだろう?

自分…わたし…我…ぼくはその申し出を了解した。

この階層に居ても、もともと“ユニーク”としてつくられたぼくにはなんの経験にもならない。
さっさと、第二層に進もう。

・・・・・・・・・・Hkjjkll;::]::&##2\\222!」

その聞き取ることさえ難しい声は、あるいは蜘蛛たちの間での意思疎通のための言語だったのか。

光輪とマグマ弾の撃ち合いに終始していた炎熱蜘蛛は、くるりと身を翻し、溶岩湖へ飛び込んだ。
少し離れたところで、頭部の一部をのぞかせ、脚を一本振って見せたが、そのまま、とぷり、と溶岩湖に沈み、浮かび上がってこなかった。

怒り、の表情を浮かべた魔道人形がつかつかと近寄り、元“蜘蛛”の胸ぐらをつかんだ。

「何をしてくれた。もう少しで炎熱蜘蛛を倒せるところだったのだぞ!」

「落ち着け、同類。
ぼくはどうも自分が作られた真の目的を見つけたようなのだ。

マグマのユニークは傷つける理由も傷つけられる原因もなくなったので、住処に戻ってもらった。」

「あの蜘蛛を突破せねば、二層へは降りられない。」

「その条件はぼくが変更した。このパーティついては、第二層へ降りようとしてもマグマのユニークは邪魔はしない。」

なおも文句を言いたそうな魔道人形は、それよりも急務を見つけて、ドルバーザに駆け寄った。

変異種と単独で、ここまで互角にやり合うのは確かに、ドルバーザは西域で言うところの黄金級に近い冒険者なのだろう。

それでも無傷ではなかった。
マグマ弾そのものをかわし、また彼の持つ緋色の光輪で相殺し続けてはいても、その破片、また足場まで灼熱に変えるその攻撃は、彼の体のあちこちに酷い火傷を負わせていた。

彼が炎熱蜘蛛に負わせたダメージがどの程度だったのかは、わからない。
だが、同程度のダメージを負わせたとしても魔物と人間では、傷への耐性また再生能力が根本的に異なるのだ。

「この男もミア=イアのパーティの仲間なのか? 紹介してくれ。」

この男。

腕は良いが、なにかと偏屈で有名なドルバーザをどう紹介しようか、歩み寄ろうとしたミア=イアの背中に激痛が走った。
先程の赤熱した小石を背中に浴びた傷だった。
そのほかにも。

この元“蜘蛛”に負わされた傷は、致命な部分を避けたとはいえ、今も出血が続いている。

ミア=イアは目の前が暗くなるもを感じ、そのまま意識を手放した。


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