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第37話 真祖
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ヨウィスは目を開けた。
視界はすぐにははっきりとはせず、ぐずぐずと揺れ動く。
目覚めはいつもそう。
阿呆の王子とその寵姫候補は、まだぐっすりと眠っていた。
小指がからんでいるのに気がついて起こすのをやめる。
激変した『魔王宮』第二層。すべてが未知のまま、脱出路を探す冒険という名の紐なしバンジー。
幸せな夢が見れるなら、少しでもあちら側にいるべきだろう。
『彷徨えるフェンリル』の不死身の剣士は、すでに目を覚ましていて、分厚い刃をもつ短刀(実際には短刀というより鉈に近かった)を研いでいた。
空いた酒瓶は、3本。
「リーダーのお目醒めかな?」
「姫と坊やは?」
ザックは、黙って礼拝堂の奥にあいた通路に向かって顎をしゃくった。
「何かが・・・姫さんの言うには、アンデッド系の魔物の匂いがすると。」
「なぜ、起こさなかった?」
「ひとりのほうがやりやすい、と。」
ヨウィスは沈黙した。
それは、フィオリナが襲いくる敵を強敵と認めたときのセリフ。
めったなことでは口にすることはない。
それはそう・・・・たとえば、神獣を相手にするときのような。
ヨウィスは、ザックを睨む。
「なぜ・・・・起こさなかったかと聞いている。」
「そこの王子さまと寵姫候補を、ここから脱出させるには俺ひとりでは力不足だそうだ。
戻れなかったら、あとは頼む、と。」
ヨウィスは唇を噛んだ。あっていいことではない。そんなことはあっていいはずがない。
「姫は『ひとりがやりやすい』と言ったんだな? なら坊やは?」
「無視してついて行った。」
「そんなことが出来たのは、わたしはひとりしか知らない。」
「ハルト王子だろ?」
「なぜ、わかる!?」
「まあ」
ザックは肩をすくめた。
「カンってやつかな。長年の。」
ヨウィスはゆらりと立ち上がった。
鉤爪の形に曲げられた両手から、鋼糸が走った。
切られた。
剣で切られたのではない。同様な鋼糸で相殺されたのではない。
ついでに言うなら、溶かされたわけでもかわされたわけでもない。
ただ。
引きちぎられた。
ヨウィスの糸を前代未聞の方法でやぶった人影が、天井から降り立つ。
人影は黒いインバネスコートをまとった紳士の姿をしていた。
その目は赤く輝く。
冷笑のかたちに歪んだ口元からは、二本の牙がのぞいていた。
「はじめまして、冒険者のみなさん。
わたしは第二層の階層主、ロウ=リンド。わ」
ザックは、短刀を腰だめにして、吸血鬼に突っ込んでいた。
問答無用。
短刀が、ロウ=リンドの腹部に深々と・・・突き刺さらない。
腕の一振りで、ザックが吹き飛ぶ。
壁に叩きつけられたザックの首が妙な角度に折れ曲がっていた。
「あのさ・・・少しは会話を楽しもうよ。
五十年ぶりの客人なんだ。わたしだって、問答無用で抹殺する以外の対処もあるんだよ?」
首が折れたままのザックが襲いかかる。
慌てるふうもなく、吸血鬼は、ザックの短刀を握った腕をつかみ、そのまま大きく振り回して・・・叩きつけた。
床にバウンドしたザックの身体が天井に叩きつけられ、落下してくるところをさらに蹴り上げる。
ザックの身体がつま先を支点に折れ曲がり、それでもザックは吸血鬼の足にしがみついた。
今度の蹴りは弧を描き、しがみついたザックを振り払う。
ごろごろと床を転がり、止まったところで、再びザックが立ち上がる。
「しぶとい・・・・再生?・・・・不死身?・・・・」
ロウ=リンドの革手袋に描かれた六芒星が輝く。
虚空から現れた巨大な振り子が、ザックの身体を突き刺し、そのまま反対の壁に叩きつける。
ほとんど、ふたつに千切れかけたザックがのたうち回り、しかし立ち上がったときにはすでに傷は修復されていた。
「いや・・・違うな・・・これは・・・呪いか。いやただの呪いとは違う・・・」
ぶつぶつと呟きながら、ロウ=リンドは顔の前まであげた両手を打ち鳴らす。
ザックの身体が見えない壁に挟まれたようにひしゃげた。
「人間の力ではない・・・神?・・・」
ヨウィスの鋼糸が刃物となって、ロウ=リンドに遅いかかる。
糸は黒いインバネスの表面で火花をあげた。切れない。
露出した顔、首筋、手を次々に斬りかかるが、皮膚にごく浅い傷をつくるだけ。
それもあっという間に修復されていく。
「斬糸による攻撃は、吸血鬼の再生力とは極めて相性がよくない。」
合わせた両掌をぐいと押すと、見えない壁に挟まれたザックがひしゃげた。ほとんど、五体もわからぬ肉塊と化しして、だが壁が消滅した瞬間に再生した。
「切断面が鋭利すぎるからだ。傷は容易に癒着する。」
両手の親指と人差し指四角形を作る。走り出そうとしたザックを見えないキューブに閉じ込める。
「しばらくじっとしていろ。」
ザックが力任せに檻を殴る。
自らの拳がくだけるが、キューブはびくともしなかった。
「うう・・・む。
面白いね。きみたち。」
吸血鬼は、本気でそう言っているようだ。
顔立ちはまだどこかに幼さが残る。もちろん、外見上の年齢など吸血鬼にとっては意味はなさないものの、愛想よく微笑むその表情に敵意は感じられない。
ほんの戯れだ。
だからこれはほんの戯れだ。
その手の一振りが岩を砕き、烈風を巻き起こすものであっても。
発した言の葉が、そのまま槍となり、矢となり、炎になって、襲ってきたとしても。
ヨウィスは“繭玉”を展開。
さらに糸を回転させる。
未だに寝惚けているエルマートたちを守るためにはそうするしかない。
だが、ヨウィスの高速で回転する糸もすべてを防ぐことなど到底できない。
そして、ヨウィス自身の耐久力については。
そのまま、見かけ程度しかなかった。
数十箇所の裂傷を負って倒れても、もはや糸を操る手指も動かなくなっても。
彼女は、吸血鬼を睨む。
ロウ=リンドは両手をあげた・・・・・
果たしてどんな魔法が、攻撃が・・・いや、これはそのままに「お手上げ」のサインだった。
悪い遊びを見つかった子どもの表情で、ロウ=リンドは笑う。
「ここまで、ここまで。ここまでにしよう。
かわいい冒険者さん、きみはいったん地上におかえり。」
天井が開き、輝く陽光とともに螺旋の階段が降りてくる。
「姫と坊やを返せ!」
「あの二人ならば、わたしが招待した。返すべきときに返す。
命はとらない。意思も奪わない。
すべてが混沌としているいま、約束できるのはそれくらいだ。
だから、きみも今、本気になることは、ない。」
もがいていたヨウィスがピタリと止まった。
いたることろから出血は続いている。
吸血鬼は、そのくらいの傷で、ヨウィスが死ぬとかまったく考えていないようだった。
「さあ、下僕たちよ、彼女を連れて帰還したまえ。」
肩に指が食い込む。
苦痛のうめきをあげるヨウィスをエルマートは軽々と釣り上げた。
ヨウィスの顔を覗き込むエルマートの目は虚で、口元はだらしなく開いている。
横にたつイリアも同様だった。
吸血鬼に憑かれた。
いやわざわざ「従わせる」必要すらないかもしれない。
真祖吸血鬼の言葉は、そのまま、ふつうの人間がきけばそれはそのまま命令となる。
たとえば、ロウ=リンドが「死ね」と命じれば、エルマートもイリアも簡単に自死するだろう。
ヨウィスは、血まみれの顔で(額や髪の中にもいくつもの傷が血を吹き出している)笑った。
「これでは、戦えない。」
「だろ?」
にこやかに吸血鬼は笑う。
「傷を治して、もう少しマシなメンバーを連れてくるんだね。この邪神の下僕はこちらで預かるよ。」
ザックが透明なキューブの中で暴れる。なにやら叫ぶが全く音が聞こえない。
あるいは見える、だけでキューブ内は別の空間につながっていたのかもしれない。
ヨウィスを背負ってエルマートは階段を登りはじめた。イリアもあとを続く。
それを見届けてから、ロウ=リンドは、立方体の中のザックに笑いかける。
こちらは、見ただけで命じられる前に死にたくなるような凄まじい笑みだった。
「さあ、きみには聞いておきたいことがあるんだ。死なないからと言って、それが死ぬよりも楽だとは思わないでほしいね。」
視界はすぐにははっきりとはせず、ぐずぐずと揺れ動く。
目覚めはいつもそう。
阿呆の王子とその寵姫候補は、まだぐっすりと眠っていた。
小指がからんでいるのに気がついて起こすのをやめる。
激変した『魔王宮』第二層。すべてが未知のまま、脱出路を探す冒険という名の紐なしバンジー。
幸せな夢が見れるなら、少しでもあちら側にいるべきだろう。
『彷徨えるフェンリル』の不死身の剣士は、すでに目を覚ましていて、分厚い刃をもつ短刀(実際には短刀というより鉈に近かった)を研いでいた。
空いた酒瓶は、3本。
「リーダーのお目醒めかな?」
「姫と坊やは?」
ザックは、黙って礼拝堂の奥にあいた通路に向かって顎をしゃくった。
「何かが・・・姫さんの言うには、アンデッド系の魔物の匂いがすると。」
「なぜ、起こさなかった?」
「ひとりのほうがやりやすい、と。」
ヨウィスは沈黙した。
それは、フィオリナが襲いくる敵を強敵と認めたときのセリフ。
めったなことでは口にすることはない。
それはそう・・・・たとえば、神獣を相手にするときのような。
ヨウィスは、ザックを睨む。
「なぜ・・・・起こさなかったかと聞いている。」
「そこの王子さまと寵姫候補を、ここから脱出させるには俺ひとりでは力不足だそうだ。
戻れなかったら、あとは頼む、と。」
ヨウィスは唇を噛んだ。あっていいことではない。そんなことはあっていいはずがない。
「姫は『ひとりがやりやすい』と言ったんだな? なら坊やは?」
「無視してついて行った。」
「そんなことが出来たのは、わたしはひとりしか知らない。」
「ハルト王子だろ?」
「なぜ、わかる!?」
「まあ」
ザックは肩をすくめた。
「カンってやつかな。長年の。」
ヨウィスはゆらりと立ち上がった。
鉤爪の形に曲げられた両手から、鋼糸が走った。
切られた。
剣で切られたのではない。同様な鋼糸で相殺されたのではない。
ついでに言うなら、溶かされたわけでもかわされたわけでもない。
ただ。
引きちぎられた。
ヨウィスの糸を前代未聞の方法でやぶった人影が、天井から降り立つ。
人影は黒いインバネスコートをまとった紳士の姿をしていた。
その目は赤く輝く。
冷笑のかたちに歪んだ口元からは、二本の牙がのぞいていた。
「はじめまして、冒険者のみなさん。
わたしは第二層の階層主、ロウ=リンド。わ」
ザックは、短刀を腰だめにして、吸血鬼に突っ込んでいた。
問答無用。
短刀が、ロウ=リンドの腹部に深々と・・・突き刺さらない。
腕の一振りで、ザックが吹き飛ぶ。
壁に叩きつけられたザックの首が妙な角度に折れ曲がっていた。
「あのさ・・・少しは会話を楽しもうよ。
五十年ぶりの客人なんだ。わたしだって、問答無用で抹殺する以外の対処もあるんだよ?」
首が折れたままのザックが襲いかかる。
慌てるふうもなく、吸血鬼は、ザックの短刀を握った腕をつかみ、そのまま大きく振り回して・・・叩きつけた。
床にバウンドしたザックの身体が天井に叩きつけられ、落下してくるところをさらに蹴り上げる。
ザックの身体がつま先を支点に折れ曲がり、それでもザックは吸血鬼の足にしがみついた。
今度の蹴りは弧を描き、しがみついたザックを振り払う。
ごろごろと床を転がり、止まったところで、再びザックが立ち上がる。
「しぶとい・・・・再生?・・・・不死身?・・・・」
ロウ=リンドの革手袋に描かれた六芒星が輝く。
虚空から現れた巨大な振り子が、ザックの身体を突き刺し、そのまま反対の壁に叩きつける。
ほとんど、ふたつに千切れかけたザックがのたうち回り、しかし立ち上がったときにはすでに傷は修復されていた。
「いや・・・違うな・・・これは・・・呪いか。いやただの呪いとは違う・・・」
ぶつぶつと呟きながら、ロウ=リンドは顔の前まであげた両手を打ち鳴らす。
ザックの身体が見えない壁に挟まれたようにひしゃげた。
「人間の力ではない・・・神?・・・」
ヨウィスの鋼糸が刃物となって、ロウ=リンドに遅いかかる。
糸は黒いインバネスの表面で火花をあげた。切れない。
露出した顔、首筋、手を次々に斬りかかるが、皮膚にごく浅い傷をつくるだけ。
それもあっという間に修復されていく。
「斬糸による攻撃は、吸血鬼の再生力とは極めて相性がよくない。」
合わせた両掌をぐいと押すと、見えない壁に挟まれたザックがひしゃげた。ほとんど、五体もわからぬ肉塊と化しして、だが壁が消滅した瞬間に再生した。
「切断面が鋭利すぎるからだ。傷は容易に癒着する。」
両手の親指と人差し指四角形を作る。走り出そうとしたザックを見えないキューブに閉じ込める。
「しばらくじっとしていろ。」
ザックが力任せに檻を殴る。
自らの拳がくだけるが、キューブはびくともしなかった。
「うう・・・む。
面白いね。きみたち。」
吸血鬼は、本気でそう言っているようだ。
顔立ちはまだどこかに幼さが残る。もちろん、外見上の年齢など吸血鬼にとっては意味はなさないものの、愛想よく微笑むその表情に敵意は感じられない。
ほんの戯れだ。
だからこれはほんの戯れだ。
その手の一振りが岩を砕き、烈風を巻き起こすものであっても。
発した言の葉が、そのまま槍となり、矢となり、炎になって、襲ってきたとしても。
ヨウィスは“繭玉”を展開。
さらに糸を回転させる。
未だに寝惚けているエルマートたちを守るためにはそうするしかない。
だが、ヨウィスの高速で回転する糸もすべてを防ぐことなど到底できない。
そして、ヨウィス自身の耐久力については。
そのまま、見かけ程度しかなかった。
数十箇所の裂傷を負って倒れても、もはや糸を操る手指も動かなくなっても。
彼女は、吸血鬼を睨む。
ロウ=リンドは両手をあげた・・・・・
果たしてどんな魔法が、攻撃が・・・いや、これはそのままに「お手上げ」のサインだった。
悪い遊びを見つかった子どもの表情で、ロウ=リンドは笑う。
「ここまで、ここまで。ここまでにしよう。
かわいい冒険者さん、きみはいったん地上におかえり。」
天井が開き、輝く陽光とともに螺旋の階段が降りてくる。
「姫と坊やを返せ!」
「あの二人ならば、わたしが招待した。返すべきときに返す。
命はとらない。意思も奪わない。
すべてが混沌としているいま、約束できるのはそれくらいだ。
だから、きみも今、本気になることは、ない。」
もがいていたヨウィスがピタリと止まった。
いたることろから出血は続いている。
吸血鬼は、そのくらいの傷で、ヨウィスが死ぬとかまったく考えていないようだった。
「さあ、下僕たちよ、彼女を連れて帰還したまえ。」
肩に指が食い込む。
苦痛のうめきをあげるヨウィスをエルマートは軽々と釣り上げた。
ヨウィスの顔を覗き込むエルマートの目は虚で、口元はだらしなく開いている。
横にたつイリアも同様だった。
吸血鬼に憑かれた。
いやわざわざ「従わせる」必要すらないかもしれない。
真祖吸血鬼の言葉は、そのまま、ふつうの人間がきけばそれはそのまま命令となる。
たとえば、ロウ=リンドが「死ね」と命じれば、エルマートもイリアも簡単に自死するだろう。
ヨウィスは、血まみれの顔で(額や髪の中にもいくつもの傷が血を吹き出している)笑った。
「これでは、戦えない。」
「だろ?」
にこやかに吸血鬼は笑う。
「傷を治して、もう少しマシなメンバーを連れてくるんだね。この邪神の下僕はこちらで預かるよ。」
ザックが透明なキューブの中で暴れる。なにやら叫ぶが全く音が聞こえない。
あるいは見える、だけでキューブ内は別の空間につながっていたのかもしれない。
ヨウィスを背負ってエルマートは階段を登りはじめた。イリアもあとを続く。
それを見届けてから、ロウ=リンドは、立方体の中のザックに笑いかける。
こちらは、見ただけで命じられる前に死にたくなるような凄まじい笑みだった。
「さあ、きみには聞いておきたいことがあるんだ。死なないからと言って、それが死ぬよりも楽だとは思わないでほしいね。」
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ご覧いただきありがとうございます。なんとか完結しました。彼らの物語はまだ続きます。後日談https://www.alphapolis.co.jp/novel/807186218/844632510
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