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ツルギ、ローに再会する
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「エリザ?ロー?
……まさか?
姫殿下を呼び捨てにするなんて!」
一人の兵士が気づき睨みつけた途端、回りの兵士も警戒し始めた。
だった……忘れてた。
暫くしてさっきの兵士と一緒に別の兵士が歩いてきた。
おっ?見覚えあるぞ!
「エリザって?
竜に乗ってくる?
何だその出鱈目な報告なんだ!」
「すみません。
けど本当なんです。
あれです」
こっちを指差し目が合う。
手を振ると青ざめ走ってきた。
「お前ら直ぐに武器を仕舞え!
この人は姫様と皇太子に謁見を許されてる英雄ツルギ様だ!」
……英雄……謁見を許されてる?
「申し訳ございません!
どの部下が失礼をしましたか?
厳重注意しますので、どうか良しなにお願い致します」
華麗なまでの土下座をされた。
思い出した、確かクウガさんだっけ?
「出世したばかりでの失態は降格に値します。
生活かかってますので、本当にお願い致します」
…………プライドを捨て土下座するクウガさんを見ていると、他の兵士がハッとし直ぐに土下座をし始めた!?
「ツルギ、いえいえツルギ様!
無礼申し訳ありません。
自分は警戒の為武器を所持していただけの事です」
「私もです。
すみません!
以後気をつけますので、どうかご勘弁を!」
次々言ってくる始末に収集がつかなくなってしまった。
住民も何事かと中より見てくる状況になってしまった……とりあえず穏便に。
「クウガさんでしたよね。
買い出しに来ただけで、エリザ……いやエリザベート様達に会うわけでないから、気にしなくていいですよ」
「!!
いえそれは困ります。
姫様や皇太子様に来たら直ぐに呼ぶように常々言われてます。
少しだけでもお会いして下さい」
…………俺、一般人だよね。
「分かった分かった。
一通り終わったら顔出ししとくよ。
とりあえず中に入るね」
「ハッ!
道を開けろ。
お前は先回りして、馬小屋に連絡し預ける手続きをしろ」
バッと左右にわかれ一人はダッシュで駆け出していった。
気不味いので直ぐ通り、ダッシュで行った兵士は戻り道案内されカレンを預ける事が出来た。
雑貨や食品等を、店舗や屋台といった所で買ってふと武器や町並みを見ていた。
「ツルギさん!」
ん?呼ばれた。
後ろよりラフではいるものの、顔立ちのいい青年がいた。
「お久しぶりです。
ローです。
一緒に行動しませんか?」
「……!!
ロー!?何で街中にいるんだ」
「……ツルギさん気づかなかったかも知れませんが、あちこちに兵士がいて監視されてますよ。
まぁそのおかげか直ぐに見つけられましたけどね。
たまに変装して息抜きで出てて……。本当にラッキーでしたよ」
「……そうなんだ。
じゃあ折角だしそうしようかな?」
チラッと周りを見ると、兵士がチラチラこっちを見ている。
監視って……悪いことしてないよ。
……まさか?
姫殿下を呼び捨てにするなんて!」
一人の兵士が気づき睨みつけた途端、回りの兵士も警戒し始めた。
だった……忘れてた。
暫くしてさっきの兵士と一緒に別の兵士が歩いてきた。
おっ?見覚えあるぞ!
「エリザって?
竜に乗ってくる?
何だその出鱈目な報告なんだ!」
「すみません。
けど本当なんです。
あれです」
こっちを指差し目が合う。
手を振ると青ざめ走ってきた。
「お前ら直ぐに武器を仕舞え!
この人は姫様と皇太子に謁見を許されてる英雄ツルギ様だ!」
……英雄……謁見を許されてる?
「申し訳ございません!
どの部下が失礼をしましたか?
厳重注意しますので、どうか良しなにお願い致します」
華麗なまでの土下座をされた。
思い出した、確かクウガさんだっけ?
「出世したばかりでの失態は降格に値します。
生活かかってますので、本当にお願い致します」
…………プライドを捨て土下座するクウガさんを見ていると、他の兵士がハッとし直ぐに土下座をし始めた!?
「ツルギ、いえいえツルギ様!
無礼申し訳ありません。
自分は警戒の為武器を所持していただけの事です」
「私もです。
すみません!
以後気をつけますので、どうかご勘弁を!」
次々言ってくる始末に収集がつかなくなってしまった。
住民も何事かと中より見てくる状況になってしまった……とりあえず穏便に。
「クウガさんでしたよね。
買い出しに来ただけで、エリザ……いやエリザベート様達に会うわけでないから、気にしなくていいですよ」
「!!
いえそれは困ります。
姫様や皇太子様に来たら直ぐに呼ぶように常々言われてます。
少しだけでもお会いして下さい」
…………俺、一般人だよね。
「分かった分かった。
一通り終わったら顔出ししとくよ。
とりあえず中に入るね」
「ハッ!
道を開けろ。
お前は先回りして、馬小屋に連絡し預ける手続きをしろ」
バッと左右にわかれ一人はダッシュで駆け出していった。
気不味いので直ぐ通り、ダッシュで行った兵士は戻り道案内されカレンを預ける事が出来た。
雑貨や食品等を、店舗や屋台といった所で買ってふと武器や町並みを見ていた。
「ツルギさん!」
ん?呼ばれた。
後ろよりラフではいるものの、顔立ちのいい青年がいた。
「お久しぶりです。
ローです。
一緒に行動しませんか?」
「……!!
ロー!?何で街中にいるんだ」
「……ツルギさん気づかなかったかも知れませんが、あちこちに兵士がいて監視されてますよ。
まぁそのおかげか直ぐに見つけられましたけどね。
たまに変装して息抜きで出てて……。本当にラッキーでしたよ」
「……そうなんだ。
じゃあ折角だしそうしようかな?」
チラッと周りを見ると、兵士がチラチラこっちを見ている。
監視って……悪いことしてないよ。
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