精霊と共に異世界へ

ツルギ、グレースに振り回される

非常に不思議な状況だ。

ヒューゴは安心したのか、仲間を連れ王都に帰った。

そこはいい。

俺はと言うと話し合いの為、宿屋で上座に座り、右側にヒマリちゃんとヴァレ、左側にグレースと執事さん、後ろベッドではミリュウがお腹一杯になったからか寝ている……カオスな状況だ。

「……図太い性格ねミリュウって。
それより、あんたずっと宿なの？
流石に家を借りなさい」

「ツルギさん、何で聖女様がいるんです？」

「パーティーの話って聞いていたのに
？」

いやね、話し合いって事で集まったんだけど俺も詳しく知らんのよ。

「気にしなくていいわ。
パーティーに私も入ります。
あと、王都は行かないとの方針なので、拠点をここアップリーンにしようと思ってるんだけど、良いとこ知りません？」

いきなりの爆弾発言に執事さんも、他二人も声を出せないでいる……当然だな。

「……お嬢様、今の話ですが、父母に話はしているんですか？」

「いえ！
ですのでセバス、報告お願いします」

言ってないんかーい！

ピシャッと終わらし進める辺り、本気のようだな。

「……分かりました。
直ぐにでも出て連絡して参ります」

深々と頭を下げ出ていった。

早いな……って馴れてるな。

「えっと……皆が入る家ですよね。
流石に思い当たらないから、ギルドで聞いた方がいいと思います」

「……そうだな。
７人もいると黒き方舟も小さな所では限界ですし、何より増える可能性もあるからな」

確かに宿じゃ限界だよなぁ。

そんな事を考えてると、肩を握られた。

「７人？
５人じゃなくて？
まさかあと２人って女性じゃ無いですよね」

ギリギリ肩を掴まれる。

まぁステータスのお陰か、痛みはないが何か圧は感じる。

「家族の元に帰ってくると言って、今離れてるからな。
積もる話あるだろうし、暫くは来ないと思うぞ」

「そうじゃない！
女性なの？」

「そっち？
まぁ女性だな」

質問に普通に答えたら、もう肩も握られた。

「あんたは、何をしているのよ！
ハーレム作る為に、パーティー作ったんじゃ無いんですよねぇぇぇ！」

いきなりの大声を出し、ガックンガックン揺さぶられる。

いやいやたまたまだって！

「ダンジョン潜った時の仲間だよ。
俺にはそっち方面は、無頓着だったぞ。
信頼はしているがな」

「あんたは鈍感だからあてにならないわ。
まぁそんな事だと思ってたけどね」

……酷い言われようだな。

「そうそう家の事だけど、この街の外を勧めるわ」




…………えっと、何て言った？