Finale Love

卯月 桜🍒

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♪未来へのウエディングソング♪

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「遥樹と弥生って、結婚したんかな?」
「どーでしょうね・・・」
「弥生のウエディグ姿、見てみたかったなー・・・」
「煌也さん」
「ん?」
「もし姉さんが結婚することが決まってるなら、私のところに招待状が今届いてるはずなんですけどねー・・・」
「佐々木さんのところに今だ届いてないん?」
「はい」
「今だ弥生は結婚してないってことなんやな」
「でしょうね」
「遥樹ともどーなっとるか、わからんちゅうことやな」
「ですね。もしかしたら、別れてるかもしれないし」
「そーやな・・・」
「煌也さんは姉さんに思いって、残ってないんですか?」
「せやなー・・・。残ってないって言ったら、嘘になるんやろうな」
「煌也さんもまだ姉さんのこと、思ってるんですね」
「せやなー・・・。俺にとって弥生は1人の女やったからなー」
「煌也さんー・・・」
「そやけどー、俺は弥生が一途に遥樹のことを思っとる気持ちが好きやった。それは今でもかわらん。遥樹が弥生を一途に大切に思う気持ちも、俺は好きやった。あの2人の思いに、俺はかなわんって始めて思いしらされた。けど、こんな俺でも、2人の幸せを願うことが始めて出来たんよ。遥樹と弥生には何があっても、一緒になってもらいたいと、思ってるんよ」
「煌也さんも姉さんに少し影響されたんですね」
「影響どころですむ言葉とはちゃう。弥生はこんな俺に、人を思い愛することを教えてくれた、ゆいつの女なんよ」
「煌也さんー・・・」
「佐々木さんやて、弥生がどんな女で、どんな人間か、わかってるやろ?」
「はい」
「弥生は、ホンマに人間らしい人間で、女の中の女なんよ。俺は弥生に出会えたことを感謝してる。弥生に出会えてなかったら、人を思い愛することも、人の幸せを願うことも思うことも知らずに生きてた。自分だけの幸せを願い考え生きてた。それをこんな俺に気付かしてくれて教えてくれたんは弥生1人だけなんよ。
だから俺にとって弥生は、今でも、1人の女として大切なんよ」
「煌也さんー・・・」
「せやから、俺は、今更、遥樹から弥生を奪おうと思わん。2人の幸せを、1人の人間としても男としても願いたいと思ってるんや」
「そうーなんですかー・・・」
「せや」
「姉さんも煌也さんにそう思われて幸せですね」
「そうーなんかなー?」
「私はそう思いますよ」
「佐々木さん・・・」

煌也と真里は話しを終え互いの家へと帰った。
煌也はリビングのソファーに腰を下ろした。

佐々木プロデューサーが弥生の知り合いだとは思わんかった。
弥生の近状が知れてよかった。
まだ遥樹も弥生も一緒になってないんやな。
振り返ってみると懐かしい。
弥生とここで一緒に生活したことも・・・。
俺が弥生に恋したことも・・・。
全てがここに残ってる。
俺の中にも同じように残ってる。
この思いだけは・・・俺だけの大切な思いや。
なんか・・・久しぶりに弥生の声が聞きたい。

煌也はスマホを手に持ち弥生に電話した。

「はい。もしもし?」
「相変わらず優しい声してんなー」
「煌也さんー」
「元気にしとったか?」
「うん」
「弥生の声が聞きたくなって、電話したんや」
「そうー・・・」
「遥樹とは、どーなんや?」
「うんー・・・」
「どーしたん?」
「今、愛知に帰ってきてる」
「なんでや?!」
「いろいろとあって・・・」
「そうーなんか・・・」
「うん。煌也さんは元気にしてた?」
「まーな・・・。せや、今度ツアーで東京、名古屋、福岡回る」
「そうーなんだ・・・」
「でな、今回のツワーの総合プロデューサーが聞いて驚くなよ」
「うん」
「佐々木真里っちゅう女なんよ」
「はぁっ?!」
「弥生の友達なんやてな」
「まぁー・・・」

真里っぺのヤツ?!
何、煌也さんに話してんだよ?!

「弥生」
「ん?」
「ツアーで名古屋に行った夜、会ってくれんか?」
「えっ・・・」
「俺な、久しぶりに弥生に会いたいと思ってん」
「煌也さん・・・」
「それか、俺が弥生の家に行こうか?」
「えっ・・・?」
「弥生やて、今、一人暮らしなんやろ?」
「まーね・・・」
「ほな、名古屋のツアー終わったら行くわ」
「本当に煌也さん、言ってるの?!」
「ホンマや。久しぶりに弥生の手料理も食べたいしなー」
「煌也さん・・・」
「俺やて、たまには、愛情のこもった手料理食べたいんや」
「作ってくれる人がいるんじゃないんですか?」
「いたら、弥生にこんなこと、頼まん。俺にとって弥生は相変わらず今も1人の女」
「煌也さんー・・・」
「俺な、弥生と別れてから女と付き合ってないんよ。
男として女々しいかもしれんけど、弥生以外の女に興味もてんし、恋心も抱かんし、惹かれることもない。俺は今でも弥生のことを、1人の女として思ってるんやろうなって・・・。せやけど、遥樹から奪おうとは思わん」
「煌也さんー・・・」
「ほな、今、弥生が住んでる住所メールしてな。
電話切ってメールしてこんかったら、また直ぐ電話するさかい」
「わかりました。メールします。それでいんでしょう?」
「うん」

電話を切った弥生は今の住所を送信した。

煌也さんから電話があるなんて・・・。
珍しいなー・・・。
久しぶりに話しても煌也さんは相変わらず。
少しほっとしてる私がいる・・・。

煌也のツアー前日になり事務所の会議室で最後の打ち合わせをしていた。
総合プロデューサーである真里はあることを提案していた。
提案が認められ真里は動いていた。
それにたいして煌也は真里にあることを頼んでいた。

「佐々木さん」
「はい」
「会議の提案、面白かった」
「ありがとうございます」
「提案したことが成功したら、俺の1つの頼み聞いてくれる?」
「いいですけど」

煌也は真里の耳元で言った。
 
「本当に言ってるんですか?!」 
「ホンマ」
「この私がですか?!」
「佐々木さんなら出来るでしょう? 必ず成功させるでしょう? この業界じゃ佐々木プロデューサーはかなりのヤリてって聞いてますよ」
「それはありがとうございます。でも私、煌也さんに頼まれたことは、今まで1度もやった経験がないから・・・正直、不安ですよ」
「佐々木さんなら、大丈夫やと思いますよ。じゃなきゃ俺のツアーの総合プロデューサーなんて務まらないと思うんやけど・・・」
「煌也さんー・・・」 
「ほな、 頼みますね」

煌也のツアー当日になり東京の公演を無事すまし名古屋へと向かった。  
名古屋の公演も無事成功し煌也は弥生の家へと向かった。
チャイムが鳴った弥生は玄関を開け煌也を部屋の中へと招いた。
弥生の手料理を食べ終わった2人は一時を過ごしていた。

「久しぶりに弥生の手料理食べた。ホンマに美味しかった。ありがとう」
「うん」
「佐々木プロデューサーが、弥生の知り合いってゆうか、友達だとはホンマ思わんかった。姉さんって呼ばれてるんやね」
「まーね・・・」

真里っぺのヤツ!!
どこまで煌也さんに話してんだ?!
覚えとけよ!!

「この業界じゃヤリてのプロデューサーって言われるんや」
「そうーなんだー・・・」
「じゃなきゃ俺のツアーの総合プロデューサーなんて、やれんし、務まらんからね」
「もしかして、煌也さんが推薦したの?」
「俺のマネージャーがどうしてもって、押すから、やってもらってるんや」
「そうーなんだ」
「でも、あれやで」
「何?」
「さすが、認められてるだけあって、ヤリてやし、ちゃんとこなしてくれる。プロの仕事やな」
「そうーなんだ」
「うん」
「真里っぺ、頑張ってるんだね」
「弥生って、真里っぺって呼んでるんやね」
「うん」
「俺もこれから、そうー呼んでええかな?」
「いいとは思うけど・・・他のスタッフの前じゃ佐々木さんがいんじゃないかな」
「せやな」
「今、煌也さんのツアーに同行してるんだね」
「せやなー。真里っぺってさー・・・」
「うん」
「弥生とは正反対の性格やなー」
「だね」
「どこに共通点があんの?」
「さぁー・・・どこだろうね」
「でも弥生のことを姉さんって呼んでるから、よっぽどなんやろうなー。じゃなきゃ、そう呼ばんしなー。
ホンマ、弥生って、あれやなー」
「何?」
「出来た女やな」
「そんなことないよ。私以上に出来た人なんていくらでもこの世の中いると思うよ」
「せやけど、俺の中ではそう思っとる」
「煌也さんー・・・」
「なー弥生」
「ん」
「遥樹のことなんやけど、どーなってるん?」

弥生は何も言わずに少しだけ視線をそらしうつむいた。

「連絡とってないんか?」
「・・・うん」
「なんでや?」

弥生は煌也と別れたあとのことを話した。

「弥生も俺と別れてからイロイロあったんやな」
「うん」
「ほな、俺にもまだチャンスがあるっちゅうことやな」
「えっ・・・?」
「弥生やて、今だ迷ってんやろう? じゃなきゃ、俺と会わんかったんやろう? 俺な、ずーっと思っとたん。弥生と遥樹が一緒になったらええって。けど、男の性なんやろうな。そんなに迷うなら俺にしたらええ。俺やったら、弥生を幸せに出来る男やで。弥生やて、そうゆう男を望んでるんやろ? だったら、俺でええやん。俺は遥樹みたに弥生を泣かせたりなんかせーへん。俺やて、弥生に愛されたい。弥生を愛したい。こんな俺にしたんは、弥生なんやで」
「煌也さんー・・・」
「ずーっと弥生には言わんとこうと思った。けど、そんな弥生見たら・・・言わずにはおれん。俺やて1人の男。俺やて、弥生を愛してる」

煌也は弥生の顔にそっと近づき自分の唇を優しく重ね弥生を押し倒した。

弥生はそんな煌也の思いに答えた。
煌也は高鳴る鼓動の中で弥生を熱く求めた。
弥生は1人の女の素顔を見せながら煌也の腕に抱かれた。
煌也はそのまま弥生の家で一夜を共に過ごし翌日の朝を迎えた。

煌也さんとこんな関係になってよかったのかな?
煌也さんの気持ちを押し切ることが出来なかった。
煌也さんのあんな熱い真剣な男の眼差しを感じたら・・・ 女になっていた。
煌也さんの寝顔・・・久しぶりに見た。

弥生はそっと煌也の髪を触った。

「起きてたんか?」
「うん・・・」
「もうー朝なんやな」
「だね・・・」
「幸せを感じる時間はあっとゆうまやな」
「そうだね・・・」
「弥生と1つになれたんやな」
「うんー・・・」
「弥生とこーなれたなんて、夢見たいや」
「そうー?」
「せや・・・。弥生とは1つになれんと思っとったから」
「煌也さんー・・・」
「俺な、弥生と1つになれて後悔してへよ。もし、弥生が遥樹を選んだとしても、俺はかまへん」
「えっ・・・」
「俺やて、バカやないんやで。弥生の気持ちをわかってやったことやから」
「煌也さんー・・・」
「俺はただ一瞬でも弥生に愛されたかったんや。俺だけを見る弥生を抱きたかったんや。俺の腕の中で女になっていく弥生を感じたかったんや。俺だけに見せてくれる顔が見たかったんや」
「煌也さんー・・・」
「俺の思いにちゃんと弥生は答えてくれて、俺に抱かれるあいだだけは、俺だけを愛してくれた。俺はそれだけで十分ええ。俺な、ここまで人を思い愛することがなかったんや。でもな、弥生と出会って、そう思える俺になれたんやで。俺は弥生に大切なことを教えられた気がしたんや。そうー思ったら、弥生を抱いてた。せやけど、このまま弥生の側にいたら、弥生が辛くなるだけやから、俺は遠くから弥生を見守っとる。
それぐらいええやろ?」
「煌也さんー・・・」
「俺は弥生を抱けて幸せや」

弥生は煌也の思いと痛みを感じ頬に涙を流しながら煌也の胸に飛び込み抱きしめた。
煌也はそんな弥生を胸に強く抱きとめ弥生の頬に流れる涙を優しく指先で拭った。
弥生は泣き声のまま言った。

「私・・・煌也に抱かれて幸せだった。煌也に思われて幸せだった。煌也と出会えてよかった。煌也のことを思えた自分が幸せだった。私・・・煌也の思いに答えることが出来てよかった。煌也の側にいれて幸せだった」
「弥生ー・・・」

弥生は泣き顔のまま煌也を見つめ言った。

「こんな私を愛してくれてありがとう。煌也」

弥生はそっと煌也の唇にkissをした。
煌也は弥生の自宅をあとにし名古屋のホテルへと戻った。
その頃、プロデューサーの真里は先に福岡へと行ってy煌也の最終公演の支度をしていた。

「佐々木プロデューサー、わかりました」

スタッフは1枚のメモ用紙を真里に手渡した。

「ここに行けば会えるのね?」

「はい。たしか今日の夜もやってますよ」
「そうー。わかった。ありがとう」

真里はメモ用紙に書かれてある住所へと行った。
真里は遠目から見てた。

なるほどねー・・・。
煌也さんがプッシュするのもわかるわ。
さぁー・・・どうやって取り込むかなぁー・・・?
ふた癖もみ癖もあると思うからー・・・。
とにかく私の顔だけは覚えといてもらわなきゃ。
正体まではバラサないけど。
バレタ時のこと思うと、ちょっとイタイけど・・・。
でもそれは・・・チャラとゆうことで・・・。
とにかくメンバー分これ渡さなきゃね。

真里は5人分のパスを手に持ち1人の男に声をかけた。

「あのーすみませけんど・・・」
「はい」
「私、佐々木真里とゆう者ですが・・・」
「はい」
「さっきのあなたたちの曲、よかったわね」
「ありがとうございます」
「ここではよくステージに立ってるの?」
「はい」
「よければ3日後にメンバーみんなでここに来てくれるかしら?」

真里はパスを見せた。

「別にいいですけど・・・」
「私を訪ねてきて」
「わかりました。名前、もう1度伺っていいですか?」
「佐々木真里です」
「佐々木さんを訪ねて行けばいいんですね?」
「そうー。待ってるから」
「はい。わかりました」
「じゃーね」

真里はその場から離れ煌也に電話した。

「はい」
「佐々木ですけど・・・」
「あー真里っぺ」
「煌也さんですよね?!」
「せや」
「その呼び名、誰から聞いたんですか?」
「弥生に決まってるやろ」

姉さん・・・。
煌也さんにその呼び名、教えたんですか?!

「どうやった?」
「煌也さんに言われたとおりパスだけは渡しときましたよ」
「向こうの反応はどうやった?」
「煌也さんのステージに招待されてるとは思ってなかったですよ」
「やるなー。真里っぺ」
「だからその呼び名は・・・」
「あかん?」
「そーじゃなくて・・・」
「せや。歌聴いてみて、どうやった?」
「煌也さんが押すだけのことはあります」 
「やろなー・・・」
「インディーズにしとくのはもったないと思いますけど」
「やろ」
「はい」
「ええこと思いついた?!」
「なんですか?」
「真里っぺが、あの子らの専属プロデューサーになり」
「はい???」
「事務所は俺のところでレコード会社は俺が出してるレコード会社でええ。あとの専属プロデューサーは真里っぺで決まり」
「えっ?!?!?!」
「えっじゃなくて、あの子らのプロデューサーは真里っぺで決まりっちゅうことや」
「煌也さん?! 何、言ってるんですか?!」
「何って、今後のこと言ってるやん」
「本当に言ってるんですか?!」
「ホンマや」
「煌也さんの事務所の社長通さなくてもいんですか?!」
「真里っぺに言ってなかったん?」
「何がですか?」
「事務所の社長権人気ボーカリスト煌也って」
「えっ・・・?! 煌也さんが事務所の社長なんですか?!」
「せや」
「てっきし、違う人かと思ってました?!」
「そんなに驚くことでもないやろう?」
「そーですけどー・・・」
「せや、あと1つ言うの忘れっとった」
「なんですか?」
「たしか、もう少しでTV局との契約が切れるんやろ?」
「そうですけど・・・」
「ほな、このツアーが終わったら、俺の事務所にきてや」
「はい???」
「せやから・・・」
「はい」
「1度だけ言ぞ」
「はい」
「専属の音楽プロデューサーとして引き抜きたい」
「えっ?!」
「アイツラが俺の事務所きたら、俺1人じゃ無理なんよ」
「ですよね・・・」
「俺やてアイツラを出来るだけプロデュースしてやりたいんやけど、今の俺の仕事量見ると、出来んに等しいんよ。今の契約の倍よりは出せるから。せやから、きてくれんかな?」
「わかりました。その条件のみましょう」
「ほな、これで、いちよ、契約成立やな。書類のほうは今のツアーが終わってからでええか?」
「いいですよ。これから私、なんて呼べばいんでしょう?」
「なんでもええけど、社長だけはやめてな」
「今までとかわらずに煌也さんでいいですか?」
「そのほうがええ」
「あの子らの契約はどーするんですか?」
「俺がある程度やっとくわ。せやけど、あの子らのサインと印鑑は本人じゃなきゃあかんから、うまいこと真里っぺがあの子らをまるめ込めろよ」
「わかりました」
「ちゅーことや」
「あっ。煌也さん」
「なんや?」
「姉さんのこと、どうします?」
「せやなー・・・」
「煌也さん、今回の件のこと話してないんですか?」
「まったく話さんかった」
「じゃどうやって福岡に姉さん呼びます?」
「それが1番のなんてんやな」
「もしかして、煌也さん、考えてなかったんですか?」
「うん・・・」
「姉さんと会って、何してきたんですか?」
「最後の愛を育んで感じてきた」
「そんなこと、どーでもいいです!!」
「せやなー・・・。案外、真里っぺって、キレると怖いんやね」
「当たり前でしょう?! そんなことより、本当にどうするんです?」
「なんかいい提案ないか?」
「私に聞くんですか?!」
「真里っぺに聞かず、誰に聞くんや?」
「ですよね・・・」
「うん」
「1つだけ方法はあります」
「なんや?!」
「煌也さんって、福岡公演の前日に入るんですよね?」
「せや」
「今日から明日の夕方までは名古屋にいるってことですよね?」
「そうーなるわなー」
「姉さんには今回の件、煌也さんから何も話してないですよね?」
「うん」
「煌也さんに1つ条件出していいですか?」
「なんや?」
「姉さんをどーしても福岡に呼びたいのなら、美雪姉さんを訪ねてください」
「美雪姉さん?」
「はい。美雪姉さんは、姉さんの心の友であり親友であり、姉さんを動かすにはこの美雪姉さんを煌也さんが動かしてください。じゃないと姉さんは福岡にはきません」
「真里っぺがそこまで言うってことは、その美雪姉さんはよっぽどやな」
「はい。美雪姉さんしか、姉さんを動かすことが出来ないんです」
「なんでや?」
「姉さんが美雪姉さんを誰よりもしたってるからです」
「そーゆうことなんやな」
「はい」
「ほな、その美雪姉さんの住所教えてや? 俺が明日行くから」
「わかりました。その前に私から一言、美雪姉さんに連絡入れときます」
「ほな、頼むな」
「じゃあとで美雪姉さんの住所メールしときます」
「うん」

煌也との電話を切ったあと真里は美雪に電話した。

「美雪姉さん」
「真里ちゃん」
「元気してた?」
「元気してたよ。真里ちゃんは?」
「相変わらず東京でバリバリやってるよ」
「そうなんだ」
「うん」
「真里ちゃんがやってる仕事って、プロデューサーだったっけ?」
「そうだよ。今、煌也さんのツアーの総合プロデューサーやってる」
「すごいね」
「美雪姉さんに、ちょっと頼みがあるんだけど、いいかな?」
「何?」

真里は全ての事柄を話した。

「なるほどねー。私のところに真里ちゃんが電話してきたのね」
「はい」
「ようするに、弥生と一緒に福岡に行けばいいのね?」
「結果的にはそうーなるんですけどー・・・」
「まだ何かあるの?」
「明日、美雪姉さんのところに煌也さんがくるうんで、その時に詳しく聞いて見てください」
「真里ちゃん、聞いてないの?」
「ある程度のことは聞いてるんですけど、細かいところまでは聞いてないんで、煌也さんが最終的にどうするか、わからないんですよね」
「そっかー・・・」
「でも煌也さんのことだから、もしかすると、最終的の事柄が決まってるかもしれませんけどね」
「そうー・・・」
「とにかく明日、煌也さんが11時ぐらいに美雪姉さんの自宅近くのキッサテン行くんでよろしくお願いします」
「はい」

真里はその日の仕事を終え福岡のホテルへと帰り煌也に美雪との待ち合わせ場所を送信して眠りについた。
翌日の朝、美雪は煌也との待ち合わせ場所のキッサテンへと向かい店内で待っていた。
10分後、煌也はきた。

「始めまして。煌也です」 
「こちらこそ。始めまして。美雪です。真里ちゃんからある程度聞いてるんで」
「なら、話しが早いです」
「弥生を福岡に連れてってどうするんですか?」

煌也は美雪に小声で言った。

「そーゆうことですかー・・・」
「はい」
「じゃ弥生をバレないように説得して煌也さんの福岡公演までには間に合うように行きます」
「ありがとうございます」
「弥生はこのこと、まったく知らないんですよね?」
「はい」
「知るってるのは、私と真里ちゃんと煌也さんだけなんですよね?」
「はい」
「煌也さんも、すごいこと考えるんですね」
「俺が弥生に出来ることはこれぐらいですから」
「弥生は本当にバカですよね。こんなに弥生のことを思ってくれてる煌也さんをフルなんてね。私だったらy煌也さんを絶対に選ぶ。だって、社長婦人にもなれるし、人気ボーカリスト煌也の妻になれるんですから。
そんな幸せなことはない」
「美雪ちゃんって、面白い人やな」
「よく言われます」
「弥生が美雪ちゃんをしたる気持ちもわかる」
「煌也さん・・・」
「ほな、美雪ちゃん、頼みましたよ」
「わかりました」
「ほな、俺、行くわ」

煌也は店をあとにして名古屋へと戻り福岡へと向かった。
その頃、真里は福岡のホテルであるメールを方々に送信していた。
送信を終えた真里は福岡空港へと向かった。
空港ロビーで弥生の兄夫婦と姉夫婦を出迎え真里が宿泊してるホテルに案内しチックインをた。
愛知県にいる美雪は弥生と会っていた。

「ねぇー弥生」
「何?」
「何も言わずに今から私に付き合ってくれない?」
「いいけど・・・。何処行くの?」
「小旅行」
「でも私、今、そんなお金ないよ」
「わかってるからいいよ」
「美雪に悪いし・・・」
「いいから。とにかく付き合ってよ」
「旅行いくなら着替えとかもっていかなきゃ」
「向こうで買えばいいよ」
「えっ・・・。でも・・・」
「そんなこといいから、早く行こう」
「えっ?!」

美雪は弥生の手を握って電車に乗った。

「何処行くの?」
「さぁー・・・何処だろうねー・・・?」

美雪はそう言って弥生に目隠しをした。
弥生は慌てた。

「みっ美雪?! 目隠ししたら何も見えない?!」
「弥生には見えなくていいの」
「えっ?!」
「私がはずしていいって言うまで、はめててね」
「なっなんで?!」
「いいから。もしはずした場合は弥生のこと見捨てるからね。わかった?」
「えっ?」

弥生は美雪に言われるがままに目隠しをずーっとしていた。
電車が名古屋につき美雪は目隠ししてる弥生の手を握って電車から降り空港へと行き福岡行きのチッケトを2枚買い飛行機に乗った。
1時間半ぐらいで福岡空港につき煌也の公演が開かれる会場へと入り、控え室のソファーへと弥生を座らし、美雪は煌也と真里についたことを報告し、弥生の控え室へと戻り、弥生の手を握り違う楽屋へと入った。
弥生は目隠しされたまま純白のウエディングドレスを身にまといヘアーメイクをし椅子に座っていた。
ちょうどその頃、遥樹たちが真里を訪ねて会場の裏口から中に入った。
遥樹たちは真里の案内で弥生とは違う楽屋へと通された。

「あのー俺たち・・・」
「Ⅴoの人だけ別室にきてくれるかな?」
「俺ですけど・・・」
「じゃ私と一緒にきてもらえるかな?」
「はい」
「残りのメンバーの人たちは少しここで待機しててもらえますか?」
「わかりました」

真里は雄祐を連れて煌也の楽屋の前に来てドアをノックして部屋に入った。

「失礼します」

雄祐も真里のあとにつき楽屋の中に入った。

「遥樹、久しぶりやなー」
「煌也さん?!」
「元気やったか?」
「あっ・・・。はい・・・」
「何、たまげた、顔してんや?」
「だって?!」
「まぁー遥樹が驚くのもしかたないやなー」
「そっそっすよ?!」
「紹介するの忘れとった」
「えっ?」
「ここに遥樹連れてきてくれたんは、弥生の友達の真里っぺや」
「えっ?!」
「俺の事務所の専属音楽プロデューサー。これから遥樹たちがお世話になるんやで」
「 どーゆうことっすか?!」
「ようするに、あれやて・・・」
「なんすか?!」
「メジャーってやつ」
「はいっ?!?!?!」
「だからメジャーデビューやて」
「俺たちがですか?!」
「そうーや」
「 マジっすか?!」
「ホンマ」
「俺・・・何がなんだか、わかんないっすけど?!」
「せやから、インディーズからメジャーはわかるよな?」
「はい」
「ようするに俺の今日の福岡公演のステージで遥樹たちのバンドT.Zがライブするっちゅうことや。それがメジャーデビューの1番最初の仕事ってことや。もちろん俺のファンもおるしT.Zのファンも会場には呼んでる。それにオマエに1つだけやってもらわなあかんことがある」
「なんですか?」
「弥生もこの会場内におる。そして弥生の家族も客席におる。俺が言わんとしとること、遥樹にはわかるやろ?」
「煌也さんー・・・」
「遥樹に1人の男として言わなあかんことがある」
「なんですか?」
「名古屋公演が終わったあと、弥生と会って、弥生を抱いた」
「えっ?!」
「けど、弥生の心までは奪えなかった」
「煌也さんー・・・」
「俺はほんの一瞬でも弥生を抱いてる時に弥生に愛された。それで十分や。弥生の幸せは遥樹がメジャーで歌うこと。そのために弥生は俺と遥樹を守ってた。正直、俺は遥樹が羨ましい。そんなに弥生に愛されてるんやから。俺が今の遥樹に言えることは、弥生との関係を公表しファンに認めてもらい正式に結婚することや。それが、弥生の思いを叶えるってことなんちゃうの? 遥樹やてわかってたんちゃうの?」
「煌也さんの言うとおりです」
「今、弥生は違う楽屋で純白のウエディングドレスを身にまとい遥樹が向かえにくるのを待ってる」
「煌也さんそれって?!」
「そうやー。わかるやろ? 俺が遥樹と弥生に出来ることはこんなことやで。あとは遥樹が決めなあかん!!
それが男っちゅうもんやろ? ちゃうか?」
「はい・・・」
「弥生はそんな遥樹をずーっと待ってるんやで。ええかげん、気づいてやれや。俺な、弥生が遥樹を一途に思う気持ちも、遥樹が弥生を一途に思う気持ちも、ホンマに好きやった。今でも好きや。遥樹と弥生は一緒にならなあかんし、一緒におらなあかん!! じゃなきゃ俺が許さん」
「煌也さんー・・・」
「俺やてバカじゃないんやで」
「俺、煌也さんに出会えて、本当によかった。こんな俺に言ってくれて、本当に、ありがとうございます!! 煌也さんのその思い2度と忘れません!!
俺もいつか、煌也さんみたいなアーティストボーカリストになりたいと思ってます!!」
「遥樹なら、なれるやろ」
「ありがとうございます!!」
「俺に感謝する前に、弥生に感謝せなあかんちゃうの?」
「はい・・・」
「あっ忘れとった」
「え?」
「仕事の話しやけど」
「あっはい」
「所属事務所は俺の事務所でレコード会社は俺が出してるレコード会社や。契約書はこのツアーが終わってから渡す。その時にメンバー各自のサインと印鑑だけやな」
「煌也さん」
「なんや?」
「事務所の社長には話しが通ってるんですか?」
「そのこと言うの忘れとったな」
「はい」
「じつはな・・・」
「はい」
「俺なんや」
「えっ・・・?」
「俺が事務所の社長なんや」
「煌也さんが?!」
「そうや」
「そっそーなんすかー・・・」
「何、フヌケてんや?」
「ちょい信じれなくて・・・」
「遥樹からしたらそーやなー・・・」
「はい・・・」
「俺やて、いちよ、二束のわらじはいてるんや」
「わっわかりました」
「俺が社長ってこと、メンバーと弥生には言わんといてな。お願いだから」
「わかりました」
「俺やて、社長って柄じゃないって、わかってんやけどな。でも、いちよ、そうゆう肩書きがあるっちゅうことや。わかってくれたか?」
「はい」
「遥樹、そこにかかってるタキシードもっていき。ヘアーメイクは俺の専属に頼んでるから」
「ありがとうございます」
「結婚指輪は買ってあんだろうな」
「あっはい」
「ならいい」
「あとステージの段取りやけど、俺のMCに入った時にオマエらをステージに呼ぶから脇で待機してろよ」
「はい」
「セットリストのほうやけど、俺が聞いて勝ってに決めたんやけど、よかったか?」

煌也はセットリストを遥樹に見せた。

「3曲も歌っていんですか?!」
「それぐらいはファンにサービスせなな」
「ありがとうございます」
「今まで遥樹たちが歌ってきたライブハウスのシテージとは違うからな。何千万人ってゆう観客がおるからな」
「はい」
「メンバーにはある程度のこと話しても構わんからな」
「わかりました」
「せやけど、俺が社長ってことは絶対に言うなよ!!」
「わかってますって。口が裂けても言いません」
「ならいい」

遥樹は壁に吊るされてる白とシルバーのタキシードをもってメンバーが待ってる楽屋やと戻った。
残りのメンバーはある程度真里から話を聞いていた。
リーダー哲也は遥樹の確認した。

「煌也さんと会って話してたのか?」
「はい」
「弥生ちゃんもこの会場にいるんだな?」
「はい」
「まだ弥生ちゃんとは会ってないのか?」
「はい・・・。弥生はこのことまったく知らずにこの会場に来てます」
「そうかー・・・」
「遥樹」
「なんすか? あべっち」
「まんまと俺ら煌也さんにハメられたな」
「はい・・・」
「けど、いんじゃない」
「そうーですね・・・。まー君」
「これで俺たちもメジャーデビューなんすね」
「そうだなー・・・。慧」
「でも・・・。これで遥樹も弥生ちゃんとのこと、ちゃんとできるな」
「はい。哲也さん」
「こんな無名に近い俺たちに、こんな場を与えてくれた煌也さんに感謝」
「はい・・・」
「煌也さんがこんな俺たちにくれたチャンス、俺たちなりに生かさなきゃな」
「そーやな。哲やん」
「めったに、こうゆうことって、出来んからなー」
「そうだな。あべっち」
「俺らたちなりに決めますか?」
「慧の言うとおりだな」
「はい。哲也さん」

遥樹以外のメンバーは用意されてるステージ衣装に着替えた。
遥樹は煌也から用意されたタキシードに着替え5人は楽屋で円陣を組んだ。

「今日は遥樹が言え」
「俺がですか? 哲也さん」
「今日は遥樹の晴れ舞台だからな」
「哲也さんー・・・」

遥樹は哲也に言われたとおりに今の気持ちを言葉にした。

「今日のデビューライブ、気合入れていくぞ!!」
「おぉっ!!」
「俺らのステージ、アツクかますぞ!!」
「おぉっ!!」
「今日の俺たちに、優勝!!」
「優勝!!」

遥樹とメンバーは気持ちを1つにしてステージ脇に向かい煌也からの合図を待っていた。
弥生もまた目隠しをされたまま耳栓をされ遥樹たちとの向かい側のステージ脇で美雪と2人で待機をしていた。
ステージではいったん曲が止まり煌也のMCが始めた。

「今日は俺のツアー公演に来てくれてみんなにありがとう。今日はちょっとしたサプライズがあるんよ。それをここにいる会場のみんなにも祝ってもらいたいんよ。まだデビューほやほややけど、みんなに紹介するな。T.Zでーす!!」

煌也の掛け声で遥樹達はステージへと出た。
会場は歓声をあげた。

「今日がデビュー初のステージなんやけど、各メンバー紹介してや」
「Ⅴoの遥樹です」
「Grの哲也です」
「Grの聖です」
「Dsの逸郎です」
「Bsの慧です」
「会場のみんな。まだほやほや、やけど、こんなT.Zをよろしくな。会場にいるみんなには今ここで言うけどⅤoの遥樹と俺は親しい間柄で今日ある1人の女性がきてます。会場のみんなも見ての通り遥樹の衣装だけ浮いてることに気づいてるやろ?」

会場は少しだけ笑いの渦にになった。

「今日この場このステージで、遥樹はその女性にプロポーズをします。女性がOKすればこのステージ上で式を挙げこの会場にいるみんなで祝福しようと思ってるんや」

会場はどよめきと歓声に包まれた。

「その前に!! こいつらの曲を聞いてやってやー!!」

メンバーたちはスタンバイをした。

遥樹はマイクスタンドを握った。

「俺たちT.Zの曲!! 聞いてくだ!!『ENDORPHIN』」

1曲目が終わり遥樹は2曲目を紹介した。

「次の曲は新曲で『未来航路』」

未来航路も終わり最後の曲を遥樹が紹介した。

「最後の曲は『Answer』とゆう曲でバラードです。
この曲は俺がその女性と出会った時に生まれた曲です。俺はその女性と出会ってから、いろんな自分
に気づかされました。俺はその度にメンバーやファンやその女性に支えられました。もし、その女性と出会わなければ、俺は何も知らないままに残りの人生を歩んでいたと思います。俺はその女性に出会えたことを感謝してます。それでは、聞いてくださ『Answer』」

最後の曲が終わり会場もステージ上も照明が落とされ客席とステージの間に厚紙でできたニセの壁をつくり客席には遥樹と弥生の音声だけが流れるようにし、スタッフが客席にいる人たちに説明をした。
ステージの上には純白のウエディグドレスに身を包みだ弥生の姿があり1つの照明に照らされていた。
美雪は今まで弥生にしてた目隠しと耳栓をとりステージ脇へと行った。
自分の姿を始めて見た弥生は驚きを隠せずにいた。

え・・・?! 何、この姿?! なでん・・・?!
ウエディグドレス着てるの?!
ここ何処?!

弥生はステージを見渡した。

ドラムがある。ライブハウス?
私・・・ステージにいる?
なんで私1人?! それでもって?!
なんで私だけがこんなかっこうしてんの?!
いったい、誰と結婚するわけ?!
そんな人いた?! 
とっにかく・・・私はどーしたらいいわけ?

弥生を周囲をキョロキョロし始めた。
そんな弥生の姿を見てた遥樹はタキシードの上着のポケットに前に買った婚約指輪を忍ばせ煌也とメンバーに見送れながら弥生の元へと行った。

「弥生ー・・・」

遥樹の声を耳にした弥生を驚きを隠せなかった。

「遥?! そのかっこうー・・・?!」

遥樹は真剣な眼差しで弥生を見つめた。

「俺、弥生と出会えて本当によかったと思ってる。こんな俺だけど、弥生と結婚したい。俺は弥生じゃないと、自分の思いを叶えることが出来ない。自分の夢を見ることも出来ない。俺は弥生と2人でまだ見えない未来と、まだ、見たことがない景色を共に感じ共に歩んで生きていきたい。こんな俺の妻になってくれるか?」

遥樹はタキシードのポケットから指輪のケースを取り出しフタをあけ弥生に差し出した。
弥生はこぼれそうな涙を目にいっぱいため自分の気持ちを言葉にした。

「こんな私だけど、遥と結婚したいです!!」

その瞬間、客席とステージの間に作られていたニセの厚紙で出来た壁が客席にいる人に勢いよく破られ客席の照明はオンにされ客席の前方には煌也、メンバー、真里、美雪、弥生の兄・姉夫婦、遥樹の家族が勢ぞろいしていた。
煌也は客席に向かって叫んだ。

「みんなええかー?!」

客席にいる全員は声を揃えて言った。

「おぉーーー!!」
「ほな、いくでー!!」
「おぉーーー!!」
「せーのっ?!」
「おめでとう!!!」

その瞬間、ステージの隅に用意されていたくクラッカーが弾け会場内には風船やリボンや色とりどりの細かい折り紙が降らされた。
光景を目の当たりにした弥生は笑顔に涙を流した。
遥樹はそんな弥生の肩を抱きしめた。
大勢の観客に見守られながら遥樹と弥生の式が始まり、牧師は煌也だった。
無事式が終わり煌也のステージへと戻り熱気があるライブが続けられた。
熱気に包まれたライブが終わりアンコールが入り煌と也とT.Zのメンバー一同と弥生はステージへと戻った。
ステージに戻った煌也は客席の歓声に答えるよに言った。

「みんなの熱い声が嬉しかったぜ!!じゃ最後の最後にこの曲をここにいるみんなに思いを込めて歌います。『your believe』」

煌也は弥生の歌をシットリと歌い上げアンコールを終わらせ無事福岡公演を終わらせた。
真里と遥樹たちは煌也の事務所と契約を交わし本格的にプロとしての活動が始まり、遥樹たちと弥生は東京へと拠点を移した。

忙しい日々を過ごしていた弥生の中にまだ見ぬ春の芽吹きが宿っていた。

芽吹きを大切にするように弥生と雄祐は共にまだ見えぬ未来に思いをはせ互いの歩みを共に合わせ歩き出した。


『完』
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