上 下
49 / 57
本編

第48話

しおりを挟む
街から王都に向かって4日後の真夜中
あおくんを抱きしめながら寝ていて抱きしめる手が暑くなって目を覚ますとあおくんが苦しそうに呼吸していた。
「っ!あおくん!起きて!あおくん!!」
必死に声をかけながら体を揺さぶっても起きなかった。すると声が大きかったのか近くで寝てたゆうくんが起き出した。
「んー?どうしたんだ?」
と言いながら部屋の電気を付けてくれた
「あおくん、いきなり具合悪くなって今はもう体温が高すぎて」
「……たしかに、これはやばいな。回復魔法とかは?」
「やってるけど効いてる感じがしないよ」
「わかった。ならあらんはルナとクロ起こしといて、俺は濡れタオル持ってくる」
と言って水の魔石があるとこに桶とタオルを持って向かった。それを見届けてからクロくんとルナちゃんを起こすとルナちゃんが
「急いであらんお兄ちゃんとクロお兄ちゃん着替えて食料を2つに分けれる?それからあらんお兄ちゃんには2人を連れて先に王都に行って欲しいの。あおお兄ちゃんのこの症状この場所に関係あるんだと思う。この近くにはエルフ殺しの森っていう森があるの。あおお兄ちゃんはハーフエルフだし、昨日は何も無かったから大丈夫だと思ったけど無理だったみたい…言うの遅れてごめんなさい」
と言いながらルナちゃんはあおくんに魔法をかけ続けてる。それを呆然としながら見てるとゆうくんがいつの間にか戻ってきてて
「あらん、ルナの言う通りにした方がいい。先に王都に向かえ。それにルナが、俺じゃなくてクロって言ったのはあらんの負担を減らすためだと思う」
「っ…!でも、僕、どーすればいいかわかんないよ!」
「ごめん、私がもっと先に言ってればこんなことには…」
「ルナちゃんは悪くない…!……わかった。3人で先に王都に向かうよ。でも、どーすればいいの?僕1人じゃわかんないよ」
「そこは大丈夫!クロがついてるでしょ!それに治ったらあおもいるし!寂しくさせないから!」
あはは、寂しいとかの話じゃなかったんだけど…wでも、クロくんのおかげでこれでなんとなく気が楽になり、自分なりに頑張ろう!って思えた。
「クロもそう言ってるしあらんのことはクロに任せた!んで、あおはどーしたら治るんだ?」
「えーと、王都の薬屋に万能薬が売ってると思う。それをあおお兄ちゃんに飲ませれば治ると思う。あらんお兄ちゃんは何回かあおお兄ちゃんに魔力供給してあげて」
「うん、わかった。じゃあ、行ってくるね!」
「おう!」「うん!」
と言う2人の声とゆうくんは僕には口にキスと抱擁、クロくんには頬にキスと抱擁をしてくれた。それから僕はあおくんを抱っこしてクロくんをおんぶ(紐を一応結んだ)して王都に向けて飛んで行った。


それから2時間ぐらい全力で飛んでると向こう側に大きなお城が見えた
あっ、あそこか!えーと入るための門は……あった!んーよしここら辺から歩いていこう。
近くの森に着くとまずは眠ってしまった2人をしっかり抱えなおしながら門に向かった。しばらく歩くと門に着くことができ近くにいた衛兵さんに話しかけた。
「こんばんは~えっと、通行料っていくらですか??」
「ん?え、こんな小さな子たちが3人で…?」
「あはは…少しトラブルが起きてしまい急いで王都に向かった感じです」
と言いながらあおくんの方を見るとわかってくれたのか頷いてた。
「わかった、とりあえず兄ちゃん?だけでいいか。犯罪歴が無いかのチェックするから中に入ってくれ」
そう言うと衛兵さんが中に入ってそれについて行くと部屋には水晶みたいなのがあった。綺麗だなぁと眺めてると衛兵さんが
「ここに手を当てて俺の質問に答えてくれ」
と言ってきたので手をなんとか置き頷いた。
「では、1つ、お前たちの3人の名前は?」
「あらんです。後ろの子がクロ、抱っこしてる子があおです」
「うん、あってるな。次、この中で犯罪歴を持ってるものは?」
「いないです」
「……よし完璧だ。ようこそアドリーヌ王国の王都へ」
と言って王都に入れてくれた
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

そばにいてほしい。

15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。 そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。 ──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。 幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け 安心してください、ハピエンです。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

【R-18】僕は堕ちていく

奏鈴
BL
R-18です。エロオンリーにつき苦手な方はご遠慮ください。 卑猥な描写が多々あります。 未成年に対する性的行為が多いですが、フィクションとしてお楽しみください。 初投稿につき読みづらい点もあるかと思いますがご了承ください。 時代設定が90年代後半なので人によっては分かりにくい箇所もあるかもしれません。 ------------------------------------------------------------------------------------------------- 僕、ユウはどこにでもいるような普通の小学生だった。 いつもと変わらないはずだった日常、ある日を堺に僕は堕ちていく。 ただ…後悔はしていないし、愉しかったんだ。 友人たちに躰をいいように弄ばれ、調教・開発されていく少年のお話です。 エロ全開で恋愛要素は無いです。

【R18】孕まぬΩは皆の玩具【完結】

海林檎
BL
子宮はあるのに卵巣が存在しない。 発情期はあるのに妊娠ができない。 番を作ることさえ叶わない。 そんなΩとして生まれた少年の生活は 荒んだものでした。 親には疎まれ味方なんて居ない。 「子供できないとか発散にはちょうどいいじゃん」 少年達はそう言って玩具にしました。 誰も救えない 誰も救ってくれない いっそ消えてしまった方が楽だ。 旧校舎の屋上に行った時に出会ったのは 「噂の玩具君だろ?」 陽キャの三年生でした。

【※R-18】αXΩ 懐妊特別対策室

aika
BL
αXΩ 懐妊特別対策室 【※閲覧注意 マニアックな性的描写など多数出てくる予定です。男性しか存在しない世界。BL、複数プレイ、乱交、陵辱、治療行為など】独自設定多めです。 宇宙空間で起きた謎の大爆発の影響で、人類は滅亡の危機を迎えていた。 高度な文明を保持することに成功したコミュニティ「エピゾシティ」では、人類存続をかけて懐妊のための治療行為が日夜行われている。 大爆発の影響か人々は子孫を残すのが難しくなっていた。 人類滅亡の危機が訪れるまではひっそりと身を隠すように暮らしてきた特殊能力を持つラムダとミュー。 ラムダとは、アルファの生殖能力を高める能力を持ち、ミューはオメガの生殖能力を高める能力を持っている。 エピゾジティを運営する特別機関より、人類存続をかけて懐妊のための特別対策室が設置されることになった。 番であるαとΩを対象に、懐妊のための治療が開始される。

男の子の雌化♡

クレアンの物書き
BL
いろんな男の子達が従順なメス男子に変わっちゃうお話です!

振られた腹いせに別の男と付き合ったらそいつに本気になってしまった話

雨宮里玖
BL
「好きな人が出来たから別れたい」と恋人の翔に突然言われてしまった諒平。  諒平は別れたくないと引き止めようとするが翔は諒平に最初で最後のキスをした後、去ってしまった。  実は翔には諒平に隠している事実があり——。 諒平(20)攻め。大学生。 翔(20) 受け。大学生。 慶介(21)翔と同じサークルの友人。

プロレスラーの副業

熊次郎
BL
178/93のプロレスラー上村は、24歳のデビュー戦では格上の相手を倒したが、その後、全く勝てない。上村に団体の代表は依頼をした。世話になっている団体の為にも、上村は従う決意をする。

処理中です...