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店長目線 【きゅん】
この気持ちはもしや…
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ふぁ~~
今日も出勤だ~
くんくん
これはスクランブルエッグの香り
愛娘アリスちゅわんが作ってくれているんだな!
軽やかな足取りで部屋を出てキッチンへ向かった
『あっパパおはよー』
「おはようアリス
おぉ、今日も美味しそうな朝ごはんだねぇ」
食卓に着くと2人で手を合わせて頂きますをした
現在我が家は俺とアリスの二人暮しだ
妻のカナが外に男を作って出ていったことは時々思い出して腹が立つ事もある
だがアリスという宝物を残していってくれたことは感謝している
『ねぇパパ…』
「ん?なんだ?」
アリスが手を止めて真面目な顔になる
『新しい恋人を作ってもいいんだからね?…私に気を遣わなくて…いいからね』
「アリス……それは違うよ
気遣ってなんかいないし、今は恋をしたいと思っていない。それだけだよ」
俺は今幸せだ
アリスと平凡な日常を送る事が出来ていることが何よりも幸せで、これ以上の幸せなんか望んでいない
そう思っていた
この時までは
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『こちらで働かせてください!』
いきなり走って店内にやってきたかと思うと真っ直ぐに俺の目を見てそう言った
ニキビだらけで清潔感があるとは言えない見た目だが、顔のパーツの素材は悪くないためメイクでどうにでもなりそうだ
スタイルも小柄なうえに華奢なため服も着こなせるだろう
何よりも真っ直ぐに働きたいと言って見つめる瞳には、今の自分に無いものがあるような気がしてそれを知りたいという興味が強かった
いま思えば平凡な日常にはとうに飽きていて、非凡そうな彼なら何か日常を変えてくれるんじゃないかと思っただけかもしれない
面白そうだと
ルアランくんは初日にしてはいい仕事ぶりだった
見た目が可愛いという事もあるが、何よりも出来ないなりにも一生懸命な姿がお客さんにも伝わっているのだろう
ヴィヴィくんを指導係にした事は間違っていなかったみたいだ
ヴィヴィくんは根はすごく優しくて気の利く奴だ
それだけじゃなくて頑張っている人をほっとけない所もあるからあの2人はいいコンビになりそうだ……
ふとルアランくんの方に目を向けると、
休日の1番混む時間帯の初出勤で、疲れ果ててヘトヘトな顔をなんとか隠している…というような様子だった
「おーールアランくん良い感じだねぇ」
俺がそう言うとルアランくんが駆け寄って来た
そしてうるうるした涙目で俺を見上げながら言った
『あっ店長!……あの……お、俺、ちゃんと出来てますか?』
その瞬間、俺の心の中に何年も前から忘れていた感情が湧き出てきた
こんなに可愛らしい上目遣いを見たことがない
俺は高身長なため、昔から人と話す時は自然と相手が上目遣いになる
しかし、こんなに守ってあげたくなるような気持ちは初めてだ……
もしかしてだけど…
まさか俺は恋をしてしまったのだろうか…
それからは変にルアランくんを意識してしまい、素っ気ないような態度になってしまっていた
今日も出勤だ~
くんくん
これはスクランブルエッグの香り
愛娘アリスちゅわんが作ってくれているんだな!
軽やかな足取りで部屋を出てキッチンへ向かった
『あっパパおはよー』
「おはようアリス
おぉ、今日も美味しそうな朝ごはんだねぇ」
食卓に着くと2人で手を合わせて頂きますをした
現在我が家は俺とアリスの二人暮しだ
妻のカナが外に男を作って出ていったことは時々思い出して腹が立つ事もある
だがアリスという宝物を残していってくれたことは感謝している
『ねぇパパ…』
「ん?なんだ?」
アリスが手を止めて真面目な顔になる
『新しい恋人を作ってもいいんだからね?…私に気を遣わなくて…いいからね』
「アリス……それは違うよ
気遣ってなんかいないし、今は恋をしたいと思っていない。それだけだよ」
俺は今幸せだ
アリスと平凡な日常を送る事が出来ていることが何よりも幸せで、これ以上の幸せなんか望んでいない
そう思っていた
この時までは
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『こちらで働かせてください!』
いきなり走って店内にやってきたかと思うと真っ直ぐに俺の目を見てそう言った
ニキビだらけで清潔感があるとは言えない見た目だが、顔のパーツの素材は悪くないためメイクでどうにでもなりそうだ
スタイルも小柄なうえに華奢なため服も着こなせるだろう
何よりも真っ直ぐに働きたいと言って見つめる瞳には、今の自分に無いものがあるような気がしてそれを知りたいという興味が強かった
いま思えば平凡な日常にはとうに飽きていて、非凡そうな彼なら何か日常を変えてくれるんじゃないかと思っただけかもしれない
面白そうだと
ルアランくんは初日にしてはいい仕事ぶりだった
見た目が可愛いという事もあるが、何よりも出来ないなりにも一生懸命な姿がお客さんにも伝わっているのだろう
ヴィヴィくんを指導係にした事は間違っていなかったみたいだ
ヴィヴィくんは根はすごく優しくて気の利く奴だ
それだけじゃなくて頑張っている人をほっとけない所もあるからあの2人はいいコンビになりそうだ……
ふとルアランくんの方に目を向けると、
休日の1番混む時間帯の初出勤で、疲れ果ててヘトヘトな顔をなんとか隠している…というような様子だった
「おーールアランくん良い感じだねぇ」
俺がそう言うとルアランくんが駆け寄って来た
そしてうるうるした涙目で俺を見上げながら言った
『あっ店長!……あの……お、俺、ちゃんと出来てますか?』
その瞬間、俺の心の中に何年も前から忘れていた感情が湧き出てきた
こんなに可愛らしい上目遣いを見たことがない
俺は高身長なため、昔から人と話す時は自然と相手が上目遣いになる
しかし、こんなに守ってあげたくなるような気持ちは初めてだ……
もしかしてだけど…
まさか俺は恋をしてしまったのだろうか…
それからは変にルアランくんを意識してしまい、素っ気ないような態度になってしまっていた
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