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第三章
第52話
しおりを挟む「ギャー!」
「何ですか!この『地獄の特訓』は!」
「だから言ったじゃないですか。キツいですよって」
皆さんは『片手腕立て伏せ』を腕立て伏せと変わらないと思い、甘く見ていたようです。
「足を肩幅まで開いた方が『やりやすい』ですよ。足の幅を狭くすると、バランスを取るのが難しくなりますよ。足を完全に閉じてしまうと難しくなります」
まず最初に、腕立て伏せの状態から片手を外して転倒。今度は足を開いて片手でもバランスが取れるものの、腕を曲げるまでいかず。
それでも30分もするとコツを掴めたのか、パーティの皆さんは腕を曲げられるようになりました。それを見たアルマンさんは、全員を地獄に叩き落として下さいました。
「よし!全員倒れなくなったな。今から『片手腕立て伏せ』をやるぞ!潰れたのが早かった先着5人には、追加で特訓だ!」
「「「えぇぇぇぇぇ!」」」
あら。そんなの『期間限定参加者たち』が最下位確定じゃないですか。ですが、そんなこと気付いていないのか『やる気』が急降下していますね。それでは『頑張れる魔法の言葉』を送りましょうか。
「それじゃあ、最後まで残った5人には、お善哉の食べ放題に好きな料理を食べさせてあげるわね。唐揚げの丼などの新作もあるし、『こんなのが食べたい』でもいいですよ」
「よっしゃー!善哉は俺が食うぞー!」
「オレ!もう一度海鮮丼が食いたい!」
「ボックスに作り置きがありますよ」
「よし、じゃあ俺も参加しよう」
キッカさんも皆さんの中に混じって参加するようです。何か食べたいメニューでもあるのでしょうか?
アルマンさんの号令にあわせて全員が片手腕立て伏せを始めました。大方の予想通り、真っ先に潰れたのは私の人身売買をしようとした冒険者パーティ『ゴートゥーヘル』でした。・・・意味も分からずに付けたんでしょうねぇ。『くたばっちまえ』なんて。だいたい、英語があるのに『カタカナ表記』で、かといって『アルファベットは存在している』のに『魔法はひらがなのみ』で、漢字は存在しないなんて・・・。おかしな世界ですよね。
最後まで残ったのは、アクアとマリン。キッカさんとユージンさんとアルマンさんでした。
はい。アルマンさんは号令を掛けながら、片手腕立て伏せを『両足を閉ざした状態』で続けていたのです。厳しい指導に『オニ~~~!!!』と思われても(口に出せば次の鍛錬で『特別メニュー』が待っています)アルマンさんが慕われているのは、『口先だけの人ではない』からでしょう。もちろん同じメニューをアルマンさんは自分でやってみて『身体に負担はないか』『どうしたら続くか』を確認しているそうです。
最後の5人になってもしばらく続いていたのですが、ユージンさんが潰れそうになっていたので、勝手に私が『終了』の判断をしてしまいました。
アルマンさんも「ああ。もうすでに5人だけになっていたか」と言って立ち上がりました。息も上がっていません。それはキッカさんも同じです。珍しくアクアとマリンは「「つかれた~」」と言って腕を大きく振っています。
ユージンさんは仰向きで大の字になり、荒い呼吸をしながら「バケモノどもめ・・・」と呟いています。さすがに1,500回まで腕立て伏せを続けていたら、ユージンさんのようになりますって。それも両腕ならともかく片手ですからね。腕の負荷は相当なものでしょう。とりあえず、回復してもらった方が良さそうですね。
「大丈夫ですか?」
「腕が・・・感覚がマヒして自分の腕がありません」
うん。マヒしているから小刻みに震えているし、周りから腕をツンツンと突っつかれているのに気付いていないんでしょうね。
「早めに今の状態を回復させた方がいいですよ」
「回復・・・」
「他の人たちも『普段と違うこと』をしましたからね。今は大丈夫でも、後からがツライですよ」
私の『相手に考えさせて答えを出させる話し方』にキッカさんは苦笑しています。初めて会った時からそういう話し方をしていた私を、キッカさんは不思議に思っていたそうです。
「最初から最後まで教えていたら、自分で考えられずに一から百まで指示されないと何も出来ないバカが誕生するだけです。そして責任追及されると言うんですよ。『だって言われなかったから』『そんな事、誰も教えてくれなかった』だから『知らないのは自分のせいじゃない』ってね」
どうして?と聞かれた時に、そう返事をしたら「たしかに何でも教えているから、俺たちは『魔法を使って魔物を倒す』という考えが至らず、自分で新しいことを試すこともしなかったですね」と納得されました。最近では「どうしてそうなるのか、少しは自分で考えてみろ」と突き放しているそうです。自分たちで色々と調べて、挑戦しているそうですが・・・。若いメンバーは考えずに魔法を組み合わせては自滅しているそうです。
私の言葉で考えた彼らは、状態回復を掛けて『筋肉の異常』を回復させて次々と立ち上がりました。
残念ながら、『ゴートゥーヘル』の連中は早々にギブアップしたので、全然疲れていないのでしょうね。全員ひと桁・・・二人は一回も肘を曲げられずに倒れました。彼らは魔法が使えないため、回復は出来ません。『筋肉痛』で苦しんでください。
彼らはすでに冒険者剥奪処分となり、左腕には鉄の腕輪が着けられて『全魔法封じ』と『レベル封印』がされています。そして、持っていた収納ボックスは取り上げられています。そのため、自分たちで食事を作るしかありません。
そのため、一食だけでも作らずに済ませたかったようですが、騒動を引き起こしてしまいました。
職人ギルドに依頼して作ってもらった『携帯コンロ』を収納ボックスから出したウッドテーブルに乗せて、その上に寸胴鍋を出しました。それと同時に歓声が上がりました。アクアとマリンが驚いてキッカさんの足にしがみついています。
この携帯コンロは日本にあるカセットコンロの魔石版です。卓上コンロとホットプレートを作ってもらった工房でお願いしました。最初は「家庭用の卓上コンロがある」と渋られたのですが、「卓上コンロに寸胴鍋を乗せるとちょっと・・・」と伝えて、実際に卓上コンロの上に寸胴鍋を乗せると納得してくれました。寸胴鍋の方が大きいため、鍋の位置が悪いとコンロごと引っくり返ってしまうからです。
売り出してみると、驚いたことに屋台ギルドから大量注文が来たそうです。屋台ギルドでは、事前に調理してから屋台に持って来ても、保温のために魔導コンロを使っているそうです。卓上コンロは家庭用のため小さく、安全重視の屋台では使用許可が出せなかったそうです。ホットプレートも『たこ焼き』が人気メニューに上がっているので、予約待ちになっているそうです。
「すみません。誰か器を持って来てください」
そういうと、5人が器を取りに部屋の中へ戻って行きました。
「頑張った皆さんは一杯ずつね。でも、おかわりが出来るのは5人だけですよ」
それを聞いた『ゴートゥーヘル』のメンバーの2人が、「俺たちはコイツに大盛り」「一杯は一杯だろ」と、自分たちのテントから丼を取ってきて列に並ぼうとしました。それと同時に、目を吊り上げて唸ったアクアとマリンが蹴り飛ばし、袋叩きにしてくれました。パーティの皆さんは二人を応援していますし、キッカさんはしばらくしてから「あ、止め忘れた」と言っていました。
「図々しい!」
「お前らみたいな犯罪者に、我らが『女神さま』の料理を口にする権利はない!」
パーティの皆さんが口々に怒鳴っていますが『ゴートゥーヘル』の連中も負けていません。
「巫山戯んな!」
「俺らにも食わせろ!」
「そこの女!これからは俺らの飯を作りに来い!」
「いい加減にしろ!!!」
あーあ・・・。
キッカさんが『お怒り』になりました。そして、「飯を作れ」と言った男の胸倉を掴んで持ち上げました。
「お前ら。彼女の顔を『見忘れた』ようだな。それとも『目が悪い』から遠くから見えないか?」
キッカさんが、掴んでいる男を私の前まで連れて来ました。そして・・・アクア、マリン。人は『投げてはいけません』。と注意する前に8人を投げて来ました。総勢9人のパーティだったんですね。1人だけ私に気付いたのか、みるみる青褪めていきました。
「お三人さん以外は『はじめまして』ですね。1人だけお気付きのようですが、貴方方が『いま此処にいる理由』になった事件の被害者です。まあ自業自得なので、『人身売買を持ちかけた者』と『それに乗った者』、そして『女なんか手足がなくても『使える』』と言って、『男でも『女の代わり』が出来る』ことを証明するために、みんなで仲良く『男娼』になる道を勝手に選んでしまったお仲間さんを恨んで下さい」
私の話の最後には、あっさりと『恨みの矛先』を1人に向けて睨んでいます。睨まれているのは、キッカさんが『運んできた』男です。キッカさんから「コイツがリーダーですよ」と教えてもらいました。リーダーなのに、『地獄への旅』に仲間を道連れにしたんだ・・・。
まずは、彼らの『勘違い』を正す所から始めましょうか。
「私は『頑張った皆さん』と言いましたよ?一度も肘を曲げずに、さっさと諦めて寝転がってた人たちに食べさせるつもりはないですよ」
「何処にそんな証拠が」
「ありますよ。すでにキッカさんへ送ってあります」
「はい。貰いました」
「・・・は?」
キッカさんが特訓に加わると言ったため、私は『公正を期す』ために開始前から記録を撮っていました。もちろん、特訓が終わるとすぐに録画を停止してキッカさんに送りました。それはすぐにアルマンさんに転送したそうで、『追加特訓』の内容を相談済みだそうです。
・・・そんな彼らに、誰が食事を与えるのでしょう?私自身に対しての暴言も、まだ謝罪していないというのに。
「エアさん。邪魔なので、連中を二時間ほど『浮かせて』もらえますか?」
「沈黙も掛けていいですか?」
「はい。楽しい食事の時間に『雑音』は耳障りなだけですからね」
あとで彼らを『ボール』に入れて、『食後の運動』として皆で楽しみましょう。
『ゴートゥーヘル』に『飛翔』をかけてから個別でシャボン玉に入れて、5メートルの高さまで上げてみました。わざと沈黙を掛けなかったのは、地上に戻れるまで時間があるので『仲間同士の楽しいお喋り』で時間つぶしをしてもらうためです。
「かすかに聞こえますね」
「じゃあ、もっと上げてみましょう」
そんな事を話しながら、シャボン玉を高く高く飛ばしてみました。結局、13メートルまで上がりました。ひとりだけ声が大きいようなので、『連帯責任』で全員が上がることになったのですが・・・。
「高いところが苦手だったんですねえ」
「そのようですね」
「「こえが きこえるよー」」
アクアとマリンの言葉に頷いて、もう1メートル上げてみました。
善哉の入った寸胴鍋の前に、皆さんは並んで待っていました。自身に『浄化』を掛けてからウッドテーブルに近付くと、皆さんも自分たちを浄化していました。アクアとマリンは、近くにいる人から掛けてもらっています。
善哉は、ひとりにお餅を二個。アクアとマリンはおかわり出来るから一個ずつ。この子たちは善哉が『はじめて』だったと思うんだけど・・・。『鉄壁の防衛』所有のウッドテーブルがいくつも用意されていて、子どもたち用の座面が高いイスに座って、お餅に噛り付いています。どうやら甘くて気に入ったようです。
「エアさんも座って食べて下さい」
「はい。ありがとうございます」
おかわりをしに来たユージンさんに促されて、私もお椀に一杯装って、座って食べ始めました。アルマンさんはキッカさんと一緒に私のテーブルで食べています。甘いものは疲れを取るためか特に肉体労働者に好まれますが、アルマンさんもすでに五杯を完食し、六杯目を食べるかどうか悩んでいます。
「おかわりしますか?まだ十分にありますよ。食事のリクエストは今じゃなくても大丈夫です」
「そうか。じゃあ、もう一杯。・・・いや。自分で入れてもいいかな?」
「はい。お好きにどうぞ」
アルマンさんはお餅を多めに入れて来ました。お餅が気に入ったようですね。
「アルマンさんはお餅が好きですか?」
「ん?ああ。面白い食感でな」
「じゃあ、此方も試食してみてください」
そう言って『磯辺巻き』を出してみました。
「熱いので気を付けて下さいね」
アルマンさんが手に取ってひと口かじるとお餅が伸びました。それに周囲も「おおお~!」と歓声が上がりました。横でキッカさんも一つかじって伸ばして見せました。オルガさんとボンドさん、ソレスさんは料理に興味があるようです。
「それは何て料理ですか?」
「磯辺巻きです。私のところでは『海苔巻き』を総称して磯辺巻き、もしくは『磯辺焼き』と言っていました。ほうれん草などを海苔で巻いたものも新作レシピで登録しましたよ。あとで取りに行って下さいね」
「いつもありがとうございます」
「「おねーちゃん」」
クイクイと袖を引っ張られて左側を見ると、アクアとマリンが立っています。
「アクアもたべる」
「マリンもたべる」
「アクア、マリン。こっちにおいで」
磯辺巻きを手にしたキッカさんに呼ばれて、テーブルを回って二人が反対側へと向かいました。
「子どもは喉に詰まらせる可能性があるから・・・」
そうレシピにも注意書きしているのです。だから食べさせたくない。そう思っていたけど、キッカさんは一番柔らかい磯辺巻きを手にしています。角の固くなっている部分は取り除いてあり、それはアルマンさんが齧っています。イスに座った二人に「よく噛んで食べなさい」と教えています。
「エアさん。俺もひとつ食べていいですか?」
「ユージンさんだけですよ?」
「ひとつだけな」
「アルマンさん、ひでぇ!」
「ひとつっていっただろ」
アルマンさん。磯辺焼きの乗った皿を自分の前に置いて、誰にもあげたくないようです。って、たしか15個乗せてあったはずですが?キッカさんが2個。アクアとマリンが1個ずつ。ユージンさんに1個渡して、お皿の上には残り4個。・・・短時間で6個も食べたんですか。というか、残り4個も食べる気ですね。
やはり『食後の運動』は必要ですね。
平坦な場所にスタートラインを引き、20メートル先にポールが立ててあります。スタートラインには『大玉』を置いています。日本の運動会でよくある『大玉ころがし』です。日本と違うのは、大玉の中には人がひとり入っている所でしょうか?はい。大玉は私が用意しました。チームは3組。大玉が9個あるので、必然的にそうなりました
「もう一度ルールを説明する。二人が協力して大玉を転がして、向こうに立ててあるポールでターンして此処まで戻ってくるだけの単純作業だ。ラインで次のチームと交代する。一番早く一巡したチームの勝ちだ」
単純なゲームですが、此処は整備された運動場ではなく『荒野』です。ちょっとした凸凹で大玉は思わぬ方向へ吹っ飛び、みてる皆さんもお腹を抱えて大笑いでした。ちなみに、一戦ごとに最下位だった大玉は、最終戦に使われました。
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