子宮筋腫と診断されまして。《12/23 完結》

アーエル

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エレベーターホールで下のボタンを押したら、少ししてドアが開いた。
中から降りてきたのは『面会に来た兄ちゃん』という感じのラフな男性。
私たちに気付いてすぐ「あ、おはようございます」と挨拶された。
私は無反応。
母は軽く挨拶したらしい。

エレベーターが動いてすぐ、「あ、さっきのK先生だ 」と気がついた。
私の診察と今度の手術も受け持つ担当医だ。
挨拶されて返したけど、誰だっけ? と考えていたらしい。

「面会にきた兄ちゃんだと思った」
「たしかにそう見えたよね。診察時間前に様子を見にきてるんだよ」

それほどラフな格好だった。
母は薄々気付いていたのだろうか?

「K先生は信用できる?」
「今ンところは」
「だったらお母さんは何も言わない」

それだけ聞いて、それ以上のことは聞かなかった。
母に声をかけたうちの一人はLINEが繋がっているらしい。
だから、あとでLINEで『娘をよろしく』と伝えておくと言ってくれた。
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