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32.
しおりを挟む検査の日は13時30分から診察。
「その前に血圧と体重をはかってください」
待合室と診察室との間に『診察室前待合室』があり、そこに血圧計も体重計もある。
「血圧計は紙が吐き出されるので、それに体重を書き込んでくれればいいです」
……少しでも体重を軽くするためにジーパンはやめておこう。
「ご飯を食べない選択は?」
「ない」
「じゃあ、お昼を軽くする選択は?」
「あり」
「じゃあ、デザートを食べない選択は?」
「絶対ない」
「……診察終わった後にしなさい」
そういう母だって、私と同じだけデザートもおやつも食べている。
母にも『食べない』という選択肢はない。
喫茶店で私がスイーツを頼めば、ティースプーンを持って待ち構える人だ。
ただ『ひとつを半分こ』している。
『似たもの母娘』とはよくいったものだ。
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