21 / 120
20.
しおりを挟む唯一、持ち込みの飲食ができるテーブル席の一つで、用事で駐車場を出たところで別れた母と合流した。
ここは廊下にテーブル席が置かれてて、
30分ほど座ってコンビニの様子を見ていた。
セルフレジもあるが、そちらを使うのは病院関係者だけ。
それは仕方がないだろう。
点滴を押しながら歩く人たちに「全部自分でやれ」とはいえない。
だいたい、袋を有料化させたため、患者が自分で袋に入れなければならない。
さらに、セルフレジを普通の客が使おうとすればすごい目で睨んでいる。
まるで『客は全員万引き犯』とでもいうような……
白衣や制服姿の職員にも疑いの目を向けているし、袋に入れずに店を出る客に向ける目は怖い。
「手術後にリハビリでコンビニまで行けるようになる」
そう言っていたが、こんな目で見られるなら行きたくない。
コンビニを出てきた医師たちからも「オレたちは万引き犯かよ」とボヤキがもれていた。
内部からそんなボヤキが出るコンビニには行きたくない。
ということで、リハビリで歩く場合、自販機で飲み物を買うのを目標にすることにした。
ちなみに、病院の近くに同じコンビニがあるし実家の近くにも2つある。
だから、ほしいものがあれば母に頼むことは可能。
『面接禁止』でも『待ち合わせ』は可能だから。
私たちが休憩している場所で会えばいいし。
そういう話をして、私たちは一階の放射線部受付へと向かった。
10
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
私が場面緘黙症を受け入れるまで
お鮫
エッセイ・ノンフィクション
私が場面緘黙症で大変だったことや、こういうことを思っていたというのをただ話すだけです。もし自分が場面緘黙症だったり、身近にいるかたに、こういう子もいるんだって知ってもらえれば幸いです。もちろん場面緘黙症ってなんぞや、という方ものぞいてみてください。
ほとんど私の体験談をそのまま文字に起こしています。
初めての投稿になります。生暖かく見守りください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる