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12.
しおりを挟む検査室から出ると、イスに誰かの忘れ物が。
とりあえず放射線部の受付に忘れ物として届けた。
ここでも、母が知っている人たちから声をかけられる。
思わず「どいたれよ」と言って引っ張ると「何するのよ。話をしているだけでしょ」と母から文句。ついでに話しかけた女も私を睨んできた。
「ベッドがきてるだろーが!」
そう。女が運んできたベッド越しで「久しぶりねー」と話すこのバカ母たちは、自分たちが話しているベッドに患者が寝ていて、受付もせず『べちゃくちゃ』と雑談。
さらに、後続のベッドにも患者が寝てるのにその受付を邪魔して、雑談を遮った私を怒るバカ共。
私が病人でなければ、遠慮なく怒鳴り、ぶちのめしている!
ちなみに、自分が仕事の邪魔をしていたことに気付いた母は我に返ったのかそれ以上文句を言ってこなかった。逆に、女の方は鬼のような形相で睨み続けていた。
この病院への評価は地を突き破って地下へ潜ってしまった。
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