子宮筋腫と診断されまして。《12/23 完結》

アーエル

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受付を済ませて一時間後……
消化器内科に移動して受付を済ませてさらに一時間後。
やっと診察室から呼ばれた。
その間に看護師からの問診と体温測定があった。バイタルは腕を通すだけの機械があり、測定後に紙が吐き出されたものを渡した。体温は36度8分。今朝まであった37度の熱はどこ消えた?

触診とエコーを受けてから、血液検査とCTスキャンへ。

最初は同じ階にある血液検査から。の前にトイレへ。
トイレの個室は荷物置き場はなく、小さな百均で購入したネジ込み式のフックがひとつ刺さっているだけ。

『これの耐久って3キロなかったはず。不親切だな』

耐久性は使用していれば落ちていく。
『耐久3キロ』というのは、壁に正しくつけられた未使用の場合だ。そして、そのフックに帽子などの1キロにも満たない荷物を掛けられた場合と、毎回2キロ3キロと重いものを掛けられた場合。さらに、つけられた場所がガッシリした壁と、緊急時に蹴り破れるように作られたトイレの扉。そして一番重要な、『荷物を支えるネジの長さ』。
ひと目見て分かったとおり、これは百均で見たことがあるインテリア用品。ネジの長さは短い。
……そう、インテリア用なのだ。荷物をそれもカバンなど重いものを掛けるためのものではない。

病院への評価はさらにマイナス下降……
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