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ラーン王国編―終章―(メルトSIDE)
エピローグ
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某日
アルデリア王国王都アルデの中央広場だ。
噴水が中央にあって、その周りに銅像が立っている。
年若い剣士、タンク役のドワーフ、弓術士のエルフ、回復術士、斥候役のシーフ、戦士に、フードを被った魔術師。
それを見てワイワイとはしゃぐ人々に俺は首を傾げた。
「ああ、この国の英雄の勇者パーティーの像なんだ。観光名所ってやつだな。」
「へえ。あの魔術師の恰好、いつもの ヒューに似ているな。」
ビクリ、とヒューが固まった。今のヒューは大人の姿で後ろで髪を縛り、白い上着と紺の上下のシャツとズボンと黒のショートブーツだ。
「ん??」
固まった顔を覗き込むと手を当てて俺から顔をそらす。
なんか、顔が赤くなっている。
「…んだ。」
「聞こえなかった。もう一度。」
こそっとヒューが耳打ちをする。
「あの魔術師、俺なんだ。」
そういうが早いが俺の腕を握って、引っ張るようにして歩き出す。
「ギルドでミハーラが待っているから早く行こう。」
「誰?」
「あー、あのエルフ、ね?で今は冒険者ギルドの統括。」
ヒューはエルフの弓術士を指すと反転しぐいぐい俺を引っ張って広場を出た。
「俺はよくわからんが、ヒューが英雄なのか?」
アルデリアの勇者の話は子供のころ聞いた気がする。でもよく覚えていない。
「あー……」
唸ったきり言葉が途切れる。
まあ、不思議じゃない。ヒューは強くてすごい魔術師だ。それに1000歳だって聞いた。
意外と自分は普通、みたいに思っているから、自覚はないみたいだけど。
「すごいな。自慢しようか?俺の恋人は英雄だって。」
「あー、もう、メルト、やめて。恥ずかしくて死にそう。」
本気で恥ずかしがっているヒューはかっこいいのにかわいく思える。
まだ俺の知らないヒューがいっぱい隠れてる。
俺はくすくすと笑って足を速めた。これからきっといろんなヒューを知ることができる。
嬉しくて俺はぎゅっと手を握り返した。
END & See you again soon
アルデリア王国王都アルデの中央広場だ。
噴水が中央にあって、その周りに銅像が立っている。
年若い剣士、タンク役のドワーフ、弓術士のエルフ、回復術士、斥候役のシーフ、戦士に、フードを被った魔術師。
それを見てワイワイとはしゃぐ人々に俺は首を傾げた。
「ああ、この国の英雄の勇者パーティーの像なんだ。観光名所ってやつだな。」
「へえ。あの魔術師の恰好、いつもの ヒューに似ているな。」
ビクリ、とヒューが固まった。今のヒューは大人の姿で後ろで髪を縛り、白い上着と紺の上下のシャツとズボンと黒のショートブーツだ。
「ん??」
固まった顔を覗き込むと手を当てて俺から顔をそらす。
なんか、顔が赤くなっている。
「…んだ。」
「聞こえなかった。もう一度。」
こそっとヒューが耳打ちをする。
「あの魔術師、俺なんだ。」
そういうが早いが俺の腕を握って、引っ張るようにして歩き出す。
「ギルドでミハーラが待っているから早く行こう。」
「誰?」
「あー、あのエルフ、ね?で今は冒険者ギルドの統括。」
ヒューはエルフの弓術士を指すと反転しぐいぐい俺を引っ張って広場を出た。
「俺はよくわからんが、ヒューが英雄なのか?」
アルデリアの勇者の話は子供のころ聞いた気がする。でもよく覚えていない。
「あー……」
唸ったきり言葉が途切れる。
まあ、不思議じゃない。ヒューは強くてすごい魔術師だ。それに1000歳だって聞いた。
意外と自分は普通、みたいに思っているから、自覚はないみたいだけど。
「すごいな。自慢しようか?俺の恋人は英雄だって。」
「あー、もう、メルト、やめて。恥ずかしくて死にそう。」
本気で恥ずかしがっているヒューはかっこいいのにかわいく思える。
まだ俺の知らないヒューがいっぱい隠れてる。
俺はくすくすと笑って足を速めた。これからきっといろんなヒューを知ることができる。
嬉しくて俺はぎゅっと手を握り返した。
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