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トーナメント
第32話 王都への帰り道
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バーダットを出立して順調に馬車は王都に向かっている。
6人乗りの馬車に5人乗っている。そこはいい。目の前には大柄の騎士、老齢の魔術師。隣にはアーリアとそのお付きの侍女。
どうしてこうなった?
目の前がむさくるしいんだけど。更に侍女の眼が怖いんだけど。
「ラビ君とか言ったな。諜報部のポープということは、グレイナーから聞いている。一度腕前を見てみたいものだ。」
威厳が溢れ出る感じで俺に話題を振ってくれたのは、フリネリアのお父さん、騎士団団長、“ヴァーノン・フォティア・レングラント”。
「いえ、あの……新人という感じで、まだまだです。」
そして相変わらず、俺の髪の生え際を凝視する、“ダビッシュ・ウル・ネイビス”。
「先日の席ではあまり話せことはできなかったが今日はもて余すほど時間がある。せっかくじゃ、有意義な話をしたいものじゃのう。……そうじゃ、おぬし、かなりの魔力の持ち主じゃのう。」
うわ。見破られてるよ。つーか二人とも俺にロックオンかよ。アーリアの馬車に乗っててそれかよ? あーもう。
「ラビ様はとても優秀な護衛です。私が安心して外を出歩けるのは彼のおかげです。」
アーリア様!! 助け舟とっても嬉しいです。
「ほう。そこまで王女殿下からの信頼を得るとは……なかなかだな。」
目がらんらんと輝いて怖い!! 怖いです。これで王都まで一日中一緒って辛いわ。
バーダットを立ってから約二時間。
微妙な空気のまま、王都へと馬車は進んでいる。
途中馬を休ませるための休憩を何度か挟んで、夕刻には王都へ到着する予定だ。
馬車の先頭に騎馬の騎士が2名、殿に2名。後ろの馬車は歩兵の騎士が6名乗っている。
今回、アーリアを世話するのは馬車の中にいる侍女しかいない。
見たところ戦闘能力はないと見ていい。アーリアの方が上かもしれない。これでもアーリアはCランク冒険者だ。(いつの間にか上がってた!! フリネリアと依頼をこなしてたりしたらしい)
ゴブリン程度では傷つけることはできない。
しかし人間相手ではわからない。俺も、人を殺すことができるかは、わからない。魔物から護る自信はある。でも、人相手は怖い。俺は強くなったから、殺すつもりがなくても、死に追いやることもある。殺すつもりで向かってくる相手は本当に怖い。
今だって前面からの威圧に負けそうだ。
「そろそろ休憩を取るようです。」
俺がそう言ったら扉が叩かれた。休憩の合図だ。馬車が止まり、休憩を取るために馬車や馬を降りる。まずは馬の休憩だ。俺は興味深そうにそれを見ていて、アーリアがくすくすと笑ってそんな俺を見ていた。
「いや、だって、馬って可愛いじゃん?」
思わず隣に座って、小声でいつも通りに声をかける。
「本物を見たのがこっちに来てからなんで、ついね。ああやって世話するんだなあとかね。」
ちょっと照れて頭を掻く。あ、鬘ずれそう。もちろん威圧から逃れたのも嬉しいけどね!
「私も馬を見るのは好きですよ。おとなしくて綺麗な生き物です。」
今休憩をしているのは街道の側に作られた馬の水飲み場だ。この街道を行き交う馬車が頻繁に利用するから広場は背の高い草があまり生えていない。
思い思いの場所に座って、皆が水を飲み、ある者は携帯食を口にしている。
通行の多い街道だが、日本みたいに渋滞だとか、頻繁にすれ違うということはない。
都市間の移動はやはり危険が伴う。
それなりに護衛を頼んだ状態での移動が好ましいのだ。
バーダットと王都の街道脇には草原から奥に森が広がっている。
バーダットから王都に向かって左手側には竜の森と呼ばれる森が広がり奥に進むと竜の住むという険しい山に繋がっている。
右手側は工業都市アミラールに繋がる道が途中で現れ、ところどころに点在する小規模の森や、湿地帯を抜けるコースになる。魔物の暮らす森はすぐそこにあるのだ。
草に紛れて近づくことは容易で、索敵スキルなどを持っていないとわからない。
そしてもちろん盗賊などは人の裏をかくことができるからますます危険なのだが、今のところ俺の索敵に危険な兆候はない。もう少し都市から離れなければ襲ってこないのか、幸運なのか。
馬が復調したところで出立する。
そして微妙な空気の車内に逆戻りだ。どうしよう。
「ネイビス様、昨日の決勝、アデイラ様の活躍、とても素晴らしかったと思います。大変な鍛錬をされたのでしょうね?」
気遣いの女神、アーリアの降臨だった。
「負けてしまうとはまだまだじゃ。じゃが、あやつは生真面目なところが取り柄で、おっちょこちょいの所が弱点じゃ。おっちょこちょいの部分は治っているのかのう。」
最後の方は、ただの独り言に聞こえた。
「決勝の時はそんな部分は見えませんでした。きっと克服なされたのでしょうね。」
にこにこと述べるアーリアは、本当に気遣いの天才だ。
「また、お相手のタツト・タカハ・レングラント様も素晴らしい魔法でした。レングラントの名を持っていらっしゃいますが、レングラント卿の息子さんでしょうか?」
あ、それ聞きたいな。
「……ああ、タツトは遠縁の夫婦の忘れ形見だ。亡くなっているのを知ったのは最近で、彼を見つけた時には記憶がなかった。なので引き取って私が後見人になっている。うちに引き取った時は中々慣れなかったが三男のウォルフォードがよく面倒を見ていて、魔法の才能に気づいて、学院を勧めたのだ。結果よかったと思っているよ。」
なるほど、そういう設定になっているのか。フリネリアは弟が連れてきたと言ったから彼が面倒を見ているというわけか。
「素晴らしいお力を持っていますね。レングラント家は、二人も魔法に秀でた方がいらっしゃって先が楽しみですね。特に昨日のウォルフォード様の竜の魔法は凄いの一言でした。」
レングラント卿が苦笑した。
「光栄です。ウォルフォードにも、王女殿下からお褒めいただいたと伝えます。」
レングラント卿は丁寧に頭を下げた。騎士の作法だ。
確かにほんとにあの魔法は凄かった。”分析”しちゃったから俺も使えるけれど。あれ確か上級魔法とかもっと上の魔法だった気がする。
「ところで、そのほうの眼、”魔眼”じゃろう?」
うわ、思ってもみなかったところから被弾したよ。今レングラント卿の話してたんじゃないのか~。
「えーと、まあ、そうですね。」
あーじっと眼を見られてるよ。まずいよ。俺の背中に冷や汗がだらだらと流れた。
その時、意識の端っこに何かが引っ掛かった。
「!!」
思わず顔をあげる。意識をそちらに向けた。
「どうした?」
俺の様子にレングラント卿が訝しげに問う。
「何か来ます。魔物のようです。止めて様子を見ましょう。」
索敵しつつ、“精霊眼”に切り替えた。精霊の眼を借りる。
見えた。まだ馬車から視認できない距離に、魔狼の群れ。馬車が追いかけられてこちらに向かってきている。
「魔狼の群れに、馬車が追い立てられてこっちに来ます。魔狼の数は、30頭ほど。」
レングラント卿とネイビスの顔色が変わる。
アーリアは不安な顔をしながら、隠している短剣を位置を確かめた。
「止めろ!! 魔物が来る。」
レングラント卿の声に馬車が止まった。並走する騎士達が集まってくる。レングラント卿は外に下りて、前方を見る。だがまだ見えない。
「見えないが本当なんだな。」
問われて頷く。
「もうすぐ見えるほどの距離です。逃げるか、迎撃しないと全滅する可能性があります。」
そう言うと馬車の車輪の音が聞こえてきた。相当スピードを出している。
皆の顔色が変わった。
「王女殿下は馬車の中にいてください。」
俺は言うと、風の盾で馬車を覆った。
バタバタと慌ただしく騎士達が動き、歩兵の乗っていた馬車を盾代わりにして、迎え撃つ陣形になる。
「来たぞ!!」
追われていた馬車が姿を現した。
6人乗りの馬車に5人乗っている。そこはいい。目の前には大柄の騎士、老齢の魔術師。隣にはアーリアとそのお付きの侍女。
どうしてこうなった?
目の前がむさくるしいんだけど。更に侍女の眼が怖いんだけど。
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威厳が溢れ出る感じで俺に話題を振ってくれたのは、フリネリアのお父さん、騎士団団長、“ヴァーノン・フォティア・レングラント”。
「いえ、あの……新人という感じで、まだまだです。」
そして相変わらず、俺の髪の生え際を凝視する、“ダビッシュ・ウル・ネイビス”。
「先日の席ではあまり話せことはできなかったが今日はもて余すほど時間がある。せっかくじゃ、有意義な話をしたいものじゃのう。……そうじゃ、おぬし、かなりの魔力の持ち主じゃのう。」
うわ。見破られてるよ。つーか二人とも俺にロックオンかよ。アーリアの馬車に乗っててそれかよ? あーもう。
「ラビ様はとても優秀な護衛です。私が安心して外を出歩けるのは彼のおかげです。」
アーリア様!! 助け舟とっても嬉しいです。
「ほう。そこまで王女殿下からの信頼を得るとは……なかなかだな。」
目がらんらんと輝いて怖い!! 怖いです。これで王都まで一日中一緒って辛いわ。
バーダットを立ってから約二時間。
微妙な空気のまま、王都へと馬車は進んでいる。
途中馬を休ませるための休憩を何度か挟んで、夕刻には王都へ到着する予定だ。
馬車の先頭に騎馬の騎士が2名、殿に2名。後ろの馬車は歩兵の騎士が6名乗っている。
今回、アーリアを世話するのは馬車の中にいる侍女しかいない。
見たところ戦闘能力はないと見ていい。アーリアの方が上かもしれない。これでもアーリアはCランク冒険者だ。(いつの間にか上がってた!! フリネリアと依頼をこなしてたりしたらしい)
ゴブリン程度では傷つけることはできない。
しかし人間相手ではわからない。俺も、人を殺すことができるかは、わからない。魔物から護る自信はある。でも、人相手は怖い。俺は強くなったから、殺すつもりがなくても、死に追いやることもある。殺すつもりで向かってくる相手は本当に怖い。
今だって前面からの威圧に負けそうだ。
「そろそろ休憩を取るようです。」
俺がそう言ったら扉が叩かれた。休憩の合図だ。馬車が止まり、休憩を取るために馬車や馬を降りる。まずは馬の休憩だ。俺は興味深そうにそれを見ていて、アーリアがくすくすと笑ってそんな俺を見ていた。
「いや、だって、馬って可愛いじゃん?」
思わず隣に座って、小声でいつも通りに声をかける。
「本物を見たのがこっちに来てからなんで、ついね。ああやって世話するんだなあとかね。」
ちょっと照れて頭を掻く。あ、鬘ずれそう。もちろん威圧から逃れたのも嬉しいけどね!
「私も馬を見るのは好きですよ。おとなしくて綺麗な生き物です。」
今休憩をしているのは街道の側に作られた馬の水飲み場だ。この街道を行き交う馬車が頻繁に利用するから広場は背の高い草があまり生えていない。
思い思いの場所に座って、皆が水を飲み、ある者は携帯食を口にしている。
通行の多い街道だが、日本みたいに渋滞だとか、頻繁にすれ違うということはない。
都市間の移動はやはり危険が伴う。
それなりに護衛を頼んだ状態での移動が好ましいのだ。
バーダットと王都の街道脇には草原から奥に森が広がっている。
バーダットから王都に向かって左手側には竜の森と呼ばれる森が広がり奥に進むと竜の住むという険しい山に繋がっている。
右手側は工業都市アミラールに繋がる道が途中で現れ、ところどころに点在する小規模の森や、湿地帯を抜けるコースになる。魔物の暮らす森はすぐそこにあるのだ。
草に紛れて近づくことは容易で、索敵スキルなどを持っていないとわからない。
そしてもちろん盗賊などは人の裏をかくことができるからますます危険なのだが、今のところ俺の索敵に危険な兆候はない。もう少し都市から離れなければ襲ってこないのか、幸運なのか。
馬が復調したところで出立する。
そして微妙な空気の車内に逆戻りだ。どうしよう。
「ネイビス様、昨日の決勝、アデイラ様の活躍、とても素晴らしかったと思います。大変な鍛錬をされたのでしょうね?」
気遣いの女神、アーリアの降臨だった。
「負けてしまうとはまだまだじゃ。じゃが、あやつは生真面目なところが取り柄で、おっちょこちょいの所が弱点じゃ。おっちょこちょいの部分は治っているのかのう。」
最後の方は、ただの独り言に聞こえた。
「決勝の時はそんな部分は見えませんでした。きっと克服なされたのでしょうね。」
にこにこと述べるアーリアは、本当に気遣いの天才だ。
「また、お相手のタツト・タカハ・レングラント様も素晴らしい魔法でした。レングラントの名を持っていらっしゃいますが、レングラント卿の息子さんでしょうか?」
あ、それ聞きたいな。
「……ああ、タツトは遠縁の夫婦の忘れ形見だ。亡くなっているのを知ったのは最近で、彼を見つけた時には記憶がなかった。なので引き取って私が後見人になっている。うちに引き取った時は中々慣れなかったが三男のウォルフォードがよく面倒を見ていて、魔法の才能に気づいて、学院を勧めたのだ。結果よかったと思っているよ。」
なるほど、そういう設定になっているのか。フリネリアは弟が連れてきたと言ったから彼が面倒を見ているというわけか。
「素晴らしいお力を持っていますね。レングラント家は、二人も魔法に秀でた方がいらっしゃって先が楽しみですね。特に昨日のウォルフォード様の竜の魔法は凄いの一言でした。」
レングラント卿が苦笑した。
「光栄です。ウォルフォードにも、王女殿下からお褒めいただいたと伝えます。」
レングラント卿は丁寧に頭を下げた。騎士の作法だ。
確かにほんとにあの魔法は凄かった。”分析”しちゃったから俺も使えるけれど。あれ確か上級魔法とかもっと上の魔法だった気がする。
「ところで、そのほうの眼、”魔眼”じゃろう?」
うわ、思ってもみなかったところから被弾したよ。今レングラント卿の話してたんじゃないのか~。
「えーと、まあ、そうですね。」
あーじっと眼を見られてるよ。まずいよ。俺の背中に冷や汗がだらだらと流れた。
その時、意識の端っこに何かが引っ掛かった。
「!!」
思わず顔をあげる。意識をそちらに向けた。
「どうした?」
俺の様子にレングラント卿が訝しげに問う。
「何か来ます。魔物のようです。止めて様子を見ましょう。」
索敵しつつ、“精霊眼”に切り替えた。精霊の眼を借りる。
見えた。まだ馬車から視認できない距離に、魔狼の群れ。馬車が追いかけられてこちらに向かってきている。
「魔狼の群れに、馬車が追い立てられてこっちに来ます。魔狼の数は、30頭ほど。」
レングラント卿とネイビスの顔色が変わる。
アーリアは不安な顔をしながら、隠している短剣を位置を確かめた。
「止めろ!! 魔物が来る。」
レングラント卿の声に馬車が止まった。並走する騎士達が集まってくる。レングラント卿は外に下りて、前方を見る。だがまだ見えない。
「見えないが本当なんだな。」
問われて頷く。
「もうすぐ見えるほどの距離です。逃げるか、迎撃しないと全滅する可能性があります。」
そう言うと馬車の車輪の音が聞こえてきた。相当スピードを出している。
皆の顔色が変わった。
「王女殿下は馬車の中にいてください。」
俺は言うと、風の盾で馬車を覆った。
バタバタと慌ただしく騎士達が動き、歩兵の乗っていた馬車を盾代わりにして、迎え撃つ陣形になる。
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