75 / 115
魔獣の弱点
しおりを挟む
「ガッツ3!」
ボクは各種身体能力を向上させる魔法を、魔句呂コーラーを通じて発動する。魔獣の力を侮るわけではないが、何が起こるか不明である現在、マジックエッセンスの消費を考えれば上から二番目に強力なガッツ3を使用するのが定石だろう。
ボクはゲルドーシュと共に、魔獣ガノザイラの左右に向かって展開する。とにもかくにもザレドスの分析が頼みの綱であるわけだから、魔獣がザレドスを攻撃するのを少しでも遅らせなければならない。
ポピッカが、いつものように自らとザレドスを守る障壁を張ろうとするも、細工師はそれを妨げた。
「ポピッカ、今度の戦いは貴方も攻撃に参加する公算が強い。その時のためにマジックエッセンスを無駄遣いしないで下さい。
短時間ならば、私も手持ちの防壁魔使具で自分一人くらいは守れます。あなたはヘキサを最小限準備して、自分自身を守って下さい」
「……わかりましたわ。では!」
一瞬のためらいはあったものの、ポピッカは六角形の防護壁であるヘキサを五枚だけ展開し、魔獣の遠距離攻撃に備える。一方、ザレドスもその言葉通り腰に装着していた魔使具のスイッチを入れて、自らを包むバリアを出現させた。
いつもであれば、ザレドスの提案をポピッカが飲むはずはない。防御用の魔使具があるとはいえ、それはポピッカの作る障壁に比べれば明らかに見劣りするからだ。しかし今は、そうしてでも魔獣に対応しなくてはならない状況である。ポピッカも苦渋の決断といったところだろう。
ザレドスは早々に、データベースが収められているタブレット上の魔使具から、眼前の魔獣のデータを引き出し皆に報告する。しかし今のところ、ボクが知っている情報と大差ない。細工師には、この魔獣の攻略法を一刻も早く見つけてもらわねばならない。
探索用魔使具をデータベース魔使具に直結させ、魔獣の弱点を探っていたザレドスの顔がパッと明るくなった。
「弱点、弱点です。弱点がわかりました!」
歓喜に満ちた細工師の声に、皆、一瞬呆気にとられる。こんなにも早く攻略法が判明するとは……! なんてボクたちは、運がいいんだ。他の皆もそう思っているに違いない。
「おう! こいつぁあ幸先がいいぜ。ザレドス、弱点ってぇのは一体何なんだ!」
早くも魔獣の目の前で、中段に大剣を構えているゲルドーシュが欣喜雀躍する。
「”ビートブラックパイ”。奴の首の下、人間で言えば鎖骨と胸骨の合わさる辺りに直径三十センチくらいの黒っぽくて丸いものが見えますか?
そこは奴が外部からもマジックエッセンスを取り込む場所で、肉体のあらゆる重要器官につながっています。そこに剣を突き刺してゲルの闘気を爆発させれば……!」
皆がザレドスの言った場所に視線を向けた。
なるほど、確かにそういった円形のものが奴の首下にある。魔物の高位体である魔獣は、当然の如く体内でマジックエッセンスを生産する能力を有するが、その巨体を維持するエネルギーを得るために、外部からもマジックエッセンスを吸収すると聞いた事がある。
そこでゲルの闘気爆発を打ち込めば、衝撃は魔獣の体の重要器官を内部から破壊するだろう。
「よっしゃぁ!」
目標を見定めたゲルドーシュは、一気呵成に魔獣に向かいダッシュする。戦士はガノザイラの足元まで見る間に到達すると、急所めがけてジャンプした。
「慌てるな、ゲル!」
ボクは思わず叫んだ。
魔獣の方だって、どこが自分の弱点かわかっているはずだ。そう易々と泣き所を攻撃させるはずはない。案の定、魔獣は一声鳴くと両腕をクロスさせて急所を守り、同時に両肩に合計二十本はある細いが丈夫な銛付き触手を高速で射出してきた。
「ちっ!」
空中で思うように体勢を変えられないゲルドーシュは体をよじり、何とか襲い来る触手を避けようとするが、人間は鳥ではない。ポピッカの様に妖精の羽根を展開できるのであればともかく、そうではないゲルドーシュに如何ほどの回避行動がとれるだろうか。
ボクは早くも隠し玉を使う。予備の魔奏スティックを素早く取り出し二刀流となった。そして時を移さず、両方の先端から鞭状になった雷魔法を放つ。
バチバチという音をたて、ゲルドーシュに向かっていた触手を電撃鞭が絡めとった。ボクはすかさず魔獣の後ろに回り、ガッツ3の身体強化に加えて腕力のレベルを個別に上げる。
「フォース!」
全身に力がみなぎる。ボクは渾身の力を込めて両手の魔奏スティックを引き、魔獣を後ろに引き倒す作戦に出る。しかしある点を過ぎると、電撃鞭はビクとも動かなくなった。
これじゃぁ、足りないのか?
一瞬パワーを上げようかと考えたが、ボクは魔獣の脚を見て考えを変えた。ガノザイラの脚は逆間接型である。それだけで重心は下がるし安定性も向上する。更に脚そのものも非常に逞しい筋肉で覆われており、踏ん張る力も尋常ではないだろう。
出し惜しみをするわけではないが、マジックエッセンスの消費を考えると、これ以上のパワーを出しても効率の悪い結果を生み出すのは明白だ。
触手の追跡を逃れ、ゲルドーシュが体勢を立て直す。
「ちきしょう! あれだけモロにガードされちまうと、弱点を狙うのはむずかしいぞ」
歴戦の勇士も、魔獣の手ごわさに弱音を吐かざるを得ない。
「どうにか奴の体勢を崩さないと……。奴を押さえているスタンの体力も長くはもちません。どうしたら……」
分析を続けながらも、細工師が打開策を模索する。
「ザレドス、少しだけ私はここを離れますわ。よろしくて?」
「おい、ちょっと待て、お前がこっちへ来たって、どうなるもんじゃねぇぞ」
ザレドスが返事をする間もなく、ゲルドーシュが叫ぶ。
「ポピッカには、奴の隙を作るための何か考えがあるんですね?」
細工師がポピッカの顔を見上げると、彼女は振り返りニコッと笑った。
ボクは各種身体能力を向上させる魔法を、魔句呂コーラーを通じて発動する。魔獣の力を侮るわけではないが、何が起こるか不明である現在、マジックエッセンスの消費を考えれば上から二番目に強力なガッツ3を使用するのが定石だろう。
ボクはゲルドーシュと共に、魔獣ガノザイラの左右に向かって展開する。とにもかくにもザレドスの分析が頼みの綱であるわけだから、魔獣がザレドスを攻撃するのを少しでも遅らせなければならない。
ポピッカが、いつものように自らとザレドスを守る障壁を張ろうとするも、細工師はそれを妨げた。
「ポピッカ、今度の戦いは貴方も攻撃に参加する公算が強い。その時のためにマジックエッセンスを無駄遣いしないで下さい。
短時間ならば、私も手持ちの防壁魔使具で自分一人くらいは守れます。あなたはヘキサを最小限準備して、自分自身を守って下さい」
「……わかりましたわ。では!」
一瞬のためらいはあったものの、ポピッカは六角形の防護壁であるヘキサを五枚だけ展開し、魔獣の遠距離攻撃に備える。一方、ザレドスもその言葉通り腰に装着していた魔使具のスイッチを入れて、自らを包むバリアを出現させた。
いつもであれば、ザレドスの提案をポピッカが飲むはずはない。防御用の魔使具があるとはいえ、それはポピッカの作る障壁に比べれば明らかに見劣りするからだ。しかし今は、そうしてでも魔獣に対応しなくてはならない状況である。ポピッカも苦渋の決断といったところだろう。
ザレドスは早々に、データベースが収められているタブレット上の魔使具から、眼前の魔獣のデータを引き出し皆に報告する。しかし今のところ、ボクが知っている情報と大差ない。細工師には、この魔獣の攻略法を一刻も早く見つけてもらわねばならない。
探索用魔使具をデータベース魔使具に直結させ、魔獣の弱点を探っていたザレドスの顔がパッと明るくなった。
「弱点、弱点です。弱点がわかりました!」
歓喜に満ちた細工師の声に、皆、一瞬呆気にとられる。こんなにも早く攻略法が判明するとは……! なんてボクたちは、運がいいんだ。他の皆もそう思っているに違いない。
「おう! こいつぁあ幸先がいいぜ。ザレドス、弱点ってぇのは一体何なんだ!」
早くも魔獣の目の前で、中段に大剣を構えているゲルドーシュが欣喜雀躍する。
「”ビートブラックパイ”。奴の首の下、人間で言えば鎖骨と胸骨の合わさる辺りに直径三十センチくらいの黒っぽくて丸いものが見えますか?
そこは奴が外部からもマジックエッセンスを取り込む場所で、肉体のあらゆる重要器官につながっています。そこに剣を突き刺してゲルの闘気を爆発させれば……!」
皆がザレドスの言った場所に視線を向けた。
なるほど、確かにそういった円形のものが奴の首下にある。魔物の高位体である魔獣は、当然の如く体内でマジックエッセンスを生産する能力を有するが、その巨体を維持するエネルギーを得るために、外部からもマジックエッセンスを吸収すると聞いた事がある。
そこでゲルの闘気爆発を打ち込めば、衝撃は魔獣の体の重要器官を内部から破壊するだろう。
「よっしゃぁ!」
目標を見定めたゲルドーシュは、一気呵成に魔獣に向かいダッシュする。戦士はガノザイラの足元まで見る間に到達すると、急所めがけてジャンプした。
「慌てるな、ゲル!」
ボクは思わず叫んだ。
魔獣の方だって、どこが自分の弱点かわかっているはずだ。そう易々と泣き所を攻撃させるはずはない。案の定、魔獣は一声鳴くと両腕をクロスさせて急所を守り、同時に両肩に合計二十本はある細いが丈夫な銛付き触手を高速で射出してきた。
「ちっ!」
空中で思うように体勢を変えられないゲルドーシュは体をよじり、何とか襲い来る触手を避けようとするが、人間は鳥ではない。ポピッカの様に妖精の羽根を展開できるのであればともかく、そうではないゲルドーシュに如何ほどの回避行動がとれるだろうか。
ボクは早くも隠し玉を使う。予備の魔奏スティックを素早く取り出し二刀流となった。そして時を移さず、両方の先端から鞭状になった雷魔法を放つ。
バチバチという音をたて、ゲルドーシュに向かっていた触手を電撃鞭が絡めとった。ボクはすかさず魔獣の後ろに回り、ガッツ3の身体強化に加えて腕力のレベルを個別に上げる。
「フォース!」
全身に力がみなぎる。ボクは渾身の力を込めて両手の魔奏スティックを引き、魔獣を後ろに引き倒す作戦に出る。しかしある点を過ぎると、電撃鞭はビクとも動かなくなった。
これじゃぁ、足りないのか?
一瞬パワーを上げようかと考えたが、ボクは魔獣の脚を見て考えを変えた。ガノザイラの脚は逆間接型である。それだけで重心は下がるし安定性も向上する。更に脚そのものも非常に逞しい筋肉で覆われており、踏ん張る力も尋常ではないだろう。
出し惜しみをするわけではないが、マジックエッセンスの消費を考えると、これ以上のパワーを出しても効率の悪い結果を生み出すのは明白だ。
触手の追跡を逃れ、ゲルドーシュが体勢を立て直す。
「ちきしょう! あれだけモロにガードされちまうと、弱点を狙うのはむずかしいぞ」
歴戦の勇士も、魔獣の手ごわさに弱音を吐かざるを得ない。
「どうにか奴の体勢を崩さないと……。奴を押さえているスタンの体力も長くはもちません。どうしたら……」
分析を続けながらも、細工師が打開策を模索する。
「ザレドス、少しだけ私はここを離れますわ。よろしくて?」
「おい、ちょっと待て、お前がこっちへ来たって、どうなるもんじゃねぇぞ」
ザレドスが返事をする間もなく、ゲルドーシュが叫ぶ。
「ポピッカには、奴の隙を作るための何か考えがあるんですね?」
細工師がポピッカの顔を見上げると、彼女は振り返りニコッと笑った。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません
野村にれ
恋愛
人としての限界に達していたヨルレアンは、
婚約者であるエルドール第二王子殿下に理不尽とも思える注意を受け、
話の流れから婚約を解消という話にまでなった。
ヨルレアンは自分の立場のために頑張っていたが、
絶対に婚約を解消しようと拳を上げる。
無能とされた双子の姉は、妹から逃げようと思う~追放はこれまでで一番素敵な贈り物
ゆうぎり
ファンタジー
私リディアーヌの不幸は双子の姉として生まれてしまった事だろう。
妹のマリアーヌは王太子の婚約者。
我が公爵家は妹を中心に回る。
何をするにも妹優先。
勿論淑女教育も勉強も魔術もだ。
そして、面倒事は全て私に回ってくる。
勉強も魔術も課題の提出は全て代わりに私が片付けた。
両親に訴えても、将来公爵家を継ぎ妹を支える立場だと聞き入れて貰えない。
気がつけば私は勉強に関してだけは、王太子妃教育も次期公爵家教育も修了していた。
そう勉強だけは……
魔術の実技に関しては無能扱い。
この魔術に頼っている国では私は何をしても無能扱いだった。
だから突然罪を着せられ国を追放された時には喜んで従った。
さあ、どこに行こうか。
※ゆるゆる設定です。
※2021.9.9 HOTランキング入りしました。ありがとうございます。
婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜
平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。
だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。
流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!?
魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。
そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…?
完結済全6話
元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
その転生幼女、取り扱い注意〜稀代の魔術師は魔王の娘になりました〜
みおな
ファンタジー
かつて、稀代の魔術師と呼ばれた魔女がいた。
魔王をも単独で滅ぼせるほどの力を持った彼女は、周囲に畏怖され、罠にかけて殺されてしまう。
目覚めたら、三歳の幼子に生まれ変わっていた?
国のため、民のために魔法を使っていた彼女は、今度の生は自分のために生きることを決意する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる