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戦士の事情
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レクチャーの後、ポピッカは早々に自室へ引きこもり、ザレドスも担当者から渡された迷宮の見取り図を検討したいと退いた。
さて問題はゲルドーシュである。再会を祝す酒盛りに乗り気満々であるが、明朝の出立は早い。睡眠時間を考えると余りゆとりはないし、そもそも二日酔いなどしては、目も当てられない事態となるだろう。
「おう、実はレクチャーが始まる前に、目ぼしい呑み屋を見つけておいたんだよ。早速行こうや」
意気揚々と歩きだすゲルドーシュ。
いや、ちょっと待て。メンバーは、レクチャー前には外出するなと言われていたはずだ。それをこの男ときたら……。
「ゲルドーシュ、確かに君との再会は嬉しいけれど、明日は早い。今日はラウンジのバーでちょっと口を湿らす程度にして、依頼が完了した後に盛大に呑まないかい?」
途端に彼の顔が曇っていく。
「え~? ちょっと会わない内に、旦那、軟弱になっちまったんじゃないのか?俺は朝まで呑んでも全く問題ないぞ」
はぁ~、全く変わらないよなぁ、こいつは。昔も朝まで呑んだ後に任務に就こうとして、パーティーメンバーと大喧嘩した事を忘れたのか。あの時は、ボクが酔い覚ましの魔法をかけて事なきを得たわけだが……。
「けどさ、君が今回のような”物足りない”であろう依頼を引き受けたのが不思議でさ。何か事情でもあるのかい?」
何とか話題をそらして、呑みを避けようとするボク。さすがにこれだけあからさまだと、ゲルドーシュも乗って来ないだろうとは思いつつも、はかない抵抗を試みる。
ところが彼は、急にかしらを下げうな垂れてしまった。
……こりゃ、どうしたことだ。
「何か事情があるようだね。話してみないかい? 簡単そうな依頼とはいえ、やはり旧友が落ち込んでいるのを尻目に探索をするってのは気が引けるよ」
どんな話を聞かされるにせよ、少なくとも朝まで呑んだくれるよりはマシだと思ったのは言うまでもない。
「旧友? ほんとに俺の事、そう思っていてくれるのかい?旦那には迷惑ばかりかけているのにさ…」
ほぉ~、一応自覚はあるようだ。それに普段は豪放磊落、というか傍若無人にも関わらず、妙に気が弱くなる一面を見せるのが彼の不思議なところである。人間的と言えばそうなのかも知れないけれど、ボクがこの無邪気な男と長く付き合っている理由もそこにあるのかも知れない。
彼をなだめて、宿泊施設のバーへと腰を落ち着ける。
「……実はさ、俺、子供が出来ちまったんだよ」
はい~?
え~!
あ~、
う~!?
一瞬何が起ったのか理解できなかった。
それでもとっさに頭に浮かんだのは”詐欺に引っ掛ってるのでは?”という考えである。ゲルドーシュはガキ大将がそのまま大人になったような男ゆえ、その戦闘力とは裏腹に、ある意味非常にピュアだと言える。また実力ある戦士だけに、実入りも良いだろう。
彼を泥酔させた後、一夜を共にしたふりをして妊娠を装えば、金を引き出すのはさほど難しい事ではないと思う。
「三年くらい前にちょっとした事で知り合った女なんだけど、いや、最初からそういうつもりじゃなかったんだよ。彼女、魔使具屋の店員でさ。まぁ、俺は旦那ほど魔使具は使わないが、まったく無関係というわけではないから、その店にも割と行くようになったんだ」
なるほど、確かに生粋の戦士は武器としての魔使具は殆ど使わない。だが、ライトや収納袋、その他の戦闘以外に用いる魔使具は普通に使うだろう。現に彼は、鎧や剣を圧縮魔法が封じられているスーツケースに収めてきている。
「ところがさ、その魔使具屋の主人がさ、違法魔使具に手を出してお縄になっちまったんだよ。もっともそれだけなら、彼女は店を代えればいいだけの話なんだが、その魔使具屋、元から商売が今一つ上手くなくってよ、かなりの借金があったらしいんだ。で、彼女、人が良くてさ、その魔使具屋が借金をする時の保証人になっちまってたらしいんだよ」
そう言うと、ゲルドーシュは苦い顔をしてグラスの酒をぐっと飲みほした。
ん? どこかで聞いた話だな。あぁ、ザレドスも同じような話をしてたっけ。なるほど、魔使具が普及するにつれて過当競争が激しくなり、実力がなかったり商売が下手な魔使具屋は淘汰され始めているという話は聞いた事がある。
「魔使具屋の主人が捕まった途端、借金取りが押し寄せて来てよ、店の物を借金のカタに一切合切持って行っちまったんだ。ところがよ、それだけじゃ足りなくて、彼女に返済を求めてきたんだよな。でも、そんな大金あるわけねぇ。
見てられなくてさ、色々と相談に乗るうちに、ついそういう仲になっちまったっていうか、その結果、出来ちまったっていうか……。そういう事あるだろう世間には。
そんな時、今回の依頼を目にしたんだよ。だから借金を返済して彼女と一緒になるためには、この依頼を絶対に成功させなきゃいけないんだ……。させなきゃいけないんだよ!」
彼は新たに注がれた酒を一気に飲み干した。
顔を真っ赤にしたゲルドーシュ。酔っているようにも泣いているようにも見える。ボクは考え込んでしまった。彼の話はある意味、筋が通っている。全てが彼の言う通り、思っている通りの場合だって十分に有りえるだろう。でもやはり、その女が借金を返すためにこの戦士を利用している可能性は捨てきれない。いや、そもそも借金の話自体が嘘かも知れない。
だが、いまそれを考えてもどうにもなるまい。どちらにせよ、まずは依頼を成功させる事が先決だ。
ボクは、そっと彼に二日酔いを防止する魔法をかける。
「君が今回の任務にかける思い、とても良くわかったよ。彼女の為にも、お腹の子供の為にも、とにかく頑張ろうじゃないか」
月並みではあるがボクの言葉を聞いて、彼のこわばった筋肉が少しだけ緩んだような気がした。きっと一人で抱え込んで不安だったのだろう。到着してからの無茶ぶりも、その裏返しというところか。
「さぁ、ゲルドーシュ、今日はもう遅い。明日の為にゆっくり休もうや」
ボクらは席を立つ。
そしてこの愛すべきガキ大将を部屋まで送り届けた時、ボクは密かに二日酔い防止の魔法と掛けた。そして自室に戻った後、ボクは依頼の成功を祈りつつ深い眠りについた。
さて問題はゲルドーシュである。再会を祝す酒盛りに乗り気満々であるが、明朝の出立は早い。睡眠時間を考えると余りゆとりはないし、そもそも二日酔いなどしては、目も当てられない事態となるだろう。
「おう、実はレクチャーが始まる前に、目ぼしい呑み屋を見つけておいたんだよ。早速行こうや」
意気揚々と歩きだすゲルドーシュ。
いや、ちょっと待て。メンバーは、レクチャー前には外出するなと言われていたはずだ。それをこの男ときたら……。
「ゲルドーシュ、確かに君との再会は嬉しいけれど、明日は早い。今日はラウンジのバーでちょっと口を湿らす程度にして、依頼が完了した後に盛大に呑まないかい?」
途端に彼の顔が曇っていく。
「え~? ちょっと会わない内に、旦那、軟弱になっちまったんじゃないのか?俺は朝まで呑んでも全く問題ないぞ」
はぁ~、全く変わらないよなぁ、こいつは。昔も朝まで呑んだ後に任務に就こうとして、パーティーメンバーと大喧嘩した事を忘れたのか。あの時は、ボクが酔い覚ましの魔法をかけて事なきを得たわけだが……。
「けどさ、君が今回のような”物足りない”であろう依頼を引き受けたのが不思議でさ。何か事情でもあるのかい?」
何とか話題をそらして、呑みを避けようとするボク。さすがにこれだけあからさまだと、ゲルドーシュも乗って来ないだろうとは思いつつも、はかない抵抗を試みる。
ところが彼は、急にかしらを下げうな垂れてしまった。
……こりゃ、どうしたことだ。
「何か事情があるようだね。話してみないかい? 簡単そうな依頼とはいえ、やはり旧友が落ち込んでいるのを尻目に探索をするってのは気が引けるよ」
どんな話を聞かされるにせよ、少なくとも朝まで呑んだくれるよりはマシだと思ったのは言うまでもない。
「旧友? ほんとに俺の事、そう思っていてくれるのかい?旦那には迷惑ばかりかけているのにさ…」
ほぉ~、一応自覚はあるようだ。それに普段は豪放磊落、というか傍若無人にも関わらず、妙に気が弱くなる一面を見せるのが彼の不思議なところである。人間的と言えばそうなのかも知れないけれど、ボクがこの無邪気な男と長く付き合っている理由もそこにあるのかも知れない。
彼をなだめて、宿泊施設のバーへと腰を落ち着ける。
「……実はさ、俺、子供が出来ちまったんだよ」
はい~?
え~!
あ~、
う~!?
一瞬何が起ったのか理解できなかった。
それでもとっさに頭に浮かんだのは”詐欺に引っ掛ってるのでは?”という考えである。ゲルドーシュはガキ大将がそのまま大人になったような男ゆえ、その戦闘力とは裏腹に、ある意味非常にピュアだと言える。また実力ある戦士だけに、実入りも良いだろう。
彼を泥酔させた後、一夜を共にしたふりをして妊娠を装えば、金を引き出すのはさほど難しい事ではないと思う。
「三年くらい前にちょっとした事で知り合った女なんだけど、いや、最初からそういうつもりじゃなかったんだよ。彼女、魔使具屋の店員でさ。まぁ、俺は旦那ほど魔使具は使わないが、まったく無関係というわけではないから、その店にも割と行くようになったんだ」
なるほど、確かに生粋の戦士は武器としての魔使具は殆ど使わない。だが、ライトや収納袋、その他の戦闘以外に用いる魔使具は普通に使うだろう。現に彼は、鎧や剣を圧縮魔法が封じられているスーツケースに収めてきている。
「ところがさ、その魔使具屋の主人がさ、違法魔使具に手を出してお縄になっちまったんだよ。もっともそれだけなら、彼女は店を代えればいいだけの話なんだが、その魔使具屋、元から商売が今一つ上手くなくってよ、かなりの借金があったらしいんだ。で、彼女、人が良くてさ、その魔使具屋が借金をする時の保証人になっちまってたらしいんだよ」
そう言うと、ゲルドーシュは苦い顔をしてグラスの酒をぐっと飲みほした。
ん? どこかで聞いた話だな。あぁ、ザレドスも同じような話をしてたっけ。なるほど、魔使具が普及するにつれて過当競争が激しくなり、実力がなかったり商売が下手な魔使具屋は淘汰され始めているという話は聞いた事がある。
「魔使具屋の主人が捕まった途端、借金取りが押し寄せて来てよ、店の物を借金のカタに一切合切持って行っちまったんだ。ところがよ、それだけじゃ足りなくて、彼女に返済を求めてきたんだよな。でも、そんな大金あるわけねぇ。
見てられなくてさ、色々と相談に乗るうちに、ついそういう仲になっちまったっていうか、その結果、出来ちまったっていうか……。そういう事あるだろう世間には。
そんな時、今回の依頼を目にしたんだよ。だから借金を返済して彼女と一緒になるためには、この依頼を絶対に成功させなきゃいけないんだ……。させなきゃいけないんだよ!」
彼は新たに注がれた酒を一気に飲み干した。
顔を真っ赤にしたゲルドーシュ。酔っているようにも泣いているようにも見える。ボクは考え込んでしまった。彼の話はある意味、筋が通っている。全てが彼の言う通り、思っている通りの場合だって十分に有りえるだろう。でもやはり、その女が借金を返すためにこの戦士を利用している可能性は捨てきれない。いや、そもそも借金の話自体が嘘かも知れない。
だが、いまそれを考えてもどうにもなるまい。どちらにせよ、まずは依頼を成功させる事が先決だ。
ボクは、そっと彼に二日酔いを防止する魔法をかける。
「君が今回の任務にかける思い、とても良くわかったよ。彼女の為にも、お腹の子供の為にも、とにかく頑張ろうじゃないか」
月並みではあるがボクの言葉を聞いて、彼のこわばった筋肉が少しだけ緩んだような気がした。きっと一人で抱え込んで不安だったのだろう。到着してからの無茶ぶりも、その裏返しというところか。
「さぁ、ゲルドーシュ、今日はもう遅い。明日の為にゆっくり休もうや」
ボクらは席を立つ。
そしてこの愛すべきガキ大将を部屋まで送り届けた時、ボクは密かに二日酔い防止の魔法と掛けた。そして自室に戻った後、ボクは依頼の成功を祈りつつ深い眠りについた。
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